麻雀日本シリーズ レポート

女流プロ麻雀日本シリーズ2023 プレーオフ第1節レポート

【最初のプレーオフ経由ファイナル行きを決めたのは最速マーメイド魚谷侑未。】

◆予選全7節終了時の成績

 

 

◆プレーオフ第1節システム
2位〜13位の12人で各自1回戦、計3回戦を行いトータルスコア上位1名が決勝進出、下位3名が敗退。

 

⌘第1試合

 

 

仲田加南vs西嶋千春vs白銀紗希vsりんのなお

・東1局
りんの8,000アガリ(放銃は仲田)
・東2局
りんの2,000アガリ(放銃は仲田)
・東3局
仲田リーチ
→白銀300・500ツモアガリ

開局から快調にりんのがアガリを重ね、仲田は失点の局が続く。
その中でチャンス到来を静かに待っていたのは西嶋であった。

東4局1本場の親番で2枚目の九筒をスルーすると、見事なメンホン七対子テンパイに辿り着く。

 

 

しかし、この局も仲田が黙ってはいなかった。西嶋の“静”である強烈なヤミテンの中、全局参加宣言と言わんばかりのドラの西単騎で先制リーチに漕ぎ着けると

 

 

力強く山に1枚のアガリ牌を引き寄せる。そして裏ドラ表示牌には三筒が顔を出し4,000・8,000の倍満に仕上げた。

解説・藤崎
「剛腕ですね。」

西嶋とは対照的に“動”である強烈なラリアット炸裂である。

 

 

オーラスには
一索一索二索二索発発発 ロン一索 ポン中中中 ポン七万 左向き七万 上向き七万 上向き ドラ西
西嶋より発中・トイトイの満貫の出アガリで大きく加点し、上位陣にプレッシャーを掛けながらの結果待ちとなった。

◆プレーオフ1回戦結果
1着 仲田+23.4P(+60.5P)
2着 りんの+11.3P(▲12.6P)
3着 白銀▲4.0P(▲69.3P)
4着 西嶋▲30.7P(▲28.0P)

 

⌘第2試合

 

 

小宮悠vs二階堂瑠美vs和久津晶vs水崎ともみ

小場で局が進む中で最初に前に出たのは小宮。

東4局
南家・小宮
二万三万四万四索五索六索四筒四筒六筒七筒七筒八筒八筒 リーチ 一発ツモ九筒 ドラ二万 裏南

これで一歩抜け出すと南2局では

 

 

東家の仕掛けに対応しながらも、あえフリテンターツを残したり鳴きで待ち変えするなど、多様な引き出しを見せ微差ながらトップ目で南4局を迎える。しかし、この半荘を制したのは和久津。

南4局
西家・和久津
四万五万五万六万六万七万三索四索六索七索七索七索八索 リーチ ロン五索 ドラ中 裏九万

瑠美より放たれた五索を一発で捉えると、暫定ながらスコアもプラス域まで浮上しプレーオフ残留圏内とした。

 

 

◆プレーオフ2回戦結果
1着 和久津+23.7P(+8.1P)
2着 小宮+10.1P(▲17.1P)
3着 水崎▲5.5P(+56.8P)
4着 瑠美▲28.3P(▲7.8P)

 

⌘第3試合

 

 

逢川恵夢vs岡田紗佳vs魚谷侑未vs黒沢咲

黒沢と言えばメンゼン・高打点で魅了する“セレブ麻雀”

東1局
西家・黒沢
一万二万三万五万六万一索二索三索一筒二筒三筒東東 リーチ ロン七万 ドラ一索 裏七索

開局には“ごきげんよう”とばかりに華麗な三色で挨拶を交わした。しかし今日の黒沢は違った一面を見せる。

東2局1本場
三万四万五万五索七索八索九索四筒五筒六筒 ポン二索 上向き二索 上向き二索 左向き ドラ六索

東2局2本場
五万五万七万八万九万三索四索 ポン白白白 チー八索 左向き六索 上向き七索 上向き ツモ五索 ドラ南

形式テンパイに2フーロ1,000点のアガリと庶民にとってはお馴染みの光景を披露する。それでも黒沢はやっぱりセレブリティであった。

 

 

南3局に逢川からメンホン・発12,000をアガるなど、この半荘60,000オーバーのトップを持ち帰る。

一方で、抑え目の3着でもプレーオフ勝ち上がりとなる魚谷は、細かな加点を着実に決めると、早々に決勝卓への一席を確保した。

 

 

◆プレーオフ第1節終了時の成績

 

 

予選1位の瑞原に続いて魚谷が決勝進出を決め、西嶋・白銀・逢川がここで敗退。

【女流プロ麻雀日本シリーズ2023プレーオフ第2節】
2023年3月22日(水)14:00〜

解説:藤崎智・佐々木寿人
実況:阿久津翔太

◆8人でPO各自1回戦、計2回戦を行い上位1名が決勝進出。下位3名が敗退。
◆4人でPO各自1回戦、計1回戦を行い上位1名が決勝進出。

(文:小林正和)