熱い闘いを予感させるような猛暑が続く中、その日、9月4日がやって来た。
街の暑さとは対照的な、涼やかな彼女達の笑顔が今日の闘いの行方をどのように占うのであろうか。
A卓:仲田加南(前年度準優勝、女流桜花シード) vs 赤司美奈子 vs 吉武みゆき
vs 内田美乃里
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左から 仲田
加南、赤司 美奈子、内田美乃里、吉武みゆき
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一番の注目卓である。仲田加南はいうまでもなく今のりにのっている。
前年度2位のシードと女流桜花のシードがかぶり、皆に勝ち上がりの枠を一つ空けてくれた功労者でもある。
本人に言わせれば、2年に分けてシードを下さいと言いたいところだろう。
そして、彼女と公私共に仲の良い内田美乃里、まだタイトルはないものの、多分いつ獲ってもおかしくない打ち手である。
連盟に入る前から、巷の雀荘で鍛えぬいた達者な女性なのだ。
その2人に対抗するのは、九州で頭一つ抜けでている2年目の吉武みゆき、彼女は去年もベスト16に残っている。
九州リーグでは昇級も果した、伸び盛りの女流プロといっても差し支えない。
そして、2年前の新人王戦で決勝に残ってから、堅実に連盟女流プロとして歩をすすめている赤司美奈子、この卓が面白くない訳はない。
1回戦、小場ながら、赤司が着実に加点しトップに。
仲田は、手が入らない訳ではないのに、何故かアガれず小さなラスをひく。
1回戦成績 赤司美奈子+27,0P 吉武みゆき+3,7P 内田美乃里▲8,2P 仲田加南▲22,5P
2回戦、東2局に仲田と内田がぶつかる!
場にいやなくらい字牌がたかい。そんな中、仲田はこの牌姿。
            
ここから1枚切れの をリリース。
すでに2つ鳴いている内田からポンの声!
   ポン  ポン  ポン  
しかし流局。
だが、ここから仲田に風が吹いたようだ。あれよと点棒をかき集め、得意の王様タイムに入ったように思われた。
2回戦成績 仲田加南+32,7P 赤司美奈子+13,3P 内田美乃里▲10,0P 吉武みゆき▲37,0P 供託1,0P
2回戦終了時 赤司美奈子+40,3P 仲田加南+10,2P 内田美乃里▲18,2P 吉武みゆき▲33,3P 供託1,0P
3回戦、2回戦で大きなラスをひいた吉武が奮起。
そして、のったと思われた仲田がまたすぐに失速。アガれない、ツモれない状況に。
3回戦成績 吉武みゆき+27,2P 内田美乃里+6,4P 赤司美奈子▲7,5P 仲田加南▲26,1P
3回戦終了時 赤司美奈子+32,8P 吉武みゆき▲6,1P 内田美乃里▲11,8P 仲田加南▲15,9P 供託1,0P
4回戦、今日は内田のアガリをほとんど見ていない。もともと大爆発!俺様タイム突入!みたいな打ち手ではないが、それにしても毎回厳しそうだ。
苦しい内田がそんな中、小さなアガリを守りきり微差のトップに!
赤司、吉武も落ちず、仲田が1人おいてかれてしまった。
4回戦成績 内田美乃里+22,8P 吉武みゆき+11,8P 赤司美奈子▲1,9P 仲田加南▲32,7P
4回戦終了時 赤司美奈子+30,9P 内田美乃里+11,0P 吉武みゆき+5,7P 仲田加南▲48,6P 供託1,0P
5回戦、実質、吉武と内田の着順争いである。
今日は絶好調で、トップの赤司が局を進める展開になるが、吉武、内田ともに原点付近で耐えていた。
後ろで見ていると毎回のように手が入る赤司。手は入るもののツモが効かない仲田。ツモる赤司との差が歴然としている。
赤司、東4局で7巡目テンパイ。親は仲田。
            ツモ ドラ
これをあっさりとツモり、(因みに仲田は配牌ドラ3もテンパイが遠い)
次局の親番で、無駄ツモなしの七対のテンパイを、ドラをポンしている吉武から討ち取る。
南2局、内田が親番を迎えた時、内田と吉武の点差は▲3,1P。
厳しい配牌を丁寧に打つ内田に無常にも6巡目、ドラ暗刻の仲田からリーチが入る。
内田、必死の回し打ちで終盤テンパイは入るものの、ハイテイ間際に掴んだ が、七対子をテンパイしていた吉武に御用となった。
上手く回してロン牌を使いきり、内田の親を流した吉武が、今回は勝ち上がるかと思われたが内田はやはり強かった。
南3局、親・吉武。11巡目、内田から渾身のリーチが入る!
            リーチ ドラ
これを一発でツモり、吉武を捲くった。
5回戦成績 赤司美奈子+28,2P 内田美乃里+4,2P 吉武みゆき▲11,1P 仲田加南▲21,3P
5回戦終了時 赤司美奈子+59,1P 内田美乃里+15,2P 吉武みゆき▲5,4P 仲田加南▲69,9P 供託1,0P
A卓勝ち上がり 赤司美奈子(1位通過) 内田美乃里(2位通過)
仲田加南 「ツモ力が足りなかったです。」
吉武みゆき「二度目もだめで口惜しいです。テーマは攻撃重視でしたが、押すべき手と引くべき手をきちんと分けられなかったのが敗因と思います。」
因みに、勝ち上がった内田はなんと5回戦を通して、5回しかアガれていないらしい。
それでも勝ち上がるのはホント流石の一言です!
B卓:石井阿依(協会、前年度3位シード) vs 岩井茜 vs
京杜なお(最高位戦) vs 南里はるみ
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左から
京杜 なお(最高位戦)、南里 はるみ、岩井 茜、石井 阿依(協会)
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1回戦、序盤も序盤、4卓の中で一番早く、ツモの声をあげたのは石井だった。
早すぎて牌姿も見ていないのだが、終わった後に聞くと、皆から見て1枚残りの - 待ちを一発でツモりあげ、裏ものった跳満だったらしい。
今年も3年連続の決勝卓への第一歩、すばらしくいい感触だったであろう。
その後も見ていると東3局に、
            ドラ
これを親の京杜から討ち取り、次局の親番も、
            リーチ ドラ
これを岩井から討ち取る。そのまま6万点オーバーの大きなトップで終了した。
1回戦成績 石井阿依+50,0P 岩井茜▲4,1P 京杜なお▲16,1P 南里はるみ▲29,8P
2回戦成績 岩井茜+35,3P 京杜なお▲12,6P 石井阿依▲13,7P 南里はるみ▲29,0P (ペナルティー、20P含む)
3回戦成績 石井阿依+41,1P 京杜なお+2,6P 南里はるみ▲15,7P 岩井茜▲28,0P
4回戦成績 京杜なお+27,9P 南里はるみ+3,8P 岩井茜▲10,5P 石井阿依▲21,2P
4回戦終了時 石井阿依+56,2P 京杜なお+1,8P 岩井茜▲7,3P 南里はるみ▲70,7P (ペナルティー、20P含む)
5回戦は、岩井と京杜の着順勝負になり、じっと息を殺す。だが特大トップの必要な南里がここにきてようやくアガリを見せ始めトップ目に立つ。
2人はお互いの点差だけを見ていたが、余裕のある石井が局を回し、軍配は岩井に上がった。その差はわずか1,100点であった。
5回戦成績 南里はるみ+30,2P 石井阿依+8,9P 岩井茜▲14,0P 京杜なお▲25,1P
5回戦終了時 石井阿依+65,1P ▲岩井茜21,3P 京杜なお▲23,3P 南里はるみ▲40,5P (ペナルティー、20P含む)
B卓勝ち上がり 石井阿依(1位通過) 岩井茜(2位通過)
京杜なお 「ミスをなくして、来年は決勝まで行きたい。」
南里はるみ「反省いっぱいです。」
C卓:奥村知美(協会・前年度4位シード) vs 和泉由希子
vs 和久津晶 vs 室伏理麻
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左から 和泉
由希子、奥村 知美(協会)、和久津 晶、室伏 理麻
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ここはやはり奥村に注目である。プロクイーンとは相性も良く、決勝にのる事2回、ベスト16以上には常にいる気がしてしまう。
そして、和泉由希子、説明は不要であるが、女流桜花の決勝での苦い経験がバネとなり益々の躍進ぶりだ。
和久津晶は入会時より実力に定評があり、今回始めてのベスト16をどう闘うか。
室伏理麻は在籍も長く、チャンピオンリーグでの戴冠経験もある。
打撃系がそろったかと思われるこの卓は、荒れ場が観れそうで楽しみであった。
1回戦、ふと気付いた時には、もう奥村の点棒が5万点を越えていた。目が点である。
後で聞くと、インパチ確定の手を序盤の勢いでリーチし、討ち取ったらしい。
1回戦成績 奥村知美+36,9P 室伏理麻+10,9P 和久津晶▲14,0P 和泉由希子▲33,8P
2回戦成績 和泉由希子+20,9P 和久津晶+8,9P 奥村知美▲2,8P 室伏理麻▲27,0P
3回戦成績 和泉由希子+44,3P 和久津晶+3,4P 奥村知美▲11,2P 室伏理麻▲37,5P 供託1,0P
2、3回戦では和泉が1回戦のラスなどどこ吹く風とばかりに快調なアガリを連発し、トータルトップ目に躍り出る。
室伏は放銃が多く、彼女らしいよく振って、よくアガるの比重が悪い方に傾いているようだ。
和久津はくらいついてはいるものの、後手を踏むことが多く苦しいようだ。
4回戦に入ると和久津のバランスが崩れてしまい、特大のラスをひく。
室伏は最後の意地をみせトップをとり、最終戦に望みをつなぐ。
4回戦成績 室伏理麻+36,8P 和泉由希子+12,7P 奥村知美▲3,2P 和久津晶▲46,3P
4回戦終了時 和泉由希子44,1P 奥村知美+19,7P 室伏理麻▲16,8P 和久津晶▲48,0P 供託1,0P
5回戦、和久津は着々とアガリをものにし計算していた。オーラスを迎えた時点で自分はトップ。奥村は4着である。
跳満ツモで捲れるところまで点差を縮めていた。
たかが跳ツモ、されど跳ツモ。
裏を期待しない跳満に向かい牌と向き合う和久津。だが、流局での勝ち上がりに望みを託さない奥村が自分で決めにきた。
満貫をツモり見事に追撃を振り切った。
5回戦成績 和久津晶+32,7P 奥村知美+4,4P 室伏理麻▲12,5P 和泉由希子▲24,6P
5回戦終了時 奥村知美+24,1P 和泉由希子+19,5P 和久津晶▲15,3P 室伏理麻▲29,3P 供託1,0P
C卓勝ち上がり 奥村知美(1位通過) 和泉由希子(2位通過)
和久津晶「まいりました」
室伏理麻「修行して出直します」
D卓:二階堂亜樹(前年度5位シード)・吾妻さおり・高橋葵・石井あや(最高位戦)
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左から 吾妻
さおり、高橋 葵、石井 あや(最高位戦)、二階堂 亜樹
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皆様お待たせしました。二階堂亜樹の登場です。今や名実共に麻雀界のトップを走る卓上の舞姫が、今日はどんな闘いを魅せてくれるのか。
吾妻さおりは、タイトルこそないものの、近年チャンピオンリーグや得昇リーグなどで上位の成績を残し、昨年は女流リーグも昇級を決めた。
のっている女流プロの1人である。
高橋葵は、初めてのタイトル戦ベスト16、若干の緊張がみてとれるが、彼女はいつもにこやかにしている。
女流といえど闘いの場では皆、闘士となる中、一服の清涼剤のようだ。
石井あやは、去年2次予選で惜しくも敗れ、今年は堂々の1位通過を果たした。
1度同卓したが、手役を絡めた高打点が決まりだすとのりのりになってくる。要注目である。
1回戦、東場は小場で進むものの、南場に入って一転、石井が高打点を決める。
そのままトップに。
1回戦成績 石井あや+31,1P 高橋葵+3,4P 二階堂亜樹▲7,6P 吾妻さおり▲26,9P
2回戦、東1局の親番で、1回戦ラスの吾妻が大爆発。4,000オール、4,000オール、2,600オール、3,900、3,900、8,000オール。
さあ何点稼いだか数えましょう!同卓者はげっそり。
これで吾妻は皆の包囲を早々に抜け、残り3人の2位争いに突入する。
因みに、この回は二階堂も親満、石井も跳満をツモり、高橋はツモられつづけで箱を割る。心中察するに余りある。
因みに吾妻の8,000オールの牌姿。
配牌              ドラ いや〜すごっ!
三色にはならなかったものの、 がくっつき即リーチ。
            リーチ一発 ツモ ドラ 裏ドラ
2回戦成績 吾妻さおり+65,5P 二階堂亜樹+8,6P 石井あや▲26,2P 高橋葵▲47,9P
2回戦終了時 吾妻さおり+38,6P 二階堂亜樹+1,0P 石井あや+4,9P 高橋葵▲44,5P
3回戦は、そんな高橋に女神がちょっぴりプレゼントをくれたようだ。
南2局、親石井。
            リーチ ツモ ドラ 裏ドラ
この倍満で嬉しい嬉しいトップに。
高橋がトップを獲ったことにより、吾妻以外の3人が横並びになり、4回戦の順位でほぼ決まるかと思われた。
3回戦成績 高橋葵+26,0P 吾妻さおり+12,2P 二階堂亜樹▲13,7P 石井あや▲24,5P
3回戦終了時 吾妻さおり+50,8P 二階堂亜樹▲12,7P 高橋葵▲18,5P 石井あや▲19,6P
4回戦はここが勝負所と踏んだ二階堂が流石のトップ。吾妻が2位になったことで並びはできたように思われた。
4回戦成績 二階堂亜樹+24,2P 吾妻さおり+8,2P 高橋葵▲24,6P 石井あや▲8,8P 供託1,0P
4回戦終了時 吾妻さおり+59,0P 二階堂亜樹+11,5P 石井あや▲28,4P 高橋葵▲43,1P 供託1,0P
5回戦、東場で高橋が石井に大きく放銃。このまま南場まで進み、二階堂の親番が落ちたとき、
二階堂亜樹26,600点 吾妻さおり35,100点 高橋葵12,900点 石井あや45,400点
4回戦終了時の二階堂と石井の点差は39,9Pなので、もう一アガリで石井は二階堂をまくるところまで来ていた。
苦しい中、二階堂は自ら石井の親を落とす為のリーチを打つのだが、ドラ暗刻の石井のロン牌を掴み、敗退となった。
5回戦成績 石井あや+53,2P 吾妻さおり+4,9P 二階堂亜樹▲24,0P 高橋葵▲34,1P
5回戦終了時 吾妻さおり+63,9P 石井あや+24,8P 二階堂亜樹▲12,5P 高橋葵▲77,2P 供託1,0P
D卓勝ち上がり 吾妻さおり(1位通過) 石井あや(2位通過)
二階堂亜樹「リーチ負けが多かった」
高橋葵 「実力不足でした」
明日のベスト8へと駒を進める8名が出揃った。この次も好ご期待!!
A卓 赤司美奈子 岩井茜 奥村知美(協会) 石井あや(最高位戦)
B卓 内田美乃里 石井阿依(協会) 和泉由希子 吾妻さおり
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(レポート:天音
まこと 文中敬称略)
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