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<最終節レポート:江森
豊>
今期で11回目を数える特別昇級リーグ。
決勝に駒を進めたのは、上位から順に、
大木克典+179.5P 西川淳+133.5P 井出康平+132.7P 奈良圭純+127.1P
以上の4名。
トップから4位まで50ポイント強の間にひしめく混戦模様。
残り半荘4回で雌雄を決することを考えれば、横一線に並んでいると言っても過言ではない。
果たして優勝の行方は−
1回戦(起家から、井出・大木・奈良・西川)
まずは、特昇権利をもつ奈良がこの1,000・2,000をツモアガリ、開局を制する。
            リーチ ツモ ドラ
局面が大きく動き始めたのは南1局。
大木がドラを暗刻にしたこの形でリーチ。
            リーチ ドラ
軽快に をツモり、トップに躍り出る。
しかし、南3局1本場、奈良が井出から7,700は8,000を出アガリ、大木を追い抜く。
迎えた南4局(奈良35,400・西川32,600・大木32,100・井出19,900)。
親番の西川が先制リーチ。
            リーチ ドラ
これを受けて、井出も果敢にリーチで応戦する。
高目をツモれば一気にラスからトップまで突き抜ける勝負手である。
            リーチ ドラ
一牌一牌、両者共に力のこもった模打が繰り返される。
ほどなくして手牌を開いたのは西川だった。力強く を引き寄せ、3,900オールのアガリ。
南4局2本場にも、勢いそのままに西川が4,000は4,200オールのツモ。
暫定2位の西川が1人浮きという好調な滑り出しを見せ、大木に肉薄する。
1回戦成績
西川+38.4P 大木▲2.4P 奈良▲8.7P 井出▲27.3P
1回戦終了時
大木+177.1P 西川+171.9P 奈良+118.4P 井出+105.4P
2回戦(起家から、奈良・井出・大木・西川)
東2局1本場を皮切りに、大物手が交錯する熾烈な打撃戦が展開された。
親の井出がピンズに寄せ、この9,600は9,900を大木から出アガる。
            ロン ドラ
手痛い失点を喫した大木だが、その後、驚異的なタフネスぶりを見せつける。
直後の東2局2本場。大木がリーチ。
            リーチ ドラ
次巡、すぐさま井出が追いつきリーチを放つも、大木が一発で高目の を引き寄せ、跳満のアガリをものにする。
続く東3局、西川がホンイツ・ドラ2の7,700を奈良からアガり、大木の親番を流す。
しかし、大木の勢いは途切れない。
南1局、大木がまたもやリーチし、この2,000・4,000をツモ。
            リーチ ツモ ドラ
以降も、大木は、1,300は1,600(南2局1本場)、2,900(南3局)と順調に加点する。
終わってみれば、一時20,000点を割り込みラス目であった大木が逆転トップを奪取。
トータルポイントで再び西川を引き離しにかかる。
2回戦成績
大木+21.4P 西川+5.8P 井出+1.6P 奈良▲28.8P
2回戦終了時
大木+198.5P 西川+177.7P 井出+107.0P 奈良+89.6P
3回戦(起家から、大木・井出・奈良・西川)
東1局1本場、奈良がドラ2を抱えた好形の1シャンテンで、 をツモ切る。
            ドラ
この に「ロン」の声は西川。この12,000は12,300を出アガる。
            ロン ドラ
東3局2本場、今度は大木が2,000・4,000は2,200・4,200をツモアガリ、西川にプレッシャーをかける。
         暗カン   リーチ ツモ ドラ
東4局、奈良も意地を見せる。この2,000・3,900。
            ツモ ドラ
南入すると、西川が1,000、5,200、3,900と3局連続でアガリを重ねる。
迎えたオーラス、西川の親番。序盤で西川がリーチ。
            リーチ ドラ
リーチをかけた時点で、アガリ牌が山に4枚眠っており、この局も勢いに乗っている西川が制するかと思われた。
が、このリーチに対して大木が真っ向勝負を挑んでいく。
無筋を押し続け、点数こそ安いが西川から値千金の1,000を出アガり、2着に浮上。
         チー  ロン ドラ
オーラスのリーチは不発に終わったものの、それまでアドバンテージを奪っていたことが奏功し、
西川が、本日2度目の1人浮きで遂にトータルポイントでトップに立つ。
3回戦成績
西川+24.8P 大木▲1.5P 奈良▲4.4P 井出▲18.9P
3回戦終了時
西川+202.5P 大木+197.0P 井出+88.1P 奈良+85.2P
最終戦(起家から、大木・奈良・井出・西川)
東1局、西川の先行リーチに、親番の大木が2,600を放銃する。
続く東2局。井出がこの2,000・4,000をツモアガリ、一縷の望みをつなぐ。
      ポン  ポン  ツモ ドラ
大木にとって、東4局の1人ノーテンから厳しい展開となる。
東4局1本場、西川がドラ暗刻の手が入っていた奈良から3,900は4,200を出アガる。
            リーチ ロン ドラ
東4局2本場、井出が 、 を仕掛ける。
この時点で西川に16,400差をつけられていた大木が切り出したのは場風の 。
その に井出からロンの声がかかる。
      ポン  ポン  ロン ドラ
痛恨の跳満放銃となってしまった大木の最後の親番である、直後の南1局。
奈良からの先行リーチを受けるも、大木もテンパイに漕ぎ着ける。
テンパイ打牌であるドラの を河に置いた瞬間、奈良の手牌が倒された。
            リーチ ロン ドラ
オーラスは大木の1人テンパイで終局。
振り返ると、東4局2本場の結末が勝敗を分ける事実上の決定打となり、西川に勝利の女神が微笑んだ。
4回戦成績
井出+26.4P 西川+10.4P 奈良▲7.6P 大木▲29.2P
4回戦終了時
西川+212.9P 大木+167.8P 井出+114.5P 奈良+77.6P
優勝:西川淳。
西川はすでに今期のプロリーグでB2への正規昇級の切符を手にしていたが、
最後まで優勝することへの高いモチベーションを保ち続け、改めてその地力を知らしめる結果となった。
西川「今日の決勝を勝ちきれない程度の生半可な実力では、B2に昇級しても通用しないと自分を追い込み、
あくまで優勝だけを意識して対局に臨みました。両方獲れて正直ほっとしています。」
西川さん、優勝おめでとうございます。
最後に、特昇リーグ創設から5年が経過。
過去のレポートにて藤原八段が予見していた通り、来期のプロリーグで遂に特昇出身のAリーガーが誕生する。
第7期で優勝を飾り、B2に昇級を果たした吉田直が、2年の歳月を経ていよいよA2の舞台に立つのである。
今後、高みを目指して特昇リーグに挑んでいく後進たちにとって、大きな励みになるといえるだろう。
吉田の更なる活躍を期待するとともに、その戦いぶりにも注目したい。
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