プロ雀士インタビュー

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第97回:森山 茂和
『俺は戦うぞという意思表示でもあるよね・・・』

2013/08/29
インタビュアー:猿川 真寿


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編集部からメールがきた。
「天空麻雀12男性大会を優勝した、森山会長のインタビュー依頼です。今回は天空麻雀のことです。
会長には話を通してあります。」
自分で本当に大丈夫だろうかと思いつつ、会長がOKならお受けするしかない、ということで、天空麻雀4度目の優勝を飾った、森山茂和会長のインタビューを、私、猿川が書かせていただきます。

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猿川「お疲れ様です。天空麻雀優勝おめでとうございます」

森山「ありがとう」

猿川「それでは早速、牌譜の方を観ながら会長の麻雀の考え方を教えていただきたいと思います。まず、開局の5巡目に、荒さんからリーチが入りましたがどう思いました?」

森山「親だしツモ次第で決めるよね。ドラを先に切ったのがいいタイミングだったなと思っていたね。ドラを持っていたらさすがに切りにくいし、いきづらいでしょ?」

※森山5巡目の牌姿

四万六万六万五索七索八索一筒三筒四筒六筒九筒西西 ツモ七万 ドラ九筒

 

【会長システム其の1】
基本的に横に広げて、ターツ選択を自分で決めずツモに決めてもらう。

森山「この後、赤五万五筒ツモは(まっすぐ)いきなさいということだよね」

四万赤五万五万六万七万五索七索八索一筒三筒四筒四筒六筒  ツモ五筒

猿川「そして、残りツモ2回でテンパイが入りましたが、これは荒さんの現物なのでヤミテンでした」

森山「荒ちゃんのリーチはかなり筋が通ったからね。待ちがかなり絞られてきて、恐らくはドラそばのペン七筒あたりではないかと思っていたから一応はヤミテンにしたんだよね。そしたら七筒を引いたので、これならもう大丈夫だろうと思ってリーチに行ったんだよね」

※この後、追っかけリーチをして荒から18,000をアガる。

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森山「これで次局が楽しみだよね」

※東2局の配牌は
六万七万五索一筒一筒二筒三筒七筒九筒東東北白中

猿川「第一打は北でしたが、ホンイツより手なりってことですか?」

森山「ホンイツはみているよ。ホンイツ狙う時でも捨て牌があまり派手だと字牌しぼられちゃうでしょう」

 

【会長システム其の2】
手役狙いのときでも、河には細心の注意をはらう。

七索七索一筒二筒三筒七筒九筒  チー五万 左向き六万 上向き七万 上向き  ポン東東東  ロン八筒  ドラ九筒

ホンイツにはならかったが、荒から5,800の出アガリになる。

森山3巡目までの捨て牌
北五索七索

森山「この捨て牌だから3巡目に荒ちゃんから東が鳴けたけど、五索七索北の捨て牌だったら東が出ていないでしょ」

猿川「そうですね、荒さんは会長の捨て牌も見て、3巡目に東を切ってきましたからね。結果放銃までなってしまいました」

森山「これだけ調子が落ちていると、次から誰であっても(荒のこと)ノーマークでいいよね」

猿川「そしてこのあと、先生(小島)に3連続のアガリで一気に捲くられましたけどどう思いましたか?」

森山「なにも思わないよ。勢いあるなー、元気だなぁと思った。ただ、こっちもミスしたわけではないから、まだ戦えるしね。」

猿川「その先生の親を迎えましたが(東4局)どう思いましたか?」

森山「親はできれば落としたいよね。先生は当然マークしているよ。親だけ見てればこの局は大丈夫」

猿川「一打目は東でしたが」

森山「調子いいから鳴くなら鳴けばいいと思って、そのほうが逆にアガリを逃したりする可能性もあるし、中途半端に切ると、相手のいいタイミングで鳴かれたりするから」

 

【会長システム其の3】
好調の親にはダブ東からぶつける

森山「俺は戦うぞという意思表示でもあるよね。マークしているから当然、現物は残すけど」

猿川「13巡目に先生がドラを切ってリーチしてきますけど、会長も牌姿が苦しいのでどうするのかなと思いましたが、会長はこれを仕掛けて行きましたがこれは?」

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森山「先生は好調だから来るのは分かっていたよ、でもドラは鳴かないとなめられるから」

猿川「結果、先生のツモアガリになりました」

小島
六万七万三索四索五索六索六索六索一筒一筒六筒七筒八筒 ツモ五万 ドラ八索 裏九索

森山「動いてツモられたけど、安いから間違ってはいなと思っていた(鳴いたことが)」
猿川「なるほど。では、少し進みまして南3局なのですが、2巡目は二索切りが普通なのですか?」

※2巡目の牌姿は
七万七万九万二索二索三筒四筒赤五筒七筒八筒九筒発発 ツモ六筒 ドラ六筒

森山「ツモ六筒で一通とホンイツも見えたし、ピンズを伸ばして七万七万九万発発のイーシャンテン形が狙いだった。二索以外考えられない。驚く人がいるのが不思議だよ」

※ちなみに今回の決勝で一番驚いたのがこの局だった。自分だったらとりあえず七万切りに受けそうである。
結果は、この二索切りでマンズの伸びをつかまえ、小島から8,000の出アガリとなり1回戦トップとなった。

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猿川「2回戦は東1、2と連続放銃となりましたがどう思いましたか?」

※東1局は小島に、

二万三万一索二索三索一筒一筒三筒三筒四筒四筒五筒赤五筒 ロン一万 ドラ六索 裏二万

東2局は佐々木に、

二万三万三万四万四万赤五万六万七万八万六索七索一筒一筒 ロン五索 ドラ八筒 裏三筒

森山「東パツは1回戦トップだったし、先生の打点も分からないからまっすぐいったよ。次はヒサトの待ちも良かったし、3,900だったから逆にラッキーって思ったよ」

猿川「こういう時、焦ったりはしないのですか?」

森山「まだ苦しいわけではないから、余裕はあったよ。」

 

【会長システムその4】
常に余裕をもって冷静に対処する

猿川「前局に倍満をアガったヒサトの親番の東4局ですが、この局が今回の決勝の勝敗を決めた局になりましたね」

※まず小島が10巡目にリーチ

三万四万赤五万二索三索四索一筒二筒三筒四筒四筒六筒七筒 リーチ ドラ南中

佐々木も13巡目にテンパイ(二万は小島の現物)

三万三万四万四万五万三索三索七索八索九索 加カン東東東東

14巡目、森山の手牌は

五万五万七万七万八万九万四索赤五索六索五筒六筒八筒八筒 ツモ二万

森山「やっぱりなぁ(PC画面を見て)ヒサトの本命だからなぁ。巡目が進んでいって、ヒサトは何で出ないのだろうと思っていたと思うよ」

猿川「小島先生の現物なのによくこの二万が止まるなと思いました。15巡目の荒さんの八万切りもすごいですよね」

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猿川「控え室でタッキー(滝沢)と観ていて、とりあえず一万切りかなぁと話していたのですが、八万切りの瞬間、2人ですげーってなっていました」

森山「荒ちゃんもマンズの下がヒサトに危険って分かっているんだよね。こういうプロの技がたくさんでるといいよね」

猿川「最後はヒサトが二筒でオリて先生の1人テンパイになりました」

森山「ここは押した方が良かったよね。(ヒサトが)あたらない牌でおりちゃだめだよ。今、状態がいいのだから。終わったあとにヒサトも後悔していたけどね」

※この局、ヒサトのアガリ牌である二万をしっかりと止め、次局、南1局で点棒を取り返した森山が、そのあともしっかりと攻めきり、史上初の4度目の優勝で幕を閉じた。

猿川「今回の勝因は何だったと思いますか?」

森山「こうやって決勝2回戦、見直すと分かりやすいよね。鳴きが悪いときつくなるよね。ラッキーもいっぱいないと勝てないわ(笑)1回勢いにのった時にチャンスを与えないような打ち方をしたのが良かったよね」

猿川「天空麻雀のコツとかありますか?」

森山「相性がいいのかも知れないな…モンドとやっていることは同じだけどな。モンドは決勝までいくと面白いことに、もう1人の連盟員が勝つんだよね。ここ4年で3回そうだったからね。荒ちゃんに先生に前ちゃん。モンドは今のところ相性悪いね。その分天空がいいけど。」

猿川「赤入り麻雀はどうですか?」

森山「多少打ち方は変わるけど、基本は変わんないよ。赤入りは「チームガラクタ」が得意だよね。悪い意味の“ガラクタ“ではなくいいチームだよね。」

猿川「最後に、麻雀が強くなるコツみたいなものがあったら教えていただきたいです」

森山「麻雀にも信号があって、青はまっすぐ進む、黄色は注意しながら様子をみる、赤はいかない、というように決まっていて、必ず答えを導いてくれるヒントがその局だったり前局だったりにあるから、そのヒントに気づくかどうかが大事だと思うよ」

猿川「なるほど。難しいですが何となく分かります。今日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。」

今回のインタビューでほんのりだけど、麻雀のコツのようなものを掴めた気がする。

【会長システムその5】
基本は丁寧にかつ大胆に。

それを目指して私も頑張らなくては。
また天空麻雀に出場できる機会があれば、それを生かして優勝できるようがんばるぞ!