いよいよ十段戦準々決勝も1卓を残すのみとなった。この最終D卓の模様を私山田が伝えます。よろしくお願いします。
1回戦(起家から浜上、ダンプ、前原、木村)
東1局
先手をとったのは前原。6巡目に高めの
を引きリーチ。












ドラ
いきなり高めツモなら跳満の大物手。親の浜上もすぐに追いつく。













が2枚切れていてなおかつ前原の現物であるため、役無しではあるがヤミテンを選択。
次巡、ドラ表示牌の
を引き現物の
切り。
ツモでもテンパイとらずの
切り。
そしてドラの
を引き追いかけリーチ。これを前原から打ちとり3,900。
次局も2,000オールをツモった浜上はさらに2発の大物手を決めてトップをとった。






ポン

ポン

西家 ドラ












北家 ドラ
1回戦成績
浜上+27.1P 前原+10.9P ダンプ▲12.8P 木村▲25.2P
2回戦(起家から浜上、前原、木村、ダンプ)
浜上の細かい連荘で迎えた東1局2本場












ドラ
前原がヤミテンで木村からアガって12,000。これでエンジン全開かと思われたが、今日の前原はいまいち乗り切れない。
東4局
前原が当面のライバルダンプの親をさばきにいく。









チー

ドラ
ここに木村からリーチがかかる。












リーチ
前原がもってきたのは無筋の
。これをツモ切るとダンプからロンの声。












ロン
前原も
を切るべきだったと対局後悔やんでいたが、痛恨の12,000放銃となった。
ダンプのトップで決まりかと思ったが、浜上が魅せる。
南3局
親の木村が四暗刻を目指し1回テンパイをはずすも、2度目はとりリーチ。












リーチ ドラ
浜上は1シャンテンになる。













のポンテンをとらず、
、
と引き込み、木村から
で12,000。
が2枚切れで自分から4枚見えているため、
は打ちやすい。であればポンテンをとるほうが自然だろう。
これが浜上のフォームなのか、リードしているからなのかはわからないが、正解を引き当てた。
このまま浜上の2連勝、ダンプ2着で2回戦は終了した。
2回戦成績
浜上+26.7P ダンプ+16.0P 前原▲9.7P 木村▲34.0P
2回戦合計
浜上+53.8P ダンプ+3.2P 前原+1.2P 木村▲59.2P
3回戦(起家から浜上、前原、木村、ダンプ)
ダンプと前原の差は僅か2,000点。2着争いが激しくなってきた。
浜上はこの半荘浮ければほぼ当確か。木村は沈むわけにはいかない。
南1局
32,600点持ちの前原、更に加点を目指しリーチ












リーチ ドラ
これに待ったをかけたのが27,100点持ちのダンプ。












ツモ
打
当然の追いかけリーチ。
をツモリ3,000・6,000
オーラスも












ドラ
このヤミテンから
を引きリーチ。2,600オールでトータルポイントで浜上をかわし首位に躍り出た。
3回戦成績
ダンプ+34.5P 木村▲4.1P 前原▲7.9P 浜上▲22.5P
3回戦合計
ダンプ+37.7P 浜上+31.3P 前原▲6.7P 木村▲63.3P
4回戦(起家から浜上、ダンプ、前原、木村)
東1局
親の浜上が
を暗カンしてリーチ









暗カン


ドラ
後がない木村が追いかける。













2人のめくりあいかと思われたが、浜上の親リーチに
の暗刻落としで回った前原だが、ドラを重ねて1シャンテンに。














ここから無筋の
をトイツ落としして、浜上の切った
ポンで追いつくが
をつかみ、木村に8,000の放銃。
前原らしい攻めだが、結果は裏目。浜上の放銃していた
を食いとって代わりに放銃という最悪の結果に。
木村は丁寧な手順でもう1回三色をアガリなんとか最終戦に望みをつないだ。












リーチ ツモ
4回戦成績
木村+19.4P ダンプ+14.2P 前原▲13.8P 浜上▲19.8P
4回戦合計
ダンプ+51.9P 浜上+11.5P 前原▲20.5P 木村▲43.9P
5回戦(起家からダンプ、浜上、前原、木村)
ダンプはかなり大きいラスをひかなければ安泰。
浜上と前原の差は32P。前原はトップラスで2万点以上の差をつけることができれば逆転可能。
木村は大トップで浜上を沈めることができればといったところか。
東1局
浜上がドラの
を重ねヤミテン。












ドラ
前原もノーミスで七対子をテンパイし即リーチ












リーチ
これをすぐツモリ1,600・3,200。これで順位点を含めると10P差に。
次局、親の会心のリーチは前原にかわされた浜上だったが、東3局もリーチ












ドラ
(東2局)












ドラ
(東3局)
これをツモアガリ32,600持ちの2着に。
南1局
浜上がめずらしく1巡目に
を1鳴き。ドラはトイツだが少し遠い仕掛け3副露してテンパイ。



チー

ポン

ポン

ドラ
前原も勝負手












ツモ
当然の
切りで放銃となってしまう。
南4局
ダンプ21,300 浜上32,300 前原34,000 木村32,400
木村はラス親なので連荘すればいい。前原の条件は倍満ツモか浜上から跳満直撃。
前原はドラを暗刻にしてテンパイするもまだ足りずヤミテン












ツモ
打
ツモリ三暗刻になればリーヅモで条件を満たす。これが手変わりせず流局。親の木村もテンパイすることができずに終戦となった。
5回戦成績
前原+15.9P 木村+4.4P 浜上+2.3P ダンプ▲21.7P
トータル
ダンプ+30.2P 浜上+13.8P 前原▲5.5P 木村▲39.5P
1位通過 ダンプ大橋 2位通過 浜上文吾
これでベスト8が出そろった。ベスト8も連盟チャンネルで放送される。
A卓8月20(木)16:00~
古川孝次(九段)vs藤崎智(八段)vs浜上文吾(五段)vs柴田吉和(二段)
B卓8月28(金)16:00~
瀬戸熊直樹(九段)vs柴田弘幸(七段)vsダンプ大橋(六段)vs野方祐介(四段)
現十段位櫻井秀樹への挑戦者を決める準決勝は熱い闘いになるであろう。
お見逃しなく!!