第32期A2リーグ第8節レポート 佐々木 寿人
2015年11月23日
第7節でようやく初日が出た。
振り返ってみれば、それまではどこか難しく考えすぎていたように思う。
やはりそれは、昨期の負け方を引き摺っていたせいだろう。
「折角いい麻雀になってきたのに、ムダになっちゃうじゃない。」
荒正義さんからのアドバイスである。
(そうだよなぁ。なんだかんだ言っても、去年は戦えていたんだから。)
今期は結果を求めすぎて自滅、それが積み重なってここまできてしまったというわけである。
昨年との最大の違いは、大きな放銃が増えたことだ。それもこちらにアガリ目がないような局が極めて多い。
つまりは、細かい点棒を欲しがって、攻めすぎているということである。
例えばこの日の2回戦。
東1局1本場の終盤などが大きな例だ。












ツモ
ドラ
局面は15巡目で、私は既に
も
も河に切っているような状況だ。
全員に対する安全牌は、
と
がある。当然ながらここからテンパイに向かうには、場面に相当高いマンズを2枚処理しなくてはならない。
普通なら完全にヤメである。
ところが私は、1回戦で44Pのプラスを叩いたことにかなり気を良くしていた。
(一気に借金返済まで!)
とは言え、ここでのマンズ切りはあまりに無謀である。
なぜなら、親の藤原の河にはマンズが1枚も切られておらず、南家の櫻井だって直前に切った
が自身初のマンズなのである。
メンチンということはないにしたって、その色は間違いなく危険だ。
ほとほと学習能力のない男である。












ロン
結果は藤原へ7,700は8,000の放銃。
(確か第1節もこういう放銃から崩れ出したよなぁ。)
わかってはいるのである。だから、この後一度は踏みとどまった。しかし、二度目はなかった。
今度は南1局、再び親は藤原という場面だ。2枚目の
を仕掛け、藤原の捨て牌はこうなっていた。











ソーズの一色手が濃厚といった切り出しになっている。
そして私の手牌は以下。












ツモ
ドラ
道中から半分受けに回らせられている状況だったが、ここでの打
が櫻井に捕まった。












ロン
ダブ南ドラ1の5,200である。本当に中途半端な打牌だった。
タイムシフトで見ると、藤原の手はこうである。









ポン


直前に掴んだ
が手牌に浮いているのがわかる。
ここで
を打つということは、ほぼアガリを諦めたということである。
ソーズを打っていけないがために
を切るのなら、もう少し他家へのケアもしなくてはならないところだ。
23,100で踏みとどまっていた点棒は、この後雪崩式になくなってしまった。
そして2回戦終了時にはわずかにプラスが6ポイント。これではあまりに意味がない。
まだ2節あるとは言え、ここまではとにかく点棒をばら撒きすぎた。
残り半荘8回でどこまで戻せるかはわからない。
だが思考をもう一度柔軟にして、なんとか上位陣に食らいつきたいものである。
カテゴリ:プロリーグ(鳳凰戦)レポート












