十段戦 レポート/第34期十段戦 ベスト16C卓レポート HIRO柴田
2017年07月19日

十段戦ベスト16C卓の対戦する選手は以下。
吉田直(五段)

沢崎誠(九段)

仁平宣明(七段)

柴田吉和(四段※前年度決勝シード)

1回戦(起家から吉田・沢崎・仁平・柴田)
東1局 親吉田
まずは開局、親の吉田に難しい選択がやってくる。
吉田













ドラ
自身で
を捨てているのでシャンポン待ちが残るなら
は優秀か?牌の伸びを期待するなら
切りか?
吉田の選択は打
。すると次巡に六を引き入れリーチとし、終盤に3,900オールをツモアガリ好感触のスタート。
吉田












リーチ ツモ
東2局も吉田がこの3,900をアガリさらに加点に成功する。
吉田






ポン

ポン

ロン
ドラ
東4局 親柴田
西家の沢崎が
をポンとすると親の柴田も速度を合わせ
をチーとすると、柴田次のツモがドラの
で絶好のテンパイを入れ沢崎から高めの5,800をアガる。
柴田









チー

ロン
ドラ
南1局 親吉田
ここまで41,600持ちで1人浮きの吉田が仕掛けを入れるとリーチと来たのは柴田。
柴田












リーチ ロン
ドラ
吉田










チー

打
吉田のテンパイとなる余剰牌の
で柴田が5,200のアガリとなり風向きが一変する。
南2局 親沢崎
親の沢崎が難しいトイツ手を、終盤にドラを打ち出し1,300オールをツモアガる。
沢崎












ツモ
ドラ
南2局1本場 親沢崎
親の沢崎が
を1枚目から仕掛け場には緊張が漂う。
沢崎









ポン

ロン
ドラ
このポンしてすぐテンパイの9,600に放銃したのは吉田。沢崎は一気にトップ目となり吉田はラス落ちとなる。
南4局 親柴田
少しでも加点したい仁平が、ポンと動くと親の柴田がリーチしてツモアガリ。
仁平






ポン

ポン

ドラ
柴田












リーチ ツモ
南4局1本場 親柴田
子方3者はそれぞれの終局の形を狙って仕掛けを入れる。
吉田



ポン

チー

ポン

ドラ
仁平









ポン


沢崎









チー

打
しかしここでアガリを物にしたのはメンゼンでのヤミテンを選択した柴田。
リーチをして押さえ込みたい局面だが、見事な判断で5,800を沢崎からアガる。
柴田












ロン
1回戦を終えてみれば柴田が1人浮きとなり大きなトップで終了となった。
1回戦成績
柴田+35.0P 吉田▲1.4P 仁平▲14.7P 沢崎▲20.9P
2回戦(起家から、吉田・沢崎・柴田・仁平)
東2局 親沢崎
配牌でドラ3の沢崎、わずか4巡でこのテンパイを入れる。
沢崎









チー

ドラ
これによって柴田・吉田と受けにまわされアガリを手に入れたのは仁平だった。
仁平












ロン
1回戦苦しかった沢崎にとって、自身の手牌を含めるとこの5,200の放銃は重く感じた。
南2局 親沢崎
静かな点数移動で迎えた沢崎の親番、吉田がテンパイでドラを離すと仁平がそれをポン。
沢崎も手牌は仕上がってきたが、時間の猶予を見込めないとみてリーチ。
吉田












ドラ
沢崎












リーチ
仁平









ポン

ロン
この局、仁平が沢崎から7,700をアガリ、仁平2回戦トップを取る。
2回戦成績
仁平+14.9P 柴田+4.4P 吉田+1.5P 沢崎▲20.8P
2回戦終了時成績
柴田+39.4P 仁平+0.2P 吉田+0.1P 沢崎▲41.7P
3回戦(起家から、吉田・柴田・仁平・沢崎)
テンパイ、2,600、1,500と積み上げていく柴田を止めにいったのは沢崎。
沢崎






チー

ポン

ロン
ドラ
序盤の
と
の切り出しで
が盲点となり、沢崎テンパイとなる最終打牌の
切りが強烈な為、柴田もここはマンズが打ちにくいとみて一度
としたところで放銃となった。
こういった多彩な技が沢崎の持ち味だろう。3回戦は攻守のバランスを見事にとってくる。
南2局 親柴田
沢崎13巡目にリーチを打つ。待ちは柴田の当たり牌でもある
だ。その
を見事に引きアガリ。
柴田












ドラ
沢崎












リーチ ツモ
このアガリによって沢崎1人浮きで3回戦を終える。
3回戦成績
沢崎+21.7P 吉田▲2.9P ▲6.6P ▲12.2P
3回戦終了時成績
柴田+32.8P 吉田▲2.8P 仁平▲12.0P 沢崎▲20.0P
4回戦(起家から、吉田・仁平・柴田・沢崎)
東4局 親沢崎
1回戦の乱打戦とは変わって大人しい局面が続いている中、この4回戦で最初に抜け出したのは吉田。
吉田












リーチ ツモ
ドラ
南3局 親柴田 ドラ
現状は吉田が39,300の1人浮き状態、仁平は親も無く25,000持ちとこのまま進んでしまうと吉田との差が広がってしまうので浮きたい所だ。
苦しいながら仁平ドラ単騎を選択してリーチ。
沢崎も親は最後に残ってはいたが、仁平とほぼ同条件で吉田がトップなら浮かなくては厳しく、ここはツモ切りリーチを選択するが放銃となってしまう。
沢崎












打
仁平












リーチ ロン
南4局 親沢崎
仁平









ポン

ロン
ドラ
この局も仁平が5,200をアガリトップは吉田となったが、仁平は素点を稼ぐことに成功し接戦となって最終半荘を迎える。
4回戦成績
吉田+17.3P 仁平+9.4P 柴田▲6.2P 沢崎▲20.5P
4回戦終了時成績
柴田+26.6P 吉田+14.5P 仁平▲2.6P 沢崎▲40.5P
5回戦(起家から、吉田・柴田・沢崎・仁平)
最終戦を迎えて4者のポイントは上記の通りなので吉田・柴田は浮いていればほぼ勝ち上がり。
仁平は上位のどちらかを沈めてポイント差を縮めなくてはならない。沢崎は2人を抜かさなければいけないので6万点以上ほしい。
東1局 親吉田
まずアガったのは親の吉田、柴田から3,900浮いていることが大事なので非常に大きいアガリとなる。
吉田












ロン
ドラ
東2局2本場 親柴田
柴田・吉田の攻めが厳しい、沢崎が放銃することは無さそうだ。
柴田












ドラ
沢崎









チー


吉田













仁平にとっては上位の両者が打ち合ってくれる展開を望むところだったが1人ノーテンと苦しい展開となる。
東4局 親仁平
親の仁平、少しでも追いつきたいところでリーチを打つが沢崎のアガリとなる。
仁平












リーチ ドラ
沢崎






ポン

ポン

ツモ
このアガリは吉田・柴田にとって嬉しいアガリとなり、これで仁平と吉田の得点差は1万点以上となる。
南2局 親柴田
現在31,100持ちの柴田、絶対に安全な位置ではないだけにどれくらいアガリに向かっているか?流局時の選択など色々あるだけに読みにくいところだ。
その柴田が自然に組んだこの7,700に放銃となったのは仁平。
柴田












ロン
ドラ
これで仁平16,000点の1人沈みでオーラスを迎える。
南4局4本場 親仁平
流局が続いて迎えた親番の仁平、なりふり構わず1シャンテンでドラを手放しリーチといく。
そこへ柴田・吉田もこの局で終わらせてやると勝負とでた。
柴田













吉田









チー

ドラ
だがアガったのは仁平、最後の牌である
をツモアガリ連荘に成功した。
仁平












ツモ
南4局5本場 親仁平
柴田・吉田が仕掛けると仁平もテンパイが入りリーチ。
吉田






チー

ポン

ドラ
柴田









チー


柴田は放銃しなければ余裕はあるのでオリ選択もある、吉田はここで仁平にアガられてしまうと厳しくなるので全力勝負。
仁平












ロン
結果は吉田の放銃となってしまった、5,800の5本場は7,300と大きなアガリ。
南4局6本場 親仁平 ドラ西
吉田・仁平の現状のスコアは吉田▲0.1P・仁平▲1.1Pとその差1Pだ。
吉田は流局ノーテンで仁平がテンパイで逆転されても次局はあるが仁平は最低でもテンパイ条件。
吉田、仕掛けを入れるが仁平のリーチに放銃となる。
仁平












リーチ ロン
南4局7本場 親仁平
先ほどのアガリで仁平はノーテン宣言できる。吉田は満貫ツモか跳満出アガリか。
吉田に選択がやってくる。
吉田













ドラ
吉田じっくり時間を使って選んだ牌は
。なんとこの時
を選択すると柴田への放銃だったのだ。
吉田













そして吉田のツモは
より先に
だった。吉田の
は山に2枚、柴田の
は1枚。
柴田













この劇的な勝負は柴田のツモアガリで決着となった。
5回戦成績
柴田+17.2P 仁平5.3P 沢崎1.3P 吉田▲23.8P
5回戦終了時成績
柴田43.8P 仁平+2.7P 吉田▲9.3P 沢崎▲39.2P
勝ち上がり 柴田吉和・仁平宣明
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