第25期北陸プロアマリーグ「帝陸戦」プレーオフ結果報告

去る1月8日(日)、石川県金沢市にて帝陸戦プレーオフが行われました。
今回は運営にも携わった如月靖之がレポートします。

このプレーオフの参加者は今期の帝陸戦参加者35名の中から勝ち上がった上位8名。
通過順位順に
1位通過 高槻さん
2位通過 山元さん
3位通過 栄田さん
4位通過 南
5位通過 浦田
6位通過 荒谷
7位通過 飯田さん
8位通過 西田さん
※4位通過の梅本が体調不良のため、次点の西田さんが繰り上げとなりました。

 

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前列左から、浦田、栄田さん、高槻さん、
後列左から、南、山元さん、飯田さん、荒谷、西田さん
 

準決勝となる半荘3回戦の結果は以下の通り

 

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決勝進出者と通過順のアドバンテージは以下の通りです。
1位通過 山元さん+40P
2位通過 南+20P
3位通過 浦田+10P
4位通過 飯田さん0P

 

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山元さん(写真左)と飯田さん(写真右)
 

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浦田(写真左)、南(写真右)
 

決勝は半荘4回戦時間無制限で行われました。
トップ通過の山元さんを他3人が追う展開となった決勝4回戦。

1回戦
起家:山元さん 南家:南 西家:浦田 北家:飯田さん

東1局 ドラ四筒 親:山元さん
起家となった山元さんが初手からマンズの一色手を目指す中、先にテンパイしたのは配牌からドラが2枚あった北家の飯田さん。
1シャンテンから八筒をチーして四筒三万のシャンポン待ちのタンヤオドラ2。
山元さんは面前でホンイツを目指し、10巡目

一万二万三万五万六万七万七万八万九万白白中中

この形でテンパイ。12巡目には四万を引き一気通貫も付く大物手に。
追って南も六筒チーで形式テンパイを入れる。
結果は流局となりましたが、山元さんの流れの良さを感じる1局となりました。

東4局 ドラ八索
浦田が白暗刻、ドラの八索発九万がそれぞれトイツのツモり三暗刻の1シャンテンで、四暗刻も見てテンパイに向かう。
しかし、親の飯田さんが12巡目に下の形でリーチ。

二索二索二索三筒三筒四筒四筒五筒五筒六筒六筒七筒八筒

リーチの次巡に六筒をツモり、リーチ、ツモ、タンヤオ、イーペーコーの3,900オールのアガリ。

南1局 1本場 ドラ六索 親:山元さん
先に動いたのは南家の南。
ソーズが多い配牌で、3巡目に二索をポン。続いて6巡目に一索ポンで三索六索九索待ちのチンイツテンパイ。
西家の浦田もピンズの多い配牌で、メンゼンで一色手を狙う。
親の山元さんはマンズが多い配牌だったが

一万一万一万二万三万四万五万六万七万八万九万三筒四筒

これでリーチをかける。
南は早いテンパイだったが三索六索九索が全く引けない中、山元さんのリーチからわずか1巡、当たり牌となる五筒を放銃、親の山元さんが11,600(11,900)のアガリとなりました。
その後も4本場まで連荘し、山元さんが初戦から大幅なリードを得ました。

【1回戦終了時】※アドバンテージ含む
1位:山元さん  +83.6P
2位:飯田さん  +7.4P
3位:南     ▲9.1P
4位:浦田    ▲11.9P

2回戦
起家:浦田 南家:飯田さん 西家:南 北家:山元さん

東1局 ドラ四筒 親:浦田
何とかリードを縮めたい南が233の三色をカン三筒待ちでテンパイ。
飯田さんも東ポンでカン六筒待ちのテンパイを入れる。
山元さんもタンヤオ、ピンフ、ドラ2の1シャンテンまで行くが、南がツモり2,000・4,000のアガリ。

その後東2局に浦田から七対子の1,600、東3局に飯田さんからタンヤオの1,500をアガった南がリードする展開に。

南場に入り、浦田、飯田さんも奮闘し、山元さんの1人沈みになるかと思われたが、南4局、浦田の仕掛けを受けた親の山元さんですが、白八索を暗刻にし、当たり牌の五万だけが浮いた状態の1シャンテンになるが、六万が入り四万七万待ちリーチ。
浦田から四万が出てリーチ、白、ドラ1の9,600のアガリ。

南4局1本場も南暗刻の配牌でドラを重ね、イーペーコーの安目が出ますが9,600(9,900)を飯田さんからアガリ、あっという間に浮きにまわり終局。

【2回戦終了時】※アドバンテージ含む
1位:山元さん  +92.6P
2位:南     +6.9P
3位:飯田さん  ▲2.5P
4位:浦田    ▲28.0P

3回戦
起家:飯田さん 南家:山元さん 西家:浦田 北家:南

序盤から大物手の応酬になる展開に。
東1局1本場
浦田がヤミテンにしていたチャンタ、東発単騎待ちをツモり2,000・4,000(2,100・4,100)のアガリ。

東2局は浦田が高目345三色のリーチをかけるが、先にドラである中の片アガリでテンパイしていた飯田さんに中を放銃し、飯田さんが中、ドラ3の8,000のアガリ。

南2局
配牌から234の三色、ピンフが見える山元さん。南も4巡目でホンイツの1シャンテンまで行くも、山元さんがすぐに高目の二索をツモり、タンヤオ、ピンフ、ツモ、三色で4,000オールのアガリ。

南3局 3本場 ドラ六索
飯田さんも一矢報いるため大物手を仕上げていく。

四万五万六万八万八万二索四索四索五索五索六索四筒六筒  ツモ六索  打二索

タンヤオ、三色、イーペーコー、ドラ2のヤミ跳満を南から出アガリし12,000(12,900)を得てトップに立つ。

南4局
トップ争いの飯田さんと山元さんだが、配牌の段階では飯田さんは1メンツあるが、他はばらばら。山元さんはタンヤオ、ピンフ、ドラ1の3シャンテン。
そのまま山元さんが8巡目にタンヤオ、ピンフ、ツモ、ドラ1の1,300・2,600をアガリ終局となりました。

【3回戦終了時】※アドバンテージ含む
1位:山元さん  +119.3P
2位:飯田さん  +18.0P
3位:南     ▲32.1P
4位:浦田    ▲36.2P

4回戦
起家:飯田さん 南家:南 西家:浦田 北家:山元さん

東1局 1本場 ドラ六筒
親の飯田さんがドラの六筒五万北発が対子の配牌で3巡目に發を暗刻にする。
その後六万チー、北を暗刻にし、

七索九索六筒六筒北北北発発発  チー六万 左向き四万 上向き五万 上向き  ロン八索

八索を山元さんからアガリ7,700(8,000)。

東3局
親の浦田が粘りを見せる。
12巡目にカン四筒待ちのタンヤオ、イーペーコーのリーチをかけて1人テンパイで流局すると、その後、1本場はドラをポンした浦田、3面待ちリーチをかけた飯田さんのテンパイで流局。
2本場はソーズのホンイツを目指す南の切った六筒を鳴きタンヤオの500(700)オールのアガリ。
3本場は浦田の1人テンパイで流局。4本場は先制リーチで他家をオリさせようとするが、飯田さんが追いかけてリーチをかけ、2人テンパイで流局。5本場は山元さんのアガリとなる。

ここまで何とか連荘して、チャンスをつなげたかった浦田ですが、いかんせん手が安く向かっていく苦しい展開でした。

もう1人のプロである南もまだ逆転を狙い、手を作っていく。

南1局 3本場
6巡目にホンイツ、ピンフの手から北をトイツ落としでチンイツに向かい、

四筒四筒四筒五筒五筒六筒七筒八筒八筒九筒  チー四筒 左向き二筒 上向き三筒 上向き  

上記の辺七筒テンパイを入れるが流局。

南3局 1本場
浦田の捨て牌からチャンタ、国士無双に向かっていると判断したのか、下家の山元さんが早々にカン五索をチーしてタンヤオに向かっていき、飯田さんから出てタンヤオ、ドラ1の2,000(2,300)のアガリ。

南4局
最終局は親の山元さんがトータルで断トツトップの状況で、トータル2着の飯田さんですら、ダブル役満ツモ条件のため、大きな動きはなく、浦田、飯田さんのテンパイで流局。

最終結果は以下の通りとなりました。

 

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激闘の末、頂点にたったのは
山元一成さんでした。

終始リードを守り、広げていった山元さん。

「準決勝1位通過のアドバンテージ(+40P)はあまり意識しないようにしていました。自分でもありえないほど手が入りました。」

と試合後に話していました。
優勝おめでとうございます!

 

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そして、今期参加された皆様お疲れさまでした。
2月からは第26期帝陸戦が富山県富山市にて開幕されます。
北陸をはじめ、麻雀ファンの皆様に今後も応援していただけるとありがたいです。

最後に日本プロ麻雀連盟北陸支部HPにもレポートが掲載されておりますので、よろしければそちらもチェックをお願いします。

長文でしたが、ご覧いただいた皆様ありがとうございました。
(文:如月靖之)

第256回:プロ雀士インタビュー 白銀 紗希  インタビュアー:藤井 すみれ

彼女の印象は誰に聞いてもこうだ。
「いい子だよねぇ!」
年上とも年下ともうまくやれる。
麻雀荘での接客も上手で、みんなを楽しい気持ちにさせる。
なのに「私が!私が!」みたいな強い主張は一切なく、とても心地良い。
物語なら名脇役のなかの1人だろう。

そんなさきちゃんが、主役になる日が来た。
2023年1月4日、第17期女流桜花になったのだ!

 

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その後、彼女のYouTubeチャンネルの
【女流桜花お祝い生放送】に呼ばれ、妹さんの手料理フルコースをいただいた。何だこれは?あまりにも美味しすぎる。

白銀「すみれさん、インタビューお願いしたら書いてくれませんか?」

藤井「……妹ちゃんのご飯食べさせてくれるなら。あと息子も連れてっていい?」

白銀「もちろんです!」

書き物の仕事は責任重大なので、引き受けるには勇気がいる。
しかしそれを覆すほどの魅力であった。

当日、白銀家に行くと同居している妹さんに加えて、なんとお母様までいるという。
初めまして、お母さん。
親御さんやご兄弟もいるインタビューは初めてやります。
妹さんの手作りハンバーグを頂きながら、失礼します。

 

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【連盟に入るまで】

藤井「元々出身は青森なんだよね?」

白銀「そうです。どうしても東京に行きたくて、大学からこっちに来ました。そこでサークルに入って、他のサークルの人達と一緒に麻雀をやるようになりました。それでモンド杯に出ていた亜樹さんを見て憧れるようになって。プロテストがある!受けよう!ってなりました。」

藤井「亜樹さん、素敵すぎるもんねぇ…」

白銀「大学3年生の終わりくらいにプロテストを受けて、4年生のGWに帰省した時に両親に報告したんです。『私麻雀プロになる!いま研修受けてる!』って。そしたらもう大変でした。」

白銀「お母さん泣いてた。お姉ちゃんも泣いてた。お父さんはショックで家を飛び出して仕事場に行っちゃった(笑)」

藤井「ええええー!!そんな事する為に大学行かせたんじゃない!って…コト…?」

白銀「そうです(笑)もう勘当だ!って言われちゃって。最後だから、って帰る前の日の夕飯は私の好きな物ばっかり並んでました。」

藤井「ご両親は麻雀一切やらないって言ってたもんね…そんな修羅場があって、どうやって許してもらったの?」

白銀「うーん?何でだっけ?」

白銀「私が言ったの。『お姉ちゃんが初めて自分でやりたいって言った事だから、やらせてあげたら?』って。私は今までやりたい事何でもさせてもらったけど、お姉ちゃんは何も言ったことなかったから。」

まさに鶴の一声。
妹さん本当にありがとう。
あなたのお陰で今があります。

白銀「その後、東京で雀荘に勤めるって聞いたので見に行ったんです。それでまぁ頑張ってる姿を見て。もし今後お金に困っても変な所では借りるんじゃないよ、困ったらちゃんと言ってきなさいって言いました。」

きっと当時はすごく心配だったのだろう。
彼女が家族に愛されているのが伝わってきた。

 

【プロになってからの生活】

白銀「プロになる少し前から働き始めた雀荘のお仕事と並行して、講師養成講座を受けて、麻雀教室のお仕事をするようになりました。後は牌譜チームのお仕事や、大会やリーグ戦の運営もしています。自分が麻雀する仕事も大事ですけど、全部やりたいんです。麻雀を普及させたり、教室の生徒さんが、その場で麻雀して楽しいなって思ってくれるお手伝いも好きなんですよね。」

藤井「すごい欲張り!(笑)でもすごいね。それだけやりたい事がたくさんあると、お休みとかないでしょ?」

白銀「今はあんまり無いですね。麻雀格闘倶楽部もあるし、YouTubeも始めてしまったので…貴重なお休みはパチンコしたり、趣味のボートレースを見に行ったりしています。馬場貴也(ばばよしや)選手が大好きなんです。ウィリーターンがカッコイイんですよー!」

 

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【Aリーグ3年目、決定戦へ】

藤井「15期でAリーグに初めてあがったんだよね。1年目はどうだった?」

白銀「1年目はとにかく内容が良くなくて、なんとか残留してホッとしたのを覚えてます。2年目もなかなかプラスできなくて。負債をどんどん重ねる中で、最終節は残留争いになりました。ともちん(古谷友美)との直接対決でなんとか競り勝ってギリギリ残留しました。」

藤井「で、3年目は絶好調と(笑)」

白銀「そうなんですよ!序盤の節からポイントを稼ぐ事ができて。今までと違うな?と。」

藤井「プレーオフや決定戦はいつ頃意識し始めたの?」

白銀「第5節で首位になったあたりですかね。そこからの戦いがまた難しくて。最後のプレーオフB卓はもう見るのが怖くて途中までしか見られませんでした(笑)」

意外な一面だ。さきちゃんはいつも飄々としているように見える。
対局の時もポーカーフェイスに見えるが、実は緊張しているのだという。

 

【初めての決定戦】

藤井「初日はサイクルヒットで▲11.2Pだったんだよね。」

白銀「そうなんですよ。特に後悔してる局があって、3回戦の東2局なんですけど…」

 

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白銀「なかなかテンパイしなくて、ちょっと諦めかけて安全牌の西を先に切って二索を残してしまって。親の内田さんがその間にテンパイを入れていたんです。」

 

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藤井「これは…うわぁぁってなる…」

白銀「本当にこれはダメでしたね。ちゃんとラスをひきました。解説の勝又さんにもお叱りを受けました(笑)色んな人に『楽しんできてね!』って言われてきたんですけど、初日は緊張するばかりで全然楽しめなかったです。麻雀も消極的な選択が多かったですね。」

藤井「2日目はトップラストップラスで、+1.0P。この日はどうだった?」

白銀「初日からずっと、離されて戦えない位置にならないように打とうって思ってたんです。2日目は初日よりはのびのびと打てた感じでしたね。トータルポイントはほとんど変わりませんでしたけど、首位の山脇さんまで60ポイント差はギリギリ可能性を残せたかな?と。」

藤井「そして運命の最終日。最終日の最初の9回戦は勝負所だと言ってたよね。」

白銀「はい。後はどこかでいい親番を2回やるぞ!最終戦は30ポイント以内の位置に行くぞ!っていうのを目標に考えていました。」

藤井「その9回戦の南場の親番で連荘出来たのは大きかったねぇ…トップはゆーみんだったけど、大きめの2着で首位の山脇を沈める事ができた。」

この後は皆さんも知るところ、10回戦に特大トップをとって大まくり。
そのまま危なげなくゴールとなった。
白銀の名前からとった「プラチナタイム」が全国に知れ渡った事だろう。

 

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白銀「やっと最終日は自分の思った通りに打てるようになって、楽しむって事が少し分かった気がしました。」

藤井「そりゃあんだけアガれば楽しいでしょうよ!(笑)」

白銀「(笑)…ただ、自分が追う事ばかり考えていたので、最終戦に自分がトータルトップの時の戦い方をまったくイメージしてなかったです。でも、逃げる立場でいつもやらない事をやるのはやめようと思って。焦って自滅するのだけはしないようにしましたね。山脇さんや魚谷さんが連荘している時も苦しいとかはまったくなかったです。」

 

【女流桜花になって】

藤井「今後の野望はありますか?」

白銀「やっぱり桜花を獲れて、これからしばらくはシードだったりチャンスがもらえると思うので、それを無駄にしないで次に繋げたいですね。このスーパーシードの時間を生かせないようじゃ、それまでだと思うので!」

藤井「生徒さん達もファンの方も応援してるもんね。オッケー!今日はありがとう。」

32歳、プロ11年目。
青森から出てきた少女は、ついに頂点に登りつめた。両親の反対を押し切って入ったこの世界で、これからも戦っていく。

彼女の『プラチナタイム』はまだまだ続いていくだろう。

さきちゃん!
本当におめでとう!

 

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第13期グランプリMAXレポート 編集部

第13期グランプリMAXの季節がやってきました。
鳳凰位がHIRO柴田に決まり、グランプリMAX予備予選の勝ち上がり者が決まればグランプリ出場者が全て決定します。
このグランプリMAXは各タイトル戦に応じたポイントを1年間(2022年度)加算し、タイトルホルダー、九段選手、ポイント上位者だけが出場することが出来るタイトル戦となっています。

それでは現時点での組み合わせと今期の主な戦績です。
(昨年までの地方チャンピオンシップが予備予選に変わりました)

 

予備予選

 

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(Aブロック①②の上位2名が勝ち上がり、4名でAブロック決勝を行い勝者が一次予選B卓に進出。Bブロックも同様で一次予選C卓に進出。各1回戦。)

Aブロック①卓
北海道(雪華王)西野拓也
四国 長尾浩平
九州 (皇帝位)岡田雄貴
23位 太田優介(12510P 後期C1リーグ昇級、第11期WRCリーグ3位)

Aブロック②卓
北陸 安城るい
中部 堤文吾
18位 福島佑一(13090P B1リーグ、マスターズB56、十段戦B16、王位戦B32)
21位 猿川真寿(12800P A2リーグ5位、マスターズB56、十段戦九段戦)

Bブロック①卓
東北(天翔位)菊田政俊
関西 (太閤位) 花岡章生
鸞和 吉野敦志
22位 杉浦勘介(12700P A1リーグ8位)

Bブロック②卓
北関東 ガース・ネルソン
静岡 川崎義之
19位 客野直(12900P A2リーグ16位、11期WRCリーグ2位)
20位 柴田吉和(12800P A2リーグ9位、マスターズB28、十段戦B16)

 

一次予選

 

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2/13(月)A卓
森山茂和(九段シード)
渡辺英梧(第10期JPMLWRCリーグ優勝シード)
木本大介(新人王戦優勝シード)
勝又健志(17位13200P A1リーグ7位)

2/14(火)B卓
藤崎智(九段シード)
藤原隆弘(九段シード)
予備予選A卓1位(2/11決定)
浜上文吾(16位13,200P 十段戦4位)

2/15(水)C卓
荒正義(九段シード)
伊藤優孝(九段シード)
予備予選B卓1位(2/11決定)
和久津晶(15位13450 A2リーグ優勝、鸞和戦B8、十段戦九段S)

2/16(木)D卓
古川孝次(九段シード)
沢崎誠(九段シード)
西川淳(11位16300P A1リーグ5位、鸞和戦2位)
渡辺史哉(14位14620P C1リーグ、マスターズB16王位B16、第四期若獅子3位)

2/17(金)E卓
前原雄大(九段シード)
ともたけ雅晴(九段シード)
蒼山秀佑(12位 15130P C1リーグ 王位戦2位)
内川幸太郎(13位14800P A2リーグ3位、マスターズB28、王位戦B16、鸞和戦B16)

 

二次予選

 

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2/20(月)A卓
白銀紗希(女流桜花シード)
皆川直毅(10位17529P 日本オープン優勝、十段戦九段S)
一次予選A卓1位
一次予選C卓2位

2/21(火)B卓
佐々木寿人(2位 24000P A1リーグ2位、マスターズB56、十段戦B16、第10期WRCリーグ2位、天空麻雀23優勝)
吉田直(9位18200P A1リーグ4位、十段戦九段S)
一次予選A卓2位
一次予選D卓1位

2/22(水)C卓
石立岳大(3位20140P B1リーグ、 第11期JPMLWRCリーグ優勝、王位戦B16)
前田直哉(8位18700P A1リーグ3位、十段戦B8)
一次予選B卓1位
一次予選D卓2位

2/23(木)D卓
近藤久春(4位20000P A1リーグ13位、マスターズB28、十段戦5位)
三浦智博(7位19200P A2リーグ11位、十段戦3位、マスターズB56)
一次予選B卓2位
一次予選E卓1位

2/24(金)E卓
藤島健二郎(5位20000P A1リーグ6位、マスターズB8,十段戦B8、王位戦B16)
白鳥翔(6位19500P A2リーグ6位、マスターズ2位、王位戦B16)
一次予選C卓1位
一次予選E卓2位

 

ベスト16

 

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2/27(月)A卓
二階堂瑠美(前期グランプリMAXシード)
二次予選A卓1位D卓2位E卓1位

2/28(火)B卓
HIRO柴田(鳳凰位シード)
二次予選A卓2位D卓1位E卓2位

3/1(水)C卓
魚谷侑未(十段位シード マスターズベスト28、プロクイーンベスト16、女流桜花3位)
瀬戸熊直樹(1位24400P A2リーグ4位、最強位、十段戦ベスト16、モンド名人戦優勝)
二次予選B卓1位C卓2位

3/2(木)D卓
奈良圭純(世界チャンピオン・マスターズシード 十段戦九段戦、王位戦B16)
石井良樹(王位シード)
二次予選B卓2位C卓1位

 

ポイント表

 

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※黒沢咲プロに予備予選出場権利がありましたがスケジュールの都合で欠場
次点の太田優介プロが繰り上がり出場となりました。

ベスト8A 3/6(月)16:00~
ベスト8B 3/7(火)16:00~
決勝3/18(土)3/25(土)14:00~

さらに龍龍ではこんなプレゼント企画が行われます。

 

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2022年度のチャンピオンを決める戦い
第13期麻雀GPMAXの全出場者が決まる予備予選は

2/11(土)12:00~ お見逃しなく!!

 

(文:編集部)

天空麻雀24女性大会レポート 東城りお

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皆さま、こんにちは、こんばんは東城りおです。

前回は予選通過をしたものの決勝で敗れた悔しい思いを胸に、今回は初優勝を目指して約10年ぶりに出場させて頂きました。
そしてレポートも書かせてもらえるという事で、拙い文章かと思いますが、特に熱くなった局を抜粋しました。最後まで読んで頂けると幸いです。

A卓は
魚谷侑未、中田花奈、岡田紗佳、二階堂瑠美

南3局
岡田のリーチを機に、続々と中田、魚谷がテンパイ。
中田は岡田の現物待ちヤミテン。魚谷は大明カンするも、この局の勝敗を決したのは岡田。
ツモ1,000・2,000は1,200・2,200。

そして3人が3万点台で迎えたオーラス。

瑠美38,000
中田35,200
岡田34,200
魚谷12,600

瑠美は789三色の仕掛け。この仕掛けをする事により、アガれば勝ち上がりの中田、岡田へプレッシャーをかける。
中田は放銃すれば脱落の可能性がある中、ドラ五索を勝負しピンフのテンパイを入れる。
瑠美からピンフ1,000点を出アガリで勝ち上がりを決めた。
瑠美のゲームメイク、中田の勝ちへの覚悟がこの結果へ繋げたのではないでしょうか。

予選A卓は、瑠美、中田の2人が勝ち上がりとなりました。

B卓は
黒沢咲、高宮まり、二階堂亜樹、東城りお

東1局
三万四万赤五万三索四索赤五索五索六索六索一筒一筒七筒八筒  ドラ八索  ツモ五索

ここで一番手広いのは六索切りだが、黒沢は自身の最高打点を目指し一筒切り。その後六筒を引き入れ六索をツモ、裏も乗り6,000オール。
解説の古橋は、この打ち回しは黒沢ブランド。打点にこだわりを持っていると語っていた。

黒沢の6,000オールから始まったこの対局は高打点が飛び交い、黒沢がリードを守ったまま迎えたオーラス。

黒沢45,000
高宮37,600
亜樹31,000
東城6,400

亜樹は親の高宮と6,600点差で満貫出アガリ、3,900直撃、1,300・2,600をツモれば勝ち上がり。
オーラス親の高宮は、トップでなければアガリ止めをする事が出来ない。
おそらく亜樹の動向を見つつ、流局であれば伏せる状況。

高宮は亜樹への放銃を避けたいが、亜樹にアガられてしまうと自身は敗退となってしまう。
ギリギリまではアガる手順を踏まなければいけない。非常に攻守の難しい局面。

そこで亜樹は先手を仕掛けていく。

中をポンし、

一筒三筒三筒三筒四筒五筒六筒七筒七筒八筒  ポン中中中  ドラ一筒

ここに二筒をツモって条件を満たす。
ホンイツ三筒六筒九筒待ちのテンパイ。

結果はツモれず、亜樹1人テンパイにて終局。
予選B卓はリードを守った黒沢、高宮の勝ち上がりとなりました。

決勝卓は

東家▶️高宮まり
南家▶️黒沢咲
西家▶️二階堂瑠美
北家▶️中田花奈

東1局
黒沢が配牌にドラの白がトイツで東も重なり仕掛けて行く。
瑠美も黒沢の仕掛けに速度を合わせ、鳴いてテンパイを取りに行くが、黒沢のテンパイ気配を感じオリを選択。
親の高宮が追いつきリーチ。高宮が黒沢の待ちを掴み、東白トイトイドラ3の放銃。
黒沢は高宮から12,000の出アガリ。

東4局
黒沢は難しい手牌を見事仕上げリーチ。

一索二索三索五索六索七索二筒三筒四筒四筒五筒六筒七筒  ドラ四筒

この一筒四筒七筒リーチ。 

しかし高宮も追いつき

四万赤五万六万六万七万四索赤五索六索八索八索四筒赤五筒六筒

この五万八万三色確定の赤3ドラ1のリーチ。裏が乗れば三倍満という超大物手。
残り2巡、黒沢の待ちは純カラ。高宮の待ちは五万八万1枚ずつ。
結果は流局、黒沢、高宮の2人テンパイでしたが、この大物手のぶつかり合いはご覧になっている方も胸が熱くなったのではないでしょうか。

南2局
高宮が先制の五索八索リーチ。親黒沢は赤2の1シャンテン。
同巡、中田がタンヤオ、赤、ドラ2のテンパイを入れ追いかけリーチ。
高宮は序盤に失った点棒状況により、やむを得ず中田の切った八索を見逃すが・・・

ついつい熱くなってギリギリまで書いてしまいましたが、この白熱した勝負を一体誰が制するのか皆さんもぜひ想像してみて下さい!
そしてぜひご視聴してみて下さい!!

最後まで読んで下さりありがとうございました。

エンタメ~テレ 天空麻雀24 詳細はこちら

女流プロ決勝放送予定(再放送)
2/4(土)9:30- 2/9(木)13:00- 2/16(木)19:30-

第18期静岡プロリーグ決勝戦レポート

川崎義之が接戦を制し優勝!

1月31日(火)、第18期静岡プロリーグ決勝戦が放送された。
対局者は川崎義之、栗島有紀、太田昌樹、鈴木郁孝。

 

 

★1回戦

低打点の応酬で局が進む中、最初に局面を大きく動かしたのは太田。
親番で発をポンしてホンイツへ。栗島のリーチを受けるも、4メンチャンの高目である3枚目のドラをツモ!

 

 

発ホンイツドラ3の6,000オールで初戦のトップを手にした。
親番でツモ七対子の1,600オールをアガっていた川崎がかろうじて浮きの2着を確保。

太田  +25.2P
川崎  +7.5P
栗島  ▲11.0P
鈴木  ▲21.7P

 

★2回戦

東2局1本場、栗島が親リーチをかける中、川崎がツモタンヤオ三暗刻の2,000・4,000。
続く東3局、鈴木が先制リーチも、またしても川崎がかわしてタンヤオのツモ。
そのヌルヌルと押していく麻雀について、実況の日吉からは「うなぎ打法」の称号が与えられた。
川崎はオーラス親番も栗島のヤミテンをかい潜り、リーチツモタンヤオドラドラのアガリ!

 

 

トップ目からの4,000オールで1人浮きのトップを手にし、大勢は川崎vs他3者という構図へ。

川崎 +32.8P
栗島  ▲4.2P
鈴木  ▲8.6P
太田 ▲20.0P

 

★3回戦

東3局、トータルトップの川崎が親でタンヤオピンフドラドラのヤミテン、鈴木が高目タンピン三色ドラのリーチ!
川崎の4,000オールは全員の心が折れてもおかしくないし、鈴木が高目を直撃するようなことがあれば戦況が大きく分かれるところ。

魂のこもるめくり合いは、川崎が安目の3,900放銃で決着となった。

 

 

この半荘は鈴木が南1局2本場に役役ホンイツの2,000・4,000、南3局3本場に2件リーチを制しての2,000・4,000など勝負どころをアガリきり、5万点超えのトップを獲得。

 

 

鈴木 +28.6P
太田  +6.1P
川崎 ▲14.7P
栗島 ▲20.0P

 

★4回戦

最終戦、トータルトップは川崎の+25.6P、2番手に太田の+11.3P。まだ全員にチャンスが残る状況となった。
東3局、太田がリーチタンヤオピンフツモドラの2,000・4,000で川崎に並びかけると、川崎も南1局にリーチピンフツモドラの1,300・2,600をアガリ、完全なシーソーゲームに。
鈴木・栗島は高打点のアガリが決まらず苦しい状況となってしまい、太田・川崎がほぼ並びでオーラスへ。
オーラス親番の川崎はノーテン終局が許されない状況の中、5巡目にドラ1のリャンメンリーチで勝負をかける。

 

 

これをツモって太田へ1,600・3,200条件を突きつけると、1本場ではダメ押しの七対子ドラドラ。

 

 

9,600の加点。逆転に役満が必要となった2本場は全員ノーテンとなり、川崎の優勝が決まった。

川崎 +25.3P
太田 +12.5P
栗島 ▲16.8P
鈴木 ▲21.0P

 

 

 

優勝した川崎義之には2月11日の第13期グランプリMAX予備予選への出場権が与えられる。
今後の活躍にぜひご注目ください。

(文・浜野太陽)

第31期東北プロリーグ 天翔位決定戦レポート

【第31期 天翔位決定戦(東北プロリーグ決勝) 菊田政俊が優勝 4度目の戴冠】

天翔位決定戦 対局者

菅原直哉(すがわらなおや)
皆川直毅(みながわなおき)
波奈美里(はなみさと)
菊田政俊(きくたまさとし)

 

 

解説 藤崎智
解説 東幸一郎(東北副本部長)
実況 古橋崇志

日本プロ麻雀連盟公式ルールで4回戦を行い優勝者を決める。

 

【1回戦】

東1局。皆川がホンイツの手牌。役牌ポンテンを取らずにドラの四筒を引いて一通が確定。菅原から中が出て跳満のアガリを決める。

 

 

厳しい入りとなった菅原だが、南3局の親番で親満をツモれて素点を回復。

 

 

【2回戦】

1回戦2着の菊田が皆川と同点に追いつき、南2局の親番でドラ暗刻のカン七万待ち。

 

 

皆川から11,600を直撃してトータル首位に立つ。

 

【3回戦】

東1局に菊田と皆川がテンパイを入れるが、2人とも白中のシャンポン待ち。

 

 

その隙に菅原がドラドラ七対子テンパイを入れ、菊田から6,400の直撃。

東2局には波奈がリーチツモ東ドラの満貫。
4者のポイントが近づいて来た。

 

 

南2局に波奈が一通確定のペン七万リーチ。

 

 

ホウテイロンで満貫になり、波奈がトータル2位に。

 

【最終4回戦】

 

 

菅原が親番でカン四筒ロンで7,700。

 

 

皆川が発ドラ3を菊田からロン。

 

 

ラス前には波奈がロンアガリをせずにハイテイで満貫ツモ。

 

 

3者が何とか菊田との点差を詰めようとアガるが、

 

 

希望を砕く菊田の6,000オールが炸裂。
次局は全員ノーテンで流局した。

 

 

第31期天翔位決定戦

優勝 菊田政俊
2位 波奈美里
3位 菅原直哉
4位 皆川直毅

皆川「1回戦しか見せ場が作れず残念です。(東1局のホンイツは)四筒七筒はチーするかもしれないですが、役牌は出やすいと思ったので。後半が全然ダメでした。(菊田に12,000放銃した)カン七万は止められなかったですね。グランプリMAXは二次予選から出られると思うので、その時にリベンジを果たしたいと思います。」

菅原「1回戦東1局の中は止まらないです。仕掛けでロン牌が自分の所に流れて来たり、色々苦しかったです。チャンス手のカンチャン選択だったりとか、勝負所で勘が悪かったというのが素直な感想です。応援してくださる方が結構いて、結果を残せなかったのは残念ですが、もっと龍龍を打って実力高めてまた来ます。」

波奈「結構悔しくてまあまあ燃え尽きたので、今日一日の事あんまり覚えてないです。柄にもなく無理矢理三色とか見続けても何も入って来ないし、どこかで打点のあるアガリをしないと決まらないから狙って、(打点が見えない局の)安いアガリも決まらなかった。勝てなくて申し訳ない気持ちでいっぱいですが、今期良い感じで終われたので、来期また天翔位や、それ以外でも何かしら結果を残して行きたいと思います。」

菊田「勝てて嬉しいです。最終戦のドラの発はアタると思って打ったのですが、その瞬間に皆の目に光が灯ったのを感じて反省しました。(3回戦、2人の勝負手を蹴った1,500について)鳴かないように打つと手数が減って結果が安定しないので、最近は鳴くよう意識していました。そのおかげで今日は鳴けたのかも知れないです。今年1年結果が出なかった中、最後に皆さんに笑って頂けて良かったです。ありがとうございます。もうちょっと戦いが続きますので(グランプリMAXも)応援して頂けると嬉しいです。」

 

 

 

(文・吾妻さおり)

第12期JPMLWRCリーグベスト8B卓レポート

<これが麻雀の恐さ!1牌がもたらした勝負の行方>
第12期 JMPL WRCリーグ ベスト8B卓は
伊藤俊介・浦野修平・奈良圭純・仲田浩二(1回戦席順)の4選手による対戦。

 

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2022年世界チャンピオンの奈良に対し、キャリア浅い3選手がどう挑むかが注目された対局は
終わってみると、麻雀の恐ろしさを改めて知る一戦となった。

試合の大きな転換点は3回戦南3局2本場に訪れる。
この時点でのスコアは、浦野+43.8 仲田+6.1 伊藤▲12.6 奈良▲38.3。
浦野が通過へ足場を固め、2ラススタートと苦しんだ奈良が巻き返しを図っていた場面。
ここまで大きなアガリがなかった親番の伊藤が、好配牌からツモも効いて、5巡目に一気通貫・ドラ2の12,000テンパイ。カン七筒待ちをヤミテンに構える。

 

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この七筒。浦野と仲田に孤立し、いつ切られてもおかしくない状況だった。

 

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結果は6巡目に浦野が放銃。

 

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回避は難しかったが、この1回の放銃でこれまで築いてきたリードが吹き飛んでしまう。

仲田は対局後、浦田からソウズを鳴けるようにするため、端の九筒から切ったと語り、七筒は単に後回しになっただけであった。しかし、1巡のこの選択が、試合の行方を大きく変えることになる。
本当に麻雀は難しく、恐ろしいものである。

さて12,000(+600)をアガった伊藤は続く3本場でチートイツをリーチツモ。
裏ドラも2枚載せて6,000オール(+900)。

 

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その後も8本場まで連荘を続け、この親番で決勝進出を安泰のものにした。

もう1つの決勝進出枠を巡る争いのヤマは、4回戦東1局1本場に訪れた。
前局4,000オールで追い上げる奈良が先にテンパイし、トータル2位の仲田は一気通貫ペン三万でヤミテンに構える。
そこへトータル3位の浦野がリーチをかけて襲いかかるが、一発目にドラ東が通ってしまう。

 

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浦野へドラでの放銃がなくなった仲田は、次順にツモ切りリーチ。ライバル浦野からの5,200(+1,300)直撃に成功する。

 

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これが決め手となり、決勝進出は伊藤と仲田に決まった。

浦野は伊藤への12,000放銃までは安定した試合運びだっただけに非常に悔しい敗戦。
1回戦東1局で四暗刻単騎テンパイも待ち牌白2枚が王牌でアガれなかったこともあり、悲運が重なったゲームだった。

 

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一方の奈良は最終戦に、出アガリでも倍満スタートとなるツモり四暗刻をテンパイし、
アガリ牌が脇に流れなければと思わせる大きな見せ場を作った。

 

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終始離された苦しい試合展開だったが、あと一歩というところまで迫り、存在感は示した。

決勝戦は直近2期の優勝者に、公式戦決勝は初の37期前期入会の2人が挑む構図になった。

 

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注目の対戦は2/10(金)14時に幕が開く。

解説:藤島健二郎・齋藤豪
実況:優月みか

(文:梅中悠介)

巣鴨本部道場 2023年1月度プロアマオープン大会成績表 最終結果(※プラス者のみ)

WRCルール部門(連続16戦)

順位 名前 打数 成績
1 くまっち 26 343.4
2 市川幹人 64 335.6
3 松村祐輔 19 327.4
4 ともや 19 320.3
5 福永雄介 22 315.2
6 稲熊勝明 36 292.4
7 こしの 57 272
8 ラッキースリー 83 271.2
9 タカ 23 262.9
10 加藤はるみ 69 262.7
11 藤次祐紀 85 229.2
12 西角健二 42 228.7
13 丹野賢一 18 216
14 佐藤正道 36 206
15 関光穂 76 204.3
16 森山茂和 16 190.8
17 藤原隆弘 54 189.9
18 関雄太 29 179.2
19 井出博幸 44 176.6
20 森 雅彦 20 166.3
21 チンテンイ 17 162.7
22 スロット麻雀厨 78 162.2
23 じゅんじゅん 36 159.3
24 チャヤまん 18 157.1
25 シマカタ 16 156.9
26 BBQ 35 154.3
27 チン トー 22 136.2
28 なしお 41 132.6
29 キモト 33 126.7
30 高橋大輔 28 126.4
31 永遠の未勝利クラス 46 108.3
32 グリーンマン 47 106.1
33 中村 74 104.1
34 前原由紀子 38 97.5
35 とがし 20 82
36 山田樹 30 79.2
37 山本和幸 33 79.1
38 hase 58 75.5
39 岩渕信明 36 74.6
40 後藤竜司 21 60.5
41 有田将之 16 52.7
42 青木保則 42 51.8
43 きのぴー 20 49.1
44 ひろりん 16 45.7
45 さえり 24 44.1
46 金山二郎 22 44.1
47 さとみ 16 38.1
48 原佑典 17 34.99
49 岡ちゃん 49 33
50 かずや☆雀アカ 56 23.9
51 ルギア 17 16.3
52 Andy-San 32 14.9

 

 

公式ルール(連続8戦)

順位 名前 打数 成績
1 岡本浩一 10 181.9
2 中村 20 164.8
3 盛合麻理奈 8 123.4
4 みつのもとひこ 17 111
5 関光穂 18 108.1
6 くまっち 8 103.7
7 丹野賢一 9 101.6
8 なーちゃん 18 101.4
9 井出博幸 19 99.8
10 加藤はるみ 15 81
11 市川幹人 17 60.1
12 ラッキースリー 11 59.8
13 さえり 10 58.3
14 極楽7 11 55
15 藤原隆弘 13 54.8
16 ルギア 19 51.7
17 ムロアツシ 12 40.1
18 野村S 12 36.1
19 ハチロー 10 34
20 藤次祐紀 24 32.5
21 グリーンマン 16 24.4
22 有田将之 12 22.7
23 ともや 8 17.4
24 チン トー 8 12.7
25 かずや☆雀アカ 12 7.8
26 BBQ 15 6.2
27 hase 10 0.3

 

 

第12期JPMLWRCリーグベスト8A卓レポート

石立・渡辺が決勝へ勝ち上がり!

1/24(火)、第12期JPML WRCリーグベスト8A卓が放送された。
対局者は石立岳大、佐々木寿人、魚谷侑未、渡辺英梧。

 

 

前回・前々回優勝の石立・渡辺、Mリーグでも活躍する佐々木・魚谷という注目の組み合わせとなった。

 

★1回戦

東2局、渡辺が積極的にリーチ。少し薄くなっていた待ちを一発でツモり、気負いを感じさせない満貫のアガリで好発進。

 

 

このアガリに触発されたかのように、東3局2本場では親の石立が七索単騎の七対子を即リーチすると一発ツモ!

 

 

Mリーガー2人が遅れを取る形となったが、東4局には渡辺の先制リーチに追いかけた魚谷が、リーチタンヤオピンフツモドラ裏の3,000・6,000。

 

 

このまま初戦のトップを奪った。

魚谷  +19.7P
渡辺  +7.6P
石立  ▲3.2P
佐々木 ▲24.1P

 

★2回戦

かわし手で局が進行する中、南1局に親の渡辺がリーチツモドラの2,000オールで抜け出していく。
南4局1本場では供託2本という重要な局面で親の魚谷がリーチピンフ裏の5,800。2着目へ浮上すると、2本場では3着目佐々木のリーチにオリを選択し、渡辺と共に連続での連対を決めた。

渡辺  +22.6P
魚谷  +9.3P
佐々木 ▲3.4P
石立  ▲29.5P

 

★3回戦

ここまで苦しんでいる石立。前回のWRCリーグでは副露を多用する打ち筋から「マシンガン副露」という通り名が付けられたが、東2局には中のポンテンを取らずの選択。これが功を奏し、メンゼンテンパイするとスルーした中を一発でツモっての2,000・4,000!

 

 

このアガリから風向きが変わった石立。南2局にダブルリーチピンフの1,300・2,600をツモり、南3局の親番では連続の4,000オールで一気にトータル2番手へ浮上。
さらには南4局、ドラ暗刻のツモり三暗刻をツモり4,000・8,000!

 

 

8万点の特大トップでトータルトップに躍り出た。

石立  +68.0P
渡辺  ▲7.1P
佐々木 ▲23.8P
魚谷  ▲37.1P

 

★4回戦

東4局、トップが欲しい魚谷がドラトイツのリーチで佐々木から8,000のアガリ。渡辺と僅差に迫るも、南3局では渡辺が勝負を決めに行った3メンチャンリーチ。

 

 

佐々木・魚谷が追いかけリーチをかけるも、ここは魚谷の放銃。

 

 

リーチ・ドラ裏の6,400で勝負が決まった。

渡辺  +25.3P
石立  +8.1P
佐々木 ▲7.7P
魚谷  ▲25.7P

4戦を終えてのトータルポイントは画像の通り。

 

 

以上の結果から、ベスト8A卓を勝ち上がったのは石立・渡辺という結果となった。
決勝の放送は2月10日(金)14時〜。是非お楽しみに!

(文・浜野太陽)

第255回:プロ雀士インタビュー 瀬戸熊 直樹  インタビュアー:原 佑典

日本プロ麻雀連盟本部道場に飾られた「麻雀最強戦 the movie」のポスター。

ある日、何気なく目を向けると瀬戸熊のサインが入っていることに気付いた。
ポスターが飾られた当初は入っていなかったものだ。

それもそのはず。
瀬戸熊が「連覇」を成し遂げる前だからである。

一体いつ書いたんだろうと思うと同時に、こんなところにもサインを書くのは如何にも瀬戸熊らしいと感じた。

 

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“瀬戸熊直樹”を初めて意識したのは、プロ入りしてすぐのある出来事だった。

リーグ戦を終え、会場近くの中華屋に入ると、そこに瀬戸熊の姿が。
挨拶を交わし、注文した料理を待っていると瀬戸熊が会計をしにいき、「向こうの会計も一緒にお願いします」と店員さんに頼んでいるのが聞こえた。
咄嗟にお礼を言い、瀬戸熊は先に店を後にしたわけだが、あまりの格好良さに圧倒されてしまった。
確かに挨拶は交わしたが、瀬戸熊が入ったばかりの新人である自分を知っているとは当然思っていなかったし、プロテストの時も研修の時も全く絡みなどなかったのに何故だろうと。

あれから10年。
自分は今、最強戦を連覇した瀬戸熊のインタビューを書いている。
あの頃には想像すらできなかった。

これまで仕事などで一緒になる機会は何度もあったが、場を設けて2人っきりで話すのは今回が初めてとなる。

 

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麻雀最強戦2022ファイナルにおいて、皆さんが一番印象に残った瀬戸熊のプレーはどれだろうか。
1st stage勝ち上がりの決め手となった4000オールか。

 

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それとも、連覇を手繰り寄せた決勝での跳満ツモか。

 

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どちらも瀬戸熊らしさ全開の素晴らしいアガリだった。

だが、自分が最も印象深かったのは1st stageでの

 

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場に2枚切れている地獄待ちの七対子リーチである。

これは今回の最強戦ファイナルで、瀬戸熊が”一番最初に打ったリーチ”だった。

前局にソーズのチンイツテンパイというチャンス手から前原への放銃となり、岡崎と前原がリードする展開で迎えた一局。
リーチを宣言する瀬戸熊には、かなりの覚悟が感じられた。

 

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原「すごく気持ちが入ってリーチしたなって思ったんですけど」

瀬戸熊「このままではやられると思った。どこかでキッカケを掴まなきゃダメだなって。とにかく前原さんに五万八万が打ちづらくて絞りながら進めてたんだけど。でも最後、九万の手出しが入ったんだよ。あれでいけると思った。あれがなかったら、ちょっときつかったな」

 

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瀬戸熊の読み通り、前原にはカン八万の受けがあり、五万八万のリャンメンへと変化したところだった。
瀬戸熊のリーチを受け、困ったのが岡崎だ。

 

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同じく、前原に打ちづらいと感じていたフリテンの八万単騎で粘りつつの進行。

今度は瀬戸熊のリーチにも前原の仕掛けにも八万がかなり通りやすくなった。
だが、瀬戸熊の待ちはまさかの八万
今にも打ってしまいそうだったが、何とか放銃を回避して流局となった。

後日、岡崎に連絡を取り、この時の気持ちを聞いてみた。

原「あの八万さ、打っちゃいそうになった?」

岡崎「なりましたよー!当たると思わなかったっすもん!宣言牌の五万は自分で切ってたので七対子じゃないと思いましたし、めっちゃ危なかったっす」

原「開かれた手牌みてどう思った?」

岡崎「めっちゃびっくりしましたよ。肝冷やしました。気が引き締まりましたねー」

相変わらずの軽い男だが、ありのままに話してくれた。

 

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前回は涙の戴冠となったが、今回は終始笑顔で締めくくった瀬戸熊。
自分には前回と違って余裕すら感じられるように見えていた。

だが、対局後に行われたYouTube「麻雀最強戦チャンネル」での振り返り配信にて「連覇できると思ってなかった」と語っていたが…

瀬戸熊「1/16でしょ?大体無理でしょ笑。でも決勝には乗りたいと思ってたよ。それが最強位としての最後の仕事かなって」

原「最強位としてやり切った感あったんですか?」

瀬戸熊「すごいあった。最強位としてやれることは何かなって。たかはる(多井隆晴プロ)が頑張って最強位を連呼して、より大きな大会にしていって、より最強位の価値を高めたから。たかはるほどいかなくても俺は俺のやり方で広めようって思った」

話は最強戦のことから、この1年のことへと進んでいく。

瀬戸熊「前回はファイナルであの人とやりたくない、この人とやりたい、とかいろいろあった。自信がなかったから。でも今回は誰でもいいと思った。本当に」

初めて最強位に輝いて迎えた翌年。
久しぶりに戦うA2リーグの舞台では、1年を通してずっと昇級ポジションに位置し、秋にはモンド名人戦も制し、初優勝を飾った。

誰がどう見ても”瀬戸熊直樹は復活した”と思える活躍ぶりである。

原「やっぱり、この1年で変わったんですね?」

瀬戸熊「変わったね。今回、A1リーグ昇級は逃したけど全然悲観してなくて。1年やってみてA2リーグでも戦えることがわかったし。じゃあ、次は200〜300浮いて圧倒的に勝てばいいかなって。そう思えるようになった。そうなったら胸張ってA1リーグに行けるし、その時にまた鳳凰位を狙えるって思う」

 

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(A2リーグ最終節・対局終了後のインタビューの様子。インタビューではどんな時でも絶対に笑顔を絶やさず、前向きな姿勢を忘れない)

瀬戸熊「不調って言われてたけど決勝には乗ってたし、不調は感じてなかった。ただ、勝ち切れなくなってただけ。何か1つ勝てば、キッカケさえ掴めればって思ってた。でも自分の中でピントがズレてる麻雀にはなってたね」

原「ピントがズレる?」

瀬戸熊「アガリに対するアタックの仕方とか、決勝での勝ちに対するアプローチの仕方とか。昔は本能でやってたけど、ちょっと頭で考えるようになっちゃったね。麻雀プロって皆、牌理とか勉強するじゃん?例えば、手出しがどうとか。俺も当然考えるんだけど。たぶん一番、実践経験とセンスだけで戦ってきた人間だから、それを頭で考えだしたからおかしくなったんだと思う」

 

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瀬戸熊「鳳凰位を獲った頃は、あんな六索なんてコンマ何秒も止まんなかったと思うんだよね。止まったことが悪いことではないけど、1回考えるようになっちゃった」

原「でも止まるのは放送対局が主流になった今の時代だからっていうのもありません?」

瀬戸熊「あるけど、それにしても止まりすぎ。俺の目指す麻雀とはちょっと違うかな。リズムとテンポで圧倒していきたい。どうせ切る牌は一緒だったんだけど、リズムが悪くなってるから相手に対するプレスの掛かり方が違うのかなって」

瀬戸熊の目指す麻雀とは?

原「瀬戸熊さんの目指してる麻雀が100だとして、今どのくらいですか?」

瀬戸熊「10くらい」

原「10?!!ええ!!!?」

店内に響き渡る大声を出してしまった。
だが、これには本当に驚いた。

瀬戸熊「鳳凰位3回獲った時は麻雀のこと7割は理解してると思ってた。年齢を重ねてきて、ちょっと勝てなくなる時期も経験して、あ…俺なんもわかってなかったんだなって思うようになった。でも自分の中で到達点は見えてる。こういう麻雀を打ち切りたいっていうものが。でもそれは今からでも間に合う話だし、身体が動けば全然できる話だから。そこにいくには…10かな」

驚きすぎて言葉が出てこない。

瀬戸熊「でもこれが10だから後90残ってるわけじゃなくて、ある日80になったりするわけよ。いろんなことが積み重なってきて。でも残り20〜10が一番きついところだとは思うけど」

 

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(3回目の鳳凰位獲得。本人曰く”真ボディ麻雀”が繰り広げられた一戦。勝ったことよりも、ようやくこの人たちと対等に戦えるようになったことが嬉しかったと笑顔で語った)

 

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これは昨年の最強戦で負けた後、瀬戸熊が送ってくれたLINEである。

以前から瀬戸熊は
“Bリーグまでは気合いでいける”
と、口にしている。

気持ちや気合いが大事なのはわかっているつもりだが、一体どういうことなのか。

瀬戸熊「麻雀はモチベーションと気持ちが半分。間違いない、これは。何かを成し遂げるために、そこに向かっていく時に、例えば昇級したいとか優勝したいとかあれば、そのために何が必要か自分で考えて日々ずっとそのことばっか考えてると気持ちも高まるし、負けたくないとか費やした時間もあるわけじゃん?原だってもう10年いて、まだCリーグで上がれてないわけでしょ?その時間を無駄にしちゃってるわけ。俺がCリーグにいた時は相手3人の顔を見て”こんな奴らに負けるわけない”って思ってたし、一番麻雀打ってるし、俺の目標は鳳凰位だからここで足踏みするわけにはいかないって思ってやってた。本当に気持ちだけ。技術的には拙かったし、牌理にも明るいわけではなかったけど。気持ち一つだけ」

原「気合いだけでですか?」

瀬戸熊「いける!いける!いける!いける!」

原「でも最強戦は連覇する自信なかったって…気合いないじゃないですか!」

「もっと深く掘り下げてみたいと感じ、さらに追求していく。」

瀬戸熊「連覇したいとかなかったけど、決勝に乗るのが最強位の務めだと思ってたから。そこは目標というか、確固たる意思があったよ。ここだけは負けられない!みたいな」

原「でもそれは皆ありますし、中には負けず嫌いじゃない人もいるじゃないですか」

瀬戸熊「よりそこだけしかないと思えるかどうかだよね。負けず嫌いじゃない人も確固たる目標があったら時間を無駄に使うのは嫌でしょ。負けて悔しいって思えなくなったらもうキツいね」

 

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そんな話をしていると、突然

瀬戸熊「原の今の目標って何?」

と、逆に質問されてしまった。

リーグ戦を頑張りたいだとか、有名になりたいだとか、ありきたりな答えばかり並べたが、実は瀬戸熊が最強戦を連覇した瞬間、Twitterをやめようと思った。
やはり、麻雀プロなんだから麻雀を頑張らなきゃダメだなと改めて感じ、しばらくツイートも控えるように。
そんな胸の内を正直に明かした。

瀬戸熊「いや、確かに俺も若い頃は有名になりたいとかはあったよ?でも30代とかになって、力なくて有名になってもしょうがないなって思うようになった。何かやったらワァー!ってなって企業の目に止まったり、お客さんがついたり、ファンが増えたりするけど、でも周りからは”いや、あいつ下のリーグだろ?”ってなるよね」

メンゼン清老頭をアガってからの自分が、まさにそうだった。
昨年は絶対に頑張らなければいけない1年だったが、タイトル戦の決勝で負け、リーグ戦も降級し、よりその思いは強くなっていった。
そして、最強戦で必死に戦う瀬戸熊の姿を見て決意したところだったのだが…

瀬戸熊「でも原の一言を待ってるファンもいるわけだから、それは発信すべきなんじゃない?その人たちに向けてね。もし、何かを成し遂げたいのであれば、そういう地道な活動は続けるべきだと思う。原は原じゃん。別に原のスタンスでやればいいわけだから。俺が普段なにしてるかなんてみんな知らないけど、たまに写真とか載せて発信してさ。そういうのが大事だと思う」

大先輩である瀬戸熊が、自身のインタビューの場なのに後輩である自分の相談に親身になって応えてくれたのが本当に有り難い。

頂いた言葉一つ一つを胸に、考え方を改め、自分にできることを精一杯やっていこうと思う。

 

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(最近、自撮りの写真が増えた理由は風景なんてネットで調べればすぐ出てくるんだから自分を入れなきゃダメでしょ、と奥様にアドバイスを受けたからとのこと)

瀬戸熊はブログを始めて、もうすぐ16年。
赤ちゃんが高校生になっている年月である。
投稿数も2900を超え、今年中には3000に到達するだろう。

ここまで続けるのは本当にすごいことだ。

瀬戸熊には最強戦やMリーグからファンになった方も多いが、昔からずっと応援し続けている方も多い。

その理由は何か。
そして、瀬戸熊自身は応援してくれている人たちの存在をどう思っているのか。
実はこれが一番聞いてみたかった。

瀬戸熊「やっぱり、ブログは大切にしてるね。今はTwitterとかインスタとかあってファンの声がいろんな形で届いたりするけど、昔はブログくらいしかなかった。誰が見てくれてるのか、どのくらいの人が見てくれてるかなんて目に見えなかったんだよね。ここまでずっと続けてこれてるのは、知名度も何もない時から温かいコメントもらったりして助けられたからかな?だからブログは素直な自分のままに書けてるし、見に来てくれてる人たちに感謝だね」

決勝に進出し、そのことをブログで書いた時にコメントをくれた方には全員に、一人一人丁寧に返信していたという。

瀬戸熊「今はファンが持ってきてくれた差し入れは全て名前を書いて、何月何日に誰が持ってきてくれたかってリスト作ってる。あと、家のカレンダーにファンの皆さんの誕生日いれてるね」

 

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Twitterで瀬戸熊がファンに対してお祝いのメッセージを送っている場面は何度も目にした。
恐らくチェックしているだろうなとは思っていたが、やはりそうだった。

瀬戸熊「俺自身ファンサなんてよくわかってなかったけど、個人的なファンサがちょっとずつ蓄積される。ずっと支えてきてくれた人たちを大事にしなきゃダメだよね」

プロ歴25年。
ここまで地道に歩んできて実を結んだからこそ、ファンへの感謝の気持ちが強いのだろう。

瀬戸熊「真剣に自分のプレーに対して思ってくれてる人もいる。大病を患ってるけど試合をみて元気でましたとか、たまにそういう人の手紙とかもらうと自分も元気でる。麻雀プロずっとやってて良かったなって思うね」

原「瀬戸熊さんにとってファンの方々や応援してくれてる人たちって、どういう存在ですか?」

瀬戸熊「やっぱり、プロの世界ってサッカーでも野球でもそうだけどファンあって成り立つからね。見てもらって、そこに応援してくれてる人とお金を払ってくれる人がいないとプロは成り立たない。じゃあ、その人たちを喜ばせるために何ができるかっていうと、麻雀で魅せること。麻雀を見て、何かを感じてもらうことだよね」

 

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(最強戦ではあのポーズをしないが、これが素の自分だという)

応援は本当に力になる。
自分もたくさんの応援があって頑張れたことは山のようにある。
100%の力を出し、応援によってそれが普段では出せない120%の力になる。
大袈裟に言ってるわけじゃない。
それを肌で感じてきた。

原「瀬戸熊さんは応援が力になるってよく言ってますが、どういうことですか?」

瀬戸熊「誰かが俺の勝利や頑張りを願ってるってことはさ、自分のためにやるのはもちろんあるんだけど。そんな他人が頑張ることを望んで一緒に喜んでくれる人がいるっていうことは力になるよ」

原「対局してる最中に応援してくれてる人たちの顔や言葉が浮かんだりしますか?」

瀬戸熊「ごめんって思う時はあるよ。苦しい時とかに”ダメかもしれない”って。でも、その人たちのために諦めることだけは許されないって常に思う」

 

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(最強戦2021ファイナル決勝。倍満ツモ条件という過酷なミッションを課され、まさに”ごめん”と思ったシーンか。だが、結果は…)

 

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放送対局が連日で続くこともある瀬戸熊。
走って体力をつけていることは知っていたが、驚いたのは最強戦ファイナルの当日に近くの駐車場で走り込みをしていたことだった。

原「対局の準備はどうしてますか?」

瀬戸熊「今は走って体力つけるしかないね。自分より若い奴と長丁場やるから。体力負けだけはしないように。なぜ走るかというと、集中力を持続させるために体力が必要だから。集中力が切れてミスショットをした時は自分が許せない。それは準備できることじゃん」

原「でも最強戦の対局当日に会場の近くでダッシュはしないですよ?」

瀬戸熊「……笑」

しっかりチェック済みである。

瀬戸熊「当日に走ったけど当日ではないじゃん、1〜2ヶ月先の試合では。わかる?俺の試合は続くわけよ笑」

原「でも、わざわざその日にやらなくてもいいじゃないですか!」

瀬戸熊「その日にやっておけば、その日の夜に走れないことはわかってるし、次の日もグデ〜ってなってると走らないのもわかってるから。じゃあ、いつ走るんだ?ってなると今日走っとこうか!って。自分の中で安心するんだよ」

分かっててもなかなか出来ることではない。

瀬戸熊「だから全て”練習”です。どんな大事な試合も練習と思えばいい。本番はどこにあるかわかんないんだよ。鳳凰位決定戦でもないかもしれない。1年後にもっと大きな何かを迎えるかもしれない。リーグ戦は確かに本番だよ?でも、そのリーグ戦ですら練習と思ってやればさ。こんなに実になる練習はないよ。もっと大きな試合がきた時に成果が出るかもしれないし。極めても極めても極めきれないんだったら全て練習だと思う。向上心なくなったら終わりだからね」

 

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最強戦ファイナル2021へ進出が決まり、瀬戸熊と戦いたいと宣言したことに対して

瀬戸熊「有り難かった。原の気持ちに応えるべきだと思った」

と、言ってくれた。

あの日。
その願いが届きそうなところまできた。
だが、叶わなかった。

どうすれば追いつき、どうすれば追い越すことができるのだろう。

先輩たちがより高みを目指して10やっているとしたら、自分は20…いや、50はやらなければ絶対に追いつけない。
しかも、それだけやっても追いつけるかどうかすらわからない。

でも、やるしかない。

“瀬戸熊と戦いたい”

新しい目標に向かって。

 

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第5期北陸プロリーグ 決勝レポート

<安城るいが女性初の北陸プロリーグチャンピオン!>

地方プロリーグ決勝戦シリーズの第5弾、第5期北陸プロリーグ決勝戦は、1月27日(金)に夏目坂スタジオで行われた。
出場は志多木健・安城るい・南和之・浦田豊人の4選手。

 

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若手・中堅・ベテランが揃い、激しい戦いが繰り広げられた。

試合が大きく動いたのは2回戦南3局1本場。親番南が先制リーチをかけ、リーチ後に八索が通る。

 

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これを見た浦田は八索の暗刻落としで受けに回るが、最後の八索を切ったところで安城からロンの声。

 

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タンヤオ・ピンフ・三色・ドラで8,000(+1,300)。
1回戦ラスだった安城はこのゲーム途中に5連続のアガリもあり、2回戦1人浮きとなる。

続く3回戦は南2局に大勝負。
志多木の先制リーチに、このゲームもリードする安城がかわしにかかったところへ、
親番の浦田が一気通貫・ドラ2をヤミテンにして二索ツモアガリ。

 

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この4,000オール(+1,000)が効き、3回戦は浦田がトップ。トータルでもトップに立ち最終ゲームを迎える。

最終4回戦。勝負の分かれ目は東4局2本場だった。
親番で突き放しにかかる浦田が一筒四筒待ち先行リーチ。
追う安城はホンイツ・チートイツで2枚切れ東待ち。「勝負するならここしかない!」と無筋も切り飛ばす。

 

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この大勝負、手が整っていた志多木から東が放たれ安城の勝ち。
8,000(+1,600)の大きな加点となる。

 

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ここでトップに立った安城は、親番の南1局1本場で、リーチをかけていた志多木から
イーペーコー・ドラの3,900(+3,300)をアガり、浮きを盤石に。

 

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この2局で築いたリードを生かして他家の親をかわし切り、北陸プロリーグ初優勝を果たした。

 

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安城は北陸プロリーグ決勝3度目の挑戦。
手が入っていた故の放銃も多かったものの、決勝戦らしく勝負所で一貫して戦う姿勢が功を奏した。
優勝した安城は2月11日(土・祝)開催のグランプリMAX予備予選に進む。

 

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(文:梅中悠介)

第39期鳳凰位決定戦初日レポート

【初日はH柴田が4戦3勝の好スタート】

本日の対局者は
佐々木寿人(現鳳凰位)
前田直哉
HIRO柴田
吉田直

 

 

【1回戦】

東1局にH柴田がチンイツ八筒単騎。前田から出て8,000のアガリ。

 

 

南1局1本場には高めの中ロンでさらに加点。

 

 

ラス前には567三色確定のカン六索待ち。

前田が四索七索待ち。

 

 

佐々木もテンパイで一索ツモ切りとするが吉田からロンの声。

4人テンパイの一局を制した吉田が浮きの2着を取る。

 

【2回戦】

親番の吉田が六索九索待ちで先制リーチを打つが

 

 

佐々木が追っかけリーチで対抗し、高めの八索ロンで7,700(+1,000)。
微差のトップ目でオーラスを迎えるも

 

 

オーラスはH柴田が1,000のアガリで逆転トップ。

 

【3回戦】

吉田が純チャン三色イーペーコー確定の一万単騎の大物手。H柴田が吉田の現物二万を切ると

 

 

前田もチャンタ三色のカン二万待ち。2連勝のH柴田から満貫を直撃する。

 

 

ラス前にも東単騎の満貫をアガった前田がトップ目だったが

 

 

オーラスにH柴田がカン八筒ツモで逆転トップ。3連勝を決めて大きなリードを築いて行く。

 

【4回戦】

本日の最終戦は、トータル2番手の前田がダブ東ホンイツのアガリで先行。

 

 

しかし牌勢も選択も絶好調のH柴田が七対子ドラドラの6,400で原点を超えると

 

 

3局連続でアガって4連勝に王手をかける。

オーラスは前田が六万七索のツモリ三暗刻テンパイ。

 

 

H柴田から2,000は2,600の直撃で、何とか4連勝を阻止した。

 

 

吉田「2回戦南2局に勝負手で負けてしまい、ラス受け入れて我慢しようと思って。3回戦に寿人さんのリーチを変則手だと思って三万六万受けが抜けてしまいましたが、それ以外は丁寧に打てたかなと思います。3日目までにポイントを0に持って行って最終日勝負出来るように頑張ります。」

 

 

佐々木「初戦の親番でホンイツにしたのですが、三索ポンがあったかなと思って見ていました。柴田さんに対する役牌を2つ持っていて、慎重に打とうと思い過ぎてミスも多い1日でした。初日で良かったと思うしかないと思います、柴田さんをとらえるようにしっかり頑張りたいと思います。」

 

 

前田「1回戦東1局、八筒単騎の局はピンズが見えすぎてトイトイかなと思ってしまった。3回戦も柴田君から二万とらえて捲られるとは思ってなかった。プラスで終われたのは良かったけど、柴田君に走られ過ぎました。あとは追いかけるだけなので。応援よろしくお願いします。」

 

 

H柴田「1回戦からツイてるなと思って。親番には執着していなかったけど、3回戦にちょっと執着したら次局前田さんに放銃してしまって。でもその後も上手くまとまったというか、上出来です。後3日目、下からの巻き返しもあると思うので、最終日を100P超えで迎えられるように頑張りたいと思います。」

 

 

第39期鳳凰位決定戦2日目は
2023/1/21(土) 14:00

解説 森山茂和・瀬戸熊直樹
実況 古橋崇志

 

(文・吾妻さおり)

戦術の系譜37 菊田 政俊

今月から『戦術の系譜』を担当させていただきます。菊田政俊です。
初めて物書きに挑戦します。お目通しいただければ幸いです。

「!?」
「えっ!?自分が?」
これが依頼を受けたときの私の反応。
ご存知ない方がほとんどだと思いますので、まずは自己紹介を。
・東北本部所属・32期生(7年目)
・41歳
・射手座
・血液型不明
・生まれも育ちも宮城県
・仙台市在住
・麻雀店勤務20余年
仙台市を中心に、私設リーグやイベント運営等をおこない、競技麻雀の普及活動をしています。

こちらを書くにあたり、皆さんにお伝えできる戦術は?と、考えましたが、あいにく私は特別な技術を持ち合わせておりません。やってきた事といえば、ほぼ毎日牌に触れ、多い時期は年間5000半荘ほどリアル麻雀を打ってきました。打数によって得られた経験を、こちらでお話しできればと思います。

まず麻雀が上手く(強く)なるには何が必要でしょうか。
たくさん麻雀を打てば必ず上手くなるわけではありません。しかじ打数は正義゙これも一つの正解だと私は思います。

【打数は正義】
私が麻雀店に勤め始めた20歳の頃。たまに勝てば楽しくてもっと打ちたい、負けたら悔しくてさらに打ちたいと、たくさん麻雀を打ってきました。
実践を重ねる事によって技術はもちろんですが、なによりも精神力が鍛えられたと思います。
好調な時と不調な時は、同じ相手と同じゲームをしているとはとても思えないほど、自身の感じ方が違ったりします。同じ配牌でも精神状態によってまったく違って見える事もあります。これを知っているだけでも、気持ちによる打牌のブレが減ります。また寝不足などにより体力が落ちている時は、精神的ダメージも負いやすく、万全ではない状態で麻雀を打つ経験を積んでおくことで、いざという時に対応できるように備えておけます。
自身の心を知ることはもちろん、相手の反応を知ることで得られる情報は、計り知れない価値を秘めています。置かれている状況、その人間(ひと)の背景、間の取り方など、様々なクセが色となり、いろんな事を教えてくれます。河を見るよりも人を観察(みた)ほうが勝ちに近づける!なんてことも。

情報を与えてるのは自分も同じ、相手になるべく読まれない為には、揺れない心と、表に出さない精神力が必須。
その為にはたくさん打つべし!打数は正義!

【自分ルール】
たくさん打つうえで、必ずしていただきたいのが、成績の管理です。
己を知る為に非常に重要です。平均着順やスコアはもちろん、判断が難しかった手牌や局面、対戦相手や、ルール別に記録したりと、細かいほど価値があります。
この記録をもとに、打ち方の研究や調整をしていきます。
まずは雀風のベースとなる、自分ルールを決めます。
例えば、
面前テンパイは全てリーチ。
後手を踏んだらオリ。
満貫以上はゼンツ。など。
このルールで500回(私の場合月に200~300回)程度打ち、成績と体感から微調整。
良形テンパイはリーチ。
後手でも赤アリはシャンテン押し。
自身トップ目以外は満貫以上ゼンツ。など。
また500回程度打ち、、、改善点をみつけては微調整、、、、
これを繰り返すことにより、徐々に成績が上向いていきました。

自分ルールと並行して基礎雀力を向上させる
単純に手牌を前に進める効率的な打牌や、打点効率の良い打牌など、セオリー、基礎となる技術については、統計を元に書かれたモノなどの、数字から正しい知識を取得し、考えなくても答えを指が選択できるようになるまでカラダに染み込ませる。
その為にもたくさん打つべし!
ただし、これは基礎で麻雀における筋トレ、体力作りの部分。これが出来るのは当たり前で、この鍛えたカラダをどう動かすのかが大事。それが自分ルール。

【いろいろな声に耳を傾ける】
「早いリーチはイースーソー」
「南カンにアガリ目無し」
などなどなどなど、卓の中では根拠のない麻雀談話が飛び交っていますが、たま〜に核心を突くような言葉に出会うこともあります。

常連のお客様で、剣道の有段者のおじいさん。
その方と同卓時に言われた
「ヤミテンしてたでしょ?呼吸で読めちゃうよ」
これにはドキッとしました。それまで考えた事もなかった。
人と人との勝負、みんないろんな武器を持って戦っていると再認識させられました。麻雀以外のことからも、得られるものはいっぱいあるんですよね。

ちょっと前に話題となった『STOP!教え魔』
私が麻雀店デビューした頃、麻雀打ちの方にもいっぱいいました。
でも意外と本当の知識を教えてもらっていたなーと。
南4局 赤アリ東南
東 34,100
南 10,600
私 32,800
北 22,500
南家のリーチを受け、2,000点で必死に無筋を切り飛ばし、結果跳満放銃。4着終了…ちゃんちゃん。
それを横目で見ながら東家が「自分がアガるだけがトップの取り方じゃないよ」と。ラス目のリーチは高打点の可能性が高い、ツモアガリなら親被りで逆転終了の未来もあった。ニヤニヤしながら言われて、若い時分はカッとなったりしたものですが、後から冷静に考えてみると納得のいくものでした。

麻雀は人生の縮図と言われる事もあります。人間と人間の勝負、思いがけないところに価値あるヒントが転がっているかもしれません。いろいろな声に耳を傾けてみてください。

楽しい事ばかりではないかもしれませんが、牌にふれている時間は、麻雀打ちにとってプラスとなる事だらけなのは間違いないです。
どんなルールでも、どんな相手でもかまいません。まずはたくさん麻雀を打ってください。必ずそれが自分の力になります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

第254回:プロ雀士インタビュー 笠原 拓樹  インタビュアー:柴田 航平

「いってれば」「いけてたら」「押せてたら」

 

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第11期 JPML WRCリーグ決勝戦 終了後のインタビュー。
感想よりも先に自身の弱気への反省を口にした若者がいた。
繰り返されるその言葉には、負けた、ではなく、

「自分の麻雀が貫けなかった」

そんな悲しみ色が滲んでいたように思う。

「突然なのですが、日本プロ麻雀連盟の37期プロテストで合格しました。」

笠原からそんな連絡を受け取ったのは2020年10月のことであった。
半年ぶりの連絡がプロテスト合格報告で、衝撃を受けたことを覚えている。

笠原は、現役の千葉大学生。
また千葉大学の競技麻雀部に所属している。

その千葉大学の競技麻雀部に共に所属していた私にも言わず、私と同級生の沢村侑樹プロ、そしてなんと、麻雀部が活動する会場のオーナーであり、A1リーグ所属の 西川淳プロ にさえ、一言の相談もなく受験したそうだ。

このころからすでに「他人は関係なく、自分を貫くこと」へのこだわりが垣間見えていた。

なぜ一言も相談がなかったのかは一旦さておき、そもそもなぜプロになろうと思ったのか、その理由がずっと気になっていた。

いつか聞こう。
そんなことを思っていたら、
いつの間にか若獅子戦優勝という快挙を成し遂げていていた笠原。

今回の若獅子戦優勝インタビューが1つの良い機会と思い
その理由を聞いてみることにした。

 

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(インタビュー兼祝勝会にて 左は柴田、右が笠原)
柴田 「まずは優勝おめでとう!!!すげぇよほんとに。」

笠原 「あ、ありがとうございます。。。」

通常、タイトルを獲得したら大はしゃぎしたくなるところだが・・・
本当に24歳なのか?と思うほどの落ち着き様であった。

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笠原 拓樹(かさはら ひろき)
36期生・鳳凰位戦D3リーグ所属
第4期若獅子戦 優勝
(2023年4月よりC1リーグに特別昇級)
24歳 千葉大学生
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まず最初に、今までずっと疑問に思っていたことを聞いた。

柴田 「笠原は何でプロになろうと思ったの?」

笠原 「色々あるんですけど、ひとつは、西川さんや柴田さんに憧れがあったのがあります。」

気遣いのできる後輩である。照。

笠原「もう一つあるのが、活動休止が長かった千葉大学競技麻雀部に、『プロが在籍している』というアピールポイントがあれば、人が増えたり活気が戻ってくるきっかけになってくれるんじゃないかなと思っていました。」

コロナウイルスの影響で大学全体のサークル活動が休止の流れになり、
先ほど紹介した競技麻雀部についても、活動休止を余儀なくされたらしい。

その影響で新入生勧誘ができないなど、活動自体が減ってしまった現実がある。

それを放っておけなかったのだろうか。
笠原のプロテスト受験は、そんな部を愛する思いから笠原自身が考えた、ひとつの恩返しの形だったのかもしれない。

私も麻雀部で共に活動していた一員として、そういった気持ちを持ってくれていることを本当に嬉しく思う。
それと同時に、大学生にしてそういった思いを持てるその心こそが、今回の優勝の一員だったのではないかとも思う。

その自分だけではない、周囲のことを思うやさしさと、誰にも相談せずにプロテストを受験したというある種の不器用さ、そんな二面性をあわせ持っている笠原。

一言で表すとすれば、

“麻雀が大好きな、不器用だけど熱い男”

そんな表現がぴったりくるようなやつだなと思う。

そんな性格が愛されるのか、千葉ではここしばらく各所で祝勝会が開かれている。

 

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(都内某所にて、左から 柴田・桜井紘己プロ・西川淳プロ・笠原・沢村侑樹プロ)
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(千葉の競技会にて 約70名の前でスピーチする笠原)
優勝を祝われるたびいつも小恥ずかしい様子で、不器用な性格が表れているのではないかと思う。

しかしこの性格もまた、愛される理由なのだろうと思う。

さて、これまで「優しい」「落ち着き」「不器用」などと「静」の一面を見せてくれている笠原だが、若獅子戦を見た方はわかるであろう、麻雀に関しては全く逆の性格が現れる。

今回のインタビューで話を聞いた時もそうだ。
先程まで小恥ずかしい様子だったのが一変、先述についての話が湯水のようにあふれてくるのだ。

今回の若獅子戦決勝で特に印象に残った数局について聞いたのだが、その深い思考についてすごい量の思考を聞くことができた。

今回はそのうち2局を紹介したい。

最初に聞いたのは決勝1回戦以下局面

 

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柴田「これほぼノータイムで東切ってたけど、他は考えなかったの?例えば三万切りとか、もしくはツモ切りとかかな。」

笠原「三万もあると思います。なんですけど、基本的な方針として『部分役よりも全体役』という考えがありました。安めがのみ手になってしまうよりもどちらも役になる方を選択しました。」

そこから進んでテンパイ

 

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柴田 「ここもノータイムでダマにしてたけど、思考めっちゃ気になってた。こういうの安目のときのためにリーチするタイプと思ってたから。」

笠原
「ここは七万引きだけヤミにするつもりでした。それ以外は、七筒引きなどもリーチするつもりでした。この局とにかくピンズが良くて、特に四筒七筒については四筒よりも七筒の方がいいと思っていました。なのでヤミでも十分に高目のアガリがあると思いました。逆にマンズはそこまでではないと思っていたので、リーチしてツモれればいいな、という対応にしようと思っていました。」

柴田 「なるほどねー。そして唯一ヤミテンにする七万引きから見事に3,900オールと。」

 

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柴田 「右手の親指、震えてたね。」

笠原 「そうですね。めっちゃ震えてました・・・」

震えていた、という以上は少し恥ずかしかったのか何も言っていなかったが、緊張と、応援に応えたい気持ちとが重なって手を震わせたのではないかと思う。

この局を境に、笠原の打牌スピードが上がっていたように見える。
これは気持ちがノッてきた証拠だったのではないかと思う。

続いて、最も衝撃的だった1局

 

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柴田
「改めてこのシーンだけど、ここから四筒を切ったんだよね。結構選ばない人が多いんじゃないかと思うこの選択。インタビューでも少し聞いていたけど、改めてこの局の思考を聞かせてよ。」

笠原「そうですね、ドラ使い切りたくて、ドラの縦引きにも対応できると。あと七万引きはさすがに五万八万待ちにするんですけど、四万引きもドラ単騎からの三索引きなどの変化があると思いました。あと四筒まわりの話なんですけど、一筒が2枚と三筒が2枚見えていて、かつ一筒については同じ人が切ってるんですよ2枚とも。なので、一筒四筒の、既に4枚見えているリャンメンの形が微妙だなと思いました。また五筒を引いて三筒六筒待ちになったとしても三筒は2枚見えてしまっているので嫌だなと思いました。もちろんカン五筒やカン三筒はもっとだめで。もし一筒三筒がもう1枚ずつ見えていない、という状況だったり、一筒2枚を別の人が切っているなどだったら、ドラの五索をツモ切る選択がかなりありました。ソーズはかなり良くない待ちだと思っていたので・・・」

この間、柴田は相槌こそ入れるも、ほぼ間を作らずにつらつらと思考を語ってくれた。

この量の思考を対局が進む中で処理し、ほぼノータイムで打牌し、対局が終わって時間が経ってからも話すことができる。
彼の能力の高さに圧倒されるばかりである。

笠原「でもリーチ受けちゃって、もうドラの五索周りか五万引かない限りは・・・と思っていたら、ドンピシャで五万でした。」

 

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気持ちのこもったドラ切り追いかけリーチで次巡

 

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柴田 「気持ちがいい2,000・3,900 だねー」

笠原 「そうですね(笑)」

優勝インタビューで阿久津翔太プロも「勝因」と語ったこの1局。、
この決勝戦、攻めに攻めていた笠原が、文字通り「躍動」していた1局であった。

この局を含め「動」の姿勢が目立った笠原だが、それ故、1局目に紹介したヤミテンや、仕掛けからあたり牌だけオリる、などの「静」の姿も印象的だった。

半荘4回で

アガった回数:15回
放銃した回数:1回

ただ攻めるだけではない、彼の高い処理能力と思考の深さを物語っている結果になったのではないかと思う。

このような緻密かつ大胆な麻雀が、今回の若獅子戦の勝利をもぎ取ったのだろうか。

今回笠原は、史上初の「ずっと1位」での優勝となった。
全体の予選を首位通過、ベスト16、準決勝を1位通過、そして優勝である。

そんな笠原だが、実は第1回若獅子戦はなんと予選で全会場の最下位になるという、真逆の結果を残している。

プロ2年目にして、若獅子戦最下位から優勝まで経験し、優勝するときはずっと1位を譲らずの優勝。
こんな「大物」が今後現れる姿が想像できない。
間違いなく今一番、脂がのっている20代なのではないだろうか。

インタビューの最後に、こんなことを聞いてみた。

柴田「今回の若獅子戦決勝、いつも攻撃する麻雀とはいえ、いつも以上に押すシーンが目立ったような気がするんだけど・・・何か事前に考えていたことはあったの?」

笠原「そうですね。先日のWRCリーグの決勝戦の反省が一番大きくありました。あの時は全然勝負所で押せなくて、何もできなかったので・・・」

若獅子戦の前に既に別の決勝の舞台を経験していた笠原。
WRCリーグ決勝戦、結果は4位となっていた。
その時は自分らしい攻めの麻雀は打ち切れなかった、という反省があったようだ。

そこでの苦い経験が、今回の「攻める」「勝ち切る」麻雀につながり、そしてそれが若獅子戦優勝という結果につながっていたのではないか、そう思えてならない。

24歳にして既に経験・実績 共に多くを積み重ねている笠原。
今後のさらなる飛躍を期待したい。

またこれから先、「タイトルホルダー 笠原拓樹」としての様々な経験を積んでいくことになる。
その中でどのような姿・麻雀を見せてくれるのか、この記事で笠原を知った方は是非注目し、応援してもらえると嬉しい。

今後さらに大きく道を切り「拓」いていってくれることを祈って。

「本当に」「ほんとに」「ホントに」

 

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第4期 若獅子戦決勝 終了後のインタビュー。
嬉しさよりも先に感謝を口にした若者がいた。

繰り返されるその言葉には、千葉のファンへの感謝だけではなく、

「自分の麻雀が貫けた」

そんな喜びの色が滲んでいたように思う。

第34期中部プロリーグ第10節(A)/後期第5節(B・C・D)

Aリーグ

順位 名前 合計 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節
1 林俊宏 239.9 33.0 ▲ 21.7 ▲ 28.5 ▲ 12.0 8.3 44.6 48.1 28.9 39.6 99.6
2 掛水洋徳 228.5 40.1 39.5 ▲ 30.4 ▲ 3.3 ▲ 9.1 110.2 44.5 29.0 ▲ 7.8 15.8
3 堤文吾 176.5 77.3 23.1 9.4 29.8 ▲ 11.5 26.1 18.3 ▲ 1.3 2.4 2.9
4 大橋幸正 165.5 40.8 ▲ 23.5 28.9 26.7 32.4 ▲ 22.1 29.2 ▲ 11.6 58.8 5.9
5 山本拓哉 82.1 ▲ 9.0 22.6 27.7 ▲ 41.5 71.1 28.8 ▲ 27.1 40.2 ▲ 53.9 23.2
6 池沢麻奈美 42.2 12.2 5.5 24.9 13.1 ▲ 29.2 ▲ 17.4 ▲ 11.9 34.1 20.9 ▲ 10.0
7 太田充 27.9 12.5 ▲ 5.9 62.0 49.0 48.2 ▲ 80.2 ▲ 30.7 42.6 ▲ 46.6 ▲ 23.0
8 髙橋侑希 3.1 12.8 1.3 ▲ 23.2 56.8 ▲ 27.3 ▲ 6.3 ▲ 7.9 ▲ 50.4 47.3 0.0
9 寺戸孝志 0.8 ▲ 53.5 39.6 3.6 7.4 29.7 15.4 ▲ 20.6 10.2 ▲ 22.9 ▲ 8.1
10 朝岡祐 ▲ 43.0 3.0 ▲ 34.2 19.9 39.2 ▲ 24.7 70.3 ▲ 50.0 ▲ 49.1 ▲ 17.4 0.0
11 杉浦勘介 ▲ 61.9 ▲ 13.7 ▲ 2.3 ▲ 26.6 ▲ 31.3 ▲ 5.9 40.9 ▲ 100.0 9.4 32.4 35.2
12 村瀬寛光 ▲ 122.5 ▲ 28.0 ▲ 27.1 ▲ 3.1 ▲ 14.9 ▲ 40.0 ▲ 33.2 ▲ 0.6 26.6 14.8 ▲ 17.0
13 杉村泰治 ▲ 167.9 26.2 ▲ 6.1 0.7 ▲ 1.4 ▲ 27.6 ▲ 33.3 ▲ 40.0 ▲ 38.1 0.6 ▲ 48.9
14 越川清一 ▲ 177.4 ▲ 64.8 ▲ 18.0 52.9 ▲ 21.8 2.5 ▲ 31.0 21.3 ▲ 37.1 ▲ 38.8 ▲ 42.6
15 加藤泰史 ▲ 181.4 ▲ 36.6 24.5 ▲ 29.2 ▲ 52.0 ▲ 27.3 ▲ 54.8 ▲ 26.8 ▲ 19.7 37.9 2.6
16 小野雅峻 ▲ 252.4 ▲ 58.1 ▲ 23.6 2.3 4.8 ▲ 34.5 ▲ 53.3 48.6 ▲ 34.7 ▲ 67.3 ▲ 36.6
17 斎藤寛生 ▲ 410.0 5.8 3.3 ▲ 93.3 ▲ 68.6 14.9 ▲ 24.7 ▲ 47.4 ▲ 100.0 ▲ 50.0 ▲ 50.0

 

Bリーグ

順位 名前 合計 1節 2節 3節 4節 5節
1 明石雄亮 130.6 ▲ 30.3 97.1 54.9 8.9 0.0
2 山田まさとし 99.4 28.1 43.1 7.5 22.5 ▲ 1.8
3 岡田智和 46.2 100.8 15.2 ▲ 63.0 35.0 ▲ 41.8
4 安良岡真功 43.1 53.8 ▲ 3.4 ▲ 38.9 ▲ 0.8 32.4
5 田村良介 18.3 59.0 ▲ 35.7 ▲ 76.8 72.1 ▲ 0.3
6 清水哲也 17.5 ▲ 40.7 ▲ 1.5 ▲ 12.5 46.9 25.3
7 伊藤佑樹 9.2 ▲ 7.3 2.7 9.1 ▲ 8.5 13.2
8 犬飼直紀 2.8 5.2 84.5 1.5 ▲ 71.3 ▲ 17.1
9 大高坂松城 ▲ 20.2 ▲ 30.8 ▲ 4.1 11.0 ▲ 15.5 19.2
10 三戸亮祐 ▲ 54.7 ▲ 35.9 ▲ 24.3 57.7 30.3 ▲ 82.5
11 金平裕樹 ▲ 56.0 25.8 ▲ 32.4 ▲ 2.4 ▲ 31.1 ▲ 15.9
12 河合慎悟 ▲ 56.9 ▲ 58.0 ▲ 67.2 ▲ 16.1 ▲ 3.5 87.9
13 都築友和 ▲ 58.4 ▲ 51.1 22.3 19.1 ▲ 27.1 ▲ 21.6
14 平野祥太 ▲ 124.9 ▲ 18.6 ▲ 96.3 47.9 ▲ 57.9 0.0

 

Cリーグ

順位 名前 合計 1節 2節 3節 4節 5節
1 石川雄也 141.2 ▲ 0.1 1.2 88.3 16.3 35.5
2 森下剛任 106.7 ▲ 34.1 67.6 88.1 ▲ 38.2 23.3
3 長谷川弘 92.7 5.9 ▲ 7.1 11.1 ▲ 26.6 109.4
4 田中寛治 92.3 10.0 41.0 ▲ 30.9 10.6 61.6
5 大塚將訓 71.3 26.3 5.3 9.6 ▲ 16.3 46.4
6 奥潤次 15.7 11.0 29.5 12.9 ▲ 10.7 ▲ 27.0
7 安藤大貴 ▲ 16.5 ▲ 26.8 ▲ 4.5 0.0 51.5 ▲ 36.7
8 青山大 ▲ 20.8 ▲ 6.6 ▲ 22.0 57.6 30.9 ▲ 80.7
9 山内弘 ▲ 32.9 ▲ 0.6 20.0 ▲ 18.9 2.6 ▲ 36.0
10 桑原宏貴 ▲ 38.3 ▲ 27.6 ▲ 36.2 ▲ 49.8 36.2 39.1
11 中島寛基 ▲ 62.6 ▲ 16.5 3.4 ▲ 18.4 17.1 ▲ 48.2
12 奥野真語 ▲ 67.6 31.5 ▲ 43.4 ▲ 53.3 ▲ 14.2 11.8
13 鈴木淳 ▲ 136.6 23.7 ▲ 17.1 ▲ 29.5 ▲ 94.8 ▲ 18.9
14 杉浦貴紀 ▲ 144.6 3.9 ▲ 37.7 ▲ 66.8 35.6 ▲ 79.6

 

Dリーグ

順位 名前 合計 1節 2節 3節 4節 5節
1 原田知彦 171.6 92.6 ▲ 65.4 62.4 58.1 23.9
2 中垣元 82.7 36.9 36.6 ▲ 28.9 37.5 0.6
3 近藤美香 47.7 93.8 ▲ 12.6 ▲ 20.8 ▲ 70.9 58.2
4 徳井栞人 45.6 25.9 ▲ 16.8 30.7 ▲ 26.5 32.3
5 大原伴哉 34.9 ▲ 59.9 ▲ 36.2 ▲ 5.2 92.3 43.9
6 岡本佳祐 34.3 ▲ 18.9 51.5 19.1 29.4 ▲ 46.8
7 志方歩 28.5 13.2 56.5 31.4 ▲ 42.2 ▲ 30.4
8 佐藤学 13.2 40.0 11.6 17.8 ▲ 48.4 ▲ 7.8
9 近藤光将 7.2 ▲ 38.0 53.7 ▲ 20.7 32.3 ▲ 20.1
10 福本正雄 ▲ 43.8 ▲ 31.2 ▲ 52.5 13.5 64.4 ▲ 38.0
11 中村裕之 ▲ 51.2 21.0 ▲ 8.4 ▲ 18.2 ▲ 33.3 ▲ 12.3
12 家田みゆき ▲ 149.5 ▲ 95.8 ▲ 18.2 ▲ 29.3 7.0 ▲ 13.2
13 加藤ゆみ ▲ 151.2 ▲ 66.6 5.4 ▲ 9.5 ▲ 89.2 8.7
14 浅野文雅 ▲ 164.0 ▲ 53.0 ▲ 7.2 ▲ 43.3 ▲ 10.5 ▲ 50.0

女流プロ麻雀日本シリーズ2023 第2節レポート

瑞原・岡田が9万点超えトップを獲得!

1月22日、女流プロ麻雀日本シリーズ2023第2節が放送された。
予選は16人で各自7回戦、計28回戦を行い上位1名が決勝進出、下位3名が敗退。
その後プレーオフを戦い、決勝進出者を決めるシステムとなっている。

第2節では予選5〜8回戦が行われた。

★5回戦

 

5回戦は日本シリーズ初出場の4名による対局となった。
特に伊達・瑞原は1戦目ということで、戦い方に注目が集まるところ。

東1局、親の瑞原がピンフドラ1の先制リーチ。
伊達はタンヤオ高目三色同刻・ツモり三暗刻をテンパイするも…自身の形や巡目、打ち出す牌の危険度からオリの選択。
結果は瑞原のツモアガリとなったが、押していれば先に伊達のツモアガリがあっただけに悔しい結果となった。

 

 

連荘に成功した瑞原は2,600オール、4,000オールと連続のアガリを決め、6万点持ちに。
さらに南場の親番でもブレイク。好配牌をまとめリーチツモドラドラの4,000オールをツモると、1本場では伊達・清水の2軒リーチに追いかけ、リーチツモ南ドラ3の6,000オール!

 

 

瑞原が初戦から約10万点と、トップ3回分ほどのプラスを獲得した。

瑞原 +84.5P
伊達 +4.0P
白銀 ▲31.4P
清水 ▲57.1P

 

★6回戦

 

東2局1本場、魚谷が発をポンしてホンイツへ。
道中一万をチーしての3,900テンパイを取らず、中を鳴けての満貫ツモアガリに。

 

 

南場の親番ではタンヤオピンフ三色の強烈なヤミテンを西嶋からアガリ、トップ安泰かと思われたが…

 

 

南3局2本場、3件リーチを制した瑞原がリーチ・七対子・ドラ4の12,000で魚谷に迫る。西嶋はドラ雀頭のリーチであったが3枚目のドラを掴み、連続での手痛い放銃となった。

オーラスは、親番を迎えた西嶋が白暗刻の先制リーチをかけて巻き返しを図るも、3メンチャンで追いかけた魚谷がアガリきりトップを決めた。

魚谷 +47.3P
瑞原 +29.6P
亜樹 ▲24.8P
西嶋 ▲52.1P

 

★7回戦

 

東3局1本場、親番で発暗刻の伊達が3種類の待ちに取れるところ、高打点を狙って四索七索待ちリーチ。
しかしここは追いかけリーチの岡田へ8,000の放銃に。

 

 

トップ目でオーラス親番を迎えた岡田、ここからが長い。0本場で開いた配牌にはドラトイツ。6巡目にピンフドラドラのリーチをかけ、黒沢からアガると裏ドラ2枚の18,000。
続く1本場、ピンフのみのリーチをツモるとまたもや裏裏の4,000オール。
さらには一万単騎のリーチのみを一発でアガり、裏裏の12,000!

 

 

1戦目の瑞原に続き、3回戦では岡田が96,300点の特大トップを獲得した。

岡田 +81.3P
伊達 ▲2.1P
西嶋 ▲23.2P
黒沢 ▲56.0P

 

★8回戦

 

本日9万点超えのトップを取って上位に躍り出た岡田・瑞原が直対。仲田はこれが自身1戦目となる。
東2局、岡田・瑞原の2軒リーチ。ここは瑞原がそれぞれ暗刻で持っていた四万”>–<img decoding=をツモり、岡田の4,000オール。

 

 

南2局、トップ目のまま親番を迎えた岡田がドラ1の先制リーチ。再び大きなトップを狙いにいくが、タンヤオ三色イーペーコーの8,000点テンパイで押し返した仲田が岡田から直撃しトップを逆転!

 

 

さらに、オーラスは瑠美がメンホンで3着からトップに浮上するアガリ。自身2連勝を決め、トータル5番手につけた。

瑠美 +19.7P
仲田 +8.2P
岡田 ▲7.5P
瑞原 ▲20.4P

8回戦終了時の全体成績は画像の通り。

序盤ながら縦長のスコアとなり、次節以降は互いのポイントを意識したプレーも楽しめそうだ。

次回の女流プロ麻雀日本シリーズ2023第3節は1月29日(日)14時から9〜12回戦を放送予定。

次回もお楽しみに!
(文・浜野太陽)

女流プロ麻雀日本シリーズ2023 第1節レポート

女流プロ麻雀日本シリーズは、今年度活躍した女流選手を16人集め、まず予選各7回戦で上位1名が決勝進出・下位3名が敗退。
残った12人でポイント持ち越しのプレーオフを1回戦を行い上位1名が決勝進出・下位3名が敗退。
同様に8人で1回戦を行い上位1名が決勝進出・下位3名が敗退。
最後に4人で1回戦を行い4人目の決勝進出者を決めるタイトル戦です。
ポイントの離れた人が勝ち上がりと脱落を繰り返していくことで、最後まで接戦の好勝負になりやすい特徴があります。

16人の中から第1節1回戦に登場したのが

 

 

女性初の十段位を獲得した魚谷侑未(写真左上)
モンド王座優勝の清水香織(写真右上)
昨年、この舞台を制した岡田紗佳(左下)
プロクイーンのりんのなお(右下)、以上の4名。

 

 

序盤から卓上を支配した前年度覇者の岡田が開局からアガリ続け

 

 

南場の親でアガった4,000オールが決定打。

大舞台での強さを1回戦から発揮した。

<1回戦成績>
岡田(1/7)+38.6P/+38.6P
魚谷(1/7)+8.2P/+8.2P
清水(1/7)▲9.5P/▲9.5P
りんの(1/7)▲37.3P/▲37.3P
※名前(消化試合数/7)±今回の成績/±トータル成績

 

2回戦の出場選手は

 

初戦から連続の登場となった岡田(写真左上)

第17・18・19期女流雀王三連覇の逢川恵夢(写真右上)
女流プロ麻雀日本シリーズ2021優勝の二階堂亜樹(写真左下)
第9・12期プロクイーン優勝と先日行われた鳳凰戦ではA1リーグに返り咲いた和久津晶(写真右下)、以上の4名。

 

 

初戦でトップを取った岡田からリーチが入ると

 

 

無筋を7発押したトップ目の和久津がホンイツ・白・ドラで12,000のアガリでリードを拡大。

 

 

オーラスに倍満ツモ条件の亜樹が、ドラドラの七対子でリーチをかけてツモるも裏は乗らず、跳満のアガリで2着まで。

<2回戦成績>
和久津(1/7)+24.1P/+24.1P
亜樹(1/7)+10.1P/+10.1P
逢川(1/7)▲9.3P/▲9.3P
岡田(2/7)▲37.3P/+13.7P

 

 

3回戦は女流雀王の水崎ともみ(写真左上)
グランプリMAX優勝の二階堂瑠美(写真右上)
第1期桜蕾戦優勝の伊達朱里紗(写真左下)
2戦目に続き連戦となった二階堂亜樹(写真右下)、以上の4名。

 

 

ここから登場となった瑠美が南場の親で連荘してトップ。
伊達は放銃ゼロながら3者のツモアガリに点数を削られ4着スタートとなった。

<3回戦成績>
瑠美(1/7)+23.6P/+23.6P
水崎(1/7)+13.0P/+13.0P
亜樹(2/7)▲12.7P/▲2.6P
伊達(1/7)▲23.9P/▲23.9P

 

 

ここからの登場が女流最高位の西嶋千春(写真左上)
水崎・和久津・清水はそれぞれ本日2戦目となった4回戦。

 

 

清水のリーチを受けた和久津が、ハイテイでフリテンの五筒単騎をツモ。
1,600・3,200のアガリでトップ目に立つと

 

 

南3局1本場の親番で九索を暗カンしての2,000オール。
2度の単騎待ちのツモアガリで、開幕日から和久津が2連勝を決めた。

<4回戦成績>
和久津(2/7)+29.4P/+53.5P
西嶋(1/7)+7.0P/+7.0P
清水(2/7)▲5.5P/▲15.0P
水崎(2/7)▲30.9P/▲17.9P

 

 

(文:越野智紀)

第39期 B1リーグSelect 後期最終節レポート

【第39期鳳凰戦B1リーグSelect後期第5節 伊藤・前原がA2昇級 放送卓トップの中村は3位に】

本日の対局者は
3位 滝沢和典
4位 武田裕希
5位 中村慎吾
7位 安秉参

 

2位前原は開始前+156.7P。一番近い3位の滝沢でも62.3P差がある。この卓から昇級を狙えたとしてもおそらく1人だけ。卓内トップは最低条件である。

 

【1回戦】

1回戦を制したのは中村。南3局の親番でドラ雀頭の二万五万八万リーチ。滝沢から11,600は11,900をアガると

 

 

オーラスには武田の先制リーチを受けつつピンズのメンホン。

 

 

高め一通の六筒直撃で武田を沈め、中村が1人浮きの大トップ。

 

【2回戦】

ポイントが欲しい滝沢がピンフに受けずにドラの北単騎リーチ。強引なツモアガリでトップ争いに参戦し

 

 

ダブ南ドラドラをアガって2回戦は滝沢がトップ。

 

 

【3回戦】

東1局に滝沢が国士無双東待ちテンパイを入れるが

 

 

ヤミテンの中村にタンピンドラドラ、7,700の放銃。

ラス前に高めの六万ツモで1,300・2,600は1,600・2,900のアガった安が3回戦のトップを取る。

 

 

中村、滝沢、安が1回ずつトップを取り、残り一戦。

 

 

放送卓で一番ポイントを伸ばした中村が暫定2位だが、3位の前原とはわずか4.2の差。

一方、開始前は▲40.1Pだった降級ラインがすでに▲16.6Pまで上がっている。武田は最終戦で沈めば降級の可能性が出て来てしまった。

3回戦までの別卓を含む成績を各自確認し、全卓同時刻スタートで最終4回戦が開始した。

 

【最終4回戦】

武田にとって痛恨となったのが東2局1本場。

滝沢がペン三筒待ち。

中村がドラ雀頭のカン三索待ち。

武田にも五万八万待ちが入っていたが、ツモ九万で手が止まる。

 

 

2巡前に通っていた七万とすると安に3,900は4,200の放銃。

相当堪えたのだろう。その後も安に11,600、滝沢に5,800と放銃が続いてラス目に。

南3局、オーラスとアガって何とか素点を回復するが

 

 

別卓の森下・福光・亜樹がそれぞれ最終戦でポイントを伸ばして残留を決めた。武田はトータルプラスでの悔しい降級となってしまった。

 

 

以上で後期最終節の対局が終了。

第39期鳳凰戦 B1リーグ昇級者

石川正明(前期1位)
刀川昌浩(前期2位)
伊藤優孝(後期1位)
前原雄大(後期2位)

以上の4名が来期(第40期)鳳凰戦A2リーグに参戦する。

 

 

対局後のインタビューは放送卓の中村と昇級の前原・伊藤の3名に。

 

中村「始まる前は昇級確率5%くらいだと思っていたので、最終戦着順勝負に持ち込めただけでもラッキーで。最後は実力不足で、みんな強かったのでしょうがないと思っています。来期に向けて自分らしい良い麻雀が打てるように頑張ります。」

 

前原「疲れました。本当にツイていました。道中それぞれ立場があるので、(相手を)考えて行くと凄く難しいゲームにしてしまった。最終戦にリーチツモハイテイドラドラがアガれたので、別卓はわからないけど何とかなるかなと。応援してくださる方がいる事が本当に嬉しい。来期も良いプレーがしたいです。ありがとうございました。」

 

伊藤「何とか逃げ切ったみたいな感じで、自分らしくないなと。これで転けたら情けないと思って。2位に残ればいいと思うと点数を合わせに行った麻雀になってしまった。雄大と同じ点数なんてね、こんなの初めてだよ。1年で戻れたからね、負けてたまるかという気持ちでA2で腹を括って一発でA1行けるように頑張ります。」

(文・吾妻さおり)

第39期 A2リーグ 最終節D卓レポート

A1リーグ昇級者確定!A2リーグ最終節D卓レポート

1月6日(金)、第39期鳳凰戦A2リーグ最終節D卓が放送された。
対局者は和久津晶、猿川真寿、瀬戸熊直樹、ダンプ大橋。

 

 

 

トータル2位までの選手が次期A1リーグへ昇級となる。
前日のC卓では内川が大きくプラスしており、+132.8Pというスコアを超えたまま卓内2位までに入ることが条件となる。

 

★1回戦

親の瀬戸熊がタンヤオイーペーコーのリーチ。
1枚切れながら山に2枚眠っていたが…
ここは四暗刻の見える手で押し返したダンプが北ポン→ドラの七筒ツモでトイトイ三暗刻ドラ3の3,000・6,000。

 

 

さらに南場の親番ではリーチツモ三暗刻の4,000オール!

 

 

4名の中でトータル最後方のダンプが、60,200点の大きな1人浮き。
1位から5位までが26.9P差と、非常に僅差の戦いとなった。

ダンプ +42.2P
和久津 ▲6.9P
瀬戸熊 ▲14.4P
猿川  ▲20.9P

 

★2回戦

初戦4着となってしまった猿川であったが、東3局1本場にドラ単騎リーチの2,000・3,900。

 

 

南3局には瀬戸熊がドラ表示牌のカン四筒リーチをかけるも…
同巡に和久津が高目のツモ!

 

 

ツモ・ピンフ・三色・ドラの2,000・4,000は、解説の藤島も「昇級を決めるアガリ」とコメントするほど大きなアガリ。和久津が頭一つ抜けた首位となった。

和久津 +16.9P
猿川  +7.0P
瀬戸熊 ▲9.2P
ダンプ ▲14.7P

 

★3回戦

東1局、ダンプが5,800・3,900と連続の放銃も、東3局にはドラ暗刻のリーチで原点まで回復。

 

 

さらに東4局1本場、親のダンプにメンホンのテンパイ!
ドラ単騎七対子の瀬戸熊とめくり合いの形となるが、結果は瀬戸熊が12,000の放銃に。

 

 

ダンプ・和久津が大きく浮く中、南3局には和久津がドラトイツのリーチ。
同じくドラ雀頭のテンパイを入れたトップ目・ダンプからのアガリとなり、逆転。
和久津が昇級を決定づけるトップを獲得した。

和久津 +26.2P
ダンプ +15.7P
瀬戸熊 ▲18.4P
猿川  ▲23.5P

 

★4回戦

和久津が大きく抜け出したため、4回戦開始時には別卓の内川が昇級圏に。

 

 

猿川・瀬戸熊は大きなトップが必要。ダンプは原点を上回った上で、2人に逆転されなければ昇級という条件となった。

勝負の分かれ目は東3局。ダンプが白をポンして高目役役ホンイツ。
猿川はピンフのリーチ、瀬戸熊も迂回しながらタンヤオのテンパイ!

 

 

めくり合いの結果はダンプが高目のツモ!相手の心を折るような4,000オールのアガリとなった。
猿川・瀬戸熊も大物手を繰り出すものの、和久津が最後まで手を緩めない。

南4局はテンパイからダブ南を仕掛けての2,000点で決着。

 

 

瀬戸熊 +18.0P
ダンプ +9.2P
和久津 ▲7.9P
猿川  ▲19.3P

以上の結果で第39期鳳凰戦A2リーグ、全ての対局が終了。

 

 

A1への昇級は和久津・ダンプ。
B1への降級は明石・山田・石渡・客野。

またA1からA2への降級は、黒沢・近藤となっている。
そして翌日のB1リーグの結果から、A2リーグへの昇級は石川正明、刀川昌浩、伊藤優孝、前原雄大。
ベテラン勢が貫禄を見せ、昇級を果たしている。

メンバーの入れ替わった来期A2リーグも是非お楽しみに!

(文・浜野太陽)

第39期 A2リーグ 最終節C卓レポート

【第39期鳳凰戦A2リーグ最終節C卓 内川は+132.8で昇級の結果待ちに。白鳥・柴田・古橋の残留が確定】

 

100

 

本日の対局者は

5位 内川幸太郎
6位 白鳥翔
7位 柴田吉和
10位 古橋崇志

 

100

 

5位の内川はとにかく大きくプラスして昇級争いに加わりたい所。

1回戦トップを取り、2回戦の親番でもイーペーコードラドラ確定の二筒五筒待ちリーチ。
6,200オールのアガリで連荘すると

 

100

 

4本場にはさらに4,400オールをアガって2連勝。前半戦で+71.4を叩いてトータル3位まで浮上する。

3回戦は手痛いラスを引いてしまうが、4回戦には西東混一色トイトイの跳満ツモで浮きの2着に。

 

100

 

内川は+62.8でトータル4位で終了。ポイントを伸ばして翌日のD卓の結果を待つ。

内川「今日は(対局が)面白くなって良かったです。観ている人がもしかしたら(昇級)というのを魅せられたかなと。最終戦オーラスの三索六索三万の選択は親の柴田さん、白鳥さん、アガリのどれを見るかですが、下手でしたね。技術的に足りない、押し引きの間違いとかあるので、勉強して体力も付けて頑張りたいと思います。」

 

100

 

白鳥は昇級を目指すにはおよそ+120以上、▲80で降級が見えるポジション。

1回戦オーラスに二索五索八索リーチ。
ツモって浮きの2着を取り、降級の心配はほぼなくなった。

 

100

 

4回戦は三筒六筒待ちで先制リーチ。

親番柴田から高め567の四索七索待ちで追っかけリーチが入るが

 

100

 

白鳥が制して7,700のアガリ。

+2.2のトータル6位で残留を確定させた。

白鳥「昇級はなく降級しかない、負けしかないけど絶対落とせない試合なので、めちゃくちゃ緊張しました。2回戦目にトップ目でオーラス迎えてこの二索五索八索アガって1人浮きになれば自由にできるなと思ったらラスまで行って。ヤバいなと思ったけど、その後落ち着いて打てました。しっかり稽古して頑張りたいと思います。」

 

100

 

柴田も降級圏までにはかなり余裕がある。常に同卓の古橋より上をキープして確実に残留を決めたい所。

しかし1回戦は3着。
2回戦は東1局に白鳥への8,000放銃スタート。
さらにオーラスは内川の大連荘でポイントを削られてしまうが

 

100

 

5本場にダブ南をポンして、白鳥から2,000は3,500のアガリ。
ラス目から浮きの2着となれて一安心。

3回戦。南1局2本場には古橋からの親リーチを受けるが

 

100

 

ヤミテンの六索ツモでかわし、3回戦トップ。

本日▲26.7、トータル9位で終了。牌勢にはあまり恵まれなかったが、きっちり残留を決めた。

柴田「2回戦の東1局に8,000打ったのは寒かったです。内川さんに6,000オール、4,000オールはヤバかったですね。(2回戦オーラスに)ダブ南のアガリで浮き2着になれたのが相当大きかったです。(A2は)みんな強いなと、鳴きに対する対応とかが(今までのリーグと)違うので、改善の余地ありだと思います。」

 

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この日一番ヒヤヒヤしたのは古橋。開始前は13位明石まで51.2ポイント。大きなリードを持っていたはずが、前半戦を終えて▲36.5と大苦戦。もうリードは14.7しかない。

絶対に沈みたくない3回戦。ようやく先制リーチが打て、7,700の加点に成功。

 

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3回戦は浮きの2着で21.0ポイントリードで最終戦へ。

オーラスもアガリ残留のテンパイを入れるが、八索が打ちにくかったか、フリテンに受ける。

自力決着をほぼ諦め、ここからはお祈りタイムだ。

 

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結果はトップを狙った内川が三索とし、白鳥のアガリ。

古橋は▲38.3、トータル11位で残留となった。

古橋「疲れました。残留出来てホッとしています。(最終戦オーラスの)八索は親番の柴田さんに打つのはいけない局面なので。4回戦は石橋を叩いて渡っちゃったので、最後まで(慎重に打ちました)。序盤点数欲しがって自分で苦しくしちゃったかなと。アガれない手順とリーチ判断をしてしまったので来期の課題です。今度7年目ですがD卓で打つのを目標に頑張りたいと思います。」

 

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いよいよ、次回はA2最終節D卓。

A2リーグ最終節D卓は

和久津晶
猿川真寿
瀬戸熊直樹
ダンプ大橋

内川が+132.8で4位で可能性を残したため、和久津・猿川・瀬戸熊・内川・ダンプの5人中2人がA1昇級となる。

(文・吾妻さおり)