中級

第104回『勢は弩(ど)を張るが如く、節は機を発するが如し』 櫻井 秀樹

みなさんこんにちは。
毎日毎日猛暑が続いておりますが、体調など崩していらっしゃらないでしょうか?
体調不良の時は麻雀打つのは控えましょう!
楽しいはずの麻雀を辛い思いして打つ事は無いですし、体力が落ちると集中力も落ち、凡ミスも多くなってしまうのです。

そういう時は身体を休め、連盟ホームページの麻雀講座でも読み返してみましょう!
きっと今の自分に合ったテーマが見つかると思います。
時には弓を張るが如く、自力を蓄え、いざ実践の時に引き出せるような準備も必要なのです。

という事で今回は麻雀の上達方法について書かせて下さい。

よく、「どうすれば麻雀強くなりますか?」
という質問に、昔は「打荘数(ダチャンスウ)を重ねなさい」と言われる事が多かったような気がします。
若しくは、「上手い人の後ろで観て技を盗め」、とかですかね。

今でも実践による経験は重要です。もちろん上手い人の後ろ見も。
ただ、近年上記の上達法が時間短縮の部分で劇的に変化したのです。

それが、①ネット麻雀と ②映像対局です。

麻雀に限らず、人間が上達するには
試行(プレイ)→見直し→考察→試行 の繰り返しが不可欠なのですが、麻雀においては、見直し、考察の部分が不完全になってしまいがちです。

普通の人は連続5半荘打ったとしても、帰って考察できるほど印象に残る局は、せいぜい3、4局でしょう。
しかも、わかるのは自分の手牌と4者の捨て牌のみ。
それも歴が浅ければ浅い程、記憶できる量は少ないでしょう。

ですので、ほとんどのプレイヤーはゲーム中に少し振り返り、ちょっとずつ経験則としてインプットしていくしかないのです。
結果、上級者といわれるようになるまでに何千半荘とかかってしまうのです。

ところが、ネット麻雀であればこの時間を大幅に短縮できます。
そもそものプレイ時間が短縮できる事に加え、気になる局は対局後に4人全員の手牌、捨て牌を全て見ながら確認できます。

・あそこでこの牌を切ったが、やはりこっちを切った方がよかったなあ。
・あの時、あの牌がヤマにあると思っていたが、実際は全然だったなあ。
・下家の手牌をこう推理していたが、実際はこうだったなあ。
・こういう捨て牌の時はこういうマチになるのか・・・

などなど、どんどん自分の読みや手順に修正をかける事が出来るのです。

とあるベテランプロとこの話をしたときは、
「我々が10年かけて身に付けた技術が、2、3年で身につけられるのでちょっと寂しい」
と仰られてたのがすごく印象的でした。

これからドンドン若くて強い選手が出てくるんでしょうね。
逆に、遅くに麻雀を覚えた方、もしくはこれから本格的に勉強したい方も、是非この方法(プレイ→見直し→考察)を実践してみてください!
すぐに技術が身に着くとおもいます。

次に上手い人の麻雀を見るにはどうすればよいでしょうか?
以前はその人が麻雀するのについていって見せてもらうしかないのですが、なかなかハードルは高そうですね。。。
プロの対局やタイトル戦の決勝を観に行く、という手もありますが、これも時間と体力がかかります。
そしてこちらも同様に1人の手牌と、捨て牌しか見れませんね。

映像対局が爆発的に増えたのはここ1、2年ですが、これが本当に素晴らしい事です。
家でくつろぎながら、好きな時間にプロの対局を観る事ができる。
例えば連盟チャンネルでも、プロの対局がほぼ毎日、しかもプロの解説付きで観られるのですから、本当に勉強になります。

私も学生時代にモンド杯(第1回とか2回の頃)をビデオに録画し、何十回と繰り返し見てました。
自分とどう違うのか?何が見えているのか?
当時こんな配信があれば相当強くなっていたに違いありません!!

是非、「なぜ、このプロはこの牌を切ったんだろう?」
   「自分だったらこうしていたなあ。」
などなど、気になる部分は何度も見返して応えを探してみましょう。

いつのまにか、あなたの実力も画面でみているプロ達に近づいているかもしれませんね?

と、いったように現代での麻雀のスキルアップはパソコンの前で大きく時間短縮ができる事を説明させて頂きました。
ただ、それはあくまで平面上の(机上の)理論の強さだけです。

私の講座では、あくまで対人戦略をテーマにしております。

相手の目線、動作、雰囲気などなど、実際に相手を目の前にして打たなければ分からない事も多くあります。
こちらは、上記よりも時間がかかってしまいますが、中級者から上級者へステップアップするためには欠かせない経験だと思っています。

日々のトレーニング、強者の研究はあくまで本番への準備。

弓を十分引き絞ったら、自信を持って放ちましょう!
きっと、今まで勝てなかった相手にも勝てるようになっているはずです。