上級

上級/第130回『練習方法』 沢崎 誠

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A 一万四万五万一索三索五索五索八索二筒四筒九筒中中 
 
この五索に動きますか?
a 鳴きたくないが動く
b ちょっと迷うが動く
c 迷わず動く
d その他
雀風の個性溢れる打ち手はたくさん見ますが、天才と感じる打ち手は見た事がありません。それは麻雀というゲームには必要とする技術が多く、また運という要素が絡んで複雑過ぎる点にあると思います。
僕が麻雀を覚えたのが20才前後で、日本プロ麻雀連盟に入ったのは30才近く。メチャクチャ下手でしたが・・ボコボコ放銃しても常に配牌は良いしツモも良い!ですから要らない牌は山のように切りました。ツキだけは一流でした。以前お話しましたが麻雀の勉強というか練習を始めたのは35才ぐらいからだと思います。その練習方法をお話したいと思います。
この練習をすれば必ず麻雀のレベルアップに繋がります。
 
五索ポンです。(普通は鳴きません)
 
B 一万四万五万一索三索五索五索八索二筒四筒九筒中中  ポン五索  打一万
 
C 四万五万一索三索八索二筒四筒九筒中中  ポン五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ツモ二筒  打九筒
 
D 四万五万一索三索八索二筒二筒四筒中中  ポン五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ツモ五索  加カン  ツモ一索  打八索
 
これからお話しする練習方法は僕が実際に25年間くらい行ってきた事を書きました。最初に行った練習は2ハン縛りだったと思います。それ1つが練習の始まりでした。そうです!自分の麻雀に負荷を掛けて練習します。
その練習は麻雀のスタイルが守備型・攻撃型・バランス型などと異なっていても全く関係ありません。何故なら麻雀を1つ製品と捉えて考えてみました。大きな部品は2つ、守備と攻撃に分かれます。その守備・攻撃にも幾つかの小さな部品があります。その小さな部品を技術と考えました。
ですから練習は小さな部品(技術)を集中的に磨こうと数年経ってから思いつきました。
 
E 四万五万一索一索三索二筒二筒四筒中中  加カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ツモ二筒  打三索
 
F 四万五万一索一索二筒二筒二筒四筒中中  加カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ツモ西  打四筒
 
〇東場
1、2ハンしばり。
1、満貫しばり。
1、最終形は全てリーチする。
1、鳴きの禁止
1、役牌の一鳴き禁止。
1、持ち点を目視での確認禁止。
1、棒聴即リーチ!
〇南場
1、リーチ棒で着順の下がるリーチの禁止。
1、オーラスは順位の上がるアガリとする。
最初の練習では量的には少なく始めた方が良いと思います。イメージとしては腹筋練習のような感じでしょうか?最初はそんなに回数も出来ない人が1日1回増やしていくと慣れた頃には100回超えも可能となります。
東場では幾つかありますが、取り敢えずは1つを選んで練習を始めると良いでしょう。南場では自由に打つ事も大事ですから・・課題は少なくてよいと思います。練習ですから・・勝ち負けは関係有りません。
目先にある麻雀を楽しむ事も素敵ですが、もっと強くなりたい・上手になりたいと考えているのならば、小さな部品を磨く事をお勧めします。
自分のスタイルには無い課題も有ると思います。守備型の人はリーチに対して向かっていくのは大変な事だと思います。攻撃系の人は放銃してはいけない課題も窮屈と思います。相反する型の練習は自分の思考の門を開いて違和感のあるウイルスを受け入れるように感じます。大変な事ですが、出来たならそこには異なる世界に居る自分を感じるはずです。1つ出来ればそれ以後はもう少し楽になるでしょう。
 
G 四万五万一索一索二筒二筒二筒西中中  明カン二筒  加カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き ツモ切りツモ切り
 
◎ 半荘
1、鳴きの禁止。
1、字牌鳴きの禁止。
1、親番は連荘優先とする。
1、手牌1シャンテン・オリの禁止。
1、手牌2シャンテン・オリの禁止。
1、基本、手役はタンヤオとする。
1、基本、手役はピンフとする。
1、高打点を目指す手作り。
1、5,200縛り
1.4ハン縛り
 
H 四万五万一索一索西中中  明カン二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き  加カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ツモ一索  打西
 
リーチが2件入る。
◎  4・5回戦(1日)
1、放銃禁止
1、リーチに対してオリの禁止
1、リーチの禁止
1、ヤミテンの禁止
1、下家のチンイツ・ホンイツに2フーロ目の打牌禁止
1、鳴きのチンイツ・ホンイツに放銃禁止。
1、手牌1シャンテン・オリの禁止。
1、手牌2シャンテン・オリの禁止。
1、基本、手役はタンヤオとする。
1、基本、手役はピンフとする。
1、次局のアガリ者を予想する。
1、鳴きはテンパイとする。
1、親番の維持(形式テンパイ)
1、全局、面前で打つ(鳴きの禁止)
1、上家の打牌に止まったら・・鳴く。
 
I 四万五万一索一索一索中中  明カン一索  明カン二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き  加カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き ツモ切りツモ切り
 
ようやく役が出来る(三カンツ)
◎  1週間
1、摸打のスピードアップ、長考の禁止。
1、放銃禁止
1、オリの禁止
1、先制リーチに対し、1シャンテンは攻め返す。
1、先制リーチに対し、2シャンテンは攻め返す。
1、リーチの待ち読みの禁止
1、基本、手役はタンヤオとする。
1、基本、手役はピンフとする。
 
J 四万五万中中  明カン一索 上向き一索 上向き一索 上向き一索 上向き  明カン二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き  加カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ツモ中  打四万
 
◎ 一ヶ月
1、摸打のスピードアップ、長考の禁止。
 (ツモから打牌の間でなく、打牌からツモの間でたくさん考える)
1、リーチに対し、1シャンテンは全ツッパ!!
 (不要牌は全て切る)
1、2ハンしばり。
(リーチツモ〇 リーチドラ×)
1、手役の高め追及。
 
K 五万中中中  明カン一索 上向き一索 上向き一索 上向き一索 上向き  明カン二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き  加カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ツモ中  暗カン  ツモ八筒 ツモ切りツモ切り
 
◎ 1年間
1、もろ引掛けリーチの禁止
1、放銃をしない。
1、鳴きは基本1フーロまでとする。
1、フーロ1回は3ハン・2回で4ハン・3回は6ハンを基本とする。
 
L 五万  暗カン牌の背中中牌の背  明カン一索 上向き一索 上向き一索 上向き一索 上向き  明カン二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き  加カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ツモ五万
 
もう20年近く前の事ですから正確には覚えていませんが、配牌時にトイツ2組だけだったのは覚えています。
この四槓子 「鳴きはポンで入る」このテーマの時期でした。練習で偶然に生まれた役満に思います。
日時の単位で同じ課題もあります。最初は軽めの練習から入り、次第に自分に合う単位で行うと良いでしょう。
麻雀に天才は居ない!練習で自分の殻を開いて進化するあなたを信じて・・僕の上級講座をラストにさせて頂きます。
長期間お付き合い頂きましてありがとうございました。
最後は僕の好きな言葉で・・
麻雀は楽しく打つべし!!