JPML WRCリーグ レポート

第3期JPML WRCリーグ ベスト16B卓レポート

今回で第3期となるJPMLWRCリーグ。
先日放送されたA卓では中川基輝、ケネス徳田がベスト8へ勝ち上がりとなった。
今回のB卓では鳳凰位シードとして前原雄大が登場。その模様をレポートしていきたい。

 

100

 

 

1回戦(起家から、古本・小林・藤本・前原)

東1局に先制は藤本。
ピンフのヤミテンからドラの二万を引き入れ、リーチ。

二万三万四万五万六万七万二索三索九索九索二筒三筒四筒  リーチ  ツモ四索  ドラ二万

3,000・6,000で気持ちのいいスタートを切る。

東2局は負けじと古本が、リーチのみの1シャンテンからうまく手を組みかえていき、この1シャンテンに。

一万三万四万五万七万八万九万四索六索六索三筒四筒五筒  ツモ五索  ドラ四万

理想のひとつであるツモ五索で高め三色のリーチにいく。
アガリは安目の六索であったが、裏1で2,000・4,000。
A卓とは対照的に大物手の応酬でのスタートだ。

東3局
前原がこの1シャンテンからチーテンをとる。

四万五万六万一索二索三索六索八索九索発発  チー五索 左向き四索 上向き六索 上向き  ドラ発  打六索

チーして下家の古本からツモ切られた七索で3,900を出アガリ。
解説の吉田も言っていたが、もし鳴く牌が出ずにメンゼンで七索を引いていたなら、一通のカン五索か、ドラと六索のシャンポンでリーチをする姿が浮かぶ。
前原はどちらでリーチしたのかぜひ見たかった1局であった。

東4局
藤本が七対子ドラドラをヤミテンでツモアガリ。
更なる加点により、48,000点まで伸ばし、東場が終了した。

南1局
ここまでまだアガリのない小林がリーチ。

二万二万三万三万四万四万五万五万五筒六筒七筒発発  リーチ  ドラ五索

それを受けて親の古本はドラ暗刻。
ぶつけてやるぞという気合いを感じる。

五万三索三索五索五索五索三筒四筒五筒六筒七筒西西

小林の当たり牌の五万四万をくっつけ、打西とする。
仕掛けもできるようになり、盤石かと思われたが1シャンテンになった藤本から発が打ち出され、小林の5,200のアガリとなった。
古本は悔しい親落ち。

南2局
親の小林が大物手をアガる。

五万五万六万六万七万七万六筒七筒八筒九筒白白白  ロン九筒  ドラ白

放銃者は前原。大きな12,000点。

南2局1本場
親の小林がまたしても配牌でドラ2。5巡目にはドラを暗刻に!
8巡目には4枚目のドラを持ってきてカン。

七万七万三索四索四索五索七索九索四筒五筒  暗カン牌の背五万 上向き五万 上向き牌の背  ドラ五万

新ドラ表示牌にめくれたのは四万……まさかのカンした五万にモロ乗った。
あげくリンシャン牌はなんとカン八索……導かれるようにリーチをした。

親のリーチドラ8を見せられていける者はいない。
ゆったりと六筒をツモり、指が10本折れる8,000オールを決めた。

そのまま1回戦は小林が大トップで終了。
本命前原はラススタートとなった。

1回戦成績
小林+48.1P 藤本+10.7P 古本▲14.8P 前原▲44.0P

 

 

2回戦(起家から、古本・小林・前原・藤本)

東1局1本場
1,300オールをツモったあと、親の古本が更に加点を狙ってリーチ。

四万五万六万二索三索四索六索七索八索一筒一筒南南  リーチ  ドラ一筒

同じくドラドラの藤本が同巡にテンパイ。

二万三万四万一索二索三索七索八索九索一筒一筒四筒五筒

親のリーチの現物待ちでヤミテンとするが、六筒を即ツモで1,300・2,600。
トーナメントでなければリーチでぶつける手もあるが、藤本は1回戦2着スタートという事もあり、慎重な選択であった。

東3局
南家の藤本が5巡目リーチ。

二索三索四索一筒二筒三筒七筒八筒九筒西西中中  リーチ  ドラ中

この巡目でのオタ風の西はかなりアガリがあるかと思われたが、アガリ牌の西はホンイツ狙いの古本と、ドラの中は親の前原と持ち持ちになってしまう。

そして、恐れていた事が起きる。
ドラの中を重ね、カン七万をひき、ペン七索をひいた前原からのリーチだ。

六万七万八万七索八索九索五筒六筒七筒東東中中  リーチ

山に1枚の東をツモる前原を想像しているうちに、それは現実になった。6,000オール。
ゴジラが来たぞ!みんな逃げろ!

1本場も高め6,000オールのリーチ。これは流局となったが、対局者の恐怖は計り知れない。

その恐怖の親番を落としたのは、藤本。

五索二筒三筒四筒七筒七筒七筒九筒九筒東東発発  ドラ三万

この超絶配牌から2巡目に九筒をポン!

普段なら1枚目の九筒を見送る打ち手が多いと思うが、一刻も早く前原の親を終わらせたい緊急手段に見えた。
今回は本手であるが、これが1000点であってもそうしただろうと思う。

七筒もカンして、テンパイを入れた前原から6,400のアガリとなった。

そしてなんとここから、前原は連続放銃となる。
藤本と古本のリーチにはさまれ、古本に5,200。
南1局も七対子のリーチをするが、藤本の三色ヤミテンに5,200。点棒をかなり減らした。

南2局
ラス目の小林の親番。
1回戦目トップとはいえラスはひきたくない。

四万五万六万六万七万八万六索七索八索六筒六筒七筒東東  ドラ東

三色の高めの八筒が3枚切れ、もう1枚も持たれていると読み、シャンポンでリーチ。
これが大正解となり、六筒をツモって4,000オール。ラス抜けに成功。
6,000オールをツモった前原は、これでラス目まで落ちる事に。

南2局、復活を狙う前原。
この配牌から九筒を暗カン。

四万五万六万二索四索五索七索八索八筒九筒九筒九筒九筒南  ドラ九万

リンシャンから三索をツモり、首尾よく六索をツモり、リーチにいく。

五万六万七万二索三索四索五索六索七索八索  暗カン牌の背九筒 上向き九筒 上向き牌の背  リーチ  ドラ九万中

しかしアガリは北をポンしていた古本!

九万九万七索九索三筒四筒五筒  チー四万 左向き二万 上向き三万 上向き  ポン北北北  ツモ八索

待ちの多さでは前原がまさっていたのだが…1回戦に続き苦しみを味わう事になった。

南4局は、藤本と古本の1,000点差のトップ争い。
古本が制した。

2回戦成績
古本+28.1P 藤本+6.7P 小林▲7.5P 前原▲25.3P

2回戦終了時
小林+38.6P 藤本+17.4P 古本+13.3P 前原▲69.3P

 

 

3回戦(起家から、古本・前原・小林・藤本)

まさかの前原の2ラスとなり、残りの3人は鬼のいぬ間に勝利へ近づきたいところ。小林が一歩リードではあるが、あってないようなものである。

東1局1本場
小林がカン六万を引き入れ先制リーチ。

一万二万三万五万六万七万七索七索五筒五筒五筒七筒八筒  リーチ  ドラ五万

そこへ藤本もリーチを被せる。

二索二索二索四索五索六索六索七索七索八索八索二筒二筒

小林→藤本へ5,200。

その後は細かいアガリやテンパイ料で、比較的平たい点棒状況になり南場へ。
しかし南2局、微差のトップ目小林が、更に引き離す。

三万四万四万四万八万八万八万一筒二筒三筒  ポン南南南  ドラ四万  ハイテイツモ五万

ダブ南ハイテイドラ3の3,000・6,000。44,300点持ちに。

南4局、2着目の藤本の親番。3着目の古本が渾身のリーチで一発ツモ!

六万七万八万四索五索六索六索七索三筒四筒四筒四筒五筒  ドラ六万六筒

リーチ一発ツモ五索
3,000・6,000をツモり、着順をあげた。

3回戦成績
小林 +26.2P 古本+10.9P 藤本▲8.0P 前原▲29.1P

3回戦終了時
小林+64.8P 古本+24.2P 藤本+9.4P 前原▲128.4P

 

 

4回戦(起家から、藤本・古本・前原・小林)

小林はほぼ当確。
14.8P差の古本・藤本の着順勝負がどうなるか。
そして地獄の底から這い上がって来るかもしれない前原。

東2局に前原がリーチ。
これは誰も行けない。
2,000・4,000のツモアガリとなる。
その後は静かに東場が終了。古本、藤本は抜け出すチャンスを伺っている。

南2局も前原が1,000・2,000をツモり、2人は29,900点持ち同士のまま南3局へ。

南3局に藤本が高め三色のリーチ。

一万一万二万三万二索三索四索五索六索七索二筒三筒四筒  ドラ六索

これをアガる事ができれば一気に抜け出せる!
最後の親、前原も追いかけるが、ここは流局となった。

同1本場は、テンパイを入れていた小林が前原のリーチに7,700の放銃。
小林はここまでじっと我慢してきたが、この親を落とせばオーラスは自身の親なので勝利がほぼ確定する。

2本場もしっかりとテンパイを組み、前原の親を終わらせた。

ついに南4局。
トータル1番手の小林の親なので、1局勝負である。
現状2位は古本。その差は2.8P。藤本の条件は出アガリ3,200、1,600点直撃、700・1,300以上のツモアガリ。

先制テンパイは古本。

一万一万一万二万二万四万五万二筒三筒四筒五筒六筒七筒  リーチ  ドラ五筒

覚悟のリーチをかけた。
藤本もすぐに追いつき、運命の2軒リーチ。

一万二万三万二索三索三索四索五索五索六索七索九筒九筒  リーチ

息を飲むめくり合いの結果は……流局であった。

4回戦成績
前原+37.7P 藤本+0.2P 古本▲11.8P 小林▲30.1P

4回戦終了時
小林+34.7P 古本+12.4P 藤本+9.6P 前原▲90.7P

1位通過 小林正和
2位通過 古本和宏

B卓からは若手2人が鳳凰位前原、トーナメント巧者藤本の壁を突破した。
残りの2卓からはどんなドラマが生まれるのか?
最後まで目が離せない!