プロリーグ(鳳凰戦)レポート

第39期 B1リーグSelect 後期最終節レポート

【第39期鳳凰戦B1リーグSelect後期第5節 伊藤・前原がA2昇級 放送卓トップの中村は3位に】

本日の対局者は
3位 滝沢和典
4位 武田裕希
5位 中村慎吾
7位 安秉参

 

2位前原は開始前+156.7P。一番近い3位の滝沢でも62.3P差がある。この卓から昇級を狙えたとしてもおそらく1人だけ。卓内トップは最低条件である。

 

【1回戦】

1回戦を制したのは中村。南3局の親番でドラ雀頭の二万五万八万リーチ。滝沢から11,600は11,900をアガると

 

 

オーラスには武田の先制リーチを受けつつピンズのメンホン。

 

 

高め一通の六筒直撃で武田を沈め、中村が1人浮きの大トップ。

 

【2回戦】

ポイントが欲しい滝沢がピンフに受けずにドラの北単騎リーチ。強引なツモアガリでトップ争いに参戦し

 

 

ダブ南ドラドラをアガって2回戦は滝沢がトップ。

 

 

【3回戦】

東1局に滝沢が国士無双東待ちテンパイを入れるが

 

 

ヤミテンの中村にタンピンドラドラ、7,700の放銃。

ラス前に高めの六万ツモで1,300・2,600は1,600・2,900のアガった安が3回戦のトップを取る。

 

 

中村、滝沢、安が1回ずつトップを取り、残り一戦。

 

 

放送卓で一番ポイントを伸ばした中村が暫定2位だが、3位の前原とはわずか4.2の差。

一方、開始前は▲40.1Pだった降級ラインがすでに▲16.6Pまで上がっている。武田は最終戦で沈めば降級の可能性が出て来てしまった。

3回戦までの別卓を含む成績を各自確認し、全卓同時刻スタートで最終4回戦が開始した。

 

【最終4回戦】

武田にとって痛恨となったのが東2局1本場。

滝沢がペン三筒待ち。

中村がドラ雀頭のカン三索待ち。

武田にも五万八万待ちが入っていたが、ツモ九万で手が止まる。

 

 

2巡前に通っていた七万とすると安に3,900は4,200の放銃。

相当堪えたのだろう。その後も安に11,600、滝沢に5,800と放銃が続いてラス目に。

南3局、オーラスとアガって何とか素点を回復するが

 

 

別卓の森下・福光・亜樹がそれぞれ最終戦でポイントを伸ばして残留を決めた。武田はトータルプラスでの悔しい降級となってしまった。

 

 

以上で後期最終節の対局が終了。

第39期鳳凰戦 B1リーグ昇級者

石川正明(前期1位)
刀川昌浩(前期2位)
伊藤優孝(後期1位)
前原雄大(後期2位)

以上の4名が来期(第40期)鳳凰戦A2リーグに参戦する。

 

 

対局後のインタビューは放送卓の中村と昇級の前原・伊藤の3名に。

 

中村「始まる前は昇級確率5%くらいだと思っていたので、最終戦着順勝負に持ち込めただけでもラッキーで。最後は実力不足で、みんな強かったのでしょうがないと思っています。来期に向けて自分らしい良い麻雀が打てるように頑張ります。」

 

前原「疲れました。本当にツイていました。道中それぞれ立場があるので、(相手を)考えて行くと凄く難しいゲームにしてしまった。最終戦にリーチツモハイテイドラドラがアガれたので、別卓はわからないけど何とかなるかなと。応援してくださる方がいる事が本当に嬉しい。来期も良いプレーがしたいです。ありがとうございました。」

 

伊藤「何とか逃げ切ったみたいな感じで、自分らしくないなと。これで転けたら情けないと思って。2位に残ればいいと思うと点数を合わせに行った麻雀になってしまった。雄大と同じ点数なんてね、こんなの初めてだよ。1年で戻れたからね、負けてたまるかという気持ちでA2で腹を括って一発でA1行けるように頑張ります。」

(文・吾妻さおり)