プロリーグ(鳳凰戦)レポート

第32期A2リーグ第1節レポート 西岡 慎奏

今期より全卓放送となったA2リーグ。
公式戦での生放送は自分にとって初めてであり、緊張はもちろんあった。
しかし、終わってみてから気付いた事は、緊張ではなく舞い上がっていた自分。
A2リーグの洗礼を受ける結果となった。

放送前まで考えていた事といえば、
1回戦目はまず忍者のようにヤミテンで状態を把握。
2回戦目の親番あたりからついにクマクマタイムに突入。
3回戦目はガラクタリーチで翻弄。
4回戦目は当たり牌をビタ止めして凌ぐ。

本当にイメージしていただけに、今思えば自分でも笑ってしまう。(少し大げさに書いてはいるが)
一流プレイヤーの真似をしようとして上手くいった新人を、どの競技で見た事ある?とツッコミたくなる。
自分にも良いところはあり、それを生かした自分の役割がある。
それを念頭に置いておくべきだった。

結局、自分らしさがあまり出ず成績もボロボロ。
反省の意を込めて少し振り返ってみたい。

対戦者は前回残留組となる、石渡・刀川・白鳥。
1回戦を戦ってみて、さすが相手はAリーグ経験者達と言うべきか、打点も高い上確実にアガリに結び付けてくる。
何と1回戦はオーラスまで流局なしで進む結果となった。
その傍ら自分はドラも入らず手も遅め。
ノーホーラでA2リーグ初の半荘を終える事となり、2回戦こそはアガリたい,浮きは確保したいと焦っていた。
そして2回戦からは目一杯の手組みにし、手数を増やすと共に必然的に攻撃に向かう構えで行こうと考えていた。
「リーグ戦は長丁場だから状態の悪い時もあり、4着は誰でも取ってしまう事がある。悪あがきせず冷静に失点を最小限にする事が大事」と連盟の後輩に言った事がある。
自分ができていない事をよく他人に言えたものだ。

2回戦の東2局、石渡が親番で大物手をアガる。

三万三万三万二索三索四索五索五索五筒五筒六筒六筒六筒  リーチ  ツモ五索  ドラ二索

石渡は続く3回戦、4回戦も大物手を連発する事となるが、ほとんどツモで完結。
つけ入るスキがない。
ただしその後すぐに、自分にA2リーグ初アガリが生まれる。

二万二万二万一索二索三索五索六索一筒二筒三筒三筒三筒  リーチ  ツモ四索  ドラ一筒

三色やドラ2の高打点変化が理想だったが、1,000・2,000でもすんなりツモれた事によりかなり気分も楽になった。
そのせいか親番でもアガる事ができ、オーラスでも好調石渡の先制リーチに追いかけてアガリ、結果沈みながらも2着で終局することができた。

3回戦ではオーラスまで浮きで迎える事ができたが、刀川の親リーチに11,600を1シャンテンから放銃してしまう。
少し真っ直ぐ向かいすぎだったかもしれないが、浮きの確保に囚われて縮こまってしまうよりは自分らしかったと思う。

2回戦以降、それなりに自分のペースで打てていたが、4回戦で最悪な放銃をしてしまう。
南2局の親番、もう巡目も終盤を迎えようとする局面で下記手牌。

三万四万七万九万一索一索二索二索四筒六筒七筒八筒九筒  ツモ発  ドラ八万

この発をツモ切りし、刀川のメンホン七対子に放銃となった。

五索五索九索九索東東西西北北発中中  ロン発

刀川の河は明らかな変則手でホンイツ濃厚。そこから高いトーンでドラの八万切り。
ドラを引っ張って切ったからには、テンパイと読むのが普通だ。
しかも相手は刀川1人とは限らない。
対して自分は、最後まで手を進めてもテンパイが入るかどうか。
ハッキリ言って無謀。自分が普通の精神状態であれば切らなかった牌だろう。
最終戦(今日の)くらいは最低浮きで終わりたい、それにはこの最後の親番は形式テンパイでも死守したい、次局からクマクマタイムに入るかもしれない。
そんな都合の良い考えから切った牌。
「形テンで粘った。マジか~」,「ニシニシタイム突入あるわ~」
そんなコメントが頭の中をよぎっていた。

対戦者の3名は自分の麻雀が打てていたと感じた。
打っていて、以前から知っている「らしさ」がそのまま伝わってきた。
自分も舞い上がっていなければ、もう少し名勝負ができた事だろう。

5月1日にはもう、第2節の放送が控えている。
ベストな自分でその日を迎え、持ち味を最大限に生かして戦いたい。