プロリーグ(鳳凰戦)レポート

第37期鳳凰戦B1Select前期第4節レポート

【B1リーグSelect 前期第4節は猿川が真っ直ぐ放銃麻雀を貫き卓内トップ】

連荘中の猿川の親と、西家石渡の2件リーチに挟まれた刀川。

二万二万四万五万六万四索四索五索八索四筒五筒六筒七筒  ツモ六索  ドラ三筒

自身の手も良く、この六索ツモで雀頭と456三色が完成し1シャンテン。

共通安牌は1枚もない。

あなたなら何を切りますか?

八索切り

七索のワンチャンス。生牌。猿川の河はソーズが高い。石渡は3巡前に七索、宣言牌も七索である。
トイツを連続で並べないのは手牌に1枚必要だった場合が多いが、石渡の八索と何かのシャンポンは考えにくい。
「自分が一番要らないから切る」ならアリだ。

四索切り
これも生牌。2人に七索が通っているので、三索のワンチャンス。
石渡は一索も切っているので中スジでもある。
もう1メンツ欲しい自身にとっての連続形だが、三索七索が3枚見えていてくっつき牌の機能はイマイチ。

七筒切り

石渡の現物1枚切れ。猿川はピンズの上の切りが早く、石渡には現物。
親に歯向かった石渡の方が本手と評価すれば選べなくもない。
しかし、自身のくっつき牌としては圧倒的に優秀。
二筒九筒まで全て役ありテンパイを取れる。アガリに向かうなら絶対切りたくない牌でもある。

四万切り
猿川の現物2枚切れ。直前に切られた親の現物。石渡が役ありか本手の四万待ちで追いついたならヤミテンにしそうという読みに頼る。456三色部分のメンツ壊しになり、アガリは諦めるに等しい。親にだけには絶対打ちたくない時の打法。

二万切り

四万のワンチャンス。
通れば2巡凌げる。真っ直ぐではないが、雀頭落としならメンツ壊しよりもリカバリーが効きやすい。
石渡の三万はツモ切りで、七索より三万が不要なのも判断材料の1つ。

「放銃するなら真っ直ぐ」

起家の猿川はTwitterに掲げた言葉通りにスタートから手数で攻めた。
繋いだ東1局3本場。七対子ドラドラの四万待ちヤミテン。
2巡後に二万引きで跳満ツモのリーチに踏み切る。
猿川の捨て牌は七対子単騎も読みに入るとは思うが、それ以上にソーズの高さが目立つ。
スジを頼って二万出アガリの可能性もなくはない。

ドラドラ対決に名乗りを挙げたのは石渡。急所の二筒を引き、東九索のシャンポンに。
待ちは良くないが打点は十分。一騎討ちを挑むべく追いかけリーチを敢行。

冒頭の何切るに直面した刀川が選んだのは二万。猿川の親満に放銃となってしまう。

放銃で大ダメージを受けた刀川だが、その後が本当に強かった。まずは猿川からメンタンピンドラの7,700直撃。
南場の親では絶好の六筒引きテンパイでリーチし、一気通貫の一筒をツモ。6,000オール。

オーラスも刀川はタンヤオトイトイドラ3の跳満テンパイを入れる。
刀川のドラポンが入り、親番ラス目の白鳥は絶体絶命。親番を死守すべくギリギリの打牌選択。
七万四万となるべく多くのスジを勝負しないで1シャンテンをキープし、このテンパイ打牌だけ勝負!

リーチツモ役牌三暗刻ドラの6,000オールで大逆転トップを決めた。

2回戦終了時には大きく遅れをとった石渡だったが、後半2回で巻き返しに大成功。
東場の親番ではトイトイで仕掛けてトップ目猿川から7,700を直撃。
オーラス親番はリーチツモ三色をツモってから怒涛の連荘で大トップ。

4回戦では、1巡目で三色ドラ1の1シャンテンになった刀川のアガリかと思われたが


西ポンで345メンツ落としで強引にホンイツに向かい、ドラを重ねた直後にポン。
ラス牌の四筒ツモ。そのまま2連勝を決めた。


2回戦までは一番厳しかった石渡だが、終わってみれば猿川と2人でプラスを分け合う形になった

(文:編集部)