プロリーグ(鳳凰戦)レポート

第37期鳳凰戦A1リーグ第12節C卓レポート

【変幻自在の沢崎が圧勝。最終節を待たずして決定戦1枠は当確か⁉︎】

A1リーグもいよいよ佳境。この対局を終えたら最終節を残すのみとなる

 

 

首位沢崎はポイントに余裕がある。無理に勝負せず無難にまとめる戦い方も選べる立場だが、果たして大人しくしてくれるのか?
2位佐々木は大きくプラスするのが理想。もし加点が厳しそうでも▲20P程度におさめ、トータル+100Pはキープしておきたい。
吉田は現状5位。今期は1~5位が後から打てるB卓となる為、前田にかわされなければ直接対決が出来る。今日はフルスイングで叩きにくるだろう。
6位前田は吉田との順位を入れ替えておきたいが、今日大きく沈むと降級も意識せざるを得ない。吉田ほど大振りは出来ない立ち位置だ。

最初のアガリは佐々木。メンタンピンツモドラの満貫ツモでリード。沢崎は手牌では若干遅れをとっていたが、ターツ選択が裏目に出ても素早く修正してフリテンをツモったりと経験値でカバー。南2局親番の1人テンパイで原点復帰していた。

 

 

潮目が変わったのは3本場。カン三筒チーから234三色を見ていた沢崎だが、後引きのドラを切り出さずにテンパイ。フリテンの一万四万七万に受けていた所に引いたのはドラの六万。自身が234な上に三万のワンチャンスである二万が見えていない。下家吉田の河に八万もある事から五万かと思いきや、沢崎は二万切りとする。
それまで役牌2組をトイツ落としして丁寧に受けていた佐々木だが二万ポンで打八索。巡目や待ちの悪さを考えるとアガリに賭けたというよりテンパイ料取りの1牌押しだろうが、沢崎の5,800(+900)に放銃となる。
もし沢崎が五万を切っていたらおそらく吉田がチーで2人テンパイの流局。
大きな分岐となる局に思えた。

 

 

オーラス佐々木はタンヤオテンパイ。ヤミテンで手堅く浮きの2着を取りに行かず、ドラの三万ツモでトップをもぎ取りにいくリーチを敢行。(一応沢崎からドラ直撃もトップ)
しかし終盤に吉田もテンパイ。本当は強気に七万勝負でタンヤオ確定の五筒七筒八筒にしたい所だが、安全度を考慮してスジでワンチャンスの七筒切りリーチとした。
佐々木はハイテイツモなら無条件トップだが、一万を掴んで吉田に5,200(+1,300)の放銃で沈み3着となった。

2回戦は開局に吉田が4,000オールをツモ。東3局に前田がメンゼンチンイツイーペーコーをアガるが、この回の主役も沢崎だった。

 

 

24,500持ちからメンピンツモの3メンチャンリーチを高めのドラツモ。1,300・2,600(+1,300)をアガって親番を迎えると、リーチ三色7,700。リーチピンフドラ5,800(+300)と決めて一気にトップ。沢崎が2連勝。

続く3回戦も沢崎の7,700から始まるが、この回に意地を見せたのは沢崎に7,700を放銃してしまった吉田。
挽回したい親番で佐々木のホンイツと沢崎のピンフドラドラのリーチに挟まれるが、押し切って1,500をアガリ連荘。

 

 

一時は沢崎の三索単騎ツモアガリで引き離されるが、吉田も中トイトイ6,400をアガって懸命に追いかける。
オーラスはピンフツモイーペーコーで自らアガってトップを飾った。

4回戦の主役は前田。東4局に役なしドラ1をヤミテン。ドラ四万を振り替えたタイミングで思い切りの良いリーチ。山に1枚しかなかった七万をツモ。前田は普段愚形リーチをほとんどしない、しかも待ち部分に打点が絡まない愚形リーチは非常に珍しい。

 

 

南2局にも4巡目リーチし、高めの一筒ツモ。
4回戦は前田がトップ。本日唯一沈んでいた沢崎もオーラスに8,000を決めて浮きに回って終了。

 

 

沢崎が全てプラスで200P目前まで。佐々木も少ないマイナスで2位キープ。決定戦候補最有力の2名なのは間違いない。

 

 

第12節の結果により、最終節の組み合わせが確定。
A卓が前田、瀬戸熊、紺野、伊藤、柴田。
B卓が沢崎、佐々木、西川、勝又、吉田となる。

(文:編集部)