プロリーグ(鳳凰戦)レポート

第38期鳳凰戦A2リーグ第1節A卓レポート

【A2リーグ開幕!復帰組の石渡が好発進】

4月6日、第38期鳳凰戦A2リーグが開幕し、第1節A卓では石渡が卓内トップの好スタートを切った。

A卓の対局者は、伊藤優孝、石渡正志、山田浩之、麓征生。
前期A2で残留争いを生き残った山田・麓、A1から無念の降級となった伊藤、B1を1位で昇級し3期ぶりのA2復帰となった石渡というメンバー。

 

 

先述の通り卓内トップであった石渡は、様々な打点や速度の仕掛けで、常に卓の中心にいるようなプレーを見せた。

1回戦東1局には、9巡目に二索三索四索四索五索六索六索七索七索の形から七索をポンしてタンヤオのテンパイに取ると、高めのドラ七万をツモり1,000オール。

 

 

昨年1年間速報を担当してきた筆者の記憶では、ここでポンテンに取る選手はA2で他に見当たらず、異色の打ち方がどのような展開を呼ぶか楽しみに感じた。
仕掛けが多いことのメリットの1つには、相手からどんな仕掛けか読まれにくいという点がある。つまり、ドラ0枚で鳴いてもドラ3枚で鳴いても同じ対応をしてもらえる場合が出てくるということだ。それが表れたと思われるのがこの1局。

 

 

伊藤が九筒を引き入れ三色のテンパイ。通常であれば迷わずリーチする手牌だが、下家が発をポンして中張牌を多く余らせており、テンパイ打牌であるドラの北を鳴かれた場合は慎重に対応したい場面だ。さらには自身のアガリ牌が仕掛けの現物ということもあり、一旦ヤミテンという選択肢もある局面。しかし伊藤の選択は…

 

 

即リーチ!これを石渡がポンして伊藤から8,000のアガリとなった。

 

 

「このために鳴いてきたんです!」と思ったかどうかはわからないが、スタイルが局面にハマった石渡は終始局面をリード。

 

 

対局後のインタビューでは「B1リーグは自分にとって新鮮な環境で、鍛えられた。今日は優孝さんも山田さんも絞るタイプだから、その中でどれだけ(鳴きを増やして)やれるかやってみたかった。結構いけたから、よしって感じです」と手応えを語った。1日終了時点のトータルポイントは画像の通り。

 

 

石渡好調の中、しっかりとプラスを築いたのは麓。いつも通りそつのない麻雀でラスなしの気持ち良いスタートだが、本人が見せたいという「もふもふタイム」は恐らくまだ出ていない。それが一体どういったものなのか、プレーとともにインタビューでも教えて欲しい。山田は序盤こそ不調を感じさせたが、ピンフツモ一通ドラドラの6,000オールを起点に復活。トータルをプラスにまとめた。
そして1人大きくマイナスを叩いてしまったのは伊藤。

 

 

生放送中のアンケート機能を使った視聴者投票では圧倒的な人気で指名され、インタビュー部屋に。「エンジンぶっ壊れだよ」といつもの人間味だっぷりのぼやきを披露してくれた。次節以降の活躍を多くのファンが待っているだろう。

A2リーグ次回の放送は4/13(火)。
対局者は、仁平宣明、和久津晶、魚谷侑未、古橋崇志。解説は今期からA1リーグ昇級の杉浦勘介。

ぜひご視聴ください!

(文・浜野太陽)