プロリーグ(鳳凰戦)レポート

第38期鳳凰戦A1リーグ第2節B卓レポート

【第38期鳳凰戦A1リーグ第2節B卓 沢崎が降級ゾーン脱出】

 

 

本日の対局者は

藤崎智
沢崎誠
古川孝次
黒沢咲

 

 

1節目に同卓だった古川、黒沢、藤崎は3名とも少しプラス。引き分けで第2ラウンドに突入。
沢崎は初節を▲61.3Pと大きなマイナスを背負っての登場。今日は是非ともプラスして立て直しをはかりたい。

1回戦。まずは北家藤崎が発北ホンイツの8,300。

 

 

これに続くのは黒沢。親番でタンヤオドラ3のヤミテン。12,000のアガリ。

 

 

連続放銃となってしまった古川。ヤミテンで黒沢の親を流して迎え、この手をメンゼンで仕上げてヤミテン。

 

 

黒沢のリーチ宣言牌七万を捉えて12,000を取り返す。
確定三色のシャンポンに受けず、四万の5,800が不服とリーチに行かず。仕掛けの大胆さが注目されがちな古川だが、一つ一つの選択は丁寧である。

1回戦はオーラスに1,600・3,200をツモった黒沢がトップ。

気分良くトップを取った黒沢だが、2回戦以降は厳しい状況が続く。

東3局 古川に5,200

一万四万五万六万一索二索三索四索五索六索七索八索九索 ドラ四万

南1局 藤崎に9,600

一万一万二万二万三万七万七万九万九万五索五索六索六索 ドラ一万

2回大物手を放銃してしまった黒沢。一番苦しんだのは南1局1本場 ドラ三索

 

 

親番藤崎が四索ポン打七筒

沢崎は一万をポン打九万

ここで黒沢が手詰まる。沢崎は三万四万六万七万待ちなのでマンズは全て当たり牌。
もし、親番藤崎にドラ色のチンイツに放銃すると18,000濃厚なのでソウズも選べない。
黒沢は打三万とし、8,300放銃となってしまう。

2回戦はトップ目だった古川が、オーラス親番で早々にオリを選択。沢崎が3,900の仕掛け、黒沢がチャンタでドラ北単騎リーチ、藤崎はツモり四暗刻のヤミテンだったが、脇移動で古川トップ。1回戦1人沈みのマイナスを返却してプラス域に。

3回戦で興味深かったのは南2局。沢崎がテンパイ。八万を切ればイーペーコー三万六万のシャンポン。五索を切れば七対子ドラドラ単騎待ちとなる。沢崎は時間を費やし後者を選ぶが、それを見た古川はフリテン3メンチャンのテンパイからドラの三万をノータイムでツモ切り。たとえドラは通ると感じたとしても切れるだろうか?古川のあっさりオリるかと思えばギリギリを行く押し引きは観ていて本当に魅力的だ。

 

 

結果は沢崎が待ち変えして七対子ドラドラをアガリ切るが、古川にドラを通されたのは悔しかっただろう。
ちなみにこの局、黒沢のアタり牌五索が沢崎から、藤崎のアタり牌七索が古川から打たれている。

 

 

共にリーチに行かないのが自然な牌姿。決して失策とは思わないが、アタり牌を打たれたのも事実。この牌の後先などはやはり映像で見るのが面白い。目に見えないと言われている「運」「流れ」と呼ばれる揺蕩うものがはっきり感じ取れる一局なので、観ていない方はこの局だけでも是非ご覧頂きたい。

「流れ」を掴んだ沢崎は強い。藤崎の先制リーチに対応して四索五索落としで粘って一通テンパイ。

 

 

最後にフリテンのピンフに受け変える選択もあったがツモ切りとし、藤崎のハイテイ五筒で7,700(+1,300)のアガリ。

沢崎は3回戦トップ。4回戦2着と大きなプラスで対局を終えた。

 

 

4回戦南1局、藤崎はドラ対子のチャンス手でツモ切った一筒で黒沢に11,600(+600)の放銃。このアガリで4回戦1人沈みだった黒沢がトップまで。藤崎はかわりに1人沈みとなってしまった。

 

 

沢崎が卓内トップで降級ゾーン脱出に成功。脇移動が多くアガれない始まりだったにも関わらず、1・2回戦をプラスで乗り切ると、後半一気に主役となった。
サーフィン古川も健在。放銃が続いた序盤を仕掛け控えめで耐えると、その後は上手くまとめて本日プラスになった。
黒沢は4回戦途中1人沈みからトップまで行き、今日のマイナスを半分に抑えたと言ったところ。
一番マイナスしてしまったのは藤崎。途中までの凌ぎは流石だったが、後半の2ラスが響いた。

 

 

次回A1は5/12(水)17:00開始予定。
吉田直
勝又健志
HIRO柴田
杉浦勘介

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(文:編集部)