プロリーグ(鳳凰戦)レポート

第38期鳳凰戦A2リーグ第4節A卓レポート

6月29日、A2リーグ第4節A卓が放送された。
対局者は白鳥翔、魚谷侑未、藤島健二郎、伊藤優孝。

 

 

暫定昇級圏の白鳥・藤島の戦いに魚谷が食い込めるか。また、ジェットコースターのように浮き沈みを繰り返している伊藤が、今節はマイナスを挽回できるかが焦点の戦いだ。
対局はここまでの調子を反映したように、藤島・白鳥のリードからスタート。
前節大勝を収め「公式ルールが分かってしまいました」と豪語した白鳥は、多彩なリーチのどれもが意図通りの展開を呼んだ。

まず東1局1本場ではドラ待ちのペン七万待ちのリーチ。

 

 

解説の古橋は、打点上昇の幅が少ないことからヤミテンを選択するというこの手牌。これをすぐにツモり2,000・4,000(+300)!
続いて親番を迎えると、ドラ1のペン七筒リーチ。

 

 

これは役が無いものの、一筒を引いての一通や、ドラの九筒引きの変化もあるためヤミテンに取る選択肢も無くはない。
ただやはりここは親番ということも加味してリーチ。魚谷からリーチ宣言と共に七筒が打たれて3,900。
そして次局、白鳥から宣言されたリーチの河がこちら。

 

 

先ほどの2回の愚形リーチを受けた後ということで、一索くらい…と切り出すと開かれるのがこちらの手だ。

 

 

リーチチャンタ三色の12,000!これはあまりにも配牌に恵まれたアガリではあったが、こういったリーチもあることで先ほどの押さえつけリーチが効果的に作用するという一面もある。「分かってしまった」白鳥の強さの一端を垣間見たような場面だった。

そして対局後のインタビューで「良いエンジンをもらった」と伊藤の得意な言葉を借りて語ったのは藤島。1回戦では先ほどのリーチ攻撃で白鳥が築いたリードを…

 

 

オーラス親番、タンヤオツモドラドラの3,900オールであっさり逆転。2回戦を2着、3回戦を3着でまとめると、4回戦には

 

 

 

苦しい配牌をホンイツにまとめあげ、2勝目。4回戦終了時点では+45.0Pと白鳥を突き放してトータル首位に立った。

1日終了時点のトータルポイントは以下画像の通り。

 

 

 

序盤好調が続いたかに見えた白鳥であったが、最終戦は失速し+7.0Pと現状維持の結果に。

伊藤は白鳥・藤島の勢いに押され3回戦時点で▲21.7P。しかし転機が訪れたのは東2局5本場。四筒南を暗カンし、迫力十分の伊藤。これに対抗して藤島が白バックのチーテン。すると…

 

 

喉から手が出るほど欲しい一筒を手繰り寄せ8,000・16,000!
インタビューでは「エンジンが悪かったから自分のツモ筋には四暗刻のアガリ牌は無いと思っていた。藤島君がチーしてくれてツモれたから嬉しい」と話した。

魚谷は好調な2人に加え、伊藤の四暗刻の煽りを喰らい▲72.2P。前期熾烈な残留争いを勝ち残っただけに、今期こそ再び加点して昇級戦線へ舞い戻りたいところだ。

A2リーグ次回の放送は7/6(火)。
対局者は古橋崇志、一井慎也、山田浩之、高橋良介。
解説は藤崎智。次回も是非ご視聴ください!

(文・浜野太陽)