女流プロリーグ(女流桜花) レポート

第15期女流桜花Aリーグ第5節D卓レポート

この日の吾妻はメンゼン役有りのテンパイをほぼヤミテンにして潜んでいました。

 

 

【第5節D卓結果】
吾妻+55.5P 藤井+1.8P 川原▲19.8P 松岡▲37.5P

 

 

待ちの選択も正解し続け、3連勝して卓内トップで降級圏から脱出に成功。

吾妻は第1期から女流桜花に参加し、第3期にBリーグで優勝してAリーグに入りました。
4期から14期の間に3度決定戦に進出して2回優勝と、大一番での勝負強さを持っています。
現在1位の魚谷は決定戦に8度進出しているが、吾妻と仲田には勝てていません。
吾妻が好調を維持してプレーオフに進出が出来れば面白い存在になりそうです。

今期Aリーグ5年目の松岡は、これまでの4年間の全てでプレーオフに進出して安定感抜群。
この日は▲37.5Pとポイントを落としましたが、面白いプレーもありました。

 

 

3巡目に出た1枚目の役牌をポンしてドラ切り。
これを鳴く人、控えめに言ってほとんどいません。大げさに言うと松岡以外鳴かないです。
その「誰も鳴かないような鳴き」ということに大きな価値があります。

1回戦目の早い段階で同卓者に強い印象を植えつけて、

 

 

松岡の仕掛けに対しての、相手の守備意識を低下させます。
同じ相手と何度も対局する場合には、このような印象操作は有効な手段です。

プロクイーン決勝に進出した藤井に女流桜花での今期初プラスが出て、ポイント上位にいた川原がマイナス。
D卓も上位陣が負けて下位陣が勝つ流れで、更にプレーオフ・残留争いが混迷を極めました。

(文:越野智紀)