麻雀マスターズ レポート

第22期マスターズ トーナメントレポート

masters22

本戦から決勝戦まで3日連続で行われる麻雀マスターズ。
前日にベスト28が出揃い、今度はベスト16、ベスト8と、翌日の決勝の椅子を争う対局が行われた。

こちらのシステムは、通過順位により決定した組み合わせ4名で、同一メンバーのまま半荘3回を戦い上位2名が勝ち上がりとなる。よって、ベスト8まで勝ち進むと半荘を9回戦うことになり、さらにそこを勝ち進むと、《決勝戦》というわけである。

ベスト28勝ち上がり者、大筋は以下。

 

1卓:平岡理恵 (連盟) vs 鈴木基芳(連盟) vs 設楽遙斗 (最高位戦) vs木村東平(連盟)

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1回戦東2局、鈴木、木村が動きを見せる中、設楽が以下の手を一発でツモアガリ局面を大きくリードする。

一万二万三万七万八万九万九索一筒二筒三筒七筒八筒九筒  ツモ九索  ドラ一筒  裏 ドラ九筒

その後は設楽のペースで、1回戦を1人浮きで終える。
続く2回戦、ここまで苦戦していた鈴木に大物手炸裂。
国士無双のツモアガリで、初戦のマイナスを一気に戻しトータル2着目に浮上。
最終戦、2人を追いかける平岡、木村であったが、一歩届かずここで敗退となった。

勝ち上がり:鈴木基芳(連盟)・設楽遙斗(最高位戦)

 

2卓:藤崎智(連盟) vs 黒川源悟さん(一般) vs横山毅 (連盟) vs長山雅幸(連盟)

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1回戦目こそ4着で終えた藤崎であったが、続く2回戦は東場から8,000オール、4,000・8,000と高打点が決まり、トータルポイントを一気にひっくり返す。
最終戦は2着から4着がほぼ横並びの着順勝負となったが、これを横山が制しベスト16へ。

勝ち上がり:藤崎智(連盟)・横山毅(連盟)

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藤崎智

 

3卓:勝又健志 (連盟) vs 西岡慎泰(連盟) vs 鈴木優(最高位戦) vs斉藤桂史(連盟)

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前日の本戦では苦戦にたたされていた勝又。3回戦終えた時点でのトータルポイントはマイナス。
続く4回戦をトータルプラスにしなくてはいけない状況をギリギリでクリア。
そしてベスト56ボーダーの+42.0Pにも滑り込む。
ベスト56トーナメントを1位通過すると、このベスト28でも鋭い踏み込みと、巧みな卓回しで見事1位通過。
最終戦は、実質、西岡と鈴木優の着順争いとなったが、ここは西岡がトップをもぎ取りベスト16へ。

勝ち上がり:勝又健志(連盟)・西岡慎泰(連盟)

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西岡慎泰

 

4卓:前原雄大(連盟) vs 右田勇一郎(連盟) vs 老月貴紀(連盟) vs吉井健人(連盟)

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2回戦終了時 吉井+73.2P 前原▲8.6P 右田▲10.8P 老月▲53.8P

最終戦は2着争いへ。南1局の時点で前原がラス目であったが、南2局に2,000・4,000、南3局には1,000・2,000と加点に成功する。トータルポイントを2着目まで戻しオーラスを迎える。老月の条件は跳満ツモ、右田の条件は満貫ツモもしくは前原からの5,200直撃。右田は条件を満たしヤミテンに構えるも、結果は流局終了となった。

勝ち上がり:前原雄大(連盟)・吉井健人(連盟)

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前原雄大

 

5卓:小車祥(連盟) vs五反地清一朗(連盟) vs 山本拓哉(連盟) vs 佐藤聖誠(最高位戦)

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終始安定した闘いで局面をリードする小車。2回戦は初戦1着の山本が4着に、初戦4着の佐藤が1着にという展開に。混戦模様で迎えた3回戦、佐藤、五反地も粘りを見せるが、トータル2着の椅子を手に入れたのは山本であった。小車、山本の2人がベスト16へ。

勝ち上がり:小車祥(連盟)・山本拓哉(連盟)

 

6卓:平賀聡彦(最高位戦) vs 菰原昭如さん(一般) vs 橘哲也(協会) vs菅野哲也さん(一般)

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1回戦、東4局、ここまで手がぶつかっては失点と、大きなラス目にたたされていた橘であったが、ここで七対子ドラ2の手をリーチでツモアガリ、裏ドラが2枚乗って4,000・8,000とし、息を吹き返す。
2回戦目は、初戦3着、4着で終えた菰原さんと、平賀が場面を平たくし、最終戦を以下のポイントで迎える事になった。

2回戦終了時 菅野+4.5P 菰原+2.2P 橘▲3.3P 平賀▲3.4P

全員が着順勝負という大接戦を制したのは、橘哲也(協会)、菅野哲也(一般)。
ベスト16のキップを手に入れる。

勝ち上がり:橘哲也(協会)・菅野哲也さん(一般)

 

7卓:森山茂和(連盟) vs 都築尚道さん(一般) vs 伊賀則夫(連盟) vs井田憲孝(連盟)

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初戦、井田がトップをとり、森山は3着発進。続く2回戦森山の起家スタート。
東1局、森山は、一手変わり三色の手を慎重にヤミテンに構え井田から1,500を討ち取ると、1本場はテンパイ流局。そして2本場、ようやくチャンス手が入る。配牌は以下、

六万七万一索一索三索五索五索六索七索九索九索南西発  ドラ中

一気に寄せにかかると、6巡目には以下のテンパイが入る。

一索一索一索三索三索四索五索五索六索七索八索九索九索

門前チンイツ・イーペーコーの上に一手変わり九蓮宝燈である。しかし10巡目まで何の手変わりもしないと、場面も風雲急を告げる。そんな矢先、伊賀から放たれた4を捕らえ跳満を加点した。
この後は森山のペースで2回戦を終え、トータルポイントもトップに躍り出る。

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森山茂和

しかし、最終戦、場面は吹き荒れる。起家スタートの都築さんが東1局に3局連続のアガリを炸裂し、持ち点は7万点オーバーに。1回の親番で一気にひっくり返してしまったのだ。こうなると、森山と井田の2着争いに。東場は両者ともに拮抗していたが、南1局、井田に2,000・4,000のアガリ。これが決定打となり、井田がベスト16のキップを掴み取った。

勝ち上がり:井田憲孝(連盟)・都築尚道さん(一般)

 

ベスト16トーナメントは勝ち上がった14名に、前年度優勝の石井一馬(最高位戦)、前日の本戦を1位通過した四柳弘樹が加わって行われる。

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本戦1位通過:四柳弘樹
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前年度優勝:石井一馬(最高位戦)

 

【ベスト16】

1卓:鈴木基芳 (連盟) vs 石井一馬(最高位戦) vs 橘哲也(協会) vs 都築尚道さん(一般)

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やはり注目は前年度マスターズ優勝者である石井一馬(最高位戦)である。他の選手達は勝ちあがってきているのに対し、石井はシード選手であるため、これが今年のマスターズ初戦となる。温度差はいかに。

開局早々、そんな心配をよそに、石井の1,300・2,600に始まり、東2局も8,000の出アガリと、立て続けにアガリ、自分のペースを作っていく。初戦をあっさりとものにした石井だが、2回戦は苦戦。オーラスを迎えた時点での持ち点は16,100で4着目。都築さんのリーチを受けるが、ツモの声を発生したのは石井。

一万九万一索九索一筒一筒九筒東西北白発中  ツモ南

国士無双のツモアガリで2連勝を飾る。この時点で石井の通過はほぼ当確し、最終戦は2着争いとなった。
現状4着目の鈴木が快進撃を見せたが、僅かに届かず、ここでの敗退が決まった。

勝ち上がり:石井一馬(最高位戦)・都築尚道さん(一般)

 

2卓:四柳弘樹(連盟) vs 小車祥(連盟) vs 横山毅 (連盟) vs 井田憲孝(連盟)

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初戦の東場は横山が一歩抜けるが、南1局で親の小車と北家の四柳の手がぶつかる。

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横山毅

小車リーチ。

五万六万六万七万八万九万九万九万三索三索七索七索七索  ドラ西

四柳追いかけリーチ。

一万二万三万一索一索一索一筒二筒三筒七筒八筒九筒西

これは四柳に軍配が上がり、3,000・6,000の収入。
この後、小車は展開に恵まれず、最終戦を最下位で迎える。しかし、集中力は落ちていなかった。オーラスまでに2着との差を並びにすると、最後は500・1,000でかわし僅差で2着を勝ち取った。

勝ち上がり:四柳弘樹(連盟)・小車祥(連盟)

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小車祥

 

3卓:前原雄大(連盟) vs 藤崎智(連盟) vs 西岡慎泰(連盟) vs 山本拓哉(連盟)

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初戦、東2局1本場でいきなり4人の手がぶつかる。
まずは、西家・前原が以下の手で先制リーチ。

四万五万五万六万六万二索三索四索六筒七筒八筒白白  リーチ  ドラ六筒

これに対し、親の西岡が追いつき追いかけリーチ。

七万七万二索三索三索四索四索五索四筒五筒六筒東東  リーチ

同巡、南家・藤崎も追いつき追いかけリーチ。

五万六万六索七索八索六筒七筒八筒九筒九筒九筒中中  リーチ

北家・山本は、タンヤオ仕掛けで応戦するも、七万を掴み河へ置く。
そう、三家和で流局である。この後、2人テンパイ、4人テンパイと、重たい場が続くが、抜け出たのは山本。逆に前原、藤崎にとっては、苦しい初戦となった。

そんな中、2回戦目の東2局、東家・藤崎が山本を捕らえる。

三万四万五万六万七万八万七索八索九索九索九索四筒五筒  ロン三筒  ドラ九索

山本にとっては手痛い放銃であるが、この後も好調は崩れない。
数々の逆境を跳ね返してきた前原であるが、とことん手がぶつかってしまい、2回戦終了時には、現実的には厳しい位置まで追いやられる結果となってしまう。

3回戦南1局、加点を狙う藤崎が先制リーチと打って出るも、ここに親番の前原が追いつき、藤崎が掴まってしまう。

三万四万五万五万六万七万五索六索七索五筒五筒六筒七筒  リーチ  ロン五筒  ドラ九万  裏 ドラ四万

前原、最後の親番に思いを乗せるも、途中で遮られ、前原、藤崎の2強が敗退、という結果になった。
西岡、山本はベスト8へ。

勝ち上がり:西岡慎泰(連盟)・山本拓哉(連盟)

 

4卓:勝又健志(連盟) vs 設楽遙斗(最高位戦) vs 吉井健人(連盟) vs 菅野哲也さん(一般)

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初戦の東場から荒れる事になった4卓。
東2局、南家・設楽が門前ホンイツ・七対子・ドラ2をツモアガリ4,000・8,000とすると、続く東3局、親番を迎えた設楽。
今度は門前チンイツ・三暗刻・ドラ3をツモアガリ12,000オールと、怒涛の勢いでリードする。
我慢を強いられた勝又であったが、2回戦目は鋭いアガリを連発し、6万点オーバーでトップをものにすると、トータル2着目の菅野さんまで5,2Pと差し迫る。
こちらの軍配は勝又にあがったが、菅野さんを筆頭に4者の熱き闘いには感銘を覚えた。
ベスト28トーナメントを3連勝で通過した吉井もここで敗退となった。

勝ち上がり:勝又健志(連盟)・設楽遙斗(最高位戦)

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勝又健志

 

【ベスト8】

ついにベスト8が出揃った。

1卓:小車祥(連盟) vs 西岡慎泰(連盟) vs 設楽遙斗 (最高位戦) vs石井一馬(最高位戦)

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小車が石井から5,200を討ち取り、ベスト8が幕を開ける。
その後も小車優位に卓が進み、オーラスを迎える。
石井は劣勢を強いられていたが、オーラス親番、3巡目に先制リーチのチャンス。

六万七万四索五索六索一筒二筒三筒五筒六筒七筒九筒九筒  リーチ  ドラ六万

しかし、これは西岡が真っ向勝負で立ち向かい、捌かれる。

2回戦は高打点が連発する闘いとなり、トータルトップ目は設楽に。
また、この回も4着は石井となり、なおも苦境にたたされる。
迎えた最終戦、今度は小車と西岡が設楽に差し迫り、ラス前の時点で3人はほぼ並び。2着の設楽と、3着の西岡のポイント差は2.7Pと、大接戦となったが、残り2局とも西岡が制し、決勝進出を決めた。
前年度マスターズ覇者の石井一馬(最高位戦)もここで敗退となった。

1卓決勝進出者:小車祥(連盟)・西岡慎泰(連盟)

 

2卓:勝又健志 (連盟) vs 四柳弘樹(連盟) vs 山本拓哉(連盟) vs都築尚道さん(一般)

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東2局、都築さんが動くと同時に局面が動き出した。
勝又に以下のテンパイが入り、一発ツモで3,000・6,000。

四万四万六万七万八万四索五索三筒四筒五筒六筒七筒八筒  一発ツモ三索  ドラ七筒  裏 ドラ三索

東4局の親番で、都築さんが2,600オールをアガリ、続く1本場、苦しい所から以下のテンパイを入れる。

一筒三筒西西  チー九筒七筒八筒  チー二筒一筒三筒  チー八万七万九万  ドラ西

しかしこれが、四柳の8,000に掴まってしまい目まぐるしく点棒が移動する。

九万九万一索二索三索四索五索六索七索八索六筒七筒八筒  リーチ  ロン九索

さらに、四柳の6,000オールと、2回戦に入ってもその勢いは止まらない。
勝又は自分の置かれているポジション、そして相手3者との距離感に細心の注意を払い、冷静に局面を進め、2着で決勝へと駒を進めた。

トーナメントで滝沢和典や、森山茂和相手に勝ち進んできた都築尚道さん(一般)もここで敗退となった。

2卓決勝進出者:勝又健志(連盟)・四柳弘樹(連盟)

 

決勝戦:小車祥(連盟)vs西岡慎泰(連盟)vs勝又健志(連盟)vs四柳弘樹(連盟)

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小車祥
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西岡慎泰
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勝又健志
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四柳弘樹

長き闘いを経て出揃った4人の選手たち。
熱き闘いが繰り広げられるのは間違いないであろう。
その決勝は翌日すぐに行われる。
新チャンピオンの座に輝くのは誰か!