王位戦 レポート

第41期王位戦A級決勝レポート  中村 慎吾

11月22日(日)、有楽町にある錦江荘にて行われたA級決勝。その模様を昨日の本戦に引き続き私中村が務めさせて頂きます。
まずは簡単にシステムの説明をしましょう。

ベスト72から始まるこのA級決勝は全7回戦行い、
4回戦終了後に下位24名が敗退し、ベスト48
5回戦終了後に下位12名が敗退し、ベスト36
6回戦終了後に下位8名が敗退し、ベスト28
最終7回戦に、上位15名が準決勝へと駒を進め、現王位・清原を加えた16名での戦いとなります。

それではシード選手の紹介から参りましょう。
(歴代王位)

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森山茂和

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灘麻太郎

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荒正義

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滝沢和典

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ダンプ大橋

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清水香織

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井出一覚

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森下剛任

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羽山真生

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多井隆晴

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二見大輔

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宮崎和樹

(前年度決勝進出者)

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五十嵐毅

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矢島享

(現鳳凰位)

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前田直哉

(現十段位)

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柴田吉和

4回戦が終了し、歴代王位である灘、滝沢、ダンプ、井出、清水、羽山、宮崎、現鳳凰位の前田が敗退する波乱の展開となった。

特に滝沢は3回戦に

四万五万二索二索三索三索四索四索五索六索七索二筒二筒  ドラ二筒

この18,000リーチを打つも

一万二万三万四万四万六万六万六万一索三索一筒二筒三筒  リーチ  ツモ二索

これを山田学武にアガられ親被り、無念の敗退となった。
因みに山田は、あくまで個人的主観だが全7回戦を通して一番いい表情で麻雀を打っていた。

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そして5回戦が終了し、A2リーガーの刀川、石渡、2回戦で四暗刻をアガった五十嵐等12名が敗退となった。

5回戦終了時点での15位のボーダーが+43.6P。

ボーダーは上がると予想されるため、現時点でプラスが一桁の者が最終的に勝ち残るには、残り2回戦で大きめのトップ、若しくは2連勝が条件となってくる。
逆にポイントに余裕のある者は、勝負所を見極め無駄な放銃は避けたいところだ。

続く6回戦、1、2回戦と2連続4着スタートで苦しい展開だった多井が、3回戦のデカトップを機にここまで勝ち上がって来たが、無念の敗退となってしまった。
筆者は、多井の後ろで見る機会が多かったのだが、押し引きバランスが素晴らしかった。展開に恵まれなかったこともあり、ここで敗退となったが来年は必ずリベンジしてくれる事だろう。

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6回戦は他にも、歴代王位の森山、森下、現最高位の近藤等8名が敗退した。

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さあ、泣いても笑っても最終7回戦が始まります。準決勝進出である15位のボーダーは少し上がって+44.2P。最低でも+50P弱は欲しいところか。

本戦を1位通過したASAPINさん。準決勝進出には5万点弱のトップが必要だったが、ここで惜しくも敗退。

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そして藤崎も、通過には+10P程必要だったが、展開に恵まれずに敗退。

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歴代王位の荒、二見、女流の安田もここで無念の敗退となった。

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最終戦のラス前まで、ポイントに余裕のあった蛯原だが、痛恨の8,000を放銃してしまい、次点の16位フィニッシュとなった。
丁寧に打っていれば、放銃を回避できただけに悔いが残っただろう。この悔しさをバネにして、来年もまたこのステージに戻ってきてほしい。

1位通過は、2回戦で8,000オール、6,000オールとアガり9万点トップを取った野方祐介。
今期の十段戦決勝が記憶に新しいが、そのリベンジに燃えるか。

以下、通過順。(敬称略)
中岫宏文、海老沢稔(最高位戦)、山脇千文美、渋川難波(協会)、高谷圭一、
半沢優一(一般)、山田学武、老月貴紀、柴田吉和、谷誠之、藤井淳(一般)、
櫻井秀樹、石井一馬(最高位戦)、鈴木秀幸。

山脇は女流で唯一の通過。野方、櫻井、柴田の今期の十段戦決勝面子の戦いも面白そうだ。

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