中部プロリーグ レポート

第28期中部プロリーグ 最終節レポート

Aリーグ:日下健司

最終節、ここで決勝進出者と降級者が決定する。
ここまでの順位を見てみると決勝進出を狙えるのは7位の安藤くらいまでだろうか。首位の古川は当確として、2位~7位がやや団子状態になっておりこの中の3名が決勝戦へと駒を進めそうである。
8位から下はここまでのポイントがマイナスしており11位の土岐の位置からでも決勝進出は狙えなくもないが上位者がポイントを伸ばして決勝ボーダーが上がった場合の事を考えると60~70P叩いても微妙なうえ、1回戦で大きな4着にでもなると今度は降級の二文字がチラついてくるため現実問題として上よりも下に意識を向ける打ち手が多いと思われる。

この日の私の対戦相手は佐藤、大滝、村瀬。佐藤が8位、私が9位、大滝が10位、村瀬が14位。
1回戦、東場は穏やかに終わったが、南場に入ってから3局続けて満貫をツモった私が1人浮きのトップ。これで私はポイントがプラス域へ。残留争いに参加する可能性がほぼ無くなりホッと一息。
2回戦、オーラスを迎えて私、大滝、佐藤の三つ巴の争いとなったがこれを制したの佐藤。1回戦で2着になった時もそうだったが佐藤は勝負強いうえにアガリが力強い。私に無い武器を持っていて少し羨ましい。この半荘私は浮きの2着で終わった。
3回戦、オーラス、トップ目かつ親番の佐藤から早いリーチが入った。この時点で決勝も降級も自分には無関係だった私がツモ番残り1回で追いつきドラとのシャンポンで追いかけ、そしてツモった。アガれた事もそうだが佐藤の待ちを最後まで掴まなかった事がツイている。
このアガリでこの半荘のトップを取った私。ここで途中経過を確認してみるとトータル3位に浮上しているではないか。ちょっと待て、私の最初の展開予想はどこへ行った?上位陣はいったいどうなっている?そう思うのと同時に急に重圧がかかってきた。ここまで思いっきり羽を伸ばして打ってきたが急に決勝進出が見えてしまったからである。
4回戦、東ラスとラス前に満貫、オーラスに1,300・2,600をアガってこの半荘も私がトップ。気持ち的にはやや縮こまっていたがそれとは関係なく牌が勝手に寄ってくる。いつもこうだとどれだけ楽か。

4回戦が終了し集計結果を見てみると……この日の対局開始時3位だった林、4位の小野、5位の森下、みんなマイナスしているではないか。かくして決勝進出を決めたのは以下の4名。決勝戦へ向けてのコメントと共に紹介。
1位通過 古川孝次
「決勝戦は1日で終わるため、その日の好調不調で決まるだろう。久しぶりの中部での決勝、頑張ります。」

2位通過 伊藤鉄也
「以前決勝戦で古川に負けているのでリベンジします。」

3位通過 日下健司
「5回目ですが決勝戦という舞台はいつも本当ワクワクします。もちろんプロである以上結果も追います。」

4位通過 寺戸孝志
「久しく優勝していないので結果も欲しいですが、観戦者に楽しんで観てもらえる決勝戦にしたいです。」

以上で今期のレポートを終わりとさせて頂きます。自分と自分の卓の事ばかり書いてきましたが、最後までお付き合い頂きありがとうございました。

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 古川 孝次 9.7 96.5 ▲ 5.0 39.6 21.8 162.6
2 伊藤 鉄也 52.1 46.4 ▲ 19.2 23.2 14.7 117.2
3 日下 健司 25.5 34.4 ▲ 42.3 ▲ 28.6 81.2 70.2
4 寺戸 孝志 ▲ 2.9 42.3 14.7 ▲ 24.2 26.1 56.0
5 土岐 雄太 ▲ 6.9 ▲ 48.2 36.8 5.6 42.8 30.1
6 林 俊宏 ▲ 28.3 11.9 83.2 4.8 ▲ 43.7 27.9
7 小野 雅峻 ▲ 42.5 10.1 30.7 57.3 ▲ 38.6 17.0
8 森下 剛任 32.4 31.7 ▲ 0.6 ▲ 17.0 ▲ 31.4 15.1
9 安藤 大貴 ▲ 2.3 54.5 ▲ 5.1 ▲ 17.7 ▲ 20.9 8.5
10 佐藤 あいり 17.0 ▲ 25.5 38.0 ▲ 38.6 ▲ 1.6 ▲ 10.7
11 杉村 泰治 41.2 ▲ 33.6 ▲ 29.0 ▲ 52.1 46.5 ▲ 27.0
12 大滝 聡 ▲ 16.8 10.7 ▲ 70.9 64.8 ▲ 23.9 ▲ 36.1
13 三戸 亮祐 ▲ 47.2 ▲ 23.0 19.4 ▲ 33.5 17.3 ▲ 67.0
14 朝岡 祐 ▲ 7.0 ▲ 9.0 27.9 ▲ 48.6 ▲ 34.0 ▲ 70.7
15 村瀬 寛光 ▲ 3.7 ▲ 85.9 ▲ 8.4 16.2 ▲ 55.7 ▲ 137.5
16 杉浦 貴紀 ▲ 70.3 ▲ 117.3 ▲ 92.2 26.8 ▲ 1.6 ▲ 254.6

 

Bリーグ:富村つぐみ

今年も早いもので、1年の締めくくりの時期になりました。
今期中部プロリーグも半年間の締めくくりとなる最終節。
皆が最高の結果で終えれば1番良いのだが、リーグ戦なのでそうはいかない。
結果として順位がつくので、昇級する者・降級する者・残留する者が必ず存在する。
そして、このBリーグは唯一3者が存在するリーグである。
今期は上位2名が昇級、下位3名が降級となる。
個人的にも現状5位(+63.9P)なので、昇級に大きく関わる最終節となった。

同卓者は以下の通り。

3位 清水(+78.5P)、7位 大西(+24.4P)、16位 岡田(▲150.8P)

まず注目したいのが清水。
彼とは、私が中部本部に移籍してからの全プロリーグにおいて昇級を争ってきた相手だ。
第26期プロリーグでは、4位・5位で惜しくも2人とも昇級を逃し、続く第27期プロリーグで晴れて両者とも昇級となった。
そして迎えた第27期中部プロリーグ、今期もまた同じような動きとなっていた。
1節目から4節目までの全節を通して彼との順位が2つ以上離れることはなかった。
そんな清水との直対は幸か不幸か最終節となっていた。
私の中では順位関係なく彼が一番の注目株であり、要注意人物だ。
お互いに昇級を賭けた最終節。悔いだけは残したくない。

続いて大西。
現状7位だが、昇級ボーダーの+79.9Pには少し厳しいポイント差だ。
とはいえ昇級の目も全然ある。
同卓者に3位と5位の清水・富村がいることを考慮しても追いかける立場の大西は少しだけ優位にあるのかもしれない。
高打点狙いの押しが強めの麻雀になりそうだ。

そして現状最下位の岡田。
残留ボーダーが13位(▲57.0P)中谷、降級ボーダーが14位(▲87.1P)の長谷川だ。
最低でも80ポイントぐらいは必要だろう。

要は今節の同卓者全員、是が非でもポイントが欲しい面子が揃ったということだ。
正直あまりうれしくない卓組である。

1回戦目、私の起親でスタートした。
東1局の親番で富村が11,600をアガリ好スタートに思えたが、道中アガリのなかった岡田がオーラス親番で連荘し1人浮きトップとなった。

続く2回戦、清水が多きく点数をリードする形となった。私は早々に箱下となり清水に1万点借りる状態となる。
南3局、親番の富村が11,600をアガリ何とか箱下を脱出。続く南3局で18,000をアガリ2着浮上。
6万点越えの清水に何とか迫りたい場面、渾身のリーチをするも清水に流される形となった。
2回戦は清水が1位の1人浮きトップとなった。

3回戦は大西が大きく点数を稼ぎ大きく引き離す展開となった。
2回戦目とは変わり、清水はアガリが拾えず苦しい展開となった。
なんと今回も1人浮きトップで終了。1位は大西。

そして4回戦、各々ボーダーを確認しての最終戦。
上位陣のポイントが思ったほど伸びなかったためボーダーがほとんど動かなかった。
清水はマイナスを避ければ昇級の位置も守れそうだが、気持ち的にはプラスしておきたいところだろう。
富村、大西はかなり大きいトップが必要だ。
岡田も降級ボーダーからは厳しいポイントとなってしまった。

3回戦を振り返ってかなり厳しい内容となっていた私も気持ちを切り替えて臨んだ。
終始手の入らない苦しい展開を抜け出し、4回戦は順調に加点をしトップ目で場を進めることができたが昇級には厳しい位置で私の親番は終了した。
大西も打点が伸びず苦しい展開。
オーラス親番の岡田、果敢にリーチをするも清水が300・500をツモアガリ終了となった。

Bリーグ全体としては、1位清水(+102.2P)、2位青山(+86.6P)の昇級となった。
来期からのAリーグでも活躍してほしい。
自分自身もこの半年間で良い戦いができたと思う。
まだまだ実力不足で悔いの残る場面も多々あったのでより一層『麻雀』に励みたいと思います。

最後に、半年間お付き合いいただきありがとうございました。

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 清水 哲也 36.0 8.9 15.5 18.1 23.7 102.2
2 青山 大 ▲ 27.5 53.4 9.8 54.5 ▲ 3.6 86.6
3 越川 清一 8.3 71.1 ▲ 51.6 52.1 ▲ 17.6 62.3
4 加藤 泰史 31.6 17.2 ▲ 30.8 ▲ 5.7 49.5 61.8
5 富村 つぐみ 29.4 8.1 31.9 ▲ 5.5 ▲ 9.1 54.8
6 金平 裕樹 21.5 ▲ 32.1 57.1 6.2 ▲ 9.6 43.1
7 牛尾 信之 42.4 50.7 ▲ 37.1 22.0 ▲ 41.8 36.2
8 中谷 彰吾 13.5 ▲ 69.7 5.5 ▲ 6.3 81.3 24.3
9 大西 義則 4.0 1.3 13.7 5.4 ▲ 2.0 22.4
10 山本 拓哉 27.3 ▲ 6.1 ▲ 11.3 7.5 ▲ 28.3 ▲ 10.9
11 長谷川 弘 ▲ 15.0 ▲ 43.6 11.8 ▲ 40.3 50.6 ▲ 36.5
12 河合 慎悟 11.1 ▲ 47.9 ▲ 7.9 ▲ 0.5 ▲ 11.8 ▲ 57.0
13 木村 東平 ▲ 13.0 5.1 ▲ 32.4 12.5 ▲ 33.4 ▲ 61.2
14 原田 知彦 ▲ 54.7 113.2 ▲ 60.2 ▲ 38.1 ▲ 22.4 ▲ 62.2
15 太田 峻也 ▲ 81.1 ▲ 52.7 63.3 ▲ 66.1 ▲ 16.4 ▲ 153.0
16 岡田 智和 ▲ 37.8 ▲ 96.9 ▲ 0.3 ▲ 15.8 ▲ 12.6 ▲ 163.4

 

Cリーグ:山本美文

本格的な冬の訪れと共に年の瀬を感じる頃となり、第28期中部プロリーグもいよいよ最終節を迎えました。

前節までで、1位は掛水、2位の池沢が+137.1Pとこの2人が飛びぬけており、3位の岡本が池沢の僅か半分の+75.9Pとなっていた。
当然4位以下は接戦であり3位以下のプラスポイント者同士の同卓もあり昇級をかけた熱い戦いが繰り広げられた。

そして今回見事Bリーグへの昇級を果たしたのは掛水、池沢、堤の3名。
1位昇級の掛水は、Aリーグの経験者でもあり実力どおりの結果と言える。
私自身今期2度対局する機会があったが、大先輩の壁は高く厚くそう簡単には越えさせてはもらえなかった。しかし、勉強させていただくこともでき、自身の成長に繋げられたと思う。

2位昇級の池沢は、野口恭一郎賞の受賞を始め、各所での活躍を見せ、そして結果を残してきている。今回のBリーグ昇級もそんな多くの活躍の内の1つと言えるだろう。
全節を通して安定した結果を残してきた。彼女自身初めてのBリーグ参戦となるが、大いに活躍してくれるに違いない。

3位昇級の堤は、31期生の若手プロである。4節が終わった時点で5位、3位との差は僅かに19.5Pであり、最終節では充分な結果を出すことができ見事昇級を果たした。
もちろん過程も大事ではあるが麻雀という競技で勝つ為には結果が全てになる。結果をしっかり残す力を持っている堤も、来期初めてのBリーグ参戦となる。

私自身今期も結果を残すことができるだけの麻雀の力、精神力を鍛えることが出来ず、Cリーグに残留となりました。来期は最終節でも余裕を持ってしっかりと結果を残せるよう、半年間鍛錬を重ねて行きたいと思います。

最後になりましたが、拙い文章であったと思いますが半年間お付き合いいただきありがとうございました。

Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 掛水 洋徳 81.2 73.9 ▲ 18.8 21.2 8.8 166.3
2 池沢 麻奈美 12.1 75.0 38.1 11.9 21.5 158.6
3 堤 文吾 ▲ 22.5 32.1 46.4 0.4 49.8 106.2
4 大高坂 松城 12.2 4.0 33.3 5.1 27.2 81.8
5 岡本 丈司 4.3 37.0 24.8 9.8 ▲ 8.8 67.1
6 若松 正和 12.2 ▲ 51.8 5.9 1.2 70.9 38.4
7 永井 ゆうま 0.6 ▲ 39.0 41.9 ▲ 23.1 54.1 34.5
8 高橋 侑希 ▲ 26.8 16.2 ▲ 63.3 7.7 60.3 ▲ 5.9
9 大町 篤志 26.8 36.3 8.2 2.3 ▲ 87.1 ▲ 13.5
10 鈴木 淳 7.1 24.0 2.4 6.0 ▲ 53.1 ▲ 13.6
11 斎藤 寛生 ▲ 63.2 6.3 ▲ 9.3 28.7 21.8 ▲ 15.7
12 太田 充 ▲ 30.1 6.7 5.1 ▲ 66.5 61.6 ▲ 23.2
13 山本 美文 2.6 ▲ 4.6 19.2 26.4 ▲ 80.1 ▲ 36.5
14 鈴木 基芳 42.5 ▲ 0.2 ▲ 51.0 28.9 ▲ 67.5 ▲ 47.3
15 浅野 文雅 ▲ 2.9 ▲ 31.3 3.2 ▲ 23.9 ▲ 0.3 ▲ 55.2
16 三谷 卓也 32.8 ▲ 15.9 ▲ 43.8 ▲ 3.4 ▲ 100.0 ▲ 130.3
17 都築 友和 11.3 ▲ 95.4 ▲ 2.8 2.2 ▲ 57.0 ▲ 141.7
18 花井 香央理 ▲ 55.6 ▲ 16.0 ▲ 46.5 ▲ 30.1 ▲ 30.9 ▲ 179.1
19 家田 みゆき ▲ 45.6 ▲ 79.3 7.0 ▲ 5.8 ▲ 61.2 ▲ 184.9