北陸プロリーグ レポート

第6期北陸プロリーグ 第3節レポート

2023年7月30日
第6期北陸プロリーグ 第3節が開催されました。
第3節のレポートは、38期 堂垂正裕が執筆します。

簡単な自己紹介ですが、堂垂 正裕(どだれ まさひろ)、富山県出身、27歳、趣味はFPSゲームと最近ギターを始めました。

それではレポートに移らせていただきます。

第3節に最もポイントを伸ばし、現在首位まで順位を上げたのは、前期プロリーグ決勝まで進んだ南。1着、1着、1着、4着と、最後の半荘はマイナスになってしまったものの、点数の大きな1着をとったことで、+91.5Pと大きくポイントを稼いだ。

南が振り返って、今節の大量得点を決めるきっかけになった1局は、1着を取って勢いに乗った後の2回戦目。

2回戦 東1局 西家 ドラ九索

一索二索三索五索五索六索八索九索東東 ポン西西西

南家と北家から続けざまにリーチ。その直後にツモ五索。リーチ者に無筋で本命にも見える六索だが、ここは勝負してテンパイ。次巡、早々に七索をツモって2,000・4,000のアガリ。これで完全に流れを掴み、その後も満貫、跳満を連発してポイントを伸ばした。

「前節、慎重になりすぎたことで、宮成に合計+111.1Pと大量のポイントを稼がせてしまったことを反省し、いつも通りに悔いが残らないように押すことを意識して臨んだ」とのこと。今節はその押しが上手くハマった。
首位に立った南だが「安心は全くしていない。引き続き泥臭く、必死に食らいついて戦っていきたい。」と気を緩めない徹底した姿勢であり、次節も注目である。

続いては、先日の第26期帝陸戦で優勝した新人の山田。ここまではマイナス続きだったが、今節で+33.8Pを稼ぎ、マイナスを大きく返済した。帝陸戦優勝者の意地がうかがえる。

そんな山田が今節勢いをつけた局が、1回戦の親番で迎えたオーラス0本場。自身が30,100点持ちで、2人が40,000点を超えている状況で、絶好の勝負手が入った。

1回戦 南4局 東家 ドラ中

八万九万七筒八筒九筒一索二索三索七索八索九索西西

私であればリーチをせずにヤミテンにとる場面。ヤミでも12,000で十分かつ、リーチ棒を出した状態で他家がアガると原点を下回ってしまうためである。だが山田はリーチして6,000オールをアガった場合は1着が盤石になると考え、強気にリーチを選択。結果は4着目のリーチ宣言牌を捉えて12,000のアガリ。最終的にこの半荘では2着で終えたが、強気な姿勢が2回戦目に生きて、+49.9Pの大きな1着でポイントを伸ばした。

今節に臨むにあたって「序盤とはいえマイナス続きだったので、少しでも返して精神的に楽になるようにしていく。」と目標を立てていた山田だが、見事に目標を達成して見せた。精神的な余裕を回復させたことで、今後はより安定した麻雀が期待される。

他にも、ベテランの藤本、里木が安定した成績で総合2着3着に着けているところに、新人の新保も今節+45.6Pを稼ぎ5位に食い込んできている。新保の今節のテーマは我慢だったそうだ。前節のプラスの勢いそのままにポイントを伸ばしたいと思いつつも、我慢すべきところでは粘り強く我慢することを意識したという。次節に向けても「ずっとプラスを出すことは難しい。どうしようもない厳しい状況になった時にしっかりと耐えることが重要。」と我慢強さを意識していくようだ。次節、新人が勢いのままベテラン勢を破っていくのか、ベテランが威厳を見せるか、そのあたりも楽しみである。

年々人数を増やし、盛り上がりを見せる北陸プロリーグ。
残り5節、まだまだ皆が頂点を目指して激闘が繰り広げられる。
これからどのような展開になるのか、目が離せない。

(文:堂垂正裕)

順位 名前 合計 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節
1 南 和之 85.9 27.5 ▲ 33.1 91.5          
2 藤本 鉄也 75.1 28.1 67.1 ▲ 20.1          
3 里木 祐介 55.0 ▲ 2.8 28.4 29.4          
4 小林 和樹 52.6 ▲ 3.7 16.5 39.8          
5 新保 翔太 51.5 ▲ 18.4 24.3 45.6          
6 木戸 僚之 49.9 9.1 22.6 18.2          
7 後藤 正博 44.1 39.4 ▲ 8.4 13.1          
8 志多木 健 20.3 64.0 19.7 ▲ 63.4          
9 栄田 勇作 17.1 48.4 ▲ 36.5 5.2          
10 月野 桜悠 10.0 27.2 ▲ 32.5 15.3          
11 成田 理良 8.9 22.2 47.7 ▲ 61.0          
12 松井 直大 ▲ 0.9 ▲ 29.4 10.1 18.4          
13 梅本 翔 ▲ 3.0 ▲ 1.9 ▲ 4.2 3.1          
14 宮成 さく ▲ 3.2 ▲ 25.4 111.1 ▲ 88.9          
15 石川 雄基 ▲ 17.0 0.2 13.8 ▲ 31.0          
16 山田 航輔 ▲ 24.3 ▲ 15.2 ▲ 42.9 33.8          
17 浦田 豊人 ▲ 33.1 ▲ 55.8 44.7 ▲ 22.0          
18 堂垂 正裕 ▲ 41.2 1.0 ▲ 38.6 ▲ 3.6          
19 文月 愛美 ▲ 41.6 ▲ 11.5 ▲ 30.1 0.0          
20 如月 靖之 ▲ 58.8 ▲ 64.1 ▲ 30.3 35.6          
21 獅坂 祐一 ▲ 60.4 10.2 ▲ 77.1 6.5          
22 荒谷 誠 ▲ 62.2 17.8 ▲ 35.1 ▲ 44.9          
23 安城 るい ▲ 66.1 ▲ 45.5 ▲ 30.7 10.1          
24 岡田 拓也 ▲ 91.6 ▲ 21.4 ▲ 39.5 ▲ 30.7