北陸プロリーグ レポート

第8期北陸プロリーグ 第1節レポート

・Aリーグレポート

去る2025年5月18日、第8期北陸プロリーグ第2節が行われました。
今節から、偶数節のレポートを担当します、北陸支部Aリーグ所属の如月靖之です。
今期からAリーグに昇級した如月、そして奇数節のレポートを担当している月野の活躍?とともにお付き合いいただければ幸いです。

第1節は役満、地和も出る波乱の展開となりましたが、まずは第2節の結果からご覧ください。

Aリーグ

順位 名前 合計 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節
1 木戸 僚之 62.4 58.3 4.1
2 如月 靖之 57.4 52.1 5.3
3 藤本 鉄也 54.3 0.9 53.4
4 獅坂 祐一 54.0 77.2 ▲ 23.2
5 里木 祐介 52.2 40.3 11.9
6 志多木 健 28.6 10.0 18.6
7 後藤 正博 23.5 ▲ 37.6 61.1
8 月野 桜悠 ▲ 42.5 ▲ 93.3 50.8
9 浦田 豊人 ▲ 45.3 ▲ 3.2 ▲ 42.1
10 安城 るい ▲ 47.6 ▲ 39.7 ▲ 7.9
11 岡田 拓也 ▲ 91.0 ▲ 17.5 ▲ 73.5
12 梅本 翔 ▲ 106.0 ▲ 47.5 ▲ 58.5

 

決勝進出ラインとなるグリーンゾーンでは、小さいながらもポイントを積み上げた木戸、如月がそれぞれ順位を1つずつ上げ、1位、2位に。
今節+53.4pと大躍進で3位に急上昇したのは副支部長の藤本。
続いて、前節に地和をアガった獅坂がポイントをマイナスするも4位に残った。

前節4位から順位を一つ下げたものの、里木もポイントを上乗せし、1位から5位までが10.1p差と、早速、決勝進出を目指して接戦の様相を呈している。

今節は前節地和をアガった獅坂、そして獅坂、今節大躍進した藤本と同卓していた里木に話を伺った。

●獅坂
前節は大きなプラスポイントを叩き出し、リードを広げたいところだが、今節は好調の藤本にポイントを持っていかれ厳しい状況。
そんな中で、獅坂の読みが光る場面があった。
最終4回戦の南4局。
点棒状況は以下の通り

東家 藤本 34,500
南家 浦田 22,900
西家 獅坂 27,900
北家 里木 34,700

7700の出アガりか1600・3200のツモアガりでトップ、2300(現実的には2600)の出アガりか600・1200(700・1300)のツモアガりで3万点超えの浮き状態となり、プラスの順位ウマをもらうことができる状況。
獅坂の選択は「確実に浮き(3万点以上)を目指す」だった。
配牌は対子があるものの、役牌対子は無く、高打点は難しいと踏んだ獅坂は序盤から7萬をポンして対々和で2600を目指す。
何とか終盤で以下のテンパイ。

三筒三筒三筒八筒八筒東東北北北  ポン七万 上向き七万 上向き七万 上向き

ツモれば三暗刻が付き、2000・4000でトップを取れる手に。
そこに生牌の白をツモるが、千載一遇のチャンスを逃す手は無いとツモ切り。
親の藤本からポンの声がかかる。切られた牌は三筒。テンパイ気配も感じる打牌だった。
その後、アガれないまま獅坂の最終ツモ番で持ってきたのは、こちらも生牌の発だった。
もしテンパイを維持したとしても、一人テンパイでなければ浮きにはならない。しかも、もし発で親の藤本に放銃すれば5800以上で4着落ちまで見える状況。
長考の末に切った牌は、生牌の発
藤本から見て生牌の3筒切りは他家を降ろすためのブラフと判断しての決断だった。
結果獅坂の一人テンパイとなり、4回戦をプラスポイントで終わることに成功し、3回戦までのマイナスを減らすことに成功した。

●里木

第1節は+40.3pと上々の滑り出しだが、さらにポイントを上乗せしたい状況で迎えた第2節。藤本がポイントを伸ばす中で、3回戦南4局の親番。
点棒状況は以下の通り

東家 里木 22,700
南家 藤本 35,900
西家 浦田 30,300
北家 獅坂 31,100

里木は一人沈みの状況で、他全員が浮きを確保するための早い上がりを目指してくる状況。
このまま3回戦を終了してしまうと、その時点でのポイントが▲30となり、前節のプラスポイントを大幅に削りかねない。
何としても加点したい状況で、6巡目に以下の手牌

二万三万五万六万七万一筒二筒三筒四筒五筒七筒八筒九筒

の一向聴。
浦田から2副露が入る中、その後6巡ツモ切りが続く。
もどかしい中、次のツモで一筒を引き入れて聴牌。リーチをかけてツモアガり、リーチ、平和、ツモ、ドラ1の2600オール。

東家 里木 30,500
南家 藤本 33,300
西家 浦田 27,700
北家 獅坂 28,500

とギリギリだが浮きに転じると、次局、僥倖の3巡目聴牌。

七万八万二索二索六索七索七索八索八索九索三筒四筒五筒

ドラは無いものの、出アガり、ツモアガりともにトップ目に立てることから、即リーチ。
ツモアガって、1300は1400オールでトップ目に。そのまま終局してトップを取り、最終的にはこの節を+11.9pで終えて、ポイントを上乗せすることができた。

ちなみに筆者、如月は今節、後藤、安城、梅本と対局し、前半2半荘は3着4着と苦戦しましたが、マイナスを最小限に抑え、続く3回戦、4回戦を2着1着として、わずかながらポイントを上乗せし、順位を一つ上げてトータル2位につけることができました。

まだ全8節中2節目とはいえ、トータル1位から5位までが10.2p差の熾烈なグリーンゾーン争いとなっている今期北陸プロリーグ。
第3節は6月15日に富山県で開催されます。(一部別日対局あり)

 

 

・Bリーグレポート

2025年5月18日、北陸プロリーグ第2節が開催されました。
今回が初レポートとなりますので、簡単に自己紹介をさせていただきます。
鈴木孝幸(すずきたかゆき)と申します。41期生、40歳、富山県出身です。普段はクロス職人をしております。
それではレポートに移らせていただきます。
前節+28,0pと初のプロリーグにも関わらず、良いスタートがきれたので今回も少しでもポイントを加算したいと思い、臨んだ2節目。
結果は▲33,1pでトータル▲5,1pとマイナス圏内へ、終始配牌にもツモにも恵まれず苦しい展開でしたが、その中でもできる事があったのではないかと勉強不足を痛感した1節でありました。
今節は別日対局もあり間隔が開いた中、三倍満を和了した南と、大幅にポイントを伸ばした同期の岡村、瀧根にインタビューしました。
まずは流れを一気に変えた南に、意識や心理を尋ねてみた。
「1、2回戦は4、3着目と全く乗れず、なんとか挽回したいと思い迎えた3回戦でした。東二局に親番の百瀬が連続親満を出アガり、そのうちの一回は放銃に回ってしまい空回り。全てが噛み合わない状況で親番が回ってきました。
・状況
東三局親番  ドラ南
手牌

四索七索七索七索東東南南西北北白白

この日初めて来た勝負手でした。終盤に差し掛かり、南家の鈴木が萬子の染め手で既に3副露。小林、百瀬は既に降り気配と感じていました。
ところが捨て牌が3列目に入った所で、北家の百瀬が 打白、を勝負してきてテンパイ気配。私はそれをポンして、イーシャンテン。
次巡、東を重ねてテンパイ

七索七索七索東東東南南北北  ポン白白白

そして最終ツモで北をツモアガり12,000オールを成就しました。ここから一気に風向きが変わり、3、4回戦を2トップで終えることができました。」
岡村には、心がけていたことを尋ねてみた。
「誰と対局する時も全員格上なので、なるべく自分の麻雀をさせないようにしたいと思っていました。なので、積極的にリーチをかけていくことをテーマにしました。特に親の時は愚形でもリーチのみでも手替わりが見込めないものはどんどんリーチをしていき、その結果和了に繋げる事が出来ました。」
瀧根には、どのような作戦や心持ちで戦ったかを尋ねてみた。
「1節目▲40,3pの最下位スタートにはなりましたが、まだ7節あるとのことであまり気負いはしていませんでした。1節1節今自分がやれるだけをやろうという気持ちでした。2回戦まであまり大きい手はあがれず、迎えた3回戦の南2局、親の荒谷の先制リーチに対して、瀧根はまだ七対子のみの一向聴でした。リーチの現物で待って流したかったが現物が重なり仮聴牌。数巡後ドラをもってきてここでドラ待ちのリーチで勝負をかけ、荒谷から直撃でトップを取りました。」
4回戦もほぼ主導権を握ったまま終了できたとのこと、大変喜ばしい限りです。
まだ序盤とは言え、今後の展開に影響を与える重要な局面であったことは間違いありません。今後も順位の変動は激しくなることが予想されますが、それに左右されることなく、一打一打、丁寧に打ち進めていきたいと考えております。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

Bリーグ

順位 名前 合計 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節
1 髙地 真生 62.3 46.7 15.6
2 夏野 千代 51.4 33.7 17.7
3 松井 直大 41.5 28.5 13.0
4 百瀬 あい 31.9 11.0 20.9
5 岡村 松太 31.2 ▲ 37.9 69.1
6 瀧根 克登志 16.7 ▲ 40.3 57.0
7 日水 亮輔 16.3 0.9 15.4
8 南 和之 13.9 ▲ 30.0 43.9
9 鈴木 孝幸 ▲ 5.1 28.0 ▲ 33.1
10 宮成 さく ▲ 22.4 ▲ 8.9 ▲ 13.5
11 宮川 悟 ▲ 26.0 ▲ 7.3 ▲ 18.7
12 中川 竜伍 ▲ 38.7 ▲ 0.8 ▲ 37.9
13 荒谷 誠 ▲ 39.8 ▲ 5.1 ▲ 34.7
14 小林 和樹 ▲ 48.0 ▲ 16.3 ▲ 31.7
15 栄田 勇作 ▲ 50.8 ▲ 34.9 ▲ 15.9
16 成田 理良 ▲ 68.4 ▲ 0.3 ▲ 68.1