北陸プロリーグ レポート

北陸リーグ レポート/第15期北陸リーグ 第2節レポート

第2節の注目の卓は藤本、濱平、恵比須さん、山元さんの卓。
第1節、怒涛の4連続トップで100ポイント超えで、首位スタートの藤本。
これにもう1人のプロ、濱平がどう対決していくのか?そして、このプロ2人を相手に恵比須さんと山元さんが、どう打ち進めていくのか?
1回戦、藤本がまたしてもトップを奪う。
藤本はこれで第1節から5連続トップであり、未だ2着さえない状態。この連勝は何処まで続くのか?
2回戦、南2局
藤本が濱平よりソウズのメンチンをアガる。このまま開幕6連勝を果たすのか?
逆に、1回戦ラスだった濱平にとっては苦しい状況に立たされての、親番を迎える。
濱平にとってはここが正念場である。
◯濱平光朗(第22期生、血液型О型、好きな手役タンヤオ、三色同順)
見た目は温厚で大人しいタイプに見えるが、私の個人的主観で言えば、実は内面には熱く激しく、強い意思の固さを持ち合わせているのではないだろうか?
彼は現在、北陸支部で鳳凰位戦参戦のために、毎月富山から通っている。
「毎月通う…。」一言で言うけれど、地方から継続して毎月参加するというのは、並大抵の根性では出来ないものと思っている。
今でこそ北陸新幹線での往復だが、その前は電車の乗り継ぎで、往復7時間以上をかけて、半荘4回戦闘うために毎月通い続ける。
そして、それはもう十年にも渡って行っている…。
私自身も、昔々金沢より毎月鳳凰位戦に10年以上通わさせて頂いた経験があり、地方在住の選手の1人として、その大変さは充分に分かるつもりである。
彼は間違いなく、太い一本芯の通った男なのであろう。
話が逸れたが、南3局、濱平の親番で役満の手が出没する!
南3局、11巡目、南家藤本の手牌
一万一万二筒二筒六筒六筒東東東南南白中中  ドラ二索
ここで藤本の選択は、テンパイトラズの打白東を切って七対子のテンパイを取る選択。または、白を切って四暗刻やトイトイを目指す選択。どちらも間違いではなく、正解もまた1つではない。
勿論、得点状況、場況等で、答えは変わるのだけど、私自身一番大切なのは、詰まる所その場その場の「感性」が、どちらを選ぶのか、というところに尽きるのではないか?
藤本の手牌にダブ南中の役牌が2つトイツである事、そして、前局メンチンをアガリ、第1節から主役をつとめている勢いを考えてのテンパイトラズだったのだろうか?
するとダブ南ポン→打一万。そして中までポン出来て→打一万
二筒二筒六筒六筒東東東  ポン中中中  ポン南南南
あっという間にダブ南中ホンイツトイトイの跳満テンパイとなる。この流れは、またしても藤本のアガリか?
しかしこの鳴きで、濱平に超弩級のテンパイが入る。
一筒一筒一筒四筒五筒五筒六筒七筒八筒九筒九筒九筒白  ツモ三筒
白
一筒一筒一筒三筒四筒五筒五筒六筒七筒八筒九筒九筒九筒
二筒四筒五筒七筒八筒マチの五メンチャンで、二筒だとなんと「九連宝燈」!!
二筒は藤本2枚持ちのマチハイでもあるが、山にもあと2枚眠っている。果たして、どちらの手に二筒が、勝利の女神が微笑むのか!?
結果論だが、藤本が白待ちで七対子のテンパイを取っていれば、濱平の白を捉えていたのも一つの事実であり、その因果か、今度はここから藤本にアタリ牌が忍び寄る。
藤本ツモ七筒…。
ここはノータイムで六筒を切った藤本。跳満から満貫に点数は落ちるが、サラッと両面に受けるあたり、流石に打ち込んでいる証。
結果、ギリギリで濱平へのアタリを回避する。
しかし藤本ツモ六筒→打六筒(空切り)
この六筒が先に来てくれれば跳満のアガリだったのだが、少しずつ藤本の勢いが削がれてきている感じがする。
そして、またまた藤本にアタリ牌の四筒がやって来る。これをツモ切り、濱平は安めながら藤本から前局のメンチン振り込みを、同じくメンチンでお返しする、という壮絶な打ち合いの2局となった。
2回戦は藤本の連勝を止めた濱平がトップを取り、このまま濱平のペースで進むかと思われたが、ここから山元さんが奮起し、最終的にも卓内トップの50ポイント強を叩き出した。
2人のプロを相手に流石であり、今大会の一般参加の方の台風の目になる予感を感じさせた。
他の卓に目を向けると、優勝経験者の光岡さんと押川さんが、それぞれポイントを少し伸ばし、光岡さんは2位、押川さんは4位と、第1節からの順位をキープ。
前期決勝進出された小泉さんも50ポイント近くプラスして、3位に浮上した。
私が決勝に残るとすれば、必ずこの3人の誰かと闘う事になると思う。
さて、前回のレポートで「優勝宣言」した私ですが、今節は40ポイント近くプラスし、総合首位に浮上。
順風満帆にも聞こえるが、局所局所でミスもあり、やはりまだまだ消化不良の1日でもあった。
1回戦、オーラス
高出さん33,900
窪田さん32,600
荒谷29,700
浦田23,800
南2局に、顔を上げたような不味い仕掛けから、高出さんに満貫を振り込み、自業自得のラス目で迎えたオーラス。
何故か?お化け配牌から、すぐにポンポンと鳴けて、4巡目にして下記のテンパイ。
五万五万五万南南中中  ポン北北北  ポン発発発  ドラ二万
そう簡単にアガれるとは思わなかったが、巡目も早いのでツモにかける、もしくはオーラスなので勝負牌として万が一出てくるかもしれないのでは?
そこへ5巡目、親の窪田さんからリーチがかかる。これはかなりの「伸るか反るか」状態。
親リーは怖いが、逆に言えば親からこぼれる可能性もある。無論行くしかない。ドラまたぎの四万、そしてドラ二万まで勝負!幸運にも通る…。
結果は、荒谷から中が出て、ラス目からのトップ浮上となった。
普通、こうなればこの後は自分の時間になっても良さそうだが、この日の私はここからニの矢が繰り出せない。
3回戦終了時で▲0.2ポイント、4回戦に入っても苦しい状態が続く。
しかし、東4局に森田さんの親リー宣言牌四が、私のヤミテンのピンフ一通ドラ1の高目満貫のアガリとなり、ここから今度こそは私の時間が始まる。
南1局の親番で、12,000、5,800、12,000と立て続けにアガる。
そして4本場、7巡目で
一筒二筒三筒七筒七筒八筒八筒九筒九筒東北北発
「もう、この手も貰った!」
そう思いながら10巡目に六筒、11巡目に五筒を引き、
一筒二筒三筒五筒六筒七筒七筒八筒八筒九筒九筒北北
ヤミテンに構える。高目の四筒をツモれば8,000オールだ。四筒は場に1枚も顔を見せていない。
他家3人は、こちらを警戒しながらの獏打で、誰もテンパイしているようには感じない。
ツモるのは時間の問題、しかも高目である事は間違いない…。
しかし、世の中はそんなに甘くはなく、ここは流局となる。
結局7本場まで積み、この4回戦の大トップが効いて、本日トータルポイントも伸ばし、首位に立つ事が出来た。
しかし、まだまだミスも多く、結果仕上げの段階において、どうしても積み上げ不足となっている。
次節までに課題を調整し、この首位をしっかりとキープし、このまま優勝出来るように頑張りたいと思います。
第3節も、各選手の熱き闘いをご期待下さい!