北陸プロリーグ レポート

第21期北陸プロアマ混合リーグ決勝レポート

2月2日、冷たい風が吹く中、富山にて北陸プロアマリーグ決勝戦が行われた。
出場者は順位順に里木、原さん、木戸、荒谷だ。
決勝は予選通過上位から1位+40、2位+20、3位+10、4位0のポイントが分配される。

 

 

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 里木 祐介 プロ ▲ 13.1 23.4 60.3 141.8 15.1 227.5
2 原 修平 一般 ▲ 27.0 64.1 21.0 34.8 61.6 154.5
3 木戸 僚之 プロ 7.3 54.8 ▲ 18.2 49.5 9.3 102.7
4 荒谷 誠 プロ 42.8 ▲ 32.0 11.8 40.0 34.5 97.1
5 窪田 一彦 一般 ▲ 35.5 23.2 44.0 98.1 ▲ 40.6 89.2
6 宮川 悟 一般 13.3 44.1 37.0 ▲ 15.0 7.9 87.3
7 鍛治 愛美 一般 26.1 50.7 ▲ 52.2 51.0 7.7 83.3
8 久保 智央 一般 1.9 3.2 75.0 ▲ 30.1 24.8 74.8
9 安城 るい プロ 16.3 13.1 3.6 ▲ 45.9 68.1 55.2
10 平澤 憲一 一般 16.2 70.0 ▲ 49.2 ▲ 8.2 3.1 31.9
11 前田 倫也 プロ 1.0 18.0 ▲ 40.2 13.6 23.6 16.0
12 獅坂 祐一 プロ ▲ 8.4 9.1 24.2 ▲ 27.9 11.5 8.5
13 山元 一成 一般 53.9 ▲ 58.5 10.1 48.0 ▲ 45.8 7.7
14 梅本 翔 プロ 19.9 ▲ 24.0 31.4 ▲ 63.0 35.8 0.1
15 岡田 雅文 一般 ▲ 29.9 22.8 ▲ 1.9 19.1 ▲ 12.2 ▲ 2.1
16 吉田 健彦 一般 15.7 ▲ 4.0 ▲ 9.5 ▲ 19.9 12.1 ▲ 5.6
17 光岡 大幸 一般 41.3 ▲ 4.3 ▲ 11.7 21.3 ▲ 58.5 ▲ 11.9
18 阿戸 翔太郎 プロ ▲ 3.1 12.5 ▲ 27.8 3.0 ▲ 1.2 ▲ 16.6
19 藤本 鉄也 プロ 37.5 ▲ 16.3 ▲ 56.0 0.9 13.7 ▲ 20.2
20 浦田 豊人 プロ ▲ 23.5 ▲ 5.8 37.1 ▲ 37.3 6.7 ▲ 22.8
21 西田 大志 一般 ▲ 17.5 ▲ 0.1 28.4 0.0 ▲ 39.2 ▲ 28.4
22 成田 理良 プロ 2.8 59.5 ▲ 31.8 ▲ 56.9 ▲ 4.8 ▲ 31.2
23 本田 朋広 プロ 6.2 32.8 ▲ 8.3 ▲ 45.0 ▲ 23.9 ▲ 38.2
24 森田 有一 一般 ▲ 7.0 ▲ 7.9 ▲ 12.9 10.9 ▲ 43.0 ▲ 59.9
25 小泉 陽平 一般 ▲ 30.1 ▲ 43.9 ▲ 2.0 ▲ 5.0 17.5 ▲ 63.5
26 瀧根 克登志 一般 25.2 ▲ 101.0 ▲ 17.5 59.1 ▲ 32.5 ▲ 66.7
27 志多木 健 プロ ▲ 44.7 ▲ 35.8 16.9 19.4 ▲ 28.8 ▲ 73.0
28 小林 和樹 一般 ▲ 22.6 11.9 ▲ 34.0 ▲ 80.7 21.8 ▲ 103.6
29 藤田 竜弥 一般 ▲ 33.5 ▲ 89.8 15.8 ▲ 27.9 30.7 ▲ 104.7
30 南 和之 プロ 8.4 ▲ 39.7 ▲ 12.1 ▲ 64.6 ▲ 24.5 ▲ 132.5
31 後藤 正博 プロ ▲ 30.0 ▲ 36.2 ▲ 50.0 ▲ 50.9 2.2 ▲ 164.9
32 美咲 優菜 プロ ▲ 44.9 ▲ 15.9 ▲ 34.3 ▲ 53.2 ▲ 55.7 ▲ 204.0

 

 

4者が席に着き、少しの静寂の後、第1回戦が始まった。
席順は以下の通り。
東家 里木 南家 木戸 西家 荒谷 北家 原さん

東1局

南家の木戸にいきなりチャンス手が入る。5巡目で以下の牌姿。

四万五万四索四索五索八索三筒四筒七筒八筒九筒南南  ドラ南

開幕からこの手が入り、成就すると精神的にも大きなリードとなる。
しかし手が入っているのは木戸だけではない。
西家荒谷は5巡目で以下の牌姿。

三万三万四万四万五万七万八万九万一筒一筒二筒三筒五筒

8巡目木戸にテンパイが入る。

四万五万三索四索五索三筒四筒五筒七筒八筒九筒南南

高めの五筒を引き入れてのリーチ!
同巡に荒谷からもリーチがかかる。

三万三万四万四万五万七万八万九万一筒一筒三筒四筒五筒

高めイーペーコーでの追っかけリーチ!
決着まではそう長くはかからなかった。
3巡目後に荒谷が六万を掴み、木戸に5,200の放銃。

東3局は西家の里木に手が入る。

東3局

8巡目で以下の牌姿

一索二索二索三索三索四索五索八索南西西白白  ドラ一筒

そこから西白をポンすることができ、場に2枚切れている二索五索待ちでテンパイ。
荒谷のリーチ宣言牌を捕らえ7,700のアガリ。

東4局 2本場

四万四万二索四索七索八索三筒七筒八筒東東西西  ドラ西

数巡後に東を暗刻にし、ますます手は仕上がっていく。
九索を引き入れ、以下の牌姿でテンパイ。

三万四万四万七索八索九索六筒七筒八筒東東東西西

四万二万五万待ちのヤミテン12,000。
そこにドラの西をぶつけてきたのは荒谷。打西でカン四万の1,300のテンパイ。
厳しい展開が続く荒谷に勝利の女神がほほ笑んだ。
原さんが荒谷に1,300は1,900の放銃。

結果論になるが、もし原さんが四万西のシャンポンでテンパイをとっていると、もっと早くに荒谷から12,000の出アガリとなっていた。
そう思うとやはり麻雀は残酷で無情だ。長かった原さんの親も落ち、勝負は南場へ。

南3局 親番の荒谷と原さんがぶつかるも、原さんが決め手となる2,000、3,900のツモアガリ。

南4局 荒谷が1,000・2,000をツモり、1回戦が終了。

・1回戦終了時の各選手のスコア
原さん +21.7P(+20)=+41.7P
里木  +9.8P (+40)=+49.8P
荒谷  ▲8.4P (±0)=▲8.4P
木戸  ▲23.1P (+10)=▲13.1P

少し休憩を挟み、2回戦がスタート。
2回戦の席順は以下の通り。

東家 原さん 南家 木戸 西家 荒谷 北家 里木

東3局 里木が2,000・3,900のツモアガリ

南3局 親番の荒谷が1人テンパイで1本場を積む。里木が仕掛け、先制テンパイ。そこに荒谷はドラの五筒単騎のリーチを打つも、原さんがドラトイツのタンピン1シャンテンで押し返す。誰がアガってもおかしくない状況で開かれたのはなんと木戸の手。

三万四万六万六万七万七万七万八万八万八万中中中  ツモ二万  ドラ五筒

木戸はここにきて執念の3,000・6,000!

波乱の展開で南4局を迎える。

南4局 荒谷が仕掛け、アガれば浮きの以下の牌姿でテンパイ。

五索五索五索北北中中  ポン東東東  ポン発発発  ドラ六万

荒谷はここでもマイナスだと、残りの2回戦がかなり厳しくなる。なんとしてでもアガリたい手だ。1つ1つのツモに力が入る。しかし、荒谷の現物に待ちを合わせた木戸が里木から1,000の出アガリ。2回戦決着!

・2回戦終了時の各選手のスコア
里木  +17.5P (+40)=+57.5P
原さん +1.4P (+20)=+21.4P
木戸  +1.0P (+10)=+20.0P
荒谷  ▲19.9P (±0)=▲19.9P

3回戦の席順は以下の通り。

東家 原さん 南家 木戸 西家 荒谷 北家 里木

東3局 親番の荒谷が高め三色のリーチ。高めをツモり、4,000オール!

大きな動きのないままオーラスへ

南4局 1本場 親番の里木が終盤で仕掛け、1人テンパイで浮きに回る。点数状況は以下の通り。
原さん 19,900
木戸  31,300
荒谷  37,600
里木  31,200

2本場で木戸がテンパイし、巡目が早く、役も無いためリーチへ。なかなかツモれない。そこに原さんからのリーチが入る。木戸が持ってきた六万を打つと原さんからロンの声。

一万一万一万二万二万二万三万四万五万七万八万八万八万  ドラ二筒

木戸から原さんへの12,000は12,600。原さんは1人沈みから浮きに回り最高の結果。対し木戸は天国から地獄へ。最後まで目を離せなかった3回戦も終わり、勝負はついに最終戦へ。

・3回戦終了時の各選手のスコア
里木 +19.7P(+40)=+59.7P
原さん +7.9P(+20)=+27.9P
荒谷 ▲4.3P(±0)=▲4.3P
木戸 ▲23.3P(+10)=▲13.3P

4回戦の席順はスコア順に起家から2位、3位、4位、1位に座るため、席順は以下の通り。
東家 原さん 南家 荒谷 西家 木戸 北家 里木

東3局 1本場 荒谷が5巡目に、メンタンピンドラでリーチに行くも、宣言牌の南が里木に捕まり、6,400は6,700の放銃。

南1局 原さんが4巡目にリーチを打つも流局し1人テンパイ。1本場でまたも先制リーチ!そこに原さんの当たり牌を暗刻にした木戸から追っかけリーチ!両者壮絶な捲り合いの末、木戸が2,100・4,100のツモアガリ!

南3局 里木からすると最後の関門である木戸の親番。木戸が先制リーチするもアガれず、1人テンパイで流局。1本場の6巡目で木戸に選択が訪れる。

一万二万二万三万三万四万七万九万一索二索五索六索七筒七筒  ドラ九万

ドラ受けのカン八万か、一索二索を払うかだが、ドラ表示牌を含め、どちらも場には1枚ずつ。木戸の選択は七万。次巡に七索を引いてリーチ!
里木も仕掛け、応戦するも、木戸が三索をツモアガリ、1,000は1,100オールで2本場へ。2本場でも木戸が仕掛け、1,000は1,200オールで連荘。

3本場は木戸が形式テンパイで粘り、木戸と里木の2人テンパイで4本場へ。
里木が速い仕掛けでテンパイをとるも、木戸の執念のリーチ!

一索一索二索三索四筒五筒六筒七筒八筒九筒発発発  ドラ六筒

里木も覚悟を決め、無筋を連打。しかし木戸も粘りを見せ、一索をツモり、4,000は4,400オール!木戸が止まらない! いよいよ5本場へ。この局は里木が七対子で先制テンパイをするも、木戸が追いつきメンピンドラでリーチ!
数巡後、河に打たれた一索にロンの声。アガったのは里木!1,600は3,100を木戸から出アガリし、永遠にも感じるような木戸の親番に自ら終止符を打った。

南4局 里木は万が一がないように、細心の注意を払い、自分の手を伏せ、試合が終わった。

優勝は最後の最後まで抜群の安定感を見せ、勝利を掴んだ里木。おめでとうございます!
また、今回唯一のアマチュア決勝進出者の原さんは、第二期帝王戦出場が確定となりました。

長文になりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。