北陸プロリーグ レポート

第15期北陸リーグ 最終節レポート

2017年2月2日

第15期北陸リーグも第5節を迎え、この日でいよいよ4名の決勝進出者が決定する。
現在上位陣にとっては予選通過は勿論の事、決勝は通過順にアドバンテージ(1位通過:40P、2位:20P、3位:10P、4位:0P)があるため、決勝を少しでも有利に進めるべく、出来る限り上位で通過を果たしたいもの。
また当落線上の方は何としても卓内トップを獲得し、4つの椅子に食い込みたい。
そして、決勝進出がかなり厳しい、後方に位置する方は、何をテーマにして残り半荘4回戦を打ち切るか?
これはこれで非常に難しい。
あくまでも最後の1局まで粘り続けるか?せめてトータルポイントをプラスにして終わらせるか?または1回でも多くのトップを取って、来期の自分の打法に繋げようか?
20人いれば20通りの考え方があって良い、と私は思う。
いずれにしても、「歪みの無いように一生懸命打つ事」が大切でなかろうか。
各卓各自、半年間の集大成となる熱戦が繰り広げられた。

先ず、堂々の予選トップ通過者は藤本。
1回戦いきなり倍満をアガリ。

二筒二筒二筒三筒四筒四筒五筒八筒八筒八筒  チー八筒 左向き七筒 上向き九筒 上向き  ツモ六筒  ドラ八筒

チンイツドラ4という痛烈なアガリ。
他3者の出鼻をくじくには充分のアガリで、1戦はこのまま1浮きのトップを取り、トータルポイントを182Pまで伸ばし、前節の2から見事トップ通過を果たした。
私は常々、予選・決勝戦ともに最終日に結果をしっかりと出せるのが「真の強者」だと思っているのだが、藤本はまさにその強者であり、優勝候補一番手である事は間違いない。決勝も藤本を中心に展開していくものと予想される。

次に2通過と続いたのは押川さん。
参加人数21名中唯一全節プラスと、抜群の安定感を誇っての決勝進出。
この日も1戦の親で

七万八万九万東東北北  ポン白白白  ポン南南南  ロン北

この親満をきっちりアガリップ。2回戦も2着と名目通りの結果を残して、勝ち上がりを決めた。
決勝進出は第13期の優勝以来これで実に3期連続で、再びの栄光を目指す。

3位通過は私、浦田。
前節首位に立ち、意気揚々とトップ通過を目論むも、あえなくの3位となった。
2回戦、東1局に高出さんにメンタンピンツモ三色の6,000オールを決められるも、東2局に6,000オールをツモり返す。

二索二索三索三索四索四索七索八索九索北北白白  ツモ白  ドラ八筒

誰が打ってもこの手順になる8巡目の僥幸の親ッパネ。
本来ならここからエンジン全開になるところだが、ここから森田さんに3,900と8,000を立て続けに献上し、終わってみれば森田さんの1人浮きトップ。一時44,000点のトップ目だった私は沈んでしまう。
乱打戦だったとはいえ、6,000オールを引いてのマイナスはこれまで経験した記憶がなく、正直堪えてしまった。
この半荘が響き、結局③②②④とポイントを伸ばせずの1日であった。
決勝戦では、守りの重要性、バランスを今一度確認して、守りからリズムを作る、しっかりとした麻雀を打ち、第1節レポートで公言した「優勝宣言」を是非とも実現させたい。

ここまでの上位陣は前節の成績に比例しての勝ち上がりとなったが、最後の4つ目の椅子に波乱が起こる。
前節トータル4位の光岡さんと5位の小泉さん。
2人の差は最終4回戦を前にして、
光岡さん112.9P
小泉さん72.1P
その差は40.8Pで、勿論逆転が不可能な点差ではないが、直接対決でもないため、半荘1回ではなかなか厳しい点差ともいえた。
ましてや一般参加ながら過去3回の優勝経験を持つ安定感抜群の光岡さんだけに、ここはそのまま順当に行くか?と思っていたが、最終戦に小泉さんが大爆発。
1人浮きの45Pを叩き出し、光岡さんを捲り、まさかの逆転劇となった。
つくづく麻雀とは最後の最後まで分からない、怖い競技だと改めて痛感させられた。

惜しくも次点で予選敗退した光岡さんのトータルポイントは102.6P。
普通ならば充分に通過してもおかしくないポイントではあるが、今期は不運にもボーダーが非常に高く、無念の結果となった。
(ちなみに前期の予選通過ラインが64.0P)

ここで、もう1人だけ選手をご紹介させて頂く。

◯後藤正博(第22期生、二段、血液型B型、好きな手役→リーチ)
彼は今からさかのぼること12年前の2005年度の歴代麻雀最強位であり、そのタイトルをひっさげてプロの門を叩いたという、経歴の持ち主である。
好きな手役を「リーチ」と挙げる通り、まさに攻撃型のタイプで、北陸を中心に活躍をしてきた。
しかし二ヶ月前に突然脳梗塞を患い緊急入院。当然ながらリーグ戦も途中休場されると思いきや、復活を遂げ、見事最終節まで打ち切った。
普通に競技しているように見えるが、懸命のリハビリの成果であり、それは経験した者しか分からないもの。私なんかが軽々しく語る事は許されないことである。
完全復活を果たし、来期も是非とも活躍して頂きたいと願います。

改めて決勝進出者は下記の四名。
1位通過 藤本 鉄也(プロ) 182.0P
2位通過 押川 憲一(一般) 135.9P
3位通過 浦田 豊人(プロ) 133.0P
4位通過 小泉 陽平(一般) 117.9P

果たして勝利の女神は誰のもとに微笑むのだろうか!?
決勝戦は2月12日(日)に行われます。
熱戦をご期待下さい!