北陸プロリーグ レポート

第4期北陸プロリーグ 第8節レポート

令和4年1月16日
第4期北陸プロリーグの最終節が実施された。

1年に及ぶ長い戦いを勝ち抜いて決勝に進むのは4名。
1位より順に紹介していこう。

見事に首位にて決勝に歩を進めたのは若手の木原。
首位を快走していた藤本を最終節にかわして1位での通過。

「今期は8節ある事で後半に勝負できるよう、前半戦は苦しいポイント状況にならないよう意識して戦いました。今期は第1節に苦戦しましたが、全節でマイナスだったのはその第1節だけだったのが良かったです」

鳳凰位戦でも躍進を続け、知名度も全国に広がりつつある木原。
実力充分、気合の充実した、決勝にふさわしい1名が名を連ねたと言えよう。

「決勝はしっかりと攻めて優勝し、グランプリMAXに挑戦できる次のステージに進みたいです」

決勝の大舞台、さらに次なる高みを見据えた木原は、大いに決勝を盛り上げてくれることだろう。

2位通過は、副支部長の藤本。
北陸プロリーグ4期中4回の決勝進出。もはやその実力は盤石と言って良い。

「今期も決勝に残れて嬉しく思っています」

そう謙虚に語る藤本だが、彼にとっては最低限の仕事だったのかとさえ思えてしまう。
しかし続く言葉は、己が実感ではなく他者への叱咤激励だった。

「木戸、本田。彼らが低順位で終えたことが非常に残念です。個人的に2人の実力は知っているつもりなので。8節というスパンの中で結果を残すことの難しさを改めて感じています」

北陸を牽引する彼の目線は、次代の中心を担う選手へ優しく厳しく注がれている。

「決勝は、誰もが思うことですが、やはり勝ちたいです」
「台頭してきている若手と戦う形ですが、あまり意識せず普段通りこなしていきたいと思います」

必ず決勝に進んでいる藤本だが、戴冠はまだ、無い。
それだけに懸ける思いの強さの伝わってくるコメントである。疑うことなく、優勝予想の本命に来るであろう。

3位通過は、2期連続の決勝進出となった梅本
ルーキーイヤーから連続で結果を出している若武者である。

「前期に比べてマイナスが少ないところを見ると、戦い方が安定してきたのかなと思います。ただ、逆に大きくポイントを叩いた節も無いので、もう一歩踏み込む事が出来ればよりスコアを伸ばせたのかもしれません」

私はデビュー前から彼の麻雀を見てきているが、その成長速度に驚嘆を禁じ得ない。
年齢相応に勝って驕ることもなく、決勝に進んでも反省を怠らない。
彼がその才能を開花させた時、どんな舞台で戦っているのだろうか。先輩として楽しみでならない。

「前回は未熟な麻雀をしてしまったので今回は成長した姿をお見せしたいです。2回目なので緊張していたとか言い訳はできません。無駄なミスを減らして最後まで全力で戦います」

ある意味、彼にとって決勝は前回の忘れ物を取りに行く場なのかもしれない。
個人的に最も注目したい選手である。

4位通過は今期デビューの岡田

初出場での快挙であったのだが、事情により決勝を辞退することとなった。
本人も無念であろうが次回の彼の奮起にも期待したい。
よって、繰上りにて進出となったのが次点の里木である。

「今期は内容的にも負けて当然だったと受け入れています。その中で繰上りという事で、岡田プロの気持ちを考慮すれば手放しに喜べることではありませんでした」
「ですが、前回決勝で敗れた悔しさもあり、今期は勝ちたい気持ちが強かったので降ってきた機会ではありますが、僕が、勝ちます!」

前期プロリーグ、プロアマリーグで猛威を振るった男が再び決勝の地に戻ってくることとなった。
繰上りという通常起こりえぬ機会にて手にしたのは偶然か、必然か。
彼の攻撃力が決勝の場にかみ合った時、台風の目となるに違いない。

また、筆を執っている私事ですが、前期と同じく5位にて最終節を迎え、勝負駆けを挑むもまたも敗れ去る結果となった。
またか。と砂を嚙む思いもあるのだが、決勝に進むために何が足りないのか、何を逃しているのか。次への課題として肝に銘じ、来期は違った姿をお見せ出来るように精進したいと思う。

今期の4名は、うち3名が前期から連続しての決勝進出である。
それだけ実力的に抜きんでた、安定した強さを持った選手たちが揃ったと言えるのではないだろうか。
誰が戴冠したとしても、全く違和感のない、実力伯仲の名勝負を生んでくれることだろう

決勝は1月28日。夏目坂にて開催されます。
私自身も共に戦った仲間として、また一麻雀ファンとしてこの戦いの行く末を見届けたいと思います。
皆様応援の程、どうか宜しくお願い致します。

最後になりますが、1年間拙い観戦記にお付き合いいただき誠にありがとうございました。またお目にかかる機会がありましたらどうぞ宜しくお願い致します。

決勝戦の模様はこちらからご覧いただけます。