北陸プロリーグ レポート

第4期北陸プロリーグレポート

【第4期北陸プロリーグ決勝戦 里木が初優勝】

第3期を優勝した本田朋広は、その後に行われる地方リーグチャンピオンシップを制して麻雀グランプリMAXの出場権を獲得、そして勢いのまま勝ち進みグランプリMAXも優勝。
翌年もグランプリMAXを連覇、その後、MリーグTEAM RAIDENに指名されるというドリームロードを歩んだ。
どうやらこれを本田ロードと呼ぶらしいが、地方本部・支部に所属する選手の大きな希望となった。

2022年1月28日に行われた北陸プロリーグの決勝戦、木原翼は初の決勝だが、藤本鉄也、梅本翔、里木祐介は第3期に本田に破れた決勝戦のメンバー。
第2の本田となるべく、またこの舞台に戻ってきた。

木原翼(1位通過、199.3P)
「思い切って攻めて優勝したい。」

 

藤本鉄也(2位通過、162.9P)
10期生、北陸支部の副支部長。4期連続決勝進出。
「ありがたいことに応援を沢山いただいている。若手についていける(攻め負けない)ように頑張りたい。」

 

梅本翔(3位通過、151.5P)
「最終節から今日の決勝まで、誰よりも麻雀を打って練習してきました。全力でぶつかっていこうと思います。」

 

里木祐介(5位通過、71.6P)
「いつも通りよく鳴いて、よくアガって、よく放銃して、最終的に一番ポイントを持っていたいと思います。」

 

4位の岡田拓也が出場を辞退したため、5位の里木が繰り上がり。
岡田は初の決勝進出のため無念だっただろうが、コロナウイルスの流行はどうしようもない。
また来年の決勝進出に期待したい。

 

 

好スタートを切ったのは梅本。東、西、ホンイツの8,000を木原から。

 

 

しかし、この半荘のトップはベテランの藤本。
リーチ、ドラ2と一気通貫、ドラ1の2つの5,200を決める。

 

 

 

木原にとって、今日は厳しい1日だった。
1回戦は高打点のアガリがなく、どちらかといえば戦った4着ではなくジリ貧の4着。
続く2回戦東2局、藤本は二筒三筒三筒からの三筒ポンなので、早いか高いか、どちらもあるか、またはトイトイか、などと読んではいただろうが、このワンチャンスの三索が放銃になって7,700点の失点は厳しい。
手がバラバラならまだしも、木原も役ありのテンパイだった。

 

 

木原は、3回戦にはどうしてもトータルスコアから無理をせざるを得ず、藤本のソーズのホンイツにドラの南を勝負。
鳴かれた後、12,000点の放銃となるという悪循環。
今日は自分の日ではなかったと割り切るしかないだろう。

 

 

 

2回戦に戻るが、里木と梅本の明暗を分けたのはこの局。
ピンフ、一気通貫、ドラ2とヤミテンでも満貫、ツモって跳満の手をリーチとは驚いた。

 

 

コメントから推察するに里木の攻めは多様で、リーチも色々あるのだろう。
対戦経験の多い梅本もそれはわかっている。

 

 

しかし、開かれて愕然とする12,000。
梅本の失着というより、里木の作戦勝ちという見方が適切だろう。

3回戦、梅本は里木とのこのめくり合いを制しトップ。
最終戦に望みをつないだが、今日はここまで。
また来期も見たいと思わせられる麻雀だった。期待している。

 

 

 

 

最終戦は東1局から山場だった。
親番の藤本はドラが暗刻の4巡目テンパイ。難しい選択だが、八万切りのテンパイ外し。
ここから南が鳴ければアガリは確実、里木から直撃できたなら優勝は決まったようなもの。

 

 

しかし、なかなかテンパイし返さない上に、里木に捌かれてしまう。
七万のツモアガリもあっただけに痛恨の逸機。

 

 

このあと、一度はトータルトップに立つものの、最後は里木に競り負け。
戦後のインタビューでも一番ツイてたのでは、と言っていただけに悔しい敗戦だろう。

 

 

最後はこの南3局、里木が逆転したアガリで締めよう。
序盤の切り出しが秀逸で、この一索は受けに回っても止められる牌ではなかった。

 

 

八筒チー、打発でテンパイ)

 

里木「2年前の負けた映像を見直したりして、それが生かせたのかなと。本田さんのように地方リーグチャンピオンシップを制して、グランプリまで登りつめたいです。」

 

 

(文:福光聖雄)