北陸プロリーグ レポート

第24期北陸プロアマ混合リーグ第1節レポート

第24期北陸プロアマリーグのレポートを担当させていただくことになりました、
日本プロ麻雀連盟38期生の堂垂正裕と申します。
レポートの前に簡単に自己紹介をさせていただきます。

私は現在石川県の会社に勤めており、年齢は26歳です。麻雀を始めたのは大学生の頃で、2年ほどやめている時期もありましたが、Mリーグに感化されて、また本格的に打ち始めました。
そして、より上達することを望んで2022年に日本プロ麻雀連盟に入りました。
雀風は特に定まっておらず、どんな戦術でもやりますが、基本的に欲張りです。
それでは、レポートに移らせていただきます。

第24期は一発裏無しの連盟公式ルールで、WRCルールよりも点数を伸ばしづらい。
そんな中で+82.2Pの高スコアで首位スタートしたのは北陸支部の藤本。
初戦4着ながら、残り3半荘を1着、そのうち1半荘は持ち点7万点を超える大トップで首位に立った。

初戦は耐える時間が続く。飛んでくる早い巡目のリーチや、高打点が見えそうな仕掛けに対応させられる展開。
手組みを自身で選択できる余地がないほど、通った牌を選択するギリギリの状態だった。
しかし、ここで焦ってはいない。

試合後に「ラスでも構わないので可能な限り失点を抑えることを優先させていた。」と語ったように、自分の失点を少なくする方向にシフトした。

オーラスにようやく役牌2ドラ1の5,200を加点することに成功する。
順位は4着だったが、内容は満足のいくものだったそうだ。

気持ちが落ちなかったおかげか、残りの3半荘はすべて1着を取った。その中でも7万点超えの1着を取った3回戦は印象に残る局がいくつかあった。

東場の親番、ドラ九索
自身で五筒を切ると二筒待ちのテンパイは入るが、待ちがよいとは言えない。
しかし、一色手なし、場風牌と三元牌に仕掛けなし、七索八索の手出しなし、ターツ落とし(カンチャン)は1名のみという場況から押し返せる人がいないと判断し、即リーチを敢行。相手を回らせることに成功し、終盤に手詰まったと思われる人からロンアガリ。このアガリから勢いに乗り、自分の時間を多く作ることができた。

また、南1局 南家では、ドラ東で以下のような手牌が入る。

二筒二筒二筒三筒四筒五筒六筒七筒東東東南南

二筒五筒八筒南の4メンチャンで、
二筒五筒八筒で跳満、高めの南では倍満もある手。

しかし、終盤までアガリがないまま、六筒を持ってくる。ツモり三暗刻にも受けられるが、六筒七筒に安全度の差がなく跳満でも十分と考えツモ切り。

次巡のツモはなんと六筒。まさかの倍満を逃す形になり、ツモ切ると「ロン、1,500」の声。
なんとも残念な結果に終わってしまったが、その他多くのアガリをものにして7万点超えの1着になった。

首位の藤本を追いかけるのは、豊田さん+74.4Pと京田さん+68.2Pの2人。
豊田さんは今回が初出場で、初戦3着のスタートだったが、そこからは3連勝でスコアを伸ばす。
一度51,300点の大きい1着を取ったのみで、藤本プロのように7万点を超えるようなことはなかったものの、着実にスコアを稼いで首位の藤本と7.8P差の総合2着につけている。

京田さんも初戦3着だったが、そこから豊田さん同様に3連勝。
順調にスコアを伸ばした。3回戦目は1着だったが36,500と素点の少ない状態で決着。
ギリギリの白熱した試合だったことがうかがえる。

連盟ルールは順位点の占める割合が比較的少ないルールであるため、この半荘が影響して総合3着にとどまった。
それでも、首位とは14.0P差で大きく離されておらず、十分に首位を狙える位置だ。

ここからは私自身の感想などを書かせていただきます。
私は今回初めて参加して、成績は▲22.2Pと出だしで少し躓いた形になりました。
連盟公式ルールに苦戦しながらも、手役や形式テンパイなどを意識して実行できたことがよかったと思います。

今回特によかったと思ったのは、親番でテンパイが取れるかも怪しい手牌が来た場面です。

ドラ九筒で、序盤からピンズの一色手に見えるように河を作り、10巡目に以下の手牌。

一万二万八万九万二筒二筒四筒五筒八筒九筒七索八索九索

三色が見えるが鳴かないと間に合わなさそうな手牌で、11巡目に上家から七万が切られるが、ここで一色手でないことがばれると他家が楽になると思い、スルー。

14巡目におそらくテンパイの上家が勝負してきた七筒をチーして、打五筒
ペンチャンを払わずに一色手がテンパイしたアピールをしました。
数巡後、上家が小考し、同巡に切られた七万を切ったため、チーしてテンパイまでたどり着けました。

反省点はリーチ判断や字牌の危険度についてです。
良型の役なしドラなしのテンパイを躊躇なくリーチしたり、低打点のテンパイから、一色手をやっている人がいる中で1枚切れの字牌を押したりなど、連盟公式ルールに適応できていなかったと感じました。
今回だけでも多くの学びがありました。

長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回の第2節4月10日はゲスト節で、スペシャルゲストが4名いらっしゃいます!

スペシャルゲストは
・瀬戸熊直樹プロ
・黒沢咲プロ
・本田朋弘プロ
・山井弘プロ
この4名となっています!楽しみにお待ちください。

(文:堂垂正裕)

順位 名前 プロ/一般 合計 1節 2節 3節 4節 5節
1 藤本 鉄也 プロ 82.2 82.2        
2 豊田 直幹 一般 74.4 74.4        
3 京田 芳宏 一般 68.2 68.2        
4 中谷 徹也 一般 50.8 50.8        
5 山元 一成 一般 46.0 46.0        
6 吉田 健彦 一般 45.2 45.2        
7 志多木 健 プロ 41.8 41.8        
8 押川 憲一 一般 40.4 40.4        
9 小林 和樹 プロ 34.1 34.1        
10 加治 竜也 一般 33.0 33.0        
11 表 勝正 一般 26.0 26.0        
12 窪田 一彦  一般 25.4 25.4        
13 岡田 拓也 プロ 18.7 18.7        
14 戸村 聖一 一般 17.3 17.3        
15 山田 航輔 一般 15.8 15.8        
16 新保 翔太 一般 9.2 9.2        
17 瀧根 克登志 一般 8.4 8.4        
18 宮成 さく プロ 8.0 8.0        
18 里木 祐介 プロ 8.0 8.0        
20 森田 有一 一般 6.8 6.8        
21 荒谷 誠 プロ 4.7 4.7        
22 藤田 竜弥  一般 0.0 0.0        
22 日水 亮輔 一般 0.0 0.0        
24 飯田 輝雄 一般 ▲ 0.1 ▲ 0.1        
25 南 宏生 一般 ▲ 7.3 ▲ 7.3        
26 成田 理良 プロ ▲ 10.9 ▲ 10.9        
27 岡田 雅文 一般 ▲ 12.7 ▲ 12.7        
28 如月 靖之 プロ ▲ 13.3 ▲ 13.3        
29 文月 愛美 プロ ▲ 15.2 ▲ 15.2        
30 松井 直大 プロ ▲ 16.5 ▲ 16.5        
31 宮川 悟 一般 ▲ 18.0 ▲ 18.0        
32 堂垂 正裕 プロ ▲ 22.2 ▲ 22.2        
33 西田 大志 一般 ▲ 24.5 ▲ 24.5        
34 相澤 道徳 一般 ▲ 26.9 ▲ 26.9        
35 梅本 翔 プロ ▲ 28.8 ▲ 28.8        
36 恵比須 均 一般 ▲ 30.4 ▲ 30.4        
37 林 龍司 一般 ▲ 34.5 ▲ 34.5        
38 堀田 徳彦 一般 ▲ 38.9 ▲ 38.9        
39 獅坂 祐一 プロ ▲ 50.1 ▲ 50.1        
40 今村 伸平 一般 ▲ 54.5 ▲ 54.5        
41 栄田 勇作 一般 ▲ 57.0 ▲ 57.0        
42 南 和之 プロ ▲ 62.2 ▲ 62.2        
43 藤岡 誠 一般 ▲ 64.8 ▲ 64.8        
44 浦田 豊人 プロ ▲ 77.6 ▲ 77.6