関西プロリーグ レポート

関西プロリーグ レポート/第16期関西プロリーグ A・B・Cリーグ 第8、9節レポート

Aリーグ9節 宮田豊夢
Aリーグは最終節を前に加熱する。
3回戦まで▲42.4Pで劣勢の貫上にラス前で勝負手が入る。
ここまで24,400でぜひともアガリたいところである。
南3局 南家 貫上のリーチ。
一万二万三万六万七万六索七索八索六筒六筒六筒七筒八筒  リーチ  ロン八万  ドラ九万
これにトップ目の稲岡が飛び込んでしまった。
この7,700で30,000点オーバーとなり、このアガリによって親を引き込んだ貫上。
1人テンパイで1,000オールとし連荘して、1本場。
トップ目の稲岡がテンポよく4巡目にして3フーロの仕掛けをすると、そこに好配牌の貫上が放銃してしまう。
五万五万三索四索  ポン発発発  ポン白白白  チー一筒 上向き二筒 上向き三筒 上向き  ロン二索
非常に早アガリが効く配牌に恵まれた稲岡に分があった試合展開であった。
この4回戦で稲岡は卓内トップの+24.5Pとしトータルでも非常に躍進する結果となった。
決定戦への進出までもう1節。明暗を分ける勝負の行方は?
 
 
Bリーグ8節 山神剛
Bリーグはそろそろ終わりの見えてきた第8節になります。
泣いても笑っても残り3節。笑って終われる様に、皆が激しい戦いを繰り広げています。
1卓(城・上村宜・原田・上村政)
2卓(高谷・辻井・筒井・中川)
3卓(山中・松永・山神・大橋)
4卓(吉本・吉田圭・山室・丸山)
1卓
現在5位の上村政は3回戦で60,000点超えのトップを取るも、4回戦で1人沈みのラスを食らってしまい、▲5.5P。
トータル順位は6位に下がってしまいますが、まだ一息で上位に食い込めるポイント差につけています。
卓内トップは4回戦全てをプラスで終えた城。
今節+30.5Pと残り2節にこの勢いを持ち越せるでしょうか。
2卓
6節、7節と凄まじい加点で微差ながら現在トップに立っている高谷。
2着2着トップ3着と安定した戦い振りで4回戦全てをプラスで終えます。
関西ポイントランキングでも上位の高谷、流石の安定感という所でしょうか。
微差ながら今節もトータルトップをキープしています。
3卓
現在3位の山中、4位の松永の対決になります。
1回戦 微差で迎えたオーラス、あっさりと序盤に松永から「ツモ!」の声が。
三万四万四万五万五万二索三索四索五索五索一筒二筒三筒  ツモ三万  ドラ五索
2,000・4,000で松永がトップスタートとなります。
2回戦
出親を引いた山中が5,800、4,000オールと東1局から点棒を稼ぎます。
そのまま一度も順位を落とさず半荘を走り切り、トップで終局。
3回戦
山神がオーラスの親番で4.000オールをアガリ、そのままトップで終局。
4回戦
山中、松永、大橋が3者3様にアガリを重ね、山神の1人沈みでオーラスを迎えます。
オーラスに親の大橋が連荘を重ねるも山神の1人沈みは変わらず。
オーラス5本場、10巡目の山神の手牌
二万三万三万四万六万七万八万六索八索三筒四筒六筒八筒  ツモ二筒
1人沈みで終わってしまうと順位点が痛い為、ある程度の打点が欲しい所。
巡目や点棒状況によって打牌が変わりそうなこの手牌で選んだのは打四万
上の三色を固定させた。結果的にこれが正解。
三万としていたら山中の
二万四万九万九万二索三索四索四索五索六索二筒三筒四筒
これに放銃して終局でした。その後七筒を引き入れリーチ、すぐに松永から8.000の出アガリ。
順位点含め、たった一牌で15P程左右してしまう為、ラスを引きながらも心中は「助かった!」という思いでした。
4回戦のトップはオーラスで3着目から上位をごぼう抜きした大橋。
この卓は全員が1回ずつトップを分け合い、ポイントもトータル順位も全員それほど変わらず、でした。
4卓
現在2位の山室は首位返り咲きを常に狙っているでしょう。
しかし結果は3着3着2着3着と中々振るわず。
ラスを引かない安定感で素点をキープし、▲6.9Pと悪いながらもまずまずの現状維持といった所でしょうか。
この卓でポイントを伸ばしてきたのは吉本。
トップ2回、2着2回で+62.6Pを稼ぎ、6位から一気に2位まで浮上。
高谷とのポイント差も10P程と残り2節で首位を目指してくるでしょう。
第8節まで50P程の差は簡単に逆転するような展開が続いており、残り2節、昇級争いも最後まで目が離せないと思います。
 
 
C1リーグ後期3節 行野拓幸
C1リーグも3節となり後期の折り返しとなりました。この節の結果から昇級降級がみえてくる戦いだと思います。
1卓
(土田・辰巳・福原・中野)
3位の福原は▲39.7Pとしましたが、順位は変わらず3位のままです。7節で大きくマイナスした辰巳は+50.9Pとし一気に挽回しました。
2卓
(獅坂・行野・稲垣・音羽)
2回戦までのポイントが全員マイナスの2卓。トップをとることのできなかった行野が▲28.5Pとしました。+30.1Pのトップをとった音羽がプラスとなり、昇級も視野に入るところまで加点しました。
3卓
(後藤・川上・柿本・富田)
2位の川上と4位の富田の同卓となりました。富田は安定した成績で2位に浮上。川上は4回戦の1人沈みもあり大きくマイナスしましたが、まだトータルプラスで昇級の十分狙える位置です。柿本は+48.8Pとし、マイナスを大きく返しました。
4卓
(木下・高橋悟志・長野・南田)
1位の高橋悟志はマイナスとしたものの堅実な打ち回しで、トップをキープしました。長野が+60.3P木下が+47.2Pとマイナスから一気にプラスになりました。その2人のマイナスを背負う形になり、南田が苦しいマイナスとなりました。
依然として高橋悟志が+100越えのポイントで首位を守っています。2位以下はかなり差が詰まり、5位から9位までが全員+20P台の団子状態となっています。またマイナスも全員が▲50P以上となっていて4節は昇級・降級争い共に激しい戦いになりそうです。
 
 
C2リーグ後期3節 吉田拓也
今節で丁度折り返しとなったC2リーグ。2つの昇級枠を巡り緊張感の高まる中対局は始まりました。
1卓(伊原 宮澤 掛樋 楠木 吉田)
現状2位以下を大きく引き離しているトータルトップの宮澤と、この辺りで巻き返しをはかりたい伊原。
他の3名も順位を考えるならもうひと押しが欲しい所ですが、各々の思惑が入り乱れた対局は一進一退を繰り返します。
楠木起家で始まった5回戦。開局から5万オーバーまで加点すると、それに負けられない掛樋も南場の親で奮起。6,000オールを含めて5本場まで積み上げます。
この猛攻に苦しくなったのはトータルトップの宮澤。
一時は1万点を割り込む所まで落ちこんでいました、が、南3局の親番で猛連荘。
2,600オール、4,000は4,100オールをアガリ見事原点復帰に成功しました。
そしてオーラス。8巡目
一万二万三万九万九万二索三索四索四索五索六索一筒三筒  ドラ一索
この形から二筒をツモリますが、このままでは終わらせないと四索切りのフリテンリーチを敢行。ほどなくドラ一索を引きアガリして6,000オールを炸裂させました。
2時間を越える大熱戦。4者の意地がぶつかりあった対局でした。
2卓
(秋山 高橋 根越 山本)
卓内トップは+44.5Pで高橋。これまでは低調でしたがこれでトータルを▲5.1Pまで回復させました。
本人は「反省点も多かった」と謙虚でしたが次節に向けて大きな励みになったのは間違いありません。
「各者のトータルを考慮しながらゲームを進めた」
と対局後にコメントしていた根越は+17.8P。これで3節連続プラス収支と安定感を見せつけます。
秋山は+7.7P。そして山本は▲70.0Pとこれまでのプラスを吐き出し下位転落となってしまいました。