関西プロリーグ レポート

関西プロリーグ レポート/第12期関西プロリーグ A・B・Cリーグ 第3節レポート

Aリーグレポート : 米川基紀
1卓 中田×藤川×貫上×米川
2卓 横山×佐々木×勝間×上村
3卓 玉木×中川×仁科×辻本
先月末に十段戦も始まり、鋭気を養ってリーグ戦に臨む事ができた。
1卓。4人全員がプラスで、前半戦の天王山といったところか。
初戦オーラス、満貫ツモでトップになる2着目の藤川が中盤過ぎにリーチをかけるも2人テンパイで終了する。
2回戦目はオーラス、テンパイ争いを制する満貫を仕留めた中田が1人浮きのトップに立つ。
中田4→1、藤川2→3着、貫上3→2着、米川1→4着とがっぷり4つに組んで迎えた3回戦目は最初から乱戦モード。東1局は中田の立直タンヤオピンフ三色対米川の立直三色ドラ1、東2局も中田の立直ピンフ一通に米川が立直役牌イーペーコーの3面張で立ち向かう。
南1局は、藤川がダブル立直ダブ南を一発でツモると南2局は、貫上が七対子ドラドラを立直してツモりあげる。
オーラスは、中田の仕掛け、貫上のドラポン、米川の跳ね満に囲まれた藤川が価値ある1,000点をアガリ最終戦に弾みをつけた。
4回戦目南2局、藤川がイーペーコードラ3を三面張から手頃な字牌単騎に変えてアガリきり、その後は軽い手で流しにかかる。
オーラスは、米川のツモればトップになるタンヤオピンフ三色の立直も成就せず藤川の1人浮きで終了した。
トータルでは上下50ポイント程差がついてしまったが、締まった見所の多い勝負だった様に思う。
ダブロンも数回あり、そのどれも安い方がアガっていたのが印象的だった。
2卓は、これまであまり調子の良くなかった上村が奮起する。1、2回戦の貯金を3回戦の1人沈みのラスで溶かすも、最終戦のトップで卓内1位で終了した。
3卓も、ここまでくすぶっていた仁科が爆発する。初戦ラススタートも2回戦目にコツコツアガリを重ねて八万点オーバーのトップを叩き出すと、最後までその貯金を守り切った。
中団が密集し、これから更に厳しい勝負になると思うと楽しみが増すばかりだ。
Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計 順位
1 藤川 議次 7.1 51.9 19.0 78.0 1
2 中田 一幸 7.8 41.4 24.0 73.2 2
3 貫上 洋志 19.7 27.1 ▲ 18.3 28.5 3
4 仁科健一郎 ▲ 25.2 ▲ 20.2 51.0 5.6 4
5 横山  毅 34.0 2.8 ▲ 33.7 3.1 5
6 辻本 翔哉 ▲ 7.2 ▲ 16.1 10.6 ▲ 12.7 6
7 米川 基紀 ▲ 8.6 20.9 ▲ 26.7 ▲ 14.4 7
8 勝間 伸生 26.7 ▲ 48.3 4.6 ▲ 17.0 8
9 佐々木 亮 ▲ 5.8 ▲ 7.6 ▲ 5.0 ▲ 18.4 9
10 玉木 章司 51.3 ▲ 53.2 ▲ 18.1 ▲ 20.0 10
11 上村 宜久 ▲ 93.1 0.8 34.1 ▲ 58.2 11
12 中川  保 ▲ 26.7 0.5 ▲ 46.5 ▲ 72.7 12

Bリーグレポート:栗津裕貴
1卓(中川、大森、堀、近野)
1卓は堀、中川の両名が大きなプラスを2節までに叩いており、大森、近野がどのようにして2人の加点を止めるかに注目が集まります。
3回戦終了時点で4人のポイント差はあまり開いていませんでしたが、この時点で堀が▲18.1Pと抑え込みに成功しているように思えました。
しかし、4回戦東一局の堀の親番で18,000点18,300点12,600点と跳満、満貫を連発。
9万点にも届きそうな点数を持ち、4回戦だけで+67.9Pを叩き出しました。
結果は堀、中川共にプラスで大森、近野はマイナスと厳しい展開となりました。
2卓(筒井、藤沢、宮田、坂本)
2卓では宮田がポイントを重ね、前回大きなプラスを叩いた坂本は今回それをすべて吐き出してしまうという明暗別れる結果となりました。筒井、藤沢も浮きに回り調子が徐々に良くなっていると感じます。
3卓(稲森、西原、粟津、掛樋)
3卓は一回戦東2局、掛樋の七対子ドラ2海底ツモの3,000・6,000から場が動き始めました。粟津も次局に中・メンホンの8,000をアガリ返すも、東2局が決定打となり掛樋が1回戦を制しました。
2回戦では1回戦にマイナスを引いてしまった西原が、
六万七万八万二索二索三索四索五索六索七索  チー六筒七筒八筒  ドラ二索  ツモ八索
フリテンの二索五索八索待ちを高めの八索でツモアガリ2,000・3,900、気合を見せる。
南3局ラス前で粟津。
六万七万八万六索七索八索九索九索六筒七筒八筒中中  ドラ八索  ツモ九索
4,000オールをツモりトップへ浮上。その後も、7,700の1本場8,000。
9,600の2本場10,200と連荘を繰り返しプラス53.3Pを叩きました。
このまま粟津が独走するかと思われたが、稲森がそうさせてはくれませんでした。
4回戦東2局親・粟津。
稲森が晒した形からは想像もできないような高い手をツモアガリました。
二索六万六万六万三筒三筒三筒五筒五筒五筒  チー四索五索六索  ドラ六万  ツモ二索
3,000・6,000のアガリで粟津に親かぶりさせました。
これが響き稲森がトップを取り、粟津は少しプラスを戻す結果となりました。
3節が終わり上下にポイント差が如実に表れてきました。
今後は点差を踏まえた戦い方が重要になってきそうです。
Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計 順位
1 堀  昭義 68.9 93.9 49.8 212.6 1
2 原田 保正 ▲ 21.3 124.1 2.9 105.7 2
3 宮田 豊夢 44.0 19.5 13.9 77.4 3
4 中川 由佳梨 33.8 18.2 2.0 54.0 4
5 筒井 宏晶 18.0 ▲ 20.8 17.8 15.0 5
6 粟津 裕貴 ▲ 2.2 ▲ 40.0 57.2 15.0 6
7 富田 淳一 20.2 ▲ 50.0 39.5 9.7 7
8 稲森 英子 1.0 ▲ 3.5 5.4 2.9 8
9 坂本 誠裕 ▲ 0.5 46.7 ▲ 45.8 0.4 9
10 西原 佳隆 17.0 ▲ 2.3 ▲ 29.9 ▲ 15.2 10
11 近野理智男 5.8 ▲ 12.4 ▲ 40.4 ▲ 47.0 11
12 掛樋 忠雄 ▲ 40.8 13.0 ▲ 32.7 ▲ 60.5 12
13 延原 明美 ▲ 67.2 ▲ 17.2 10.8 ▲ 73.6 13
14 藤沢 周平 ▲ 29.5 ▲ 59.3 13.1 ▲ 75.7 14
15 大森孝太郎 ▲ 23.4 ▲ 66.9 ▲ 11.4 ▲ 101.7 15
16 中野 孝治 ▲ 26.8 ▲ 45.0 ▲ 53.2 ▲ 125.0 16

C1リーグレポート:近野彌生
折り返し地点となる第3節、今まで積み上げてきた点数がいよいよ昇級争いに大きく影響してくる局面です。
1卓では、1回戦目で一度もアガリできなかった谷上がひたすら失点を抑え、3回戦目で大物手をアガリました。
谷上
一万二万二万三万三万四万五万六万東東東北北  ドラ三万  ロン四万
放銃したのは近野。その時の手牌が以下の形でした。
近野
三万三万七万七万二索二索三索三索四索四索六筒七筒八筒
すでに6巡目でこのテンパイでしたが、なかなか両面にならないまま中盤で四万をツモらされ、マンズの染め手をしている谷上に対してさすがにドラは切れないと引いたばかりの四万を悩んでツモ切っての放銃。2回戦目でトップ目の谷上からチンイツを直撃してトップを奪取した近野に対し、意趣返しを果たした、といったところでしょうか。
そのままの勢いに乗った谷上がトータルトップに、そしてコンスタントにアガリを続けた木下が谷上と大差のないプラスで終了しました。
今節、一番大きなポイントを得たのは2卓の大橋。1回戦目に満貫を打ち込んでのスタートでしたが、東3局で七対子ドラドラをホウテイで秋山から打ち取り、上位陣の争いに参戦できるだけの十分な位置につきました。
大橋
九万一索一索五索五索六索六索七索七索三筒三筒八筒八筒  ドラ三筒  ロン九万
しかし秋山も3回戦目でホンイツチャンタをアガるなど粘りを見せつけ、プラスを死守。
赤木も同じくプラスで終了し、後藤ひとりにマイナスを押し付ける結果となりました。
大橋に続いて大きなトップを取ったのが4卓の上村。もともとの素点が+40Pほどあったので、今節の結果を加えて一気に暫定トップの山本に並びました。
その山本はというと、トップを走るがゆえに必然的に吉田、三好、田村の猛攻に合いました。しかし山本はその攻撃をうまくかわして微々たるマイナスで終了。トップの座は上村に譲ることになりましたが、未だに上位にいることに変わりはありません。
山本に次いで暫定2位についていた吉田も、4回戦目のオーラスでリーチ三色ドラ1を田村から打ち取りマイナスを回避。
吉田
三万四万五万七万八万九万四索四索七索九索七筒八筒九筒  ドラ七索
吉田の上家である三好が六索をチーして678の形を晒しており、場にはすでに九索が2枚切れていました。
さらに吉田のリーチ後の捨て牌に七索五索が並んだために田村は八索を落としたようですが、これが田村にとっては痛恨の放銃となりました。
麻雀における結末には常に悲喜がつきまといますが、みながそれぞれ頂きを目指すからこそ、その全てに意味が残るのではないでしょうか。残すところあと2節、それぞれの選手が最後まで意味のある結果を目指して、突き進んでほしいと思います。
C1リーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計 順位
1 上村 政雄 30.5 9.6 30.1 70.2 1
2 吉田 哲史 52.6 4.5 8.8 65.9 2
3 山本 善嗣 40.2 31.2 ▲ 6.0 65.4 3
4 三好 直幸 29.4 15.1 18.1 62.6 4
5 大橋 慶一郎 26.6 ▲ 17.2 32.1 41.5 5
6 中安 武尊 ▲ 6.0 58.6 ▲ 12.3 40.3 6
7 谷上 脩平 3.9 8.0 27.2 39.1 7
8 秋山 淑子 33.9 ▲ 37.7 3.1 ▲ 0.7 8
9 赤木 由実 6.0 ▲ 20.8 10.3 ▲ 4.5 9
10 木下 恭子 ▲ 27.2 ▲ 3.1 25.2 ▲ 5.1 10
11 田村  豊 0.8 ▲ 9.8 ▲ 20.9 ▲ 29.9 11
12 近野 弥生 12.4 ▲ 8.9 ▲ 40.1 ▲ 36.6 12
13 藤原 仙三 ▲ 31.8 ▲ 5.9 ▲ 21.7 ▲ 59.4 13
14 丸山  直 ▲ 37.8 ▲ 28.0 ▲ 9.9 ▲ 75.7 14
15 山室 太二 ▲ 65.9 ▲ 22.1 1.5 ▲ 86.5 15
16 後藤 俊孝 ▲ 67.6 5.5 ▲ 46.5 ▲ 108.6 16

C2リーグレポート: 永田知也
今節から1人休場のため5人卓が3卓と4人卓2卓での開始となりました。
C2リーグは前後期5節ずつとなっているため、第3節で折り返しを迎えます。
この節まででマイナスの人はそろそろプラスにもっていかないと苦しくなってきます。
5卓(中山、長野、吉本、大久保、永田)
現在吉本以外はポイント的に昇級ラインにはまだまだ足りていない状況。
1回戦から満貫クラスのアガリが多く出る展開となりましたが親での連チャンを生かし、大久保のトップスタートとなりました。
2回戦、吉本がこのキレイな手を高目ツモで仕上げ3,000・6,000をものにします。
二万三万四万三索四索五索四筒四筒五筒六筒六筒七筒七筒  ツモ五筒  ドラ五筒
しかし、他3人も譲らず、オーラスを迎えた時点で4人が2,000点以内という大接戦となりました。
親の永田が軽く連チャンして35,000越えまでもっていった2本場、長野から仕掛けが入りこの形でツモ。
二万二万四万五万六万七万七万四索五索六索  チー四筒五筒六筒  ツモ二万  ドラ七万
2,000・3,900は2,200・4,100のアガリで2回戦は長野のトップで終了しました。
3回戦は永田がトップとし次の4回戦は南場でまたも大久保の長い親が始まります。
前局に親満を放銃していたのですが、それを取り戻す十分な点数を叩き出しトップ目に立ちました。
一時永田に捲られますが、最後はテンパイ料で再逆転して大久保のトップとなりました。
5回戦、開局早々中山に大物手を予感される手牌が入ります。
発中トイツから白も重ね、すぐさま白をポン。
大三元の予感がした直後長野からこのリーチが入る。その時中山の牌姿がこの形。
二索三索四索四索四索五索発発中中  ポン白白白
この後六索を引き四索で放銃しました。中山にとっては惜しい一局となりました。
結局5回戦はここまで大きなマイナスだった吉本がトップで意地を見せました。
1卓では現在トータルトップの伊原がこの手をアガるなどプラスで終えトップを維持しました。
二筒二筒四筒四筒六筒六筒七筒七筒八筒九筒九筒東東  ツモ八筒  ドラ八万
同卓の稲岡はプラス50P近い卓内トップでポイントを大分戻してきました。
「今日は見えていた」と言うように相手のアタリ牌がほとんどわかったそうです。
残り2節、稲岡の巻き返しにも注目したいです。
C2リーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計 順位
1 伊原 達矢 63.8 45.8 16.2 125.8 1
2 森下 恭好 80.7 ▲ 32.3 35.4 83.8 2
3 下村 学 16.5 ▲ 13.0 71.3 74.8 3
4 山中  翼 79.1 ▲ 32.9 28.3 74.5 4
5 小西 輝彦 22.0 47.5 ▲ 2.6 66.9 5
6 川崎 諒介 1.9 49.4 6.1 57.4 6
7 吉本 卓矢 55.3 27.5 ▲ 35.7 47.1 7
8 城 裕介 51.6 ▲ 11.1 40.5 8
9 永田 知也 ▲ 4.0 2.8 34.2 33.0 9
10 鎌田 周平 9.4 ▲ 7.0 19.9 22.3 10
11 高瀬 真濃 ▲ 19.8 20.1 8.3 8.6 11
12 大久保 朋美 ▲ 13.2 ▲ 1.5 16.4 1.7 12
13 山神 剛 29.4 20.6 ▲ 51.1 ▲ 1.1 13
14 稲岡 ミカ ▲ 68.5 11.1 48.5 ▲ 8.9 14
15 森元 直哉 ▲ 19.9 ▲ 24.2 20.1 ▲ 24.0 15
16 中山 千鶴 9.5 ▲ 10.5 ▲ 26.8 ▲ 27.8 16
17 木下 誠二郎 10.8 ▲ 46.1 ▲ 17.3 ▲ 52.6 17
18 疋田 豪 ▲ 14.9 0.4 ▲ 52.8 ▲ 67.3 18
19 川上 直也 ▲ 8.8 ▲ 28.0 ▲ 35.4 ▲ 72.2 19
20 赤木 里恵 ▲ 37.8 ▲ 22.1 ▲ 15.4 ▲ 75.3 20
21 西村 友和 ▲ 47.9 ▲ 19.5 ▲ 26.4 ▲ 93.8 21
22 長野 恵美 ▲ 29.1 ▲ 76.9 9.9 ▲ 96.1 22
23 東 範泰 ▲ 120.9 42.4 ▲ 19.7 ▲ 98.2 23
24 土田 小緒里 ▲ 48.2 ▲ 27.5 ▲ 53.4 ▲ 129.1 24