九州プロリーグ レポート

九州プロリーグ レポート/第16期九州プロリーグ A・B・Cリーグ 最終節レポート

Aリーグレポート:新谷翔平
A卓(新谷×大和田×青木×小車)
B卓(西原×藤原×中尾×浜上)
C卓(柴田×福田×塚本×安東×小川)
今回Aリーグレポートを書かせていただく24期生の新谷翔平です。よろしくお願いします。
九州プロリーグもいよいよ大詰め。この4回で決勝に残れるか、はたまたBリーグへと降級かが決定する。
決勝への進出は上位4名、降級は下位2名となっているが、9節終了時は、
1位 大和田 +164.0P
2位 新谷  +155.2P
3位 小車  +152.7P
4位 青木  +70.7P
5位 藤原  +45.6P
6位 西原  +44.8P
7位 中尾  +40.3P
8位 浜上  +11.1P
9位 柴田  ▲17.2P
10位 福田  ▲122.3P
11位 塚本  ▲169.7P
12位 安東  ▲224.8P
13位 小川  ▲241.4P
となっている。また、最終節の卓組は上から4人ずつ区切って行われる。
A卓の大和田、新谷、小車は8割方安泰といったところか。ただし、青木にトータルポイントで抜かれるとかなり危険になる。そのため、大和田、新谷、小車は青木のリーチにはほとんど向かって行かないことが容易に想像できる。
逆に、青木は難しいところ。もちろん卓内の誰か1人を抜くのがベストだが、B卓からポイントを上乗せしてくる人間がいることを考えると、無理に3位以上を狙いに行くのではなく、+30程度の加算でも決勝進出の可能性はかなり残る。
B卓はかなり混戦模様だ。藤原、西原、中尾は4位の青木と25~30P差。A卓の青木が0~20P程度のプラスで終えるなら、藤原、西原、中尾は50P程度のプラスをすればよい。これはかなり現実的な数字だろう。浜上も青木がもしマイナスなら、トータルポイント卓内トップで終われればかなり可能性がある。
全員が少しでもポイントを多く稼ぎたい状況なので、打撃戦になるだろう。
C卓は柴田だけが決勝の可能性が残っているが、可能性はあまり高いとは言えない。ただ柴田は降級の恐れが無いため、100P稼ぐ麻雀ができるのが唯一の救い。100Pプラスできたら可能性は十分残るので、超攻撃麻雀になるだろう。
また、降級争いは塚本、安東、小川の3人か。
上にも書いたが、上位3人は青木のリーチ等には向かわず、局を消化することがメインになる。特に青木の親番は流すことに意識をおく。すると、例えばタンピンイーペーコーの1シャンテンでもチーしてテンパイをとるシーンも増えるだろう。事実、1回戦に私が東場で2,600オール、南場で4,000オールをアガるとその他は軽いアガリで局が進んでいった。1回戦は大和田の1人沈みのラス(▲26.4P)で終わり青木は2着(+4.6P)となり、青木は大和田に対して31P縮める。これを後2回すればほとんど差がなくなるので青木に望みがつながった。
しかし2回戦、大和田がトップをとる。青木は浮きの3位だが、トータルで3位を目指すのはかなり厳しくなってきた。青木はB卓の誰かに抜かれないように方向転換を強いられるが3回戦目、さらに青木は追い打ちを食らうかのようにラスを押し付けられ、3回戦終了時にはトータルポイントでB卓の中尾、西原に抜かれていた。
4回戦に入る前にトータルポイントは4位・中尾(+76.9P)、5位・西原(+67.5P)、6位・青木(+58.5P)、7位・藤原(+35.7P)であった。
中尾、西原、藤原は同卓のため、基本的には卓内トップを目指すことになる。が、別卓の青木がプラスする可能性もあるため、トータルポイント4位の中尾でも最終半荘は浮き以上で卓内トップを目指さなくてはいけない。
青木は中尾、西原がマイナスしてくれることを願い、最終半荘トップをとれれば可能性が残る。
4回戦、東1局に大和田が2,000・4,000をツモって東2局、大和田に、
六万六万七万九万三索三索三索五筒五筒五筒東  暗カン牌の背発発牌の背  ドラ東
9巡目に打東でテンパイする。次巡にすぐ東をツモってツモ切りすることになるのだが…
巡目は進み14巡目、マンズのホンイツをしている青木がチーしてテンパイ模様。私の牌姿は、
四万五万六万三索四索五索二筒二筒二筒三筒四筒六筒八筒
これに東をツモり少考の後、河に置いたが御用となる。
一万一万一万五万六万六万七万七万八万東  チー二万 左向き三万 上向き四万 上向き  ロン東
もちろん、東が1枚も見えていなければこの巡目ならオリていただろう。しかし、そもそも2枚見えの字牌は放銃率は低い。またホンイツをしているとはいえ、仕掛けがチーのため仮に放銃になっても6翻に放銃する可能性はかなり低いと考え切ったが…
このアガリを機に青木の猛攻がくるかとおもいきや、どうやら思うように手が入らず、4回戦も青木は4位で終了となった。
B卓では最終戦は中尾がトップをとり、決勝への椅子をもぎとった。
こうして決勝は、
1位通過 新谷翔平 (皇帝位決勝:3年ぶり2度目)
2位通過 大和田篤史(同:初出場)
3位通過 小車祥  (同:初出場)
4位通過 中尾多門 (同:初出場)
このメンバーとなった。
決戦は2月1日、2月2日。絶対に負けられない戦いはもうすぐだ。
決勝への意気込みは、西川舞プロがインタビューをしてくれたので、そちらを紹介させていただきます。
決勝インタビュー:西川舞
新谷 翔平
一地方リーグの決勝だが、私はこのタイトルが欲しくて欲しくてたまらない。
また、プロらしい最高の対局にして、それを観戦に来てくれる方や後輩達に伝えたい。
この中で私が1番年下だが、入会期は1番早い。先輩として負けるわけにはいかない。
必ず勝ちます。
大和田 篤史
初めての九州Aリーグ参戦で、始まる前は決勝に残れるとは思ってませんでした。ただただ自分の麻雀を貫いた1年で、決勝進出という1つの結果は素直に喜んでいます。
決勝は12回戦という、麻雀では吹けば飛ぶような短期間なので、結果にとらわれず、リーグ戦同様自分の麻雀だけをやっていこうと思っています。
小車 祥
プロテストを受けたばかりだった頃、大和田と話したことがある。
「いつか皇帝位の決勝で一緒に戦いたいね」
それが実現することが素直に嬉しい。
新谷も中尾も普段からとても仲の良い仲間で、手強い相手だと認識しているが、もちろん一歩も譲る気はない。
とことん勝ちに拘って戦います。
中尾 多門
27期の中尾です。今回の決勝進出により、私の「人生」=「麻雀」という思考が少しだけ証明されているようで1人嬉しく思います。だから最後まで「麻雀」で勝負するつもりはありません。重くて、深い、崇高な舞台だからこそ、隠しきれずに出てくる人間力。
4人と、その舞台に関わる全ての方々全員での、決勝に見合う、「人生のぶつかり合い」を楽しみにしています。よろしくお願いします。
Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 新谷 翔平 ▲ 30.9 62.8 62.0 59.6 ▲ 27.8 ▲ 34.1 ▲ 59.8 100.2 23.2 43.1 198.3
2 大和田 篤史 40.3 27.3 ▲ 14.1 37.6 58.4 50.4 11.1 ▲ 47.5 0.5 15.3 179.3
3 小車 祥 ▲ 2.5 18.1 2.2 ▲ 46.7 56.6 39.1 ▲ 18.0 37.9 66.0 ▲ 32.8 119.9
4 中尾 多門 16.7 81.1 ▲ 51.8 ▲ 7.0 41.0 55.1 ▲ 21.6 ▲ 22.9 ▲ 50.3 58.5 98.8
5 西原 亨 1.8 39.7 71.4 61.2 ▲ 52.9 ▲ 15.5 88.2 ▲ 80.5 ▲ 68.6 12.7 57.5
6 青木 胤道 35.8 4.6 21.9 ▲ 5.3 ▲ 35.8 ▲ 20.4 21.2 32.5 16.2 ▲ 25.6 45.1
7 藤原 英司 ▲ 2.7 13.6 19.2 ▲ 13.6 50.1 ▲ 32.7 3.3 8.3 0.1 ▲ 1.1 44.5
8 浜上 文吾 31.6 ▲ 8.8 3.3 ▲ 26.5 ▲ 13.4 ▲ 7.0 ▲ 3.8 24.8 10.9 ▲ 71.1 ▲ 60.0
9 柴田 祐一朗 ▲ 18.0 ▲ 36.3 61.5 ▲ 14.3 46.5 9.7 ▲ 2.6 ▲ 74.6 10.9 ▲ 56.9 ▲ 74.1
10 福田 正道 ▲ 38.1 ▲ 66.9 ▲ 37.5 13.8 10.3 4.7 ▲ 65.8 32.7 24.5 43.8 ▲ 78.5
11 塚本 将之 15.6 ▲ 81.0 ▲ 67.5 ▲ 83.6 ▲ 50.2 0.7 76.9 12.7 6.7 33.3 ▲ 136.4
12 安東 裕允 ▲ 63.9 ▲ 21.9 ▲ 85.3 ▲ 2.2 ▲ 23.5 ▲ 11.7 17.3 ▲ 22.9 ▲ 10.7 ▲ 0.2 ▲ 225.0
13 小川 善章 ▲ 6.7 ▲ 33.3 ▲ 5.3 26.0 ▲ 59.3 ▲ 40.3 ▲ 86.4 ▲ 2.7 ▲ 33.4 ▲ 21.0 ▲ 262.4

決勝進出者 4名   降級者 2名
決勝進出&降級ライン:順位枠内に表示
 
Bリーグレポート:宮崎皓之介
A卓(弘中×服部×宮崎×藤井)
B卓(石原×矢野×菊池×鶴)
C卓(相本×古本×藤岡×陣野×福田)
D卓(伊東×下山×安永×山本×氷室)
これまで長い戦いを繰り広げてきた九州リーグも残すところあと1節となった。
ここまでの戦いで皆がいろんな事を感じたに違いないだろう。今期に手ごたえを感じた者はその感覚を大事にするだろうし、思うような結果が得られてない者は悔しさを糧に更なる向上を目指すだろう。
各自、様々な思いを胸にリーグ戦に臨んでのではないだろうか。
そして自分は、九州Aリーグに昇級するため、今回は絶対に負けられない。
これまでにない緊張があったことは今でも覚えている。
初めに今回の自分と同卓する方の紹介をしていきたいと思う。
なお最終節の卓組はポイント上位者より4名ずつ割り振られる。
まずは暫定2位の服部である。
私の知る服部は麻雀の引き出しが多い器用な人のイメージで、安定感に優れているタイプ。
第4節でもポイントを伸ばして暫定2位となる。
次に暫定3位、弘中。
弘中はテスト生でありながらも力強い麻雀の持ち主であり、今期も自分の良さを最大限活かしながらここまで進んできた印象。自分は同卓した際、弘中の果敢な攻めによく苦しめられた。
最後に紹介するのは暫定4位、一般参加の藤井さん。
藤井さんとは何度か同卓させていただいたが、自分の印象は思い切りの良い打ち手である。
仕掛けや捌きの巧みさは目を見張るものがあり、それを支えている的確な読みは藤井さんの良さなのだろう。
同卓者の紹介は以上である。
今回も一切気の抜けないメンバーであり、各々に良さがあるため今日も苦労するだろうと思ったことを覚えている。
今から対局内容について触れたいと思う。1回戦は藤井さんの良さが光った半荘になった。
東1局の親の弘中より、ドラの暗槓が入るも藤井さんがかわし、南1局には北家の藤井さんがヤミで弘中より以下のアガリ。
二万四万五万五万五万六万七万八万九万九万北北北  ロン三万  ドラ二万
このアガリが効き、藤井さんは1回戦見事トップとなる。
逆に弘中は1人沈みになってしまい、苦しい立ち上がりとなった。
1回戦ポイント
藤井:+20.5P 宮崎:+9.1P 服部:+2.4P 弘中:▲32.0P
2回戦、ここで自分に大物手が入る。南1局、西家で、
一索一索二索二索二索三索四索五索六索七索  チー八索 左向き七索 上向き九索 上向き  ドラ一索
高めのドラなら倍満であるこの手、ポイントリードができる限り欲しい自分にとっては、何としても決めたいが藤井さんよりリーチが入る。とてつもない緊張が自分を襲ったが、軍配は自分にあがった。藤井さんより五索を出アガリ、12,000を得る。このアガリが響き2回戦は自分がトップとなった。
2回戦ポイント
宮崎:+24.3P 弘中:+16.3P 服部:▲9.7P 藤井:▲30.9P
3回戦を制したのは弘中。ここまで自分の麻雀を打たせてもらってない印象だったが、3回戦には普段の力強い麻雀が見られトップを勝ち取る。逆に苦しい立場となったのは服部。これまで弘中と藤井さんに巧みに打たれ、思うようにアガリをさせてもらえない印象を受けた。そして九州Bリーグは泣いても笑っても残すところ1半荘となった。
3回戦ポイント
弘中:+17.4P 藤井:+6.3P 宮崎:▲7.1P 服部:▲17.6P
最終戦である4回戦、ここで遂に我慢を続けてきた服部が会心のアガリを決める。
東4局南家、親の現物待ちであるタンピンドラ2を自分よりアガリ、続く南1局には先制の親リーチを掛ける。そのときの服部の気迫は凄まじく、リーグ戦に対する思いが詰まったリーチだったのだろう。
このリーチに待ったをかけるのは藤井さん。
中をリーチ前にポンしていた形から、リーチ後に2つ仕掛けて服部より以下の形でアガリを決める。
五筒六筒七筒白  ポン発発発  チー一筒 左向き二筒 上向き三筒 上向き  ポン中中中  ロン白  ドラ五筒
親のリーチに対して果敢に攻めた藤井さんが、見事12,000をアガリこの半荘で大きなリードを得る。
この後も自分は藤井さんに苦しめられるも逃げ切り、長い戦いが終わった。
4回戦ポイント
藤井:+35.2P 宮崎:▲2.2P 服部:▲12.1P 弘中:▲21.0P
ここからは、自分の感想というよりも、Aリーグに昇級するにあたっての抱負を、この場を借りて書きたいと思う。
自分が最終節で思ったことは、今までのリーグ戦で一番、自分の卓に観戦に来られる方が多かったことだ。
これまでの自分は、人に麻雀を観られる機会が少なく、あまり意識したことがなかった。
しかし、これから自分が九州Aリーグに参加していくことで、今までより多くの方に麻雀を観ていただくことになるのだろう。その際、見苦しい態度や根拠のない打牌をして、観戦される方を失望させることのないように、これまで以上気を引き締めて麻雀に臨んで行きたいと思う。
Bリーグ

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 宮崎 皓之介 プロ 49.9 33.2 18.6 82.1 24.2 208.0
2 藤井 崇勝 一般 60.4 23.1 21.6 ▲ 12.3 31.1 123.9
3 弘中 栄司 テスト生 15.0 44.5 36.6 20.5 ▲ 19.3 97.3
4 服部 学 プロ 25.2 8.5 44.2 43.8 ▲ 37.0 84.7
5 石原 忠道 一般 ▲ 8.6 ▲ 34.6 9.1 85.7 17.1 68.7
6 菊池 豪 プロ 84.8 ▲ 75.6 96.5 ▲ 67.7 8.8 46.8
7 鶴 浩昭 プロ ▲ 45.7 60.6 ▲ 21.1 39.1 ▲ 16.3 16.6
8 古本 和宏 プロ 86.2 41.8 ▲ 22.8 ▲ 112.0 5.1 ▲ 1.7
9 藤岡 治之 プロ 19.8 73.0 ▲ 100.0 ▲ 41.9 43.6 ▲ 5.5
10 矢野 拓郎 プロ ▲ 60.9 30.5 ▲ 13.3 41.7 ▲ 10.6 ▲ 12.6
11 相本 長武 一般 9.7 ▲ 22.9 14.3 ▲ 3.2 ▲ 47.2 ▲ 49.3
12 伊東 宏倫 プロ ▲ 59.8 ▲ 100.0 ▲ 20.9 67.5 41.3 ▲ 71.9
13 陣野 良貴 プロ ▲ 39.0 ▲ 35.5 25.9 ▲ 57.9 11.8 ▲ 94.7
14 安永 敏郎 一般 ▲ 79.9 ▲ 59.6 ▲ 25.6 9.4 54.0 ▲ 101.7
15 福田 譲二 プロ ▲ 59.3 ▲ 30.6 5.6 ▲ 23.6 ▲ 13.3 ▲ 121.2
16 氷室 哀華 プロ ▲ 29.4 7.3 ▲ 86.1 ▲ 53.4 ▲ 8.8 ▲ 170.4
17 山本 江利香 プロ ▲ 26.3 ▲ 108.1 ▲ 3.7 ▲ 18.8 ▲ 22.8 ▲ 179.7
18 下山 哲也 プロ 54.9 1.9 ▲ 52.6 ▲ 150.0 ▲ 63.7 ▲ 209.5
19 川崎 行広 プロ ▲ 100.0 21.5 ▲ 48.3 ▲ 100.0 ▲ 100.0 ▲ 326.8

昇級者 2名   降級者 5名
昇級&降級ライン:順位枠内に表示
前期成績はこちら
 
Cリーグレポート:進栄二
A卓(進×樋口×松本×吉田)
B卓(榎田×濱田×西川×福嶋)
C卓(柴田×佐藤×馬場×水町×松尾)
D卓(高野×大渕×永井×友保×田中)
E卓(山本×河野みのり×北島×高末×河野まや)
2014年、新しい年を迎えて雪のちらつく寒さの厳しい1月の折り、九州プロリーグ最終節が行われた。
今年初の公式戦であると同時に締めくくりでもある。皆さまざまな思いを胸に挑んだことだろう。
外の寒さとは対称的に会場は熱気に満ちていた。
今回のレポートは、私の現在所属するCリーグ決勝卓の自戦記である。
最終節の組み合わせは前節終了時のポイントで決まる。
A卓(1位~4位)
松本:+122.9P 樋口:+109.7P 吉田:+99.2P 進:+80.1P
となった。今期のCリーグ昇級枠は6名、4位~8位までは40ポイント差の間にひしめく大混戦となっていた。
おそらく上位の松本、樋口、吉田は優勝が目の前に見える位置ではあるが、昇級を前提としてトータル順位を意識した戦いをしてくるだろう。
一方、私の立ち位置は昇級ボーダーで、いつも以上に厳しい戦いを強いられるだろう。
それぞれの思惑が交差するなか負けられない戦いが始まった。
1回戦。大きな点棒移動はなく均衡したまま迎えたオーラスで、私は2,000・4,000をアガリトップを取った。
トータルポイントは以下となった。
松本:+132.8P 樋口:+90.7P 吉田:+89.6P 進:+98.8P
続く2回戦。南1局の樋口の親番で先手を取ったのは私。8巡目のリーチは以下の手牌。
二万三万四万五万六万七万二索二索七索八索二筒三筒四筒  リーチ  ドラ七索
しかし、アガれる雰囲気はなく、流局かと思われた18巡目、ヤミテンに構えていた樋口から4,000オールの声があがった。このアガリをものにした樋口が1人浮きのトップを取り、2回戦終了時のポイントは以下の通りとなり私にとって厳しい状況となった。
松本:+123.4P 樋口:+119.5P 吉田:+88.4P 進:+80.6P
3回戦、アップテンポで進んで行く局。軽いアガリで樋口、吉田がポイントを積み重ねていた。
そして、浮上のきっかけをつかめずに迎えたオーラス。
24,000点の3着目で最後の親番を迎えた私、絶対的に落とせない親番で得た配牌は以下。
二万四万七万八万二索四索七索九索三筒四筒九筒西北白  ドラ四筒
かなり苦しく思われたが、順調なツモをみせ9巡目に以下のテンパイ。
六万七万八万二索三索四索七索七索三筒四筒五筒六筒七筒  リーチ
そして11巡目。あっさり五筒を引き当てた。このアガリで何かが変わったかのように、私は5本場まで積み1人浮きのトップ。3回戦終了時のトータルポイントは以下の通りとなり、優勝、昇級争いは最終戦までもつれることとなった。
松本:+103.8P 樋口:+115.7P 吉田:+76.9P 進:+115.5P
そして迎えた4回戦。東3局。好配牌を得た私の5巡目のリーチは以下の手牌。
五万五万六万六万七万七万八万八万三索四索五索六索七索  リーチ  ドラ八万
渾身のリーチであったが、12巡目に樋口が300・500をツモアガリかわされる。
続く東4局で親番を迎えた私に再び手が入る。配牌は以下。
九万九万九万二索七索九索二筒三筒四筒東東白白白
ダブリーを選択せずに手変わりに備えた私は、3巡目に打たれた東を仕掛けた後、6巡目の手牌が下記。
七万九万九万九万二筒三筒四筒白白白  ポン東東東  ドラ四万
松本さんから安目の7,700をロンアガリする。次局2,600は2,700オールをツモアガリ、私はゲームを優位に進めた。そしてオーラスを迎えて以下の点棒状況。
()内はこのまま終了したときのトータルポイント。
進45,100(+134.6P)
樋口22,300(+104.0P)
松本20,100(+85.9P)
吉田32.400(+83.3P)
運命を決めるオーラスは、まず私が吉田から4,800ロンアガリする。
続く1本場で、吉田が意地の2,000・3,900は2,100・4,000をツモりゲームは幕を閉じた。
私は最終戦をトップで飾りCリーグ優勝とBリーグ昇級を手にすることができた。
ひとつの戦いを終えたが、戦いはこれからも続いていく。来期に向けて日々精進して行きたいと思う。
Cリーグ

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 進 栄二 プロ 14.4 29.5 34.3 1.9 59.3 139.4
2 福嶋 千春 テスト生 ▲ 23.3 28.4 56.9 9.7 31.7 103.4
3 樋口 徹 プロ 23.6 29.1 12.7 44.3 ▲ 7.7 102.0
4 柴田 祐輔 テスト生 14.3 1.2 46.0 ▲ 17.7 55.0 98.8
5 吉田 彩乃 テスト生 43.9 38.7 ▲ 8.8 25.4 ▲ 12.5 86.7
6 松本 路也 一般 55.7 ▲ 27.1 109.6 ▲ 15.3 ▲ 39.1 83.8
7 佐藤 健治 プロ 50.9 ▲ 15.0 ▲ 0.9 6.7 38.8 80.5
8 榎田 賢二郎 プロ ▲ 28.1 20.8 12.0 47.9 14.5 67.1
9 松尾 樹宏 プロ ▲ 36.9 94.5 ▲ 23.3 13.8 12.6 60.7
10 西川 舞 プロ 40.2 10.5 ▲ 24.5 50.5 ▲ 31.6 45.1
11 濱田 貴幸 一般 ▲ 35.0 8.7 26.9 48.7 ▲ 14.6 34.7
12 馬場 貴洋 テスト生 ▲ 44.4 ▲ 12.9 60.9 25.8 ▲ 26.8 2.6
13 大渕 俊介 テスト生 ▲ 10.8 23.7 ▲ 27.8 ▲ 41.8 54.3 ▲ 2.4
14 高野 翔太 テスト生 ▲ 54.5 109.6 ▲ 39.9 ▲ 46.9 ▲ 3.0 ▲ 34.7
15 山本 秋桜里 プロ ▲ 10.4 ▲ 100.0 ▲ 63.2 40.1 95.6 ▲ 37.9
16 永井 勝晴 テスト生 24.6 ▲ 28.0 ▲ 28.9 ▲ 42.6 10.9 ▲ 64.0
17 水町 慎一 プロ 0.0 ▲ 31.7 36.1 ▲ 12.8 ▲ 80.6 ▲ 89.0
18 高末 丈永 一般 ▲ 17.4 ▲ 79.2 ▲ 10.3 ▲ 35.1 42.2 ▲ 99.8
19 友保 美香里 プロ ▲ 25.5 ▲ 67.9 ▲ 21.0 31.5 ▲ 18.0 ▲ 100.9
20 田中 悠紀夫 テスト生 ▲ 38.0 ▲ 16.9 ▲ 100.0 52.9 ▲ 46.2 ▲ 148.2
21 河野 みのり プロ 4.9 ▲ 100.0 ▲ 26.5 ▲ 16.0 ▲ 14.2 ▲ 151.8
22 藤瀬 恒介 一般 3.6 ▲ 39.2 3.9 ▲ 29.9 ▲ 100.0 ▲ 161.6
23 公文 寛明 一般 ▲ 54.3 ▲ 6.2 ▲ 1.0 ▲ 22.4 ▲ 100.0 ▲ 183.9
24 河野 まや テスト生 ▲ 15.0 ▲ 54.2 ▲ 33.0 ▲ 65.4 ▲ 30.3 ▲ 197.9
25 北島 勇輝 プロ ▲ 22.1 ▲ 12.5 ▲ 5.9 ▲ 100.0 ▲ 93.3 ▲ 233.8
26 久保 真輝 一般 ▲ 12.4 4.1 ▲ 85.3 ▲ 57.3 ▲ 100.0 ▲ 250.9

昇級者 6名
昇級&降級ライン:順位枠内に表示
前期成績はこちら