静岡プロリーグ レポート

第16期静岡プロリーグ 第2節レポート

静岡プロリーグの会場の2階はフローリングのため土足厳禁であり、室内に入るにはスリッパに履き替える必要がある。

それに伴い、2階には室内用のスリッパが大量に用意されている。
ちなみに今節、2階を訪れた際にピンク色のウサギのようなスリッパが置いてあった。

以前、クリスマスの時期に女性従業員がピンク色のクリスマスツリーを購入したという話を聞いた。このピンクのスリッパもその女性従業員が買ったのだろうか。
その光景を思うと微笑ましく、何をされても許せる気分になってくる。

フローリングの部屋で卓の椅子に座り対局を待っていると、実家のリビングにいるような気分になる。このまま待っていたら、実家で母がよく作ってくれた、甘い卵焼きと鶏の唐揚げが入ったおにぎりでも出てきそうだ。
私の母はあまり料理が上手な方ではないが、私はそのおにぎりを好んで食べていたことを思い出す。

対局前にこんな緩んだ気持ちになるなんて、対局者に失礼だ。
しかし、こんな思いを馳せられるようになったのは月日の経過が生み出す風情である。
こんな出来事でも、私の人生の名シーンになり得るのかもしれないのだ。

・・・弛緩した気持ちで私は対局までの時間を過ごしていたが、今節も刺激的な対局となった。

大谷翔平の『109kmのスローカーブの後に投じた159kmのストレート』のような、対局前と対局中の緩急が静岡プロリーグの魅力なのかもしれない。

そんなこんなで静岡プロリーグ、第2節開幕。

1卓
藤島健二郎 × 青嶋宏樹 × 杉村泰治 × 渡辺洋巳

結果
藤島 +85.3P(+24.9P) 渡辺 +17.2P(+17.2P)
青嶋 ▲27.0P(▲27.0P) 杉村 ▲75.5P(▲75.5P)

前節、精彩を欠いた『俯瞰の眼差し』が猛威を振るい、大きな卓内トップ。
マイナスを返済して20人抜きの大勝利。藤島は前節の結果を受けて、自身の麻雀を見直したとのことである。私も精進しよう。

渡辺は藤島を何とか振り切りプラスで終えた。好調の藤島に攻め返して一矢報うなど、今期の渡辺は一味違うかもしれない。

青嶋は勝負に入り込めなかったか・・・。奮起に期待。

杉村は痛恨の大マイナス。笑顔が印象的な杉村だが、今節は笑顔ではいられないか。

2卓
鈴木郁孝 × 大橋幸正 × 佐藤伶太 × 島崎涼

結果
大橋 +41.6P(+117.4P) 島崎 +13.8P(+13.8P)
佐藤 ▲0.9P(+58.2P) 鈴木郁 ▲54.5P(+69.0P)

大橋が2節連続の卓内トップ。大橋は2節終了後、『反省すべき点は多かったが、楽しい対局だった。』という弁を述べていた。次節もその意気で駆け抜けて欲しい。

ブランクを感じさせず、鳳凰位戦も好調である島崎はプラスで纏めた。

佐藤は足踏みか。立直で攻める姿勢は良かったが、少々空振りしてしまったか。

そして、前節+100オーバーの鈴木郁が大きくマイナス。しかしトータルは+69.0P。まだまだこれからである。次節も無骨に攻めるだろう。

3卓
中寿文 × 蓮沼友樹 × 斉藤隆 × 土屋幸弘 × 石津寿人

結果
蓮沼 +51.5P(+119.3P) 斉藤 +16.3P(+16.3P)
土屋 +13.5P(▲18.5P) 中 ▲17.3P(▲17.3P)
石津 ▲96.0P(▲96.0P)
※石津はペナルティのため▲30.0P

蓮沼がポイントを伸ばしトータルトップとなった。今期は違う。本人がそれを一番感じている。次節もいつも通り対局に挑む。

斉藤・土屋は何とかプラスで終えた。
斉藤は1回戦のノー和了のラスを取り返した上でのプラスだが、土屋は前半が好調にも関わらず失速。両者はほぼ同ポイントだが、今節の所感は全く違うものであろう。今後に期待したい。

中・石津はマイナススタート。

中は気合十分の闘牌だったが、今一歩の結果。次節の闘いは見物である。

石津は痛恨のマイナス。次節、今節の我慢を燃料にして、一気にマイナスを返済する石津に期待しよう。

4卓
岡本和也 × 木原翼 × 望月雅継 × 中村裕之

結果
中村 +27.0P(+14.7P) 木原 +4.6P(▲15.1P)
望月 ▲0.8P(▲59.3P) 岡本 ▲30.8P(▲65.8P)

中村は確かなアガりを重ねて、静岡で初の卓内トップ。現静岡チャンピオンの田中を追って、このまま突っ走るか。

木原は冷静な試合進行でプラスで終えた。その名の通り、大空を自由に飛ぶように突き抜ける闘牌を期待したい。

望月は前半のマイナスを後半の2トップで見事返済。持ち前の高打点で、卓内のみならず卓外の観戦者をも魅了して欲しい。

岡本は2節連続のマイナス。手になっていない状態での放銃など、少々バランスを崩していたか。次節はマイナスの返済を目標に闘って欲しい。

熱戦はまだまだ続く。

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 蓮沼友樹 67.8 51.5                 119.3
2 大橋幸正 75.8 41.6                 117.4
3 鈴木郁孝 123.5 ▲ 54.5                 69.0
4 佐藤伶太 59.1 ▲ 0.9                 58.2
5 天音まこと 31.8                   31.8
6 藤島健二郎 ▲ 60.4 85.3                 24.9
7 斉藤隆 0.0 16.3                 16.3
8 中村裕之 ▲ 12.3 27.0                 14.7
9 島﨑涼 0.0 13.8                 13.8
10 渡辺洋巳 ▲ 13.4 17.2                 3.8
11 川崎義之 0.0                   0.0
12 京平遥 0.0                   0.0
13 鈴木秀幸 0.0                   0.0
14 田中寛治 0.0                   0.0
15 木原翼 ▲ 19.7 4.6                 ▲ 15.1
16 中寿文 0.0 ▲ 17.3                 ▲ 17.3
17 土屋幸弘 ▲ 32.0 13.5                 ▲ 18.5
18 青嶋宏樹 0.0 ▲ 27.0                 ▲ 27.0
19 鷲見隼人 ▲ 27.4                   ▲ 27.4
20 太田昌樹 ▲ 29.1                   ▲ 29.1
21 平野敬悟 ▲ 33.0                   ▲ 33.0
22 平岡理恵 ▲ 39.2                   ▲ 39.2
23 望月雅継 ▲ 58.5 ▲ 0.8                 ▲ 59.3
24 岡本和也 ▲ 35.0 ▲ 30.8                 ▲ 65.8
25 杉村泰治 0.0 ▲ 75.5                 ▲ 75.5
26 石津寿人 0.0 ▲ 96.0                 ▲ 96.0