リレーエッセィ

第110回リレーエッセイ:大亀 あすか

みなさん、こんにちは。
日本プロ麻雀連盟30期生、大亀あすかです。

あまり文章を書くのが得意ではないので、読みづらかったらごめんなさい。
声優としてわたしを知っている方、プロ雀士としてわたしを知っている方、わたしの事を知らない方に、もっと私の事を知ってほしく、コラムを書いてみました♪
すこし長いですが・・・最後までおつきあい頂けると嬉しいです。

 

― 麻雀との出会い。

麻雀との出会いは某麻雀アニメに出演したのがキッカケでした。
休みの日はパチンコ、スロット、家でゲームなんてざらなくらい一人遊びの達人でした。
わたし、友達が少ないので・・・笑。

そんなわたしが、麻雀のような人と遊ぶゲームにはなかなか触れる機会もありませんでした。
ですが、出演しているのは麻雀アニメ。キャラに近づくという意味でも麻雀のことをもっと知りたいと思いました。

アニメのアフレコ後、みんなが麻雀の勉強会をしていたので参加したり、そのうち麻雀という共通の趣味でみんなとプライベートでも集まるようになっていました。
友達、と呼んでいいのかな?仲間が増えて、嬉しかったなぁ・・・。

点数はおろか、役もわからない所からスタート!
最初に覚えた役は国士無双、最後に覚えた役はピンフです。
ピンフは字牌が頭になるのが怖かったから、なかなか覚えられなかったのです。
ここだけ聞くと、おいおい、大丈夫か・・・って思いますね。
安心してください!覚えました!笑

 

― プロを目指すまで

プロになる前、1度だけ映像の仕事で打たせて頂く機会がありました。
緊張したけど、楽しかったのです。
もっとお仕事で麻雀打てたら楽しいなぁ・・・なんていつしか思うようになり・・・。
でも、現実はそんなに甘くありません。
わたしなんて、麻雀が打てる声優といっても2番煎じ、3番煎じなのです。
他に打てる方は沢山います。
知名度だって、そんなにありません。

正直、悩みました。
諦めるべきかなぁとも思いました。

丁度その頃、「麻雀格闘倶楽部」で遊んだり、「麻雀最強戦」を見ていたわたしは、麻雀プロという存在を意識するようになっていました。
可能性を感じたのです!
気づけば、どちらにも出たいなぁ、そう思うようになりました。
思うのは簡単!でも、出演したり、プロになるのは簡単な事ではありません。

そして、致命的な事に気づいたのです。

そう、わたしはあまり頭が良くありませんでした。
計算も苦手で、物を覚えるのも苦手、集中力もない。

なりたい、って思うのは簡単だけど・・・本当になれるかな・・・。不安がよぎりました。
でも、やるだけやってみないとわからない!やらずに後悔するより、やって反省しよう!
どこから出てきたのかわからないポジティブ思考でプロになることを決意しました。

 

― いざ、道場へ!

プロ麻雀団体といっても、色々なところがあります。
わたしは麻雀格闘倶楽部で遊んでいたので、日本プロ麻雀連盟の扉を叩きました。
連盟には「道場」というところがあります。ここでは競技ルールで麻雀を打つことができます。
わたしはフリー雀荘に行ったことがなかったので、道場の扉を叩くのも緊張しました。
ですが、プロの皆さんやお客さんが優しく・・・緊張はあっという間にとけていきました。
その後も道場に行ったり、仲間たちと頻繁に麻雀会をしながら、少しずつ、少しずつ、麻雀を覚えていき、いよいよプロ試験の季節がやってきました。

正直言うと・・・ギリギリまで受けるか悩みました。
わたしは声優です。声優の仕事が入ればリーグ戦にも定期的に出ることはできません。
麻雀のプロになるといっても、声優の仕事と両立できなければ本末転倒なのです。
でも、やらない後悔よりやる後悔の方がどんな結末になっても納得がいく!!と思い、覚悟を決めて応募しました!

試験はみなさんと同じように1次試験、2次試験、3次試験を半年かけて受けました。
プロ雀士には養成施設などありません。
この半年間でプロ雀士の素質を見られるだけでなく、同時にプロとしての在り方も教わりました。
プロ雀士とは、麻雀が打てればそれでいい、というわけではないのです。
こんなに丁寧に教えてくださるとは思わなかったので、ビックリしましたが、それがのちのち役に立つのですから、教わって良かったなぁと今でも思っています。

 

― 日本プロ麻雀連盟の一員へ

結果は・・・なんとかギリギリ・・・一番下のEリーグ合格を頂きました。
わたしを合格にするか不合格にするか最後まで悩まれたと思います・・・。

連盟に入り、会長と話す機会ができました。
わたしの実力じゃまだTV対局の仕事はさせられない。ハッキリ言われました。
でも、これは「そんな実力でプロとしてTV対局をしたら恥をかくよ」という事だったのだと思います。
素人だったらいいかもしれません。ですが、連盟員になったからにはプロです。プロ雀士としての麻雀を打たなければなりません。正直、プレッシャーでした。

でも、わたしは打つためにプロになったのだから、そのくらいの覚悟はあるだろう!と自分に言い聞かせ、奮闘する日々を過ごしました。

連盟に入り約1年。プロ雀士になって、初めてのお仕事を頂きました。
打ち手ではなく、MCのお仕事。プロ雀士というより、声優に近いお仕事でした。
声優というお仕事がこのような形で繋がるとは思っておらず、とても嬉しかったです。
プロ雀士だけど、声優。どちらのお仕事も、出来ることがわたしの幸せでした!
ただ、MCというのはあまり得意な分野ではなかったので不安でしたが、やれるだけやろう!やらない後悔よりやって反省だ!という思いでさせて頂きました。

この時、実況、解説も目の前で見させて頂きました。
TVでは見たことがあったけど、実際目の前で見るというのは自分がそのとき思った疑問なども聞けて、贅沢だなぁ・・・なんて思いながら。(笑)

視聴してくださるみなさんには色々な方がいらっしゃると思います。
麻雀番組が大好きな方、なんとなく見てみた方、麻雀のことはよくわからないけど見ている方。
麻雀に関して、大切な事は先輩が言ってくださる。
わたしにできることは、より多くの皆さんに楽しんでもらう事。
恥をかいてもいいから聞けることは聞こう!なんて思いながら実況席でご一緒させて頂きました。
麻雀番組のMCは声優として、プロ雀士として、とても勉強になりました!

そして・・・
ついに、その時はやってきたのです。

 

― 思い描いてた未来の先へ

連盟に入って約1年半。麻雀番組「てんパイQUEEN」のオファーを頂いたのです。
MCではなく、打ち手として。会長の言葉がよぎり、今の私の雀力で打っても大丈夫なのかな・・・と悩みましたが、やるだけやってみよう!と出演させて頂くことにしました。

前回映像対局した時は声優として。今回はプロ雀士として。
以前とは確実に違う目線で麻雀をしている自分がそこには居ました。
当然だよね・・・昔は点数もあまりわかってなかったんだから・・・。

その時に比べたら確実に成長したと思います。(してないとおかしいよね。笑)
ですが、プロ雀士としてはまだまだ未熟です。失敗や選択ミスも沢山します。それでも、やっぱり、プロになって良かった。
会長の思いも、定期的に勉強会を開いてくださり麻雀を教えてくれるプロの方々も。
連盟だからこそ、こんなに成長できたんだろうなぁと思うのです。
そして、きっと、これからも成長していける。そう思っています。

プロになりたいきっかけの一つだった麻雀格闘倶楽部。
わたしは最新作に参戦させて頂いています。ひとつ、またひとつ、夢が叶いました。

夢って、叶ったら終わりじゃないと思うの。次の夢に繋ぐための通過点にすぎない。
だからこそ、わたしは次の夢に向かって歩いて行かないとね。

麻雀を覚えたきっかけから、今の私まで。
ざっくりになってしまいましたが、書いてみました。
麻雀も人生も夢も、全てに共通することは、挑戦する心と諦めない心。
そして、私に関わって下さる全ての皆さんに感謝する心。
いつも応援してくださり、本当にありがとうございます。

まだまだ知らない事沢山あるし、毎日が勉強だけど・・・。
声優として、プロ雀士として。
これからも、みなさんと一緒に成長していければいいなと思っています。

長くなってしまいましたが、
最後まで読んで下さりありがとうございました!

これからも、どうぞよろしくお願いします!

大亀 あすか

※編集部
日本プロ麻雀連盟ホームページ「リレーエッセィ」のコーナーは今回を持ちまして一旦終了とさせていただきます。
新年度4月からは新企画がスタートする予定ですのでお楽しみに!!