プロ雀士インタビュー

プロ雀士インタビュー/第158回:プロ雀士インタビュー 仲田 加南  インタビュアー:HIRO柴田

優勝を決めたその日の夜に一通のメールがきた。
「こんな下手で申し訳ないのですが、、、インタビューお願いしたいんです!ずっと前から決めていて、お忙しいでしょうがご検討お願いします」と。
断る理由もないし忙しくもない、しかしなんというか「ずっと前から」なんて言われるとこちらが嬉しいものである。
仲田加南(なかたかな)
9/13生まれ
21期生 段位五段
第21期 新人王
第5期 プロクイーン 5位
第7期 プロクイーン 2位
第35期 王位戦 3位
第4期 女流桜花 優勝
第11期 女流桜花 優勝
戦跡をみればわかるとおり連盟を代表する数々の女流のうちの一人。
ただ、前回の優勝はまだ映像を通しての対局ではなかったので、彼女の打ち筋や魅力が知られていない時で、映像での今回の優勝は非常に自己アピールに繋がったはずだ。
インタビューはそのスタジオ。
 
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柴田「まずは優勝おめでとうございます!」
仲田「ありがとうございます。今日はこの後解説でしょ?これどーぞー」
油断した、いきなり高そうなチョコレートをくれたのだ、一方こちらは手ぶらで早くも戦況は劣勢。
これがタイトルホルダーの厚みか、、、
柴田「インタビューご指名ありがとね」
仲田「優勝した時の打ち上げの場で、運営スタッフにすぐ聞いたんですよ~」
柴田(言葉にできないけど嬉しいです(笑)ま、まずは桜花の感想などを牌譜をみながらしましょうか好きなこと喋ってください!」
仲田「ん~やっぱり観戦記でもふれられていたけど、11回戦の内容が悪いことかな。極めつけはオーラスの六索放銃」
 
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柴田「あれは本当に最悪だよね。画面越しに見ていたけど、一呼吸おいて欲しかったね。手拍子で打つ牌ではないかな~。でもね。。。」
仲田「でも、あのオーラスの放銃が結果論だけど三つ巴になって、最終戦3者がアガリ競争になったのがプラスに作用されたのかな~って」
柴田「これは僕も見解は一緒で、すべては結果論だけど、最終戦が魚谷さんとのマッチレースだったら圧勝されていた気がするし魚谷さんはそれほど強い。でも普通にあの局面で放銃はできない。あれでポイント上での勝率はぐっと下がるからね」
仲田「あとは、魚谷さんが本当に3日間きになってしょうがなかった。凄く意識させられちゃったよ」
柴田「なるほど~魚谷さんに意識がいっちゃってるんだね。僕は宮内さんの麻雀の充実感がとても素晴らしくうつったよ。でも優勝後、僕がメールしたんだけど、危なっかしくてドキドキさせられちゃうのってさ魅力なんだよね。観ている人達にわくわくさせられるプロはやっぱいいよ!」
仲田「本当にすみません(笑)」
柴田「自分で良かったな~っていう局はないですか?」
仲田「2回戦の南2局で、
八万九万二索二索二索七索八索九索二筒四筒六筒七筒八筒九筒
4巡目に二索を打てたとこかな?ピンときたんですよね」
 
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柴田「リアルタイムで見ていたけど二索二筒六筒あたりが打牌候補かな、二索打ちはピンズをチーに対応できるよね。でも先に8巡目の四筒引いてテンパイ逃してるしこれが良いの?」
ここから軽く麻雀論争になる。。。。。仲がいいのも困ったものだ
仲田「他家からリーチがきて、即座にチーしてすぐロンだから良いんじゃないですか」
柴田「そ、そうですね(我慢我慢)たしかに松岡さんを空回りさせているダメージは計り知れないかもね、自分で七万使ってるし、ドラの北まで打ち出して満貫級のリーチを流局で手を開けることすらできないわけだし」
仲田「でしょ」
柴田「でも7年ぶりの優勝良かったよね!その年は桜花の前に王位戦とプロクイーンの決勝に残って観戦に行ったの今でも覚えているよ。プロクイーンは悔しかった記憶があるな~」
{地元が一緒ということがわかってから、僕は仲田の決勝を見に行くようにしていた。}
仲田「懐かしいですね、当時は今見ると本当に下手だなと思うし、よくあれで優勝できたなって思う。あと応援に来てくれたのは覚えてますし、伊藤優孝プロにいたってはプロになる前から漢塾でお世話になっていたので、入ったばかりの新人王戦で場外馬券のついでだからと言って観に来てくれたんですよ!」
柴田「知らなかった!凄いね!優孝さんはついでとかいって観に来てくれるのが本当に格好良いですよね」
 
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柴田「そーいえば忘年会の時、優孝さんに仲田さんにお祝いしましょう!って僕が提案したら「え?優勝したの?」って言ってたな・・」
仲田「これ以上欲しい物なんてないって言ったのにね(笑)でもかわいい物は好き~」
仲田プロの祝勝会&忘年会
この時の忘年大会も仲田の優勝
柴田「今後の抱負などお願いできますか?」
仲田「桜花を獲ることによって色々なチャンスを逃さないようにしたいです。後はなんといっても鳳凰位戦をがんばる、これが一番大事」
柴田「リーグ追いついてもいいけど追い越さないでね・・」
今期、和久津さんがA1リーグに昇級したことは、すべての女流プロに刺激を与えたと思う。今後の仲田の活躍に期待したい。
 
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