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第85回『中盤の組み立て方』

2014/01/14
執筆:ダンプ大橋


明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いいたします。

と、お決まりな文句から入りましたけども、皆様、昨年はどういった1年を過ごされましたでしょうか。
素晴らしい1年を過ごせた方、あまり良い1年を過ごせなかった方、色々いらっしゃるとは思いますが、
今年1年が素晴らしい1年となるようお祈りさせていただきます。

さてさて、前回から引き続き、今回は中盤について書かせていただきたいと思います。
と、その前に前回から続いている内容ですが、あくまで私ダンプ大橋がこんな事を考えながら打っているというだけであって、これを真似すれば必ず麻雀が強くなるわけではありません。
むしろ弱くなる可能性だってあります。

そもそも、この中級講座の正しい利用法としては、ただ、書かれている事を真似するのではなく、こういう考え方をした相手がいるという事を認識していただき、ご自分の麻雀の引き出しを増やしていただく事だと思っています。

過去にこの中級を書かれた面々を見ると、佐々木寿人プロ、白鳥翔プロ、滝沢和典プロなど、
自分とは明らかに違ったタイプの方が揃っております。

理想は、書かれている事全ての良いところだけ吸収する事なんでしょうが、それは中々難しい。
誰でも簡単にそんな事ができれば、世は天才に溢れ返る世界となってしまいます。

それならば、自分の理想や似ているプロの書いた講座の内容を主軸に置き、それ以外のプロについては、あくまで参考程度に留めておけば、今の自分がブレる事なく、レベルアップがはかれるのではないでしょうか。

ただ、いつだって必要な事は自分で考える事です。
書かせていただいている講座ですが、決してゲームの攻略本と同じではないのです。

さて、前置きはこの辺で、中盤についての考察を行わせていただきましょう。

序盤を経て、捨て牌が2段目に差し掛かる頃には、自分を含めた4名の手牌の進み具合がおぼろげながら見えてくるかと思います。
基本麻雀は、河と手牌だけを照らし合わせる状態よりも、他家との距離を計る時間の方が多いゲームです。
自分と相手の距離が近ければ近いほどぶつかり合い、遠ければ遠い程、一方がオリにまわるでしょう。

例えば、自分の手牌がタンピン三色ドラ1の1シャンテンだったとします。
どこかの受けが極端に薄いというわけでもありません。
漠然とした質問になりますが、この時、相手がかけてきたリーチにオリますか?
さらに、自分の手牌が役無し愚形の2シャンテンで、同じように相手がかけてきたリーチにオリますか?

前者はオリず、後者はオリると答える方がマジョリティを占めるかと思います。
結局はこういう事で、中盤は相手との距離が非常に重要になってきます。

逆に、距離が上手く掴めていないと、こちらの愚形で安い先制リーチに、相手の本手リーチが追いかけてきて、あえなく放銃となってしまうかもしれません。もちろん、愚形の先制リーチが勝つことも、1回1回の勝負に限ってはあるでしょうが、長い目で見れば、やはり本手が勝つのが道理。
追いかけられて放銃が目立つ方は、この辺りの見直しが必要かもしれませんね。

それじゃあ、どうやって相手との距離を計ればいいのか。
非常に難しい問題です。

ネット麻雀は、相手のデータを比較的容易に見る事ができます。
例えば、麻雀格闘倶楽部ならフーロやヤミテンのグラフ、アガリ翻数の傾向も見る事ができるので、テンパイ気配が出ていても、ヤミ率が極端に低いプレイヤーなら、まだテンパっていないと推測する事ができるでしょう。

さらに、手出しツモ切りを見ていれば、容易とはいかないまでも、相手の実際のシャンテン数と自分が予想するシャンテン数が大きくズレる事は少ないと思います。とはいっても、確実にこの人は○シャンテンだ!と予想するのではなく、○~○シャンテンぐらいかなと予想する事がコツです。

麻雀みたいに、自分から見えない情報が多いゲームでは、ある程度の範囲を予想しておいて、その範囲内において対応をする方が良いと思います。もちろん状況によってはですけど。

極端な例ですが、ある人が1シャンテンだったとします。

六万七万三索三索四索八索八索

こんな形の1シャンテンだとして、五万八万二索五索のどれが入っても三索を切ってリーチするわけですから、待ちが五万八万になるか二索五索になるかはわからないですよね。

いわゆるリアルの麻雀であった場合、リーチ後の相手の態度や仕草によっては、待ちはマンズかも?ソーズかも?といった予想が出来ることもあるでしょうが、ネット麻雀においては、画面のモニターに移る範囲内でしか情報がない事と、何よりリアルに比べ、試行回数を重ねられるので、1戦1戦に全ての力を注ぐというよりも、ある程度の対戦数を重ねた結果、平均してこのぐらいの成績に落ち着けばいいやという考え方が主流に見えます。

その結果、最近デジタルが流行っているってのもまぁ納得です。

さて、話を戻して現在捨て牌2段目。
愚形、低打点のテンパイは、周りとの距離を考えてリーチを打つか選択をしようという事になりました。
それじゃ今度は、好形、高打点のテンパイはどうするか。リーチかヤミかの判断についてです。

まずは、自分の待ちを確認してみましょう。待ちは良い待ちですか?
この場合、良い待ちというのは、出アガリができそうな待ちかという事にします。
そもそも高打点という設定なので、リーチの有無よりも、アガれるか、アガれないかの判断が大事だと思います。

待ちが良いなら、ヤミで確実に加点する方が多いです。あくまで自分の場合ですが。
ヤミなら誰しも切る様な牌を、リーチしてわざわざ自分のテンパイを教える必要はないと考えます。
逆に、リーチをかける時ですが、ヤミにするメリット以上の何かがあった場合でしょうか。

例えば、ツモって全員の点数を減らす事に自分のプラスがある場合。
※競技的な意味合いが強いですねこれは。
対戦者に絶対オリ無い状況の人がいて、凄い調子も悪く、なんでも切ってくれそうな場合。
あと、先に仕掛けを入れているなど、先手を取られている場合。

こういった時は、リーチをかけることに意味があると思います。

リーチは1翻増えたり、裏ドラを見る事ができるので、打点が上がるといった意味合いが強いですが、本質は、自分がアガる為に必要か否かであると考えています。もちろん、点数的事情によって、リーチを打つというのも立派な理由ではあるんですけどね。

リーチの精度が高いプレイヤーは、この辺りの考え方がしっかりしているんだと思います。

自分は残念ながら、形でリーチを打ってしまう事も多々あるので、掘り下げて説明するのが難しいのですが、
この辺の考え方に強そうなプロが、今後講座を担当した時は質問してみてはいかがでしょうか。

愚形の高打点も、基本的な考え方は同じですよね。
ただ、相手との距離によっては、早々にリーチを打って周りを降ろしにいかないと、不利な場面もあれば、逆に、ギリギリまで引きつけて、当たり牌が打たれるのを待つ場面もあります。
また、余程の不利を感じた場合は、オリを選択する事もあるかもしれません。
好形であれば考える必要のない事も、形が悪ければ意識をしなくてはいけません。

特に形が悪いのであれば、単純に他家とのぶつかり合いが発生した場合は、良くて五分、相手が好形であれば自分に不利な状態で戦わなくてはいけません。それを見越して、周りを降ろす為にリーチを打つのも1つの正解だし、相手が余らしそうな牌であるのならば、ヤミにするのも正解。
こういった選択で正解を出すためにも、相手との距離が重要になってくるわけです。

どんな手牌にも言えることですが、アガる事ができなければ絵に書いた餅です。
自分がテンパイしているからという理由だけで、あからさまな危険牌を打つのは正解とは言えません。

さて、最後は既に受けを意識している手牌の場合です。

まずは自分の手牌を見てみましょう。
例えば、カンチャン、ペンチャン、リャンメンが残っているピンフの形。

一万二万七万八万三索四索五索七索九索一筒一筒二筒四筒  ドラ五万

こんな手牌は非常に危険です。真っ直ぐいった所で不利は必死。
安全牌を抱えつつ、常にオリを意識していいと思います。
まだ、2翻役が見える手牌(一通とか三色)なら、粘る価値はあるかもしれません。

逆に、こんな手牌の場合はどうするべきか。

一万二万七万八万三索四索六索八索西西西北北  ドラ五万  東場の南家

上と同じく、手役も見えないので同様に思えますが、注目すべきは字牌。
西や北がトイツ、暗刻となっています。これは打点が安くても攻めやすい形です。
理由は簡単。いざオリる時に、字牌の暗刻を落とせばいいからです。

こういう様に、メンツ構成に安全牌となりうる牌が組み込まれている場合は、手牌の構成に必要の無い安全牌を抱え込む必要がない為、最初の形みたいに手牌を狭めず安全牌を持つ事ができるので、ギリギリまで攻めたとしても、いざオリる時に困ることはありません。

打点がないから、形が悪いから安易にベタオリをするのではなく、手牌がオリ易い形だからギリギリまで攻めるといった様に、場面場面で自分の手牌と相談しながら押し引きを考える事も非常に大切です。

また、全く手がまとまらず、早々にベタオリを始めたとしても、相手から簡単に『ああ、こいつオリてるな』って思われる様なオリでは、他家を楽にさせてしまうだけしょう。

一概にオリといっても、単純に安全牌を切り続けるベタオリもあれば、ギリギリまで他家にオリを悟らせない様にオリる方法もあります。これも使い分けが非常に大切で、ベタオリをした方が自分に利するケースもあれば、オリを悟らせない様な切り方をした方が利するケースもあります。

例として、トップ目がリーチをしている状態で、自分もオリていない様に見せる打牌をすれば、他のプレイヤーはリーチ者と前に出ている(様に見える)自分の2名に気を使わないといけません。
その結果、2人に安全そうな牌がリーチ者に放銃。トップ目はさらに大きなトップ目になりました。

この時、自分が2着を狙っているのならば、リーチ者以外の2名にプレッシャーを与えて、できれば放銃してもらう様、自分もオリていない様に捨て牌を見せる事に意味があります。

しかし、自分がトップを狙っているのに、こういった打牌をした結果、他家がトップ目に放銃してしまったらどうでしょう。自分もベタオリしていれば、放銃はしていなかったかもしれません。

自分にとって何が利となるのかは、その場その場で変わってきます。
その利が何かを常に理解しながら、局面に合った打牌を心がける事が大事だと思います。

それでは次回は、終盤の組み立て方についてお話します。