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第103回『智者の慮は必ず利害に雑う』 櫻井 秀樹

2015/07/14
執筆:櫻井 秀樹


4回目となるこの講座ですが、ちょっと内容がマニアックになっている、題材がわかりづらい、等とご意見を頂いてます。
ですので、今回はちょっと対人戦略の視点を変え、身近な事、誰にでも経験ある内容を取り上げてみる事にしました。

さらなるご意見ご感想お待ちしております。
今後とも何卒宜しくお願い致します(-_-)

みなさんは麻雀を一緒にやっていて嫌な相手ってどんな人ですか?
嫌にもいろいろ意味がありますので、例えば下記から選んでみましょう。

①強くて上手くていつも勝っている人
②いつまでたっても上達せず負けてばかりの人
③勝ったら饒舌、負けたらふて腐れて、周りの雰囲気を悪くする人。
④人のアガリを批判したり、納得いかない失点に点棒を投げたりする人

どうでしょうか?
①、②も確かに嫌かもしれませんが、一緒に打って楽しくないとは限りませんね。
③、④は麻雀の内容とは関係なく嫌われそうです。

そして、麻雀の内容以外の面で他者に嫌われるととても損なのです。
実はこれ、麻雀における対人戦略では最も重要な要素だったりするんです。

態度やマナーが悪くて嫌われると次のような事が起こるかもしれません。

・トップを競っている際に、他家から邪魔される。
→人間相手のゲームですから、嫌いな人より好きな人に味方しよう、なんていう人も少なからずいると思います。
手が詰まって、共通の安全牌が無い時など、「どうせなら・・・」という事も無いとは言えないですね。

・自分のアガリや放銃をみんなから批判される
→嫌われてしまうと、同時に実力も認められなくなります。
例えいいアガリがあっても「たまたまだよね」、放銃すれば「ヘタクソ」などと、正当な評価をしてもらえなくなります。

・そもそも面子に入れてもらえない
極論、どんなに強くても相手がいなければゲームになりません。
ここまでになってしまうともはやどうしようもないですけど(涙)

とまあ、周囲に嫌われながら麻雀しても、自分も相手もつまらないだけです。

逆にみんなに好かれてしまえば、先に述べたマイナスな事象が全て逆転すると考えましょう。
「○○さんにならトップを取られてもしょうがない」
「○○さんの事だから、放銃にもきっと理由があるんだろう」
「また、○○さんと麻雀したいなあ・・・」

など、勝ち負けに関わらずこう言ってもらえるようになれば、誰と打っても楽しいし、充実した麻雀ライフになる事間違いなしです。

ではどうやればみんなに好かれ、認められるのでしょうか?
こちらを考える方が生産的ですね!

①勝っても負けても相手を気遣う。
自分が勝っていれば負けている人もいるのです、ついつい饒舌になり不用意に相手を蔑むような発言は絶対しないよう気をつけましょう。
自分が負けている時も当然カリカリせず、周りが自分に気を使ったりしていないか確認して下さい。
逆に何を言われても負けているからと卑屈になる事もありません。負けている時こそ堂々と自信を持って打ちましょう。

②嫌な感情は表に出さない、多少の喜怒哀楽はOK。
麻雀というきちんとゲームを理解してさえいれば、いわゆる「理不尽な事象」にも感情を揺れ動かされる事はありません。
と、言いたいところですが、どんなにわかっていても、人間ですので頭にきたり、イライラする事は避けられません。ただここは表情に出さず胸の内でグッと押し殺しておきましょう。
怒りを対戦者に向けても全く意味の無い事ですから。
ただし、アガって嬉しい時、放銃して悔しい時に、楽しく表現するのは悪くないことです!
何がおこっても無表情では「この人と麻雀して楽しい」とまでは言ってもらえないですかね。
微妙に聞こえるかもしれませんが、この違い是非分かってください!

③相手に自分の主義主張を押し付けない。
麻雀談義中ならばともかく、卓を囲んでしまえば、4人が4人とも自らの意志や心情に基づいて自由にプレーしてよいのです。
どんなに自分の方が正しいと思う事でも、ゲーム中に相手に意見をぶつけてはいけません。
本当に自分が正しいのなら長期的に麻雀の結果として表れるハズです。
寛大な気持ちで「なるほど、こういう選択をする人もいるんだな」くらいで相手の意見を尊重しましょう。
逆に、マナー面で相手の気になるところは遠慮なくアドバイスしてあげて下さい。
ただしここでも言葉や態度を慎重に選びましょう。アドバイスを受けて「ありがとう」となるような言い方が良いですよね。

以上ですが、いかがでしょうか?

私はメンバー(麻雀店のスタッフ)時代には、この事に重きを置いて仕事(麻雀)に取り組んでいました。
お客さんや同僚 = 長期的な麻雀面子 ですから、自分の事を認めてもらえば断然仕事は楽になります。
自分が勝っていても周りがふて腐れることなく、「さすが!!」と褒めてくれるような環境が築けるのです。

当たり前のようですが、分かっていない人の方が圧倒的に多かったですね・・・
まあ、麻雀というゲームの性質上、難しい事なんですが。

特に①、②はたくさんの経験値(とくに負けの経験)が必要になってきます。
たくさん打って、いろんな勝ち負けを経験してください!

最近はかなり減りましたが、周囲に煙たがられるプレイヤー(特に負けている時ですが)を見ると悲しくなります。
せっかく麻雀という最高に面白いゲームと、それを共有できる仲間に出会ったのですから、一時の感情や勝ち負けくらいでつまらない場にしてしまうのは本当にもったいないですよね?

今回麻雀の技術、戦略とは直接関係ない項目でしたが、どこかで言ってみたい内容でしたので書いてみました。
まさに中級と言われる方々に向けての内容ですので、参考にして頂ければ幸いです。
私も、「また櫻井と打ちたい!」と皆さんに言われるような麻雀プロを目指し努力致します。

さて、次回はまた麻雀の内容に戻そうと思います。
それでは今回はこの辺りで。
お付き合い頂きありがとうございました!