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第117回:中級講座『手役の見切り時』 古橋 崇志

2016/10/12
執筆:古橋 崇志


麻雀ファンの皆様いかがお過ごしでしょうか。古橋崇志です。
今回は中級講座の2回目と言う事で

「手役の見切り時」

についてお話したいと思います。

まずはこちらの手牌をご覧下さい。

一万二万三万四万五万三索六索六索七索八索九索三筒四筒  ツモ四万  ドラ四筒

南2局の親番6巡目で持ち点は42,000点ほど。ルールは一発・裏ドラの無い日本プロ麻雀連盟のAルールです。
皆さんは何を切りますか?

この手牌でしたら選択肢は一万三索の2択でしょうか。
さてここで前回のおさらいです。

「役を狙う」の前提は、三色・一通はその種(たね)が5枚以上あり、尚且つ他に2面子以上ない。

この手牌に当てはめてみると、
234の三色 二万三万四万三索三筒四筒
345の三色 三万四万五万三索三筒四筒
もうお分かりですね?そうです、手役派ならば打一万なのです。

さて、私は何を切るのでしょうか・・?
ハイ、もちろん打一万ですね。
二索四索五索引きで三色になれば6,000オールまで見える手牌になります。

しかし、人生と同じで麻雀もそんなに簡単にはいきません。全く有効牌を引かないまま4巡が過ぎてしまいました。そこで引いた牌が七索です。

二万三万四万四万五万三索六索六索七索八索九索三筒四筒  ツモ七索  ドラ四筒

関連牌は六万五索八索が1枚ずつ切られています。さあ、皆さんならばどうしますか?
私ならばここで打三索とし、三色を見切ります。

「全然手役派じゃねーぞ!」
「嘘つきか!」
「謝罪はよ」
などと言われてしまいそうですが、これが今回のテーマ

「手役の見切り時」です。

いくら手役派と言えど、ずっと手役だけを狙っていたら勝てません。
序盤は跳満(打点>効率)
中盤は満貫(打点=効率)
終盤はアガリ若しくはテンパイ(打点<効率)
と言った具合に除々に手役を見切っていくことが大事なのです。

先程の手牌で言えば

序盤 
二万三万四万三索四索六索六索六索七索八索二筒三筒四筒

中盤 
一万二万三万四万四万六索六索七索七索八索二筒三筒四筒 

終盤 
二万三万四万五万五万六索六索六索七索八索九索三筒四筒 

このように場面・ツモに合わせた最終形を目指していくのです。

この序盤・中盤・終盤とは巡目だけではなく・・・
ん?序盤・中盤・終盤・・・?
そう言えばどこかで聞いたような・・・?

そうです!紺野真太郎プロが中級講座に書かれていましたね!
詳しくはこちらをご覧下さい!
(私は後で紺野さんに怒られますが!)

先程の牌姿ではまだ誰からも目立ったアクションが無いとして、巡目・ツモとの兼ね合いになります。
10巡目と言えば中盤から終盤に向かおうと言う巡目です。

二万三万四万四万五万三索六索六索七索七索八索九索三筒四筒  ドラ四筒 

この巡目になったら三色は見切ってソウズを厚く持ちましょう。
そして!重要なのは「三色は見切っても高打点は見切らない」と言う事です。

この手牌ならばストレートにいけば、三万六万二筒五筒待ちのリーチピンフドラ1になりそうですよね。
しかしマンズ・ピンズが雀頭になればメンタンピンイーペーコードラ1などの高打点の手筋が残ります。

さて、今回の「手役の見切り時」で一番重要なのは「巡目・場面によって打点と効率のバランスを変える。」事です。
しかし、いくら打点と効率のバランスを変えても、スピード派の麻雀にはアガリ回数で不利になりがちですよね。
アガリ回数が少ない訳ですから、必然的に受けの局面が増えてきます。
そこで次回は「手役派の守備」についてお話したいと思います。

「守備に手役派とか関係ないだろ!」
「謝罪はよ」
と言われてしまいそうですが、そんな事ないのです!

それではまた次回お会いいたしましょう。

2016年10月1日
この原稿を書きながらふと考えてみます。
1週間後の10月8日に行われるサイバーエージェントカップ2016出場メンバーは以下の8名。

石井一馬(最高位戦日本プロ麻雀協会)
内川幸太郎(日本プロ麻雀連盟)
坂井秀隆(最高位戦日本プロ麻雀協会)
白鳥翔(日本プロ麻雀連盟)
日向藍子(最高位戦日本プロ麻雀協会)
古橋崇志(日本プロ麻雀連盟)
水口美香(日本プロ麻雀協会)
矢島亨(日本プロ麻雀協会)

その8名との対局をシミュレーション。
鳴き主体で場をリードしていくのは坂井、矢島、水口。
バランス重視で何でも出来るのは石井、白鳥、日向。
内川が自分と一番近いスタイルだと思うが、どちらかと言えばバランス型でしょう。

自分だけが圧倒的にスピードが遅い。
終盤勝負になれば勝機もあるが、仕掛けの応酬になれば何も出来ずに負けてしまうのではないか。
こちらもスピードを合わせていくしかないか、と弱気になります。

そんな時、プロ連盟の先輩方の対局を思い返しました。

自分が最終的に目指しているスタイルは門前手役派親番大爆発型です。
極端に分かり易く言えば、ともたけ雅晴と瀬戸熊直樹のいいとこ取り。
なぜそこを目指すのかと言われれば、ただ単純に「格好いい」からです。

ともたけが、瀬戸熊が自分のスタイルを崩して勝った試合があるか?そう自分に言い聞かせます。
麻雀プロとは「魅せてナンボ」だと私は思います。それは手役で無くとも、仕掛けであったり、守備であったり何でも良い。
極端に言えば、見ている人に印象に残らなければ意味が無いとも思います。

今回の大舞台で私が目指している麻雀が間違っていないと証明したいです。
今、自分が思う最高に「格好いい」麻雀を打ってきます。

※編集部
古橋プロは10月8日行われたサイバーエージェントカップ2016で見事優勝しました。
麻雀最強戦
おめでとうございます。