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第137回:中級講座『仕掛けと判断』 浜上 文吾

2018/06/13
執筆:浜上 文吾


麻雀ファンの皆様、こんにちは!
九州本部の浜上です。

前回は攻めの一貫性を貫くために、普段のトレーニングでは仕掛けるときには押し通す、押せないのであれば仕掛けない。
と簡単な練習をしているとお伝えしましたが、ここ最近は仕掛けを中心にトレーニングしてきました。
~タイガー中島杯~第19期九州リーグ第3節での対局は今までの私とは少し違ったのではないかと感じます。
第3節の対戦相手は
第30期新人王で鳳凰位戦B2リーグ所属の藤井崇勝プロ
普段の練習会メンバーの服部学プロ
ストレートでAリーグに昇級してきた33期生の村本ヒロキプロの3名。
結果から先にお伝えすると、2着3着2着1着で+35.4Pと満足の結果となりました。
今回題材にするのは地味な1局ではありますが、最近の仕掛けのトレーニングの成果がでたと思う局がありましたので紹介します。

 

 

1回戦2着、2回戦は3着とポイントをまとめ
2回戦終了時のポイント状況は
村本 +25.6P
浜上 + 7.8P 
藤井 + 6.6P
服部 ▲40.0P
となっており、この3回戦は原点をキープして最終戦を優位な状況でむかえたいものです。
3回戦(起家から、村本・服部・浜上・藤井)

東1局 西家 浜上 30,000点 配牌

四万五万三索四索六索八索八索二筒四筒六筒八筒八筒東  ドラ二筒

とまだメンツは完成していないもののリャンメンターツ2組とタンヤオが見えていて比較的良い配牌です。

四万五万六万四索五索六索二筒三筒四筒五筒六筒八筒八筒

このようなタンピン三色ドラ1になるのが理想ですね(ここまでなるにはかなりツモに恵まれないといけませんが・・・)
私はこのような手牌は基本的にはメンゼン重視で進行させますが、最近では相手の動向によって仕掛けのことも考えるようになりました。
そう考えていると、さっそく親の村本が2巡目に七索をカンチャンで仕掛けてきます。

今まではどちらかというと他家の動向はあまり気にせずに自分のスタイルを貫くことばかりに重点をおいていました。
その結果、調子の良いときには大きく浮きますが、調子の悪いときには立て直すきっかけすらなく防戦一方になることが多かったと思います。
そこでこの局のポイントは2回戦終了時+25.6Pと浮いている村本が親で2巡目に仕掛けということもあって、この局の最優先課題は連荘させないことだと考えます。
そう考えていると、南家の服部から三筒が捨てられ最初の選択です。
1巡目は不要牌をツモ切りとして配牌と変わらず以下の牌姿のままです。
東1局 西家 浜上 30,000点 2巡目

四万五万三索四索六索八索八索二筒四筒六筒八筒八筒東  ドラ二筒   

さてこの三筒を仕掛けますか?

第131回「仕掛けのタイミング」では

・ポンテン、チーテンは点数状況が自分に有利であれば積極的に取る。
・打点が狙えそうな手牌の時ではポンして1シャンテンを構える。
と述べてきましたが今回の牌姿はどちらにも該当しません。
今まで打点の伴わない遠い仕掛けは意味がないと考えていましたが、この局のポイントは連荘させないことが最優先課題だと考えます。
連荘させないが、遠い仕掛けになると体が動かないことは数多く経験してきました(だいたい後悔します)。
そこで、この手牌の一番のネックである二筒四筒のドラ含みのターツだけは先に仕掛けるほうが、アガリへの近道と考えて仕掛ける判断としました。
東1局で全員30,000点点なので少しでも加点して優位に進行させたいものです。

四万五万三索四索六索八索八索六筒八筒八筒  チー三筒 左向き二筒 上向き四筒 上向き  ドラ二筒

残りは3メンツと1雀頭です。それでは残った形を

①ネックになる
②ネックにならない
③孤立牌

で分けてみます。

六索八索八索 六筒八筒八筒 →1メンツ+1雀頭

四万五万 三索四索 →2メンツ

③なし

①は仕掛ける

②は仕掛けない

と分けてみるとそれ以降の判断はしやすいです。
実戦では判断どおりに五索はスルー、同巡に八索がポンでき1シャンテン。

四万五万三索四索六筒八筒八筒  ポン八索 上向き八索 上向き八索 上向き  チー三筒 左向き二筒 上向き四筒 上向き  ドラ二筒

すぐに五索をツモでテンパイして、三万をツモと500・1,000のアガリとなり、点数以上に得られたものは大きかったように感じます。

それでは次に先日の第35期鳳凰戦A2リーグ第3節A卓からの牌姿から問題です。
対戦相手は荒正義プロ、前田直哉プロ、西川淳プロ、魚谷侑未プロです。
3回戦終了時のポイント状況は
西川 +60.7P
魚谷 ▲ 7.5P
前田 ▲19.3P
荒  ▲33.9P
となっており、最終4回戦、魚谷プロの手牌です。
南1局 5本場 南家 魚谷 30,600点

一万四万五万三索五索五索七索八索三筒四筒七筒北中  ドラ四筒

3巡目までは五万三索六索とツモで以下の牌姿です。

南1局 5本場 南家 魚谷 30,600点

四万五万五万三索三索五索五索六索七索八索三筒四筒七筒  ドラ四筒

さてこの局面仕掛けますか?
六索七索八索で1メンツ完成しているので残り3メンツ+1雀頭です。
仕掛けた場合は2,000点です。
状況は原点より600点浮いていて、供託、積み場が5本場とあるのでぜひアガリたいと考えます。

それでは先程のように

①ネックになる
②ネックにならない
③孤立牌

で分けてみます。

三索三索 五索五索 →1メンツ+1雀頭

四万五万五万 三筒四筒 →2メンツ

七筒  

仕掛けるのはネックになる①だけです。
4巡目にはツモ四索となり以下の牌姿(残り2メンツ+1雀頭)

四万五万五万三索三索四索五索五索六索七索八索三筒四筒  ドラ四筒

三索五索 →1メンツor1雀頭

四万五万五万 三筒四筒 →2メンツor1メンツ+1雀頭

③なし 

こうなると345の三色やイーペーコーも見えてきて仕掛けにくくなってきますが、現状、原点から浮いていて供託、積み場も考えると仕掛けたほうが良さそうです。
なので判断は

①仕掛ける
②仕掛けない

となります。
ただし次に一索以外のソウズをツモの場合だとネックになる部分は解消され、メンゼンで手を進行しやすくなり、打点も3,900~12,000と期待ができるのでどれも仕掛けない判断をしたほうが良さそうです。

まとめてみますと仕掛けと判断は、
・手牌の中でネックとなるものを把握してなるものは仕掛ける、ならないものは仕掛けない
・ネックが解消された場合は仕掛けずに打点を作ることを考える
この2つを配牌を取ったときから考えるだけで攻めのバリエーションは増えると考えます。
それでは皆様、日々の練習がんばりましょう!