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第148回:中級講座『手牌と捨て牌の関連性』 森下 剛任

2019/06/13
執筆:森下 剛任


麻雀を嗜んでいる皆さんは当然知っていることかもしれませんが、手役を狙うとそれが捨て牌に現れます。
攻めている時、守っている時にも現れます。

麻雀はまずはアガリを目指すゲームですが、毎回アガる事は難しいゲームです。
非常に単純ですが、毎局誰かがアガると仮定すれば、各人のアガる確率は4分の1(4回に1回アガる)に収束するでしょう。
実際には、流局もありますのでアガれる確率は5分の1程でしょう。裏を返せば、5回に4回は自分がアガれない事になります。

自分がアガる事が大切なゲームですが、それ以上に自分がアガれない時にどのように打っていくかが大事であり、他の人にアガらせないように打つか、もしくは自分の持ち点を減らさないよう他の人に振り込まないように打つか、自分がアガれない時の打ち方(戦術)は大きく分けるとこの2点ではないでしょうか。

局の序盤から攻めている事・守っている事がハッキリしていると、対戦者としては分かり易くなり、戦い易くなります。
例えば、序盤から中張牌のドラが出てきた際に、ドラを打ってきた人を警戒して他の人が局を捌きにくるケースはよくありますし、逆に国士無双を狙っている時のように序盤から中張牌をバラ切りしていれば他の人から警戒されず、他の人は自由に・まっすぐに手を進める事ができます。

「自分がアガるために」もしくは、「他の人にアガらせないために」、手役を狙う事、捨て牌を作る事が大事になってくると私は思います。

今回は、手役を狙った時の捨て牌層について大まかではありますが紹介していきたいと思います。

●ピンフ
麻雀の役の代表とも言えるピンフ。
雀頭がない、いわゆる「ノーヘッド」の形の場合に、ピンフの捨て牌層が色濃く出ます。
役牌が雀頭だとピンフになりませんから、役牌が先に切られた後にオタ風牌が切られるといった捨て牌になります。


南家
白発北西二筒 上向き九索 上向き

アタマがある時は役牌のトイツ落としなどが典型的な例です。


北九索 上向き一索 上向き二筒 上向き白白

●タンヤオ
ピンフに続いて、代表的な役ともいえるタンヤオですが、タンヤオは手牌全てを2~8の数牌で構成しなければならないということから、捨て牌には一・九・字牌が多く切られます。
さらに、タンヤオを狙う際にはペンチャンターツを外すことがあるため、2や8といった端にかかった数牌も捨て牌に現れます。

タンヤオを狙う際には、「一・九の数牌⇒字牌⇒2・8の数牌⇒3~7の中張牌」という順で捨て牌が作られやすいです。


一索 上向き九索 上向き九筒 上向き北南白
二筒 上向き四筒 上向き

●役牌
コーツになるだけで一役が得られるだけでなく、連風牌であれば二役にもなるという、出現頻度も非常に高い役の1つです。
前述の「コーツになるだけで」というのが重要で、役牌をトイツ以上にするために、役牌が切り出されるタイミングが遅くなります。中張牌が沢山切り出された後に役牌が出てくると、役牌の可能性があります。

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先ほどは出現頻度の高い役について紹介しましたが、続いて出現頻度は高くありませんが、特徴的な捨て牌になり易い役について紹介したいと思います。

●チャンタと純チャン
チャンタは一・九・字牌をメンツ・雀頭に組み込んだ役であり、純チャンは一・九牌だけをメンツ・雀頭に組み込んだ役となります。
ざっくり言ってしまえば、タンヤオの真逆の役になります。

タンヤオの真逆の役のため、タンヤオで紹介した切り順の逆、「3~7の中張牌⇒2・8の数牌⇒字牌⇒一・九の数牌」という順で捨て牌が作られやすいです。

チャンタと純チャンで若干異なる点といえば、字牌の有無ですが、字牌の切り出しが早い場合には純チャンのケースが高く、字牌の出が遅い(字牌を手牌に置いておいた)場合にはチャンタであるケースが高いです。その他の見分け方としては、河に切られている字牌の多寡でチャンタか純チャンかの判別が出来る場合もあります。

●ホンイツとチンイツ
ホンイツは一種類の数牌と字牌だけで構成した役であり、チンイツは一種類の数牌だけで構成した役です。
チャンタと純チャンの時と同様に、字牌の有無が重要となります。
捨て牌は、「集めていない2種類の数牌⇒字牌」という切り順になりますが、字牌のトイツ落としが入った場合はホンイツからチンイツへ移行しているケースが高いため、要注意です。
こちらも、河に切られている字牌の多寡は判別材料の1つとなります。

●七対子
読んで字のごとく、手牌で七つの対子を作る役です。
麻雀は原則として、「4メンツ+1雀頭を作る」ゲームではありますが、七対子と役満である国士無双だけは例外となります。

七対子の捨て牌は、数牌は脈絡なく切られ、リーチ宣言時などは字牌が切られることが多いです。
また、場に2枚目となる字牌や端にかかった数牌が切られた際に、同巡内で同じ牌を合わせて切られたりすると、七対子の可能性があるなと私は推測します。

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手役を狙った捨て牌について、大まかではありますが以上となります。

手役を狙う上で重要な点は、手役を狙うためにどの牌をどのような順番で切っていくかという手順です。
なぜなら、手順が分かれば相手がどのような狙いを持って牌を切り出しているかを推測出来るだけでなく、手順を知った上であえて手順を外すことで相手の読みをミスリードさせることもできます。

自分が攻めている時は真っ直ぐアガリだけを目指して手順に沿って打牌をして、反対に自分が守っている時には相手にミスリードさせるために捨て牌を派手にする場合もあります。
国士無双を狙っていた時に、自分は2シャンテンなのに相手が(勝手に)警戒してくれてオリてくれた、などは一度は経験のある話ではないでしょうか。

今回、手牌と捨て牌に関する関連性について紹介しましたが、麻雀を上達するためには、まずは手順(牌効率)を覚え、次に手役を狙うための手筋を知ることが大事です。
相手を知るよりも、まずは自分がちゃんと打てるようになることが大事ですから。

その次のステップとして、相手の捨て牌から何を狙っているのか想像し、見えない部分を出来るだけ自分の想像とマッチさせていく(読みの精度を上げていく)事の繰り返しだと思います。
相手の狙いを想像するためには、手出し・ツモ切りを見ることも大切ですし、今回紹介しました捨て牌のパターン(捨て牌層)を覚える事も大切です。
さらに、捨て牌のパターンや局面の状況は細かく分類すれば、そのパターンは多岐に渡りますので、繰り返し練習するための打半荘数も必要です。

手牌に関連した捨て牌のパターンは打ち手による部分もあるため、色々な人たちと麻雀を打って、自分なりの捨て牌のパターンを蓄積させていきましょう。

次回は「私の麻雀感」について紹介したいと思います。