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第87回『はじめに』

2014/03/19
執筆:猿川 真寿


上級講座を書かせていただくことになりました猿川真寿です。
宜しくお願い致します。

私は自分自身で、麻雀の基本技術は並だと思っている。
敢えて名前を挙げるとすれば、勝又健志、滝沢和典はこの部分が私より長けているだろう。
であるなら、自分の長けている部分はどこなのだろうか?
と考えてみると「態勢論」としか思えない。
この理論が合っているかは神のみぞ知るところではあるが、実際それなりの成績が残っているということは、それほど的外れではないと自負している。

私はこの部分の勉強が好きだ。
学生時代は必ず答えのでる数学が好きだったのに・・・
どうしてなのだろうかと不思議になる。

理由として考えるのなら、
麻雀は確率の範囲内で必ず収まるものではない事。
同巡に2者がテンパイしたとする、待ちは山に5枚生きている。一方は1枚しか生きていない。
しかし、山に1枚生きの人の待ちが先にあり、アガれてしまったりする。
ここに確率の範囲外のものがあるのでは?と思う事。
あくまで物理的なものではなく観念的な概念として捉えてである。

2つ目は100%の手牌読みは、他者が完全に手牌効率で尚且つアガリを求めて打った場合でしか出来ないからであるかも知れない。部分部分の手牌は見え隠れして、断片をつなげることである程度は分かるが、やはり闇の中にあると言えるだろう。きっと、そのもっと深い闇を覗いてみたくなったからなのだと思う。

前置きとして、ルールは全て、皆様には馴染みのあまりない、1発・裏ドラのない日本プロ麻雀連盟Aルールの話とさせていただく。

馴染みが浅いといっても、連盟チャンネルでリーグ戦や鳳凰位決定戦など、このルールの対局配信もあるので観たことのある方なら、少しは仕組みが分かってきてくれたと思うのではないでしょうか。

まだ観た事がないという方はニコニコ生放送の日本プロ麻雀連盟チャンネルに加入してください!

月額525円でA1,A2リーグ対局やトークバラエティー、女流リーグまで見放題となっています。

当連盟がこのルールを採用している理由は、オカがなく順位点が小さいので素点勝負になりやすいからである。
例えば、リーグ戦を例にあげると、ここでは昇級を目指して打つことが目標になるだろう。
リーグによって異なるが、5節20回戦で昇級ボーダーが100Pだとする。
周りのポイントによって、ボーダーは多少の変動はするが基本的にはそれほど変わらないものだと私は考えている。

つまり、敵は卓内ではなくボーダーポイントということになる。
小さいトップも大きい2着もポイントは変わらないのである。
いかに大きいトップを取るかが、昇級できるかどうかの大事な部分になる。
次に大事なことは、ラスの時にいかに小さく抑えるかということになる。

この目標を達成するために、私は「態勢論」を採用している。

「態勢論」の考え方をお伝えする前に、説明しなければならないことがある。

私が打牌を決める時の基準がある。
それは、「その日のツキ状態」「エネルギー論」「自然論」である。
この3つと「態勢論」を併用させて打牌の選択を決定する。
個々の考え方は、かみ合う時もあるし、矛盾することもある。
初めに「その日のツキ状態」について説明させていただく。

仮に、4者の能力が同じだとしたら、勝つのはその日1番ツイていた人ということになる。
よって、その日のツキを理解するという事はとても大事である。
初めの半荘は誰でも状態は分からないのが当たり前なのである。
バイオリズムの調子の持続もなくはないが、私は精神状態のほうが強く感じてしまう。
前日、調子が良かったからといって、翌日もその気分で打つのは上手くいけばいいが、
逆に隙を与えるきっかけになることが多いと思う。

私のジンクスの1つに「大勝の次の日は惨敗」というのがある。
こういう作用が働いているからではないかと、解釈している。
大勝の次の日こそ、丁寧に打たなければならない。

その日のツキを探るときのチェックポイントは以下のようにある。

①ツモがきいているかどうか?

配牌は関係なくツモってきた牌で手牌が動くかを見る。

②速度的なトップ走者とどのくらい離れているか?

アガリが発生した時に、自分の手牌のシャンテン数や形によってどれくらい遅れているかを調べる。
余談だが、よく手がぶつからない方がいいと言われるが、私はそうは思わない。
ぶつかるということは1手遅れなだけだからである。
なってはいけない状況は、周り全員に置いていかれることである。
置いていかれた状態が続いた後は、気持ち的に弱くなってしまい、手を歪めてしまうからである。
実際はまっすぐに進まずに、斜めに手を進めていくことが多くなるのだが、
詳しくは次章以降に記することにする。

③あたり牌を持ってくるか?

持ってこないのが、ベストだが余るかどうかも確認しておく。
このことを踏まえた上で打牌を決めていかなくてはならない。

次章では、「エネルギー論」について書きたいと思う。