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第120回『天下無双』 沢崎 誠

2017/05/29
執筆:沢崎 誠


みなさんこんにちは。今月から上級講座を担当する事になりました、沢崎誠です。宜しくお願い致します。

 

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十三面といえば僕、僕と言えば国士無双でしょうか?麻雀を覚えたてのころから大変お世話になっている手役です。
連盟新人王戦で、予選最下位状態から7種7牌で5巡目に12種12牌。次巡に雀頭が出来てテンパイ、7巡目に即ツモ・これがきっかけで4連勝の大逆転優勝できたとても相性の良い役満です。
一つ難点は、6巡目に13面待ちに出来るような華が無い!と言う事でしょうか!?

話も文章書くのも超不得意ですが・・麻雀に関する事だけならと、原稿依頼を引き受けてしまいました。お手柔らかにお願い致します。

この国士無双ですが、配牌時に考えさせられますよね。流すべきか?国士無双に向かうべきか?
どちらにするのか、僕の経験上からの基準をお話したいと思います。

9種と一言で言いますが、数牌・風牌・三元牌と個性が違いますね。一括りにするのは如何なものかと思います。
数牌の一番の特徴はシュンツで使える事です。風牌は各自の風と場の風とありますから東場の東・南場の南は必要性の高い牌と言えます。また三元牌は常に役ですから・・2鳴きでポンとされればその時点で国士無双は手仕舞いとなります。ですから・・役牌が多い手牌ほど国士無双に向かうのに適しています。

数牌 字牌
(1) 一万九万一索九索一筒九筒東南西
(2) 一万九万一索九索一筒九筒東白発
(3) 一万九万一索一筒九筒東西北中
(4) 一万九万一索一筒九筒東西白中
(5) 一万九万九索一筒東南西北白
(6) 一万一索九索九筒東南西白中
(7) 一万九万九索一筒東南白発中
(8) 一万九索一筒東南西北白発
(9) 一万九索一筒東南北白発中
(10) 一万一索東南西北白発中

      

9種9牌を数牌・字牌と一応の目安として10段階に分類してみました。

(1)
場風は有りますが三元牌が一牌も無く、ポンとされて待ち牌が無くなるケースが多くみられます。

(2)
(1)に比べ三元牌2種となりましたが、字牌3種は少ないと思います。

(3)(4)
字牌が4種類と増えました。三元牌が1つ多い(4)の方が魅力あるように思います。

(5)(6)(7)
字牌5種類です。三元牌の数で(5)<(6)<(7)こんな感じでしょうか。

(8)(9)
字牌6種類!国士に向かいます。

(10)字牌7種類!! 文句無し、アガリに向けて一直線です

(1)(2)基本流します!途中流局。
(3)(4)国士に向かいますが、捨牌1列目の6巡目までに手牌に面白い変化が無ければ・・捨牌2列目くらいからは対応の麻雀と変わります。
(5)~(10)国士無双目指して手を進めます。テンパイを目指すのでは無く、アガリを目指します。ですから捨牌を考えて打たなくてはなりません。

河を作る事!それによって国士無双をやっている!と断定させるのを遅らせる事が大切です。対応を遅らせる事はアガるチャンスが増えると考えます。

東南西北白発中??????  

こんな7種7牌なら一九牌が無くても結構面白いところまで手牌が進むように思います。試す価値は十分有りますよ。

捨牌を考える(河を作る意識)

(6)
一万一索九索九筒東南西白中

(6)を使っての手牌です。

一万八万一索四索九索二筒五筒九筒東南西白中  ツモ六筒

第一打の選択は何切りでしょう?

A 八万
B 二筒
C 五筒
D 四索
E 六筒

国士無双に向かって見え見えで良い!と考えるなら、危険度の高い456辺りの中張牌を切り出して・・

捨牌 
六筒 上向き五筒 上向き四索 上向き二筒 上向き 

捨牌
四索 上向き五筒 上向き六筒 上向き二筒 上向き 

となるのでしょう。
四索切りや八万切りが悪いとは言いませんが好手とは思いません。
捨牌を四索八万八万四索での連打は悪手に見えます。何故ならこの手牌はピンズのホンイツに向かう手牌とは思えません。遠くにメンホン七対子を見るくらいでしょうか?

四索 上向き八万 上向き五筒 上向き六筒 上向き二筒 上向き

早い巡目にして国士無双か七対子かな?と情報を与えてしまいます。

僕が作る捨牌は・・
まず六筒のツモ切りはやめておきます。
第一打は手出しの五筒、次は二筒、その次にピンズを引けばツモ切り!引かなければ六筒とします。

派手な捨牌となりますが・・しばらくはマンズかソーズのホンイツ、七対子、国士無双と役を限定されません。

五筒 上向き二筒 上向き六筒 上向き・・。

ツモ牌がピンズなら河にピンズを並べます。頭になる九筒はツモ切りくらいが良いでしょう。

五筒 上向き二筒 上向き九筒 上向き六筒 上向き・・
五筒 上向き二筒 上向き六筒 上向き・・

この間に引いたマンズ・ソーズの牌数を比較します。2種類目の打牌は、手牌に中張牌の多い種類を先切りします。八万六万四索の手牌なら・・危険度の高い六万から八万と打牌します。

五筒 上向き二筒 上向き九筒 上向き六筒 上向き六万 上向き八万 上向き
五筒 上向き二筒 上向き六筒 上向き六万 上向き八万 上向き

ここまでの捨牌は対戦者から見ればソーズのホンイツ・七対子・国士無双に見えるでしょう。
3種類目の四索で国士無双の注目をされますが、3種類目の捨牌が短い事によって対戦者の老頭牌の処理や対応が難しくなります。
対戦者が国士無双と気がつくのを遅らせるにはこの方法がベストと思います。

先日のプロリーグ(第34期第3節B卓3回戦)から

 

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東1局、北家ドラ発 

配牌は八種八牌でした。
場風の東三元牌と揃っています。字牌は5牌有りますから国士無双を目指しても少し面白い手牌と考えました。
第一ツモが一筒と重なり、ピンズのメンホン七対子も狙えるかな?と考えました。

 

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次巡は一索をツモ。これで9種10牌。(7)の形となり国士無双一本に決めます。
ここで八索切りは次からピンズが溢れ出ますから、国士無双をしていますと教えているようなものなので禁じ手です。
ここは雀頭でも使える一筒ですが・・対面・上家に合わせて一筒切りで国士無双の匂い消しを考えます。

 

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ツモ牌 一筒一索一万西(引き良すぎます)

 

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ツモ五万九万でこの形です。一筒を持っていれば 

一万九万一索九索一筒一筒九筒東西北白発中

南待ちで国士無双のテンパイです。
捨牌三筒六筒あたりで、同種の字牌引きならツモ切りして迷彩したいところです。
画像のような事は稀にありますが、気にする必要は有りません。この対局はA1です。このくらいの事はしておかないと出アガリには結びつきません。

この九万ツモで考えます。雀頭はそのうち出来るでしょうが、

1、南はどこ?
2、リーチか否か?

 

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手牌はH柴田プロ。対面の瀬戸熊プロが6巡目に南を捨てています。
マンズ・ソーズと外して・・南は暗刻落としにも見えません!瀬戸熊プロは持っていないようです。

次に和久津プロですが、南は風牌、これだけでは南の有無は分かりませんが、ピンズ・マンズの捨牌とドラが発を考えると6巡目の南発がトイツで有れば動くし、1牌や無しでもホンイツに向けて動きもあるのかな?ここも持って無さそうです。

問題はH柴田プロ。この九索ツモで少考しました。
僕の3種類目のソーズ八索切りを見て違和感を持つ。とうぜんホンイツのテンパイや国士無双を考えたように見えます。そこで打牌に間があっての九索切りは南が暗刻ではない!という事になります。柴田プロが2牌持ちで山に1牌か山に3牌あると考える訳です。リーチでH柴田プロから出る事はありませんね。

 

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9巡目ようやく雀頭を重ねてテンパイ。ここは五索切りテンパイですが・・
他家から見て僕は何をしているのか?どう見えるのか?
それを考えればソーズのホンイツに見せていますから・・最終打牌の五索が手牌の一番右から出るのは避けたいところ。五索は手牌の中心部辺りからの打牌がベスト!
リーチはどうか?自分の捨牌を見れば河に老頭牌が一筒だけでは弱いと判断しヤミテンの選択です。

最初の画像、フリテン13面国士無双ですが、youtubeでは100万回超えの再生を頂きました。ありがとうございます。

 

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配牌 
二万四万二索二索三索七索八索九索七筒南西北北

ツモ牌 
東白四万中九筒二筒 
一索一万九万六万四索一筒 
五筒発東

捨牌 
七筒 上向き四万 上向き四万 上向き二万 上向き北二筒 上向き 
七索 上向き二索 上向き二索 上向き六万 上向き四索 上向き八索 上向き 
三索 左向き二万 上向き

この局5巡目の北切りについては色々と話題になっておりました。
何故に北切りなのかと話した事や、コメントした事も有りませんでした。
今回は国士無双がテーマなので、この講座をお借りしてお話したいと思います。

 

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配牌は5種6牌、ソーズは1面子・1ターツのマンズが1ターツ。
北がトイツで一見ソーズのホンイツに見えます。

 

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白中と引き入れての5巡目、九筒をツモ!暗い手牌が明るくなったような気がしました。
この手牌、まだ8種9牌しか有りません。一見二索切りが素直に見えますが、一索四索引いたら九筒切りからホンイツに向かいそうです。ソーズの面子も足りない感じです。字牌を重ねてポン・チーと動かなければこの手牌はアガリ切れないように見えます。全10節システムの第8節4回戦です。決定戦に向けてのポイントは、伊藤優孝プロに3回戦トップを取られ抜かれての2番手に下がりましたが、ポイントは十分有りました。ポン・チーしての3,900を目指すのはどうでしょう?ノーテンもOK!国士無双に向かおうと考えました。

選択は、デキ面子を崩す七索か、トイツの北の2択でした。
七索切りは字牌・字牌の重なりからメンホン七対子を目指すかも知れません。ですから・・自分の迷いを無くすためには北切りがベストで、迷彩とはまるで違います。

 

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ツモ国士!13面待ちでなくても良い感触です。
十数年前にアガリ数が300を超えて数えるのは止めましたが・・まだアガっていないのが、天下無双の国士無双です。何故?国士無双が最強なのか?
それは天和・国士無双だからです。無理?出来ない?
初めて麻雀牌に触れた女性が居ました。その初めての1局目に・・。
「切るものが無い」と、天和・国士無双でした。
僕にもそんなチャンスが来ないかな~。

次回も連盟チャンネルの対局から何かテーマを見つけたいと思います。
ありがとうございました。