十段戦 レポート

第39期十段戦 ベスト8B卓レポート

【十段戦ベスト8B卓から勝ち上がりを決めたのは近藤、魚谷】

7月22日、十段戦のベスト8B卓が放送された。

対局メンバーは、近藤久春、前田直哉、魚谷侑未、石川遼の4名。

 

 

十段戦ベスト8は半荘5回戦を戦い、上位2名が勝ち抜けとなるトーナメント方式で行われる。
なおルールは一発裏ドラのない日本プロ麻雀連盟公式ルールとなっている。

今回は5回戦のトーナメントということで、後半戦にあたる4回戦目からを中心に書いていく。

 

3回戦までの成績はこちら。

 

この日は前田、近藤のペースで局が進むことも多く、上下少しポイントに差がある状態で迎えた4回戦。

最初に大きなアガリを決めたのは魚谷だった。

 

 

リーチ・ピンフ・ツモ・イーペーコー・ドラ2の跳満をアガリ、通過に向けて大きなアガリを決める。
さらに次局、魚谷がイーペーコーのリーチをかける。

 

 

その後、石川が大物手の1シャンテン。

 

 

13巡目にポンテンの取れる八万が打たれるも石川ここはスルー。

数巡後に、自身でドラの四索引き入れて、魚谷の現物八万五筒のシャンポン待ちテンパイ。

 

 

そして、ハイテイ前に前田がテンパイすると八万が打たれて石川のアガリ。

 

 

発・トイトイ・三暗刻・ドラ3。16,000を前田から直撃すると一気にポイント差がつまる。

解説の勝又も「ポンテン取らずが凄すぎる」と一言。

この放銃で前田は3回戦終了時は70ポイント差以上あった点差が30ポイント弱まで縮まってしまう。
その後、前田も親番でピンフ・ドラ1高め三色を近藤からアガると、再びトータル首位へと返り咲く。
しかし、オーラス前田はテンパイで打った七索が近藤のドラ3の手への放銃となった。

 

 

4回戦はここまでの展開と打って変わって、追いかける選手2名が大きなトップ、2着を取り最終5回戦へと移る。

 

 

5回戦は近藤が大きなアガリを決め、通過に向けて大きな加点に成功する。

 

 

高めタンヤオ、三色もつくこの手をテンパイ。
ヤミテンを選択すると、なんとトータルトップ目の前田から六筒が打たれる。

前田は前半荘から大きな放銃が続き、このアガリで完全にターゲットとなってしまい更なる試練が続く。

南1局
石川が一気通貫確定のカンチャン待ちテンパイ、即リーチをかけると、魚谷がドラを切って追っかけリーチをかける。

 

 

魚谷がアガるとなんと通過ポジションのトータル2着目に浮上。
一気にポイントを加算していきます。

その後、前田、魚谷が共に一度ずつリーチをかけてアガってオーラスを迎える。
オーラス前のポイントはこちら。

 

 

前田の条件は、石川・近藤からは3.900、魚谷からは2.000、ツモは700・1.300以上のアガリで通過。
石川の条件は三倍満ツモ以上で通過。

魚谷はこのままだと前田の1人テンパイや、自身の1人ノーテンは敗退になるという状況で、オーラス最初にテンパイを入れたのは前田。

 

 

リーチ棒を出してしまうと、魚谷が流局時に伏せることができるようになってしまうということもあり、ここはしっかり時間を使って考える前田。

リーチをかけなかったとしても現状+四万は魚谷からの直撃OK、ツモも条件クリア。

一方、リーチをかけると、四万の石川や近藤からの出アガリ条件が残り、さらに安めの一万ツモでも通過することができる。

前田の選択は‥リーチ。

 

 

解説の勝又も、まぁリーチになりますよね‥!と一言。
山には4枚残りの一万四万

魚谷はこのリーチに対して受けを選択。

 

 

結果は‥

 

 

流局。
以上の結果をもちまして、十段戦ベスト8B卓からの勝ち上がりは、近藤、魚谷となりました。

 

 

ということで、第39期十段戦の決勝メンバーが出揃いました。

 

 

浜上文吾、三浦智博、近藤久春、魚谷侑未
ここにディフェンディングチャンピオンの荒正義が加わり決勝が行われます。

第39期十段位は一体誰になるのでしょうか。
皆さまお楽しみに!

(担当:松田)