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十段戦 レポート

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第34期十段戦 七~八九段戦レポート 庄田 祐生

2017/06/20
執筆:庄田 祐生


100

日本プロ麻雀連盟の4大タイトル戦の1つ、『十段位戦』の季節が今年もやって来た。

レポートは私、旧チャンピオンズリーグシードで四段戦からの出場も、オーラスアガリ勝負に競り負けた庄田祐生が担当させて頂きます。中学生の時から見ていたこのタイトル戦のレポートに携われてとても嬉しく思います。今回が初めてとなりますのでお見苦しい点が多々あるかと思います、ご了承ください。
現場の緊張感・臨場感が少しでも皆様に伝わればと思います、よろしくお願い致します。

今回は七・八九段戦という事で、シード選手はもちろん皆強豪。このビッグタイトルにかける想いは計り知れないだろうが、低段位からここまでやって来た選手の想いはそれを超える。
初段戦からの勝ち上がり者はいないが、二段戦からは、青山めぐみ・中寿文。三段戦からは、重原聡・鳥越真仁・高田麻衣子・古谷知美・大和田篤史・新谷翔平の計8名が残っている。今回はこの8名にも注目していきたい。

 

【七段戦】

1卓:前田直哉・太田昌樹・重原聡・近藤久春

A1リーガー2名と三段戦からの出場重原、太田の対決。
1回戦は前田のペースで局が進み、終わってみれば前田が43,600点持ちのトップ、2着に浮きの近藤、3着に太田、ラスが重原となった。太田、重原は格上相手とは言え堂々とした打ちっぷりに見えた。続く2回戦での沈みは避けたいところ。

2回戦、東1局2本場、親:前田 ドラ九索
2回戦の開局から加点を続けた前田は続く親番で

二索二索二索四索五索九索九索九索一筒二筒三筒五筒五筒  リーチ

これでリーチを打ち
更にドラの九索を暗カン、3者の顔色が曇る。

結果は忍んでいた太田がハイテイで重原から出アガリ、8,000は8,600をアガる。

南4局、親:太田 ドラ白
4着目16,200点持ちの重原がリーチを打つと
2着目38,700点持ち太田が負けじと反撃。

一索一索一索四索四索五索六索六索七索七索  ポン東東東

ドラの白を重原が掴むとそれを近藤がポン!
次巡、近藤は両者に危険な六索をツモ切り、テンパイ濃厚。アガれば近藤も浮きに転ずる。

結果はリーチ者重原が太田のアガリ牌の五索を掴み、
太田、貴重な7,700をアガる。これを機に重原は痛い2連続ラス、太田はこの回逆転のトップとなった。

2回戦終了時
前田+34.8P 重原▲46.9P 近藤▲1.8P 太田+13.9P

3回戦はバツグンの安定感を誇る前田がトップ、2着に重原、3着に太田、ラスに近藤という並びになった。

3回戦終了時
前田+51.5P 重原▲40.4P 近藤▲19.3P 太田+8.2P

最終戦、前田は勝ち上がり濃厚。トータル3着目の近藤は太田と27.5Pの差、重原は48.6P差となる。

南3局まで場は均衡し、近藤は親が落ちる。
南4局は安泰の親、太田が手牌を伏せ終局となった。

1卓:勝ち上がり 前田直哉・太田昌樹

 

2卓:勝又健志・麓征生・吉田直・羽山真生

連盟チャンネルお馴染みの3人と現WRCリーグチャンピオン羽山の対決。

1回戦は吉田が大きなトップを獲り、2着に勝又、沈みの3着に麓、大きなラスを引いた羽山となった。

2回戦東3局、親:羽山
勝又がホンイツ七対子をテンパイ後、すぐに羽山が張り返し七対子ドラ単騎リーチを打つ。牌姿を書いている合間に一発(Aルールなので一発はないが)で羽山がツモり6,000オールとすると、それを機に点棒を重ね、終わってみれば初戦の大きなラスを取り戻す52,100点持ちのトップとなり、2着に浮きの吉田、3着に最少失点で抑えた勝又、ラスに麓となった。

2回戦終了時
勝又+2.9P 麓▲39.1P 吉田+36.1P 羽山+0.1P

3回戦、麓は沈めない状況。吉田は加点できれば勝ち上がり濃厚か。
結果は勝又、麓、吉田の3人浮き、羽山は1人沈みとなる。

3回戦終了時
勝又+21.0P 麓▲34.0P 吉田+49.1P 羽山▲36.1P

最終戦、並びが出来てしまった為、麓・羽山は勝又を沈め大きなトップが必要となるが、南1局の時点でトップの羽山が38,100点、勝又が3着目で27,000点とまだまだ差は縮まらない。

南4局、親の羽山は小場ながらも5本場まで積み上げ45,200点持ち、勝又26,300点持ち。
勝又が12巡目に役ありテンパイとするが羽山がリーチ

三万四万五万七万七万二索三索四索六索八索四筒五筒六筒  ドラ六索

勝又は無筋の八筒を押す。それを吉田が鳴き吉田も追いつく。勝又は次巡の危険牌でヤメ。
両者アガれず羽山・吉田の2人テンパイ。

続くオーラス6本場、羽山はテンパイまで辿り着かず、勝又が吉田に1,600は3,400を放銃しゲームセット。

2卓:勝ち上がり 吉田直・勝又健志

 

3卓:HIRO柴田・安東裕允・西川淳・浜上文吾

九州代表の安東、浜上がここで対決となった。互いの手の内を知っている同士。対するはHIRO、西川。

序盤から西川が止まらない。1回戦を53,500点持ちのトップとすると2回戦も安定した戦いを見せトータルポイントを伸ばす。対してHIROは苦しみ1、2回戦連続ラスとなった。

2回戦終了時
HIRO▲47.0P 安東▲2.7P 西川+39.3P 浜上+10.4P

3回戦、南1局、2局と西川がアガリ、続く南3局親 親:HIRO ドラ東

安東配牌
二万二万六万六万二索三索七索八索一筒三筒三筒東東  ツモ一索

ここから手が伸びない。対するHIROは7巡目にリーチ

三万四万五万二索三索四索四索五索六索四筒五筒六筒東

これを受け安東・浜上は撤退。そしてこの局を制したのは・・・またも西川だった。

3回戦終了時
HIRO▲71.7P 安東▲22.0P 西川+75.1P浜上+18.6P

西川は勝ち上がり濃厚、HIROはかなり苦しい。安東と浜上の一騎打ちか。

最終戦、争う3者共に手が伸びず結果は西川の1人浮き。九州対決は浜上に軍配が上がった。

3卓:勝ち上がり 西川淳・浜上文吾

 

4卓:望月雅継・仲田加南・青山めぐみ・鳥越真仁

二段戦からの出場青山と三段戦から出場鳥越、現女流桜花の仲田、Aリーガー望月との対決だ。

1回戦、東3局、ドラ一筒
子の青山がドラを鳴きテンパイとなる。

三万四万七万七万二索三索四索二筒三筒四筒  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き

数巡後一筒を加カン。

同じく子の仲田は終盤で1枚切れの中を力強く押し強気の姿勢。結果は青山、仲田の2人テンパイ。

青山は終始高打点の手が入るもアガリきる事ができず、終わってみればこの回のトップは望月。2着に青山、沈みの3着に鳥越、仲田はラスとなる。

続く2回戦、望月が爆発力を見せつけ67,900点のトップ。それに嵌ってしまったのは鳥越。1回戦のプラスが小さかった為、仲田と共にトータルポイントを大きくマイナスとする。

2回戦終了時
望月+61.6P 仲田▲38.4P 青山+13.0P鳥越▲36.2P

3回戦、仲田・鳥越はトータル2着の青山を沈めて浮きに回りたいが、南入時で現状望月・青山の2人浮き。仲田が盛り返し望月を沈める事に成功したが、トップは青山。鳥越は3着の望月と0.2ポイント差の痛恨のラスとなる。

3回戦終了時
望月+50.5P 仲田▲32.5P 青山+32.5P鳥越▲51.5P(供託1)とプラス者とマイナス者のポイントがほぼ同じという珍しい並びとなった。

最終戦、仲田・鳥越共に毎局高打点を作らねばならない為、望月・青山の捌きが目立つ。
事実上の決着だった。

4卓:勝ち上がり 望月雅継・青山めぐみ

 

5卓:西岡慎泰・古谷知美・高田麻衣子・仁平宣明

三段戦からの勝ち上がり、古谷・高田の女流と西岡・仁平の対決。古谷・高田は縮こまる事なく場に溶け込む事ができるか。

1回戦東3局、親の仁平は親番で連荘し3人を沈め持ち点を52,400とすると続く1本場も3,900は4,000オールで加点。

南入時には仁平48,000西岡41,100と西岡にポイントを譲るも、トップを譲らず1回戦終了。

続く2回戦は西岡の独壇場。高打点と捌きを駆使し1人浮きのトップ。2着に沈みの仁平、1回戦同様、3着古谷、ラスに高田となる。

2回戦終了時
西岡+44.0P 古谷▲18.2P 高田▲48.6P仁平+22.8P

3回戦、古谷・高田は浮かなければ最終戦とても苦しくなるが、終わってみると結果はトータルポイント2着目仁平の1人浮き。西岡はマイナスながらもこの回▲7.0とふんばり、追いかける両者にとって結果は悪い方向に。

3回戦終了時
西岡+37.0P 古谷▲20.4P 高田▲62.2P仁平+45.6P

最終戦、西岡・仁平共に大きなラスでなければ勝ち上がりの為、無理はしない。古谷・高田共にこの回プラスとし仁平を1人沈みとするも、ポイント差が大きすぎた。

5卓:勝ち上がり 西岡慎泰・仁平宣明

 

6卓:内川幸太郎・山田浩之・内田美乃里・奈良圭純

A1リーガー内川に、トーナメント巧者の山田、女流Aリーグ内田にBIG1優勝の奈良が対決。

1回戦から内川が爆発し、68,900点持ちトップとすると、2回戦はそれを超える71,400点持ちトップ。2回戦終了時で勝ち上がりをほぼ濃厚とする。

3回戦東1局、1本場親:内川 ドラ三万

五万六万二索三索三索四索五索六索二筒四筒六筒七筒七筒  ツモ一索 で首を傾げる。

ここで持ってくるのは四万四索五筒だろう?
そう言わざるを得ない好調ぶりか。
結果3回戦は内田の1人浮きのトップ。トータルポイントをプラスに戻す。

3回戦終了時
内川+93.2P 山田▲81.5P 内田+4.4P奈良▲16.1P

最終戦は実質内田と奈良の一騎打ち。
山田がトップとなり、奈良が浮きの2着、大きいラスに内田となり奈良が逆転で勝ち上がりとなった。

6卓:勝ち上がり 内川幸太郎・奈良圭純

 

7卓:魚谷侑未・山井弘・小川尚哉・大和田篤史

女流桜花2期連覇経験のある魚谷、世界チャンピオン山井、グランプリ・王位戦決勝進出の小川、皇帝位戦決勝進出、三段戦から出場の大和田の対決。

2回戦、親の小川は3本場まで積み上げ更に加点、大和田から2,900は3,800を打ち取り、持ち点を44,500とする。続く4本場、西家魚谷が

五筒五筒五筒六筒七筒九筒九筒  ポン西西西  チー一筒 上向き二筒 上向き三筒 上向き  ドラ九筒

のテンパイとすると

魚谷の上家の大和田も

七万八万一索二索三索六索六索八索六筒七筒八筒中中

ツモ六筒六索とするが、次巡、六万を引き打六筒の勝負リーチ。
両者共ツモる手に力が入っているのが目に見えて感じられたが結果は流局。2回戦は小川、魚谷のワンツーで終了した。

3回戦、初戦トップの山井だが展開が悪く南2局の親番を迎え1人沈みの4着目。

三万四万五万四索五索六索六索三筒四筒五筒七筒八筒九筒  ドラ北

これでリーチを打つもアガれず2連続ラスとなる。

3回戦終了時 魚谷+14.7P 山井▲27.9P 小川+14.3P大和田▲1.1P

トップからラスまでが42.6P差と全員にチャンスがある状況となった最終戦、魚谷が抜け出し、滑り込みの大和田が2着、小川がラスとなり大和田が小川を逆転した。

7卓:勝ち上がり 魚谷侑未・大和田篤史

 

8卓:藤井崇勝・猿川真寿・中寿文・滝沢和典

新人王藤井、マスターズ猿川、静岡リーグ優勝経験、二段戦から出場の中、王位戦優勝滝沢の対決。

「2,000・3,900」

七段戦スタートの合図から最初に声が聞こえてきたのはこの卓。声の主は滝沢。序盤ペースを握るも後半に失速し3着。1回戦トップは中となった。

初戦ラススタートとなった藤井だが、2回戦は43,700点トップ。2着に中とし、中はポイントを加点する。

3回戦、滝沢は負債を返済しプラスに転ずるトップとすると続く大きな2着に猿川、ここまで安泰の中が大きなラスとなり、トータルポイントをマイナスとする。

3回戦終了時
藤井▲30.3P 猿川+14.2P 中▲2.4P 滝沢+18.5P

最終戦、南3局の時点で中が1人浮きのトップ目。親の猿川と滝沢の差は3,300点。滝沢と猿川は1着順で勝敗が決まるので、勝負所である。

子の滝沢、

二万三万四万八万八万二索三索四索五索六索七索五筒七筒  ドラ三万

猿川の捨牌に六筒がある為一旦ヤミテンとするも、三筒を引き七筒切りリーチ。猿川はオリを選択、滝沢はアガる事ができず1人テンパイとなったが、捨牌には無情にも六筒が捨てられていた。

南4局1本場、親:中 供託1
中44,200 滝沢25,100 藤井24,200 猿川25,400
中は手を伏せれば勝ち上がり、滝沢・猿川はアガリ勝負だが決着がつかなかった場合

滝沢▲7.9 トータル+18.5=+10.6
猿川▲5.6 トータル+14.2=+8.6となり滝沢の勝ち上がりとなる。

滝沢は中盤に差し掛かるもテンパイが遠い。
形式テンパイを目指し鳴くと猿川も鳴き返す。
次巡、即猿川がツモアガリ、逆転となった。

8卓:勝ち上がり 猿川真寿・中寿文

 

9卓:松崎良文・明石定家・黒沢咲・中村毅

2回戦南4局、1本場親:黒沢
初戦連帯の松崎、黒沢が沈み、明石、中村が浮きだが明石は31,700点持ち。なんとかキープして終えたい所だ。

松崎、局の終盤で

六万七万八万一索一索七索八索九索五筒六筒六筒七筒八筒  ドラ四筒

これをヤミテンとするが、次巡ツモ一索。黒沢のホンイツ仕掛けを警戒し安牌の八筒切り、テンパイ継続とするが次巡ツモ四筒で顔が曇る。結果は黒沢、松崎の2人テンパイ。一連の流れを見て顔が曇ったのは松崎だけではない、明石の持ち点が30,200点となる。

続く2本場、中村は待ってましたと言わんばかりの300・500は500・700をツモり1人浮き。
明石は痛い沈みとなった。

続く3回戦は明石がマイナスをほぼ帳消しにするトップ、2着に黒沢、3着ながらも0.1P浮きの松崎、1人沈みに中村となった。

3回戦終了時
松崎+10.0P 明石▲3.7P 黒沢+2.3P 中村▲8.6P

全てがかかる最終戦、この点差。一瞬の隙も見せられない。

場は膠着し、南4局まで接戦となる。
明石は一歩抜け出し松崎、黒沢の一騎打ち。
結果は松崎がまたも0.1Pの浮き、黒沢が▲1.3Pとなり、松崎が接戦を制した。

9卓:勝ち上がり 明石定家・松崎良文

 

10卓:森脇翼・石立岳大・紺野真太郎・老月貴紀

先日の日本オープン決勝で悔し涙を流した石立、
Aリーガー紺野。石立はこのメンバー相手に気負わず戦う事ができるか。

「ツモ、16,000オール」
1回戦親番で四暗刻をツモりあげたのは紺野。
この回大きな1人浮きトップ。森脇、老月は大きな沈みとなる。2回戦は小さいながらも石立のトップ。痛い連続ラスの老月。

3回戦南4局、親の森脇は42,400点持ちトップ目。石立が3フーロしマンズのホンイツテンパイ濃厚だが森脇も負けじと同じ色でテンパイ。

一万一万二万二万三万四万五万六万七万七万七万白白

互いにアガれず流局となる。

3回戦終了時
森脇+10.9P 石立▲4.3P 紺野+48.4P 老月▲55.0P

最終戦は老月の猛追。それに嵌ったのは森脇。箱下▲6,600点となり、戦線離脱。老月は76,500点持ちトップとなるが、交わしたのは石立。この回浮きに回り見事耐え忍んだ。

10卓:勝ち上がり 紺野真太郎・石立岳大

 

11卓:井出一寛・三盃志・花岡章生・西島一彦

三盃は北海道、花岡は関西からの出場である。
地方からの出場者はこのビッグタイトルを持ち帰りたい。西島はマスターズ、井出は王位と優勝経験があり、味の濃い卓となった。

2回戦終了時、花岡と西島が大きめの浮きで並びを作るも3回戦は西島が失速しラス。対抗の井出が+1.1Pながらも浮きとし、最終戦に望みを繋げる。

3回戦終了時 井出▲3.8 三盃▲54.0 花岡+46.7 西島+10.1

最終戦、西島は▲11.0の1人沈み。井出は沈むと西島の順位ウマが4P小さくなる為勝ち上がりは西島になるが、なんとか+0.2Pで局を終える事に成功。
ギリギリの戦いを制した。

11卓:勝ち上がり 花岡章生・井出一寛

 

12卓:斉藤等・武藤武・樋口徹・新谷翔平

シード登場の斉藤、東北本部長武藤、王位樋口、三段戦から勝ち上がりの新谷との対決。

2回戦、南1局親の樋口は5巡目に1,500をテンパイするも、なかなかアガれない。

一方新谷、

三万四万六万七万八万九万九万五索六索五筒六筒東中  ドラ東

この形が

三万四万六万七万八万五索六索七索六筒六筒東東東

となりリーチを打つが、手ができた瞬間樋口の当たり牌を持ってくるという悪循環で、勝負手を落とす。1、2回戦が終了し、トータルトップは斉藤。斉藤は現状1人浮きとはいえ、他3者のマイナスが小さい為油断はできない。

3回戦、新谷が1人沈みの痛恨のラス。トータルポイントでは3者がプラスとなる。

3回戦終了時
斉藤+22.4P 武藤+11.8P 樋口+6.4P 新谷▲40.6P

最終戦、三つ巴の戦いを制したのは樋口。48,500点持ちトップを獲る事に成功。痛いラスは斉藤。
武藤が2着で加点した為、逆転を許した。

12卓:勝ち上がり 樋口徹・武藤武

 

13卓:角屋保人・浦田豊人・横山毅・谷岡育夫

1回戦のトップは谷岡、2着に0.2P浮きの横山となり迎えた2回戦南4局。初戦ラスとなった角屋はラス親で39,400点持ちトップ目、初戦トップの谷岡は29,600点とアガれば浮きとなり早くも正念場。

谷岡は

三万四万五万二索三索四索四索五索五索五索六索四筒五筒  ドラ五筒

でテンパイするとヤミテンを選択。テンパイ打牌で横山もテンパイを入れる。

七万中中中  ポン東東東  ポン二万 上向き二万 上向き二万 上向き  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き

次巡、谷岡は三万を力強くツモ切ると更に数巡後、持ってきたのは横山のアタリ牌の七万。覚悟を決め、8,000の放銃。痛いラス落ちとなる。

3回戦は先程の放銃から展開の苦しい谷岡の1人沈み。トータルポイントでも3者から離れる。

3回戦終了時
角屋+3.6P 浦田+18.1P 横山▲3.9P 谷岡▲17.8P

最終戦、横山が爆発し72,100点持ちトップとすると、3者の中で一番失点を抑えた浦田が2着に滑りこんだ。

13卓:勝ち上がり 横山毅・浦田豊人

 

【七段戦勝ち上がり】
前田直哉・太田昌樹・吉田直・勝又健志・西川淳・浜上文吾・望月雅継・青山めぐみ・西岡慎泰・仁平宣明・内川幸太郎・奈良圭純・魚谷侑未・大和田篤史・猿川真寿・中寿文・明石定家・松崎良文・紺野真太郎・石立岳大・花岡章生・井出一寛・樋口徹・武藤武・横山毅・浦田豊人

 

【八・九段戦】

1卓:樋口徹・木村東平・花岡章生・斉藤等

木村はここからシード登場となる。

初戦ラスとなった樋口は2回戦1人浮きのトップを獲り、ポイントを▲3.7Pまで戻す。初戦トップの木村は2回戦ラス。4者のポイントに差はない。

3回戦、トップは樋口、2着に花岡。3着斉藤はここまで連帯のない苦しい展開。

3回戦終了時
樋口+13.4P 木村▲6.2P 花岡+14.7P 斉藤▲21.9P

最終戦東4局1本場を迎え木村が53,800点持ちのトップ目となり抜け出し、現状樋口と花岡の一騎打ち。樋口の持ち点は25,500、花岡は30,500。

子の花岡、

四万五万六万七万八万四筒五筒六筒六筒七筒八筒中中  ドラ六筒

で勝負手をリーチ。これを木村から出アガリ、大きな5,500をもぎ取る。樋口厳しい。

南4局、樋口はツモれば逆転の手をテンパイ。
残るツモは後3回。力を込め3回手を伸ばすがアガリ牌は無かった。

1卓:勝ち上がり 花岡章生・木村東平

 

2卓: 太田昌樹・紺野真太郎・藤原隆弘・横山毅

藤原はここからシード登場となる。

1回戦トップは藤原、2着に横山。トップからラスまでの素点の差が13.8Pという接戦となった。

2回戦、東2局 親:紺野 ドラ白

紺野は一索をポン。白の在り処が分からない。

太田は

六万七万四索五索五索六索七索九索九索五筒六筒七筒白  ツモ五万  打白

それに反応したのは紺野。

一万二万三万一筒一筒七筒八筒  ポン一索 上向き一索 上向き一索 上向き  ポン白白白

太田、力を込め持ってきた牌は紺野のアガリ牌である九筒。紺野、大きな12,000をアガる。

3回戦、序盤は藤原がペースを掴み、南入時42,100点持ちトップ目、紺野が18,800点持ちラス目となるが、8巡目にリーチ。

三索四索五索六索六索七索八索三筒四筒五筒八筒八筒八筒  ドラ六索

見事六索をツモリあげ、30,000点を超えると更に加点しこの回トップ。藤原は序盤に稼いだ点数で浮きを守りきった。

3回戦終了時
太田▲60.0P 紺野+39.0P 藤原+20.0P 横山+1.0P

最終戦、南2局の時点で横山は41,200持ちトップ目、2着に藤原32,200、3着に紺野24,700という
接戦となるも紺野が大きな2,600オールをツモアガリ。南4局、流局もしくはアガれば勝ち上がりの藤原、紺野。紺野が横山から出アガリ、終局となる。

2卓:勝ち上がり 紺野真太郎・藤原隆弘

 

3卓: 明石定家・浦田豊人・勝又健志・ともたけ雅晴

ともたけはここからシード登場となる。

1回戦、南4局、持ち点は明石28,800 浦田48,400 勝又29,900 ともたけ12,900。
明石は1,300以上、勝又はアガれば順位点(2人浮き)+4が入る。仕掛けあいを制したのは明石。
浦田から1,300をアガリ、この回浮きとなる。

2回戦、トップは勝又、2着に浦田となり勝又は初戦で最初失点、浦田は初戦トップの為下位2名とポイント差を伸ばす。
3回戦もトップ勝又、2着に浦田。最終戦を有利に進める事のできるポイントを持つ。

3回戦終了時
明石▲36.2P 浦田+38.4P 勝又+29.6P ともたけ▲31.8P

最終戦、東3局 親の浦田は

二索三索四索五索六索七索北北北白白中中

これをヤミテン。ともたけから中をアガリ勝ち上がり濃厚。明石は徐々にペースを上げこの回トップも安定感抜群の勝又とのポイント差が大きすぎた。

3卓:勝ち上がり 浦田豊人・勝又健志

 

4卓: 吉田幸雄・猿川真寿・武藤武・浜上文吾

吉田幸雄はここからシード登場となる。

シード吉田は1回戦大きなラスとなり、迎えた2回戦、東1局2本場 親:猿川 ドラ九筒

猿川
二筒三筒四筒五筒六筒七筒七筒七筒中中  ポン九筒 上向き九筒 上向き九筒 上向き

吉田
六万七万三索三索三索四索五索六索七索八索四筒五筒六筒

2人にテンパイが入ると、吉田の手には猿川のアガリ牌の一筒が。猿川の直前の打牌が手出しの北という事もあり踏み込みを決意したのか、吉田が12,000の放銃となる。これを機にこの回猿川はトップ。2連続ラスに吉田、2連続浮きの2着に浜上となる。

3回戦、南4局、トータルポイントで競っているのは武藤・浜上・猿川。浜上、猿川は共に30,000点を超えており、武藤が27,400持ち。ここで沈むと痛いが、武藤が吉田から渾身の5,200をアガリ、
最終戦を三つ巴とする。

3回戦終了時
吉田▲81.4P 猿川+26.2P 武藤+21.2P 浜上+33.0P

最終戦南4局、親:武藤 ドラ四万
浜上26,300 武藤36,400 猿川27,400 吉田29,900

三つ巴の勝ち上がり条件
猿川、2,600以上
浜上、アガるか流局
武藤、浮きを保つ(猿川に5,200以上を打てない)

猿川、9巡目に条件を満たすリーチ

九万九万二索二索二索五索五索六索六索七索七索二筒三筒

浜上も猿川の無筋を3枚押し、テンパイ。

三万四万五万二索三索四索四索五索八筒八筒  ポン六筒 上向き六筒 上向き六筒 上向き

制したのは浜上。見事六索をツモり、接戦を制した。

4卓:勝ち上がり 武藤武・浜上文吾

 

5卓: 魚谷侑未・青山めぐみ・石渡正志・井出一寛

石渡はここからシード登場となる。

1回戦を制したのは魚谷、2着に青山。
2回戦、親の青山のリーチ

四万四万四万五索六索六索七索八索三筒四筒五筒六筒六筒  ツモ四索  ドラ五筒

すぐに3,900オールをツモアガリこれを機にこの回トップ。初戦ラスの井出は浮きの2着とし、初戦3着の石渡は続けて3着。ラスは魚谷。この時点でトータルポイントは青山の1人浮き。

3回戦、青山は加点できればかなり有利だが結果は痛恨のラス。トップに井出、2着に石渡、3着魚谷となり、トータルポイントがほぼ横並びとなる。

3回戦終了時
魚谷▲13.0P 青山+4.1P 石渡▲0.4P 井出+7.3P(供託2.0P)

最終戦も場は平たく、1回の放銃で勝敗が決まる点差となる。38,600点ながらも見事トップを獲った魚谷、2着に青山が滑り込み、石渡・井出を沈め、勝ち上がりを決めた。

5卓:勝ち上がり 青山めぐみ・魚谷侑未

 

6卓: 内川幸太郎・石立岳大・前田直哉・仁平宣明

1回戦のトップは内川、2着に石立、3着ながらも浮きの仁平、1人沈みのラスに前田となる。
石立、格上リーガー相手も怯む事なく淡々と打つ。

2回戦、親の内川

四万五万六万四索五索七索七索七索六筒六筒  ポン発発発  ドラ六筒

リーチをかけている前田からアガリ、5,800。
その後、この回トップの仁平の追撃を守りきり浮きの2着。前田は2連続1人沈みのラスとなる。

3回戦、前田は素点+4.7Pの1人浮きトップをとり反撃開始、最終戦に望みを繋げる。内川・仁平とのポイント差が大きい為、前田は大きなトップをとり、内川・仁平のどちらかをラスにしなければならないが、両者の捌きが入る。
南4局、親の仁平が手を伏せ終了。

6卓:勝ち上がり 仁平宣明・内川幸太郎

 

7卓:吉田直・西岡慎泰・松崎良文・奈良圭純

1回戦南2局、北家の吉田は3巡目にリーチ

三万四万五万七万八万九万二索三索四索八索八索北北  ドラ五万

すぐに西岡から北が放たれ5,200。
終わってみれば吉田の1人浮き。ラスに西岡。

2回戦、トップは奈良。初戦のマイナスポイントをプラスとするが、続く3回戦はラス。松崎は2、3回戦共に浮きとし最終戦を迎える。
吉田は1回戦のポイントを少し削るも安定した戦いを見せる。

3回戦終了時
吉田+23.9P 西岡▲21.5P 松崎+17.3P 奈良▲19.7P

最終戦、南3局2本場の時点で2着西岡33,500、ラス松崎24,700と並びを作るも、西岡はまだ素点が足りない。

子の吉田はヤミテンで

四万五万六万三索四索四索五索六索四筒五筒六筒八筒八筒  ツモ二索  ドラ四索

3,200・6,200をアガリ、勝ち上がり濃厚。
南4局、ポイントに余裕のある親の松崎が手を伏せ終了。

7卓:勝ち上がり 吉田直・松崎良文

 

8卓:西川淳・中寿文・大和田篤史・望月雅継

1回戦、望月は47,200点持ちのトップ、2着に西川、3着に浮きの中、大和田は1人沈みのラスとなる。続く2回戦、東4局親の望月は42,100点持ちトップ目でリーチ。

二索三索四索五索六索一筒一筒一筒白白発発発  ドラ一万

一筒をカン、3巡後発もカンし持ってきたリンシャン牌は七索。4,000オールで更に加点すると、続く1本場、またも高打点リーチ

五万六万七万八万九万四索五索五索五索六索四筒五筒六筒

中が四万を放銃し11,900。2回戦終了時点で勝ちが見えるか。

2回戦終了時
西川▲18.2P 中▲16.9P 大和田▲30.8P 望月+65.3P

3回戦、トータルポイントラス目の大和田が47,300点持ちトップ目と立つもライバル西川に

四万四万一筒一筒二筒二筒三筒三筒五筒六筒七筒八筒九筒  ドラ四万

四筒を打ち、激痛の12,000放銃。
これを機に西川が大トップ。トータルポイントをプラスに戻す。

3回戦終了時
西川+19.2P 中▲46.9P 大和田▲44.3P望月+71.0P(供託1.0P)

最終戦、中・大和田は少ない可能性に賭け必死に食らいつくもライバル西川の勢いが止まらない。
加点を続け、逆転する現実味は無くなった。

8卓:勝ち上がり 望月雅継・西川淳

 

【八・九段戦勝ち上がり】
花岡章生・木村東平・紺野真太郎・藤原隆弘・浦田豊人・勝又健志・武藤武・浜上文吾・青山めぐみ・魚谷侑未・仁平宣明・内川幸太郎・吉田直・松崎良文・望月雅継・西川淳

注目していた低段位からの勝ち上がり者は8名いたが、終わってみれば青山1人となった。九段Sに到達する事のできなかった何百人もの想いを背負って、堂々と戦い抜いてほしい。

当日は七段戦が11時からのスタート、八・九段戦全てが終了したのは21時過ぎである。
初めてのレポート、それも十段戦の高段戦ということで、今この記事を見てくださっている麻雀ファンの方々、プロの方々に少しでも見応えのある、分かりやすい記事を書かなければと奮起しておりました。見づらい部分も多々あったかと思います。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。

今回担当させて頂きましたのは
32期、庄田祐生でした。

 

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