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チャンピオンズリーグ レポート

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第5期JPML WRCリーグ ベスト16D卓レポート

2019/02/15
執筆:楠原 遊


1月8日から毎週行われていた第5期JPML WRCリーグベスト16卓もついに最終卓。
A卓では、現女流桜花・仲田加南と原佑典、そしてB卓からは現鳳凰位・前原雄大とHIRO柴田、そしてC卓からは現十段位内川幸太郎と木本大介がベスト8への進出を決めている。
残された椅子はあと2つ。本日行われるD卓からは一体誰がそれを勝ち取るのか。

WRCルールは一発裏ドラカンドラあり、30,000点持ち30,000点返し。
順位点はトップから+15、+5、▲5、▲15。
トータル4回戦を行いポイント上位2名がベスト8進出となる。

 

1回戦(起家から蒼山秀祐→森岡貞臣→沢崎誠→池田来斗)※文中全て敬称略

東3局

 

100

 

沢崎誠 A1リーグ 東京本部所属 二次トーナメントより勝ち上がり
泣く子も黙るベテラントッププロ。現麻雀マスターズチャンピオンでもあり、過去には十段位に最強位、グランプリ等数えきるのが困難なほどタイトル獲得経験を持つ。
前回4期WRCリーグでも決勝メンバーであった。上位リーグ者が順当に勝ち上がりを進めている今期のベスト16でも、ぐりぐりの大本命。

東1局・東2局と池田が、軽快に仕掛けて局を進め迎えた東3局。
5巡目、北家の森岡が仕掛けて1シャンテン。

二索三索四索六索六索西西北北中  チー八索 左向き七索 上向き九索 上向き  ドラ五万

次巡、親番の沢崎の手がこちら

 

100

 

ここからトイツの南を選択。他家のスピードも気になるところだが最大打点を見た。
そして10巡目、

六万六万四索五索六索二筒三筒三筒四筒四筒五筒六筒七筒

メンタンピンまで成長させてリーチ。
すでにテンパイを入れていた池田と森岡だが、アガリ逃しのあった池田はオリ、ホンイツ・北の森岡はドラも切って押し返してゆく。
しかしアガったのは沢崎。ツモって裏が乗って4,000オール。
最もゆったりとした選択を取ったが、しっかり手を育てて一番大きいアガリを成就させた。
そのまま次局も親番でのリーチ→1人テンパイで1本場、2本場と親を重ねてゆく。

そして迎えた東3局3本場供託2

ここまで上位リーグの沢崎の攻勢に対し、押し返し辛かった3者だったがここらあたりで反撃とゆきたい。

 

100

 

森岡貞臣 D1リーグ 東京本部所属 1次トーナメントより勝ち上がり
28期後期と入会は遅いものの、雀歴は35年。プロ入りしてから、様々なタイトルや大会に積極的に参加をしてきている。
5年前にはこのWRCリーグの前身であるチャンピオンズリーグでの優勝経験もあり。剛柔併せ持つ麻雀で、次なるタイトル獲得を目指す。

5巡目、北家・森岡の手

四万五万三索三索四索五索六索八索一筒二筒三筒四筒西  ツモ三万  ドラ西

ここから手の伸びを見たドラを選択。これ以上親の連荘はさせたくないといったところか。

 

100

 

池田来斗 D3リーグ 東京本部所属 一次トーナメントより勝ち上がり
21歳の現役大学生の池田は33期入会と今回のベスト16の最若手選手。麻雀教室・健康麻雀の講師としての一面も持つ。
初めてづくしの今回の対局ではあるが、予選やトーナメントと同様に仕掛けを活用した積極的な麻雀を打ってゆけるか。

先行テンパイをいれたのは池田。

五万六万七万四索四索五索六索六索九索九索五筒六筒七筒

イーペーコーのヤミテンテンパイ。次巡ツモ七索。高め三色のピンフか、確定三色のシャンポン待ちか。
池田は四索切りリーチ。一発・裏ドラによる打点アップも大きいこのWRCルール、待ち枚数の多い方を選択する。
そこに追いついたのはここまでまっすぐ手作りしていた森岡。

三万四万五万三索三索四索五索六索七索八索二筒三筒四筒  リーチ

すぐに池田が三索を掴み3,900は4,800。供託の2,000点も併せ、大きな加点となった。

そのまま沢崎が大きなリードを守りトップで1回戦を終える。

1回戦結果
沢崎+35.0P 森岡+3.1P 池田▲12.2P 蒼山▲25.9P

 

 

2回戦(蒼山→森岡→池田→沢崎)

 

100

 

蒼山秀佑 C1リーグ 東京本部所属 ベスト16より参加
予選1位通過のジャンプアップによりここから参戦の蒼山。しかも、2位の選手と50ポイント近い差をつけての大きな1位である。
先日のリーグ戦でも、C2リーグから首位で昇級を決め、かなり今波に乗っている選手といえる。

南1局
西家・池田が自風の西から仕掛けてゆく。自身の手にドラの一索がトイツ。
そして親の蒼山も東五万とポンして7巡目テンパイ。

七万七万五筒六筒白白白  ポン五万 上向き五万 上向き五万 上向き  ポン東東東  ドラ一索

ここにすぐに引いてきたのは七万。トイトイ確定とともにホンイツへの渡りも見えると一旦六筒単騎、すぐに南待ちへと変化。
3,900から18,000大きな勝負手と成長した。
9巡目、そこに追いついたのは北家の沢崎。

二万三万四万五万六万七万二索三索三索四索五索三筒四筒  ツモ六索

リーチとゆく。これをすぐにツモ、裏ドラも乗って3,000・6,000の大きなアガリ。
蒼山は途中、中単騎に受け替える選択肢もあったが南中もどちらも生牌。手出しで五筒六筒と切り出してからの手出し南を嫌ったか。
替えているとツモアガリの道もあったが、これもまた正解を導き辛い難問だったといえよう。

そのアガリの勢いそのまま、沢崎の大きなトップで2回戦も終了する。

2回戦結果
沢崎+40.4P 蒼山+3.0P 森岡▲9.6P 池田▲33.8P

トータル
沢崎+75.4P 森岡▲6.5P 蒼山▲22.9P 池田▲46.0P

 

 

3回戦(沢崎→蒼山→池田→森岡)

2連勝した沢崎と、それを追う3選手はみなマイナスポイント。
折り返しとなった3回戦が、勝負を決める大きなキーポイントとなりそうだ。

東2局2本場
先行テンパイを入れたのはここまで持ち点をリードしている親の蒼山。

 

100

 

ドラを切ってヤミテンとする。この日の蒼山は、リーチをかけない先行テンパイがとても多い。
そのまま次巡リーチといくかとも思われたが、そのままヤミテン続行。ドラをあわせたのが沢崎のみ、という点も気になったか。
ここに西家・森岡のリーチ。

二万三万四万五万五万五万四索四索八索八索八索六筒八筒  ドラ白

それを見て蒼山もリーチ。そこに既に発をポンして五万八万待ちのテンパイを入れていた池田が一発で飛び込み、裏2枚の1,2000点アガリ。
考えうる中で最高打点のアガリとなったか。そして放銃した池田はかなり厳しいポジションとなってしまったか。

東4局1本場
親の森岡が仕掛けをいれてゆく。

四索五索五筒五筒  ポン七万 上向き七万 上向き七万 上向き  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き  チー六筒 左向き七筒 上向き八筒 上向き  ドラ五筒

5巡目、39,000点持ちの親のリャンメンチーからの3仕掛け。これに猛然と立ち向かったのは北家・池田。
親の上家ではあるがまっすぐ手を進めてこの形でリーチ。

一索一索一索三索四索五索六索七索八索九索発発発

三索を一発でツモり3,000・6,000。必死のアガリで戦線にくらいついてゆく。

南1局
親の沢崎の手牌

 

100

 

この手から、3巡目、場に2枚目のカン五筒をチー。
まだ残された手にはメンツひとつなくカンチャンふたつ残りの形だが、ホンイツへまっしぐら。
そこに7巡目、北家・森岡からのリーチ

二万三万四万五万五万三索四索四索五索五索二筒三筒四筒  ドラ九万

南家の蒼山も役なしのテンパイを入れるがトップ目ということもありここはオリ。
沢崎と森岡の対決となったが、

一筒二筒三筒七筒八筒九筒南南白白  チー五筒 左向き四筒 上向き六筒 上向き  ロン白

ホンイツ・一通・白、結果は森岡から沢崎への12,000の放銃。
ここまで点数が大きく沈んでいた沢崎だが、競技ルールの手本となりうる構想力の高い仕掛けで、親の大きなアガリを決めた。
しかしここは追い上げる3者も引いていられない。3名のトップ争いを制したのは蒼山。勝ち上がりに向け大きな一歩とした。

3回戦結果
蒼山+35.8P 池田+6.5P 森岡▲8.7P 沢崎▲33.6P

トータル
沢崎+41.8P 蒼山+12.9P 森岡▲15.2P 池田▲39.5P

 

 

最終戦(沢崎→池田→森岡→蒼山)

東1局2本場
親の沢崎が連荘し持ち点は45,000点を超え、自身の勝ち上がりをさらに磐石なものにした2本場。
4巡目、先行テンパイを入れたのは北家・蒼山。

五万六万一索二索三索五索六索七索六筒七筒八筒西西  ドラ八索

卓内2位のポジション、ここもヤミテンを選択。そこに5巡目、追う立場の森岡がリーチ。

一万二万三万五万六万二筒三筒四筒五筒五筒七筒八筒九筒

これを受け、親の沢崎は東のトイツ落とし。2巡後、蒼山が引いてきたのは五筒。三色の役もつけばとここはリーチ。
奇しくも同じ待ちでの追いかけリーチとなったが、アガればアドバンテージは広がるものの直撃を決められたら逆転されてしまう可能性も高まる。
そこに3番手でテンパイを入れたのは南家・池田。

一万一万二万三万四万七万八万九万南南  ポン白白白

ダブ南であがれば満貫の勝負手。
各選手、これをアガれば勝ち上がりに一歩近づくだけに力がこもる。特に追う立場の森岡と池田はことさらだろう。ツモる指先にも力がこもる。
ここで手を開いたのは池田。高めをツモって2,000・4,000のアガリ。

南3局1本場
最終戦もいよいよ佳境にさしかかる。現在の持ち点は起家から
沢崎43,300 池田27,000 森岡29,400 蒼山20,300
トータル1位は沢崎、2位以下に森岡蒼山池田と続くが、森岡と蒼山の差は現状わずか1ポイント。
1つのアガリや着順ですぐに変わってしまう差だ。一方池田は親番も残っておらず、大きく狙いたい状況。

10巡目、親の森岡が先行テンパイ。

六万六万八万八万四索四索六索六索八筒東東南南  ドラ四索

ドラドラ七対子をヤミテンとする。
そして同巡、今度は追う立場となった南家・蒼山がリーチ。

六万七万二索三索四索六索七索八索二筒三筒四筒八筒八筒

西家の沢崎もさらに同巡テンパイ。

三万三万四万四万五万五万七万七万八万九万九万六筒六筒

リャンペーコー、こちらもヤミテン。森岡と蒼山にとって、アガっても放銃しても大きな勝負の局となった。
この局、アガったのは森岡。沢崎から9,600は9,900のアガリを決め優位に立つ。

しかし次局、今度は蒼山がリーチをかけている沢崎から満貫を直撃、2人のデッドヒートはオーラスへ。
最終局は非常に僅差の戦いとなったが、2者の争いをよそにアガリを決めたのは沢崎。ここまでのアドバンテージをいかし最終戦を終わらせた。

最終戦結果
森岡+25.3P 蒼山+3.9P 沢崎▲9.2P 池田▲20.0P

勝ち上がり 沢崎誠 蒼山秀佑

沢崎「若手もベテランも意識せずに戦うが、(ベスト8で戦う前原プロにゴジラの異名があることから)地球防衛軍のつもりで戦います。」
蒼山「次戦もメンバーがすごい。下克上じゃないですが、精一杯準備してベストを尽くせるように頑張ります。」

ベスト8の組み合わせ

A卓 仲田加南vsHIRO柴田vs内川幸太郎vs蒼山秀佑
B卓 原佑典vs前原雄大vs木本大介vs沢崎誠