JPML WRCリーグ レポート

第6期JPML WRCリーグ ベスト8B卓レポート 優月 みか

B卓対局メンバーは、第4期WRCリーグチャンピオンの藤島健二郎。
グランプリMAX優勝のダンプ大橋。
一次予選から勝ち上がり、ベスト16A卓では放送卓で見事金星を挙げた木原翼。
そして巣鴨道場でもお馴染み、ベスト16B卓から吉田直と共に勝ち上がりを決めた杉山俊彦。

トーナメントを得意とするダンプ、WRCリーグでは10戦9勝を誇る藤島を相手に若手2人はどう戦い抜くのか。

 

1回戦(起家から藤島→杉山→木原→ダンプ)

1回戦目では、開幕から激しい主導権争いが見られた。

親番藤島が3巡目に表示牌の中を仕掛ける。
だが親の仕掛けに臆することなく真っ直ぐ打ち抜いた木原、杉山が手を進めていき6巡目に木原が先制リーチをいれる。

木原
六万六万一索二索三索一筒二筒三筒五筒五筒六筒六筒七筒  ドラ白

木原からのリーチを受けた杉山は同巡この形、

四万二索三索四索六索七索八索四筒五筒七筒八筒白白  ツモ一筒

ドラの白トイツの勝負手、無筋の一筒を一発目にツモ切り攻めていく。
そして10巡目に九筒を引き入れ追いかけリーチ。

杉山
二索三索四索六索七索八索四筒五筒七筒八筒九筒白白  リーチ

木原、杉山からのリーチを受けた親番藤島は、さらに仕掛けてテンパイをとるも、ここは打ち出された三筒が杉山への放銃となった。

杉山5,200点のアガリを決め開幕を制する。

二索三索四索六索七索八索四筒五筒七筒八筒九筒白白  リーチ  ロン三筒

その後も激しい点棒の移動が続き、南2局まで流局なし、そのほとんどを出アガリで進むという目が話せない展開が続いた。

激しい攻防の末、オーラスを迎える頃の点数状況は
藤島22,000
杉山34,700
木原23,300
ダンプ38,000
となっていた。

オーラスでは、2本場供託2千点のところを4着目の藤島がリーチ一発ツモ白の満貫をアガリ、2着まで着順を上げて1回戦目が終了となる。

1回戦終了時トータルポイント
ダンプ大橋 +18.8P
藤島健二郎 +7.6P
杉山俊彦 ▲2.5P
木原翼 ▲23.9P

 

 

2回戦(起家から藤島→木原→ダンプ→杉山)

2回戦目では東1局に木原の満貫ツモアガリ。
東3局では杉山が仕掛けた東トイトイ三暗刻の手をリンシャンからツモアガリ、3,000・6,000。

高打点が続き迎えたオーラス。親番は杉山。
藤島31,900
木原32,100
ダンプ22,700
杉山33,300
とダンプの1人沈み、上3人はほとんどひとアガリで変わるような状況となっていた。

ダンプは満貫ツモでトップだが、手牌に打点がついていかなかった。
8巡目に先制リーチを入れるも、満貫になるには一発や高めツモ、裏ドラなどの条件が必要になる。

ダンプ
三万四万五万四索四索四筒五筒六筒七筒七筒八筒八筒九筒  リーチ  ドラ二索

このリーチに仕掛けてペン七筒のテンパイをいれている親番杉山は真っ直ぐ押していき、15巡目にアタリ牌の三筒を掴む。テンパイノーテンでも着順が入れ替わるこの局面、杉山は三筒を勝負にいく。
だが、この三筒にダンプは声をかけず。
アガっても裏裏条件をとなるアガリをするよりも、親が押しているならもう1局に希望を繋ぐというトーナメントならではの見逃し。

親番杉山とダンプの2人テンパイで1本場となる。

ダンプが繋いだ南4局1本場。
誰もがアガリに向かう局面。

 

100

 

ダンプは難しい手牌を見事成就させ、藤島から8,000点のアガリ。4着から2着に逆転を決め2回戦目が終了した。

2回戦成績
杉山俊彦 +19.8P
ダンプ大橋 +7.5P
杉山俊彦 ▲4.4P
藤島健二郎 ▲22.9P

2回戦目終了時トータルポイント
ダンプ大橋 +26.3P
杉山俊彦 +17.3P
藤島健二郎 ▲15.3P
木原翼 ▲28.3P

 

 

3回戦(起家から藤島→木原→杉山→ダンプ)

激しいぶつかり合いの2回戦目を終えて、3回戦目が始まる。

東4局1本場、供託2千点。
藤島が5巡目にこの形。

二万四万四万五万二索二索二索四索四索五索五索三筒三筒  ドラ九索

七対子の1シャンテンでもある難しい形から四索のポンを選択。
さらに2巡後三筒のポンもすることができ、テンパイ。

四万四万五万二索二索二索五索五索  ポン四索 上向き四索 上向き四索 上向き  ポン三筒 上向き三筒 上向き三筒 上向き

四万切りのタンヤオか、五万切りのタンヤオトイトイか悩むところだが、藤島は五万切りで打点も追った。
7巡目に杉山から五索が打ち出され、3,900点のアガリとなり、正解の手順を掴んだ。

南3局2本場では、杉山が4,000オールのアガリをきめトップ目に立つ。
トータルポイントトップのダンプは、藤島に6,400の放銃などもあり、3回戦目は4着となってしまった。

3回戦目成績
杉山俊彦 +26.3P
藤島健二郎 +14.4P
木原翼 ▲9.6P
ダンプ大橋 ▲30.1P

3回戦終了時トータルポイント
杉山俊彦 +43.6P
藤島健二郎 ▲0.9P
ダンプ大橋 ▲3.8P
木原翼 ▲38.9P

 

 

4回戦(起家から木原→ダンプ→杉山→藤島)

最終戦は、開始時点で杉山の1人浮き、2位勝ち上がりを決めるにはダンプと藤島は着順勝負となるが、この最終戦は藤島にとって本当に辛い展開になってしまった。
東4局、藤島の親番、2位通過の座を争うダンプから5,800点の直撃アガリを決め、藤島が一歩リードを決める。
南2局、親番はダンプ。ここまでのポイントは以下の通り。

木原36,800
ダンプ24,500
杉山22,300
藤島36,400

着順勝負の藤島とダンプは、藤島が12,100点差で上に立っている。

8巡目、ドラドラの手牌を藤島が先制リーチ。

一万一万二索三索四索一筒一筒一筒五筒六筒七筒七筒八筒  リーチ  ドラ一万

10巡目、親番のダンプも藤島にリーチをぶつけていく。

二万二万四万四万四万六万七万八万六索七索発発発

藤島の待ち牌六筒九筒は山に4枚、ダンプの待ち牌五索八索は山に5枚。
この息を呑むライバル同士の戦いは12巡目に藤島が五索を掴んで放銃となった。

二万二万四万四万四万六万七万八万六索七索発発発  ロン五索

開かれた手牌はリーチ役牌、親でも4,800点の手だがこの裏ドラが四万
ライバルであるダンプの親番、ドラドラの先制テンパイ。当然打つであろう先制リーチは12,000点の放銃となってしまった。

この後もダンプがダブリードラドラ ウラ3の4,000・8,000、杉山のリーチツモ七対子ウラウラ6,000オールなど天運がダンプ、杉山に味方し、両名の勝ち上がりでベスト8B卓は幕を閉じた。

勝ち上がり
ダンプ大橋
杉山俊彦