プロリーグ(鳳凰戦) レポート

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第31期A1リーグ第8節レポート 瀬戸熊 直樹

2014/11/20
執筆:瀬戸熊 直樹


麻雀を覚えて、28年くらいが経とうとしている。
16歳で始めて、27歳でプロ入りし、34歳でAⅠリーグ入りした。

現在AⅠリーグ9年目。麻雀人生の3分の一を最高峰リーグで過ごしている。
こんなに幸せなことはない。だけどもう1人の自分が僕に問いかける

「何で君は麻雀に人生の大半を注ぎ込んでいるの?」と。

昔コラムで、「失った物が大きすぎて、引き返せなくなった」と、書いたことがあった。
その時は本当に食べていくのさえ大変な時代で、本心からそう応えていた。
では、少しはゆとりの出てきた今ならどう応えるのか、もちろんそんなに贅沢が出来るような暮らしになったわけではないが、何とか普通に生活できるくらいにはなった。

今の僕ならこう応える。
「生活の為というのはもちろんだけど、夢中になっている理由を述べるのなら、それは麻雀の真相、真実を探る為かもしれない。そしてそれは究明できたとしても、それを同意し理解してくれる人がいない限り、真実とは言えないし、正解なのかさえもわからない。だけど、永久に分からない可能性があるから、なおいっそう追い求めてしまうのだ。僕はその真理を自分自身で確かめたいから、毎日毎日あきもせず牌と戦っているのです。」と。

連盟Aルールだけに関して言わせえてもらえば、今僕は六合目くらいまで登って来れたのではないかと思う。山頂は果てしなく遠いのだと言われれば、そうだよなという思いと、いや、あと5年以内に到達できる可能性もあるのでは、とも思っている。
もちろんそこは結局自分の頑張り次第なのだが、

そんな想いを胸に抱いて臨んだ第8節。
1回戦、南1局、1本場、北家・古川さんが以下の捨て牌でリーチ。

八筒 上向き西一筒 上向き南白中三筒 左向き  ドラ中

ドラの中を切って、三筒ツモ切りのリーチの場面。持ち点はまだ全員ほとんど動いていない。
数巡後、僕も追いつく。

五万五万一索一索一索七索八索八索九索九索五筒六筒七筒

そこに持ってきたのは二筒三筒は場に3枚見えている。
読むポイントは3つ。

1、ドラ中を宣言牌にしなかった理由と、次巡ツモ切りリーチに踏み切ったのはなぜか。
2、手牌の値段。
3、マチ。

まずドラを切ってリーチにしなかったのは解りやすい。鳴かれるかどうかによって、ヤミテンかリーチかの選択をした事。次にリーチを宣言したのであれば、当然一役は前もってあったと考えられる。
リーチのみだけは否定される。

次に値段。ここが難しい。メンタンピンか、ピンフ系の高目安目が存在する手牌なのか、
2,000点から7,700までありえる場面。

次にマチ。三筒は場に3枚見えているが、古川さんの三筒はツモ切り牌。
僕はこの二筒を持ってきた時、かなりの確率で当たることが予想できていた。
しかし、感じたのにもかかわらずツモ切っていた。
開けられた手牌は

一万一万二万三万四万七万八万九万二索三索四索三筒四筒  ロン二筒

様々な「読み」を入れたにも関わらず、テンパイだからとか、スタイルだからとか、くだらない理由をつけて放銃していた。
むごい放銃である。

最悪の失点。

僕の中で理解している麻雀なら、当然この半荘はラスになる。
南場の親番も手牌は入らない。そうでなければ、30年近く費やした麻雀の真理が崩れる。
結果は納得のラス。いや引くべきして引いたラス。

貯金はあったが、この放銃を挽回するのに、残りの3回を費やしてしまった。
この日は、プラス15ポイントとした。

ゲームプランからいけば、プラスする事がもっとも大きな目標だっただけに御の字だったが、1回戦の二筒打ちだけは、今期の大きな目標である「致命傷を負わない」から大きく外れるものであったのは反省しなくてはならない。

残り2節。
鳳凰位決定戦という場所は、本当に胃が痛くなる場所であると同時に、「経験」を積ませてもらうにはこれ以上ない場所でもある。

もちろんまた行って戦いたい気持ちは強い。
だけど、しっかり自分の中で鍛えようと決めた課題はクリアして、また登頂に挑みたい。
結果にはこだわるが、そこにも充分に気を付けて残り8半荘戦います。

皆さまのご声援が、本当に力になっております。ほんとうにありがとうございます。
これからも宜しくお願いいたします。