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プロリーグ(鳳凰戦) レポート

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第32期A2リーグ最終節A卓レポート 古橋 崇志

2016/01/20
執筆:古橋 崇志


2016年1月5日
第32期鳳凰戦A2リーグ最終節の幕が上がる。

まずはここまでの順位が10位12位14位16位で行われるA卓。
この卓から残留できるのは1人、多くても2人だろう。4人の最低限の目標は卓内でトータル2着であろうか。

滝沢和典、紺野真太郎、佐々木寿人、刀川昌浩。
絶対に負けられない男たちの戦いの火蓋が切って落とされる。

1回戦
この回の主役は佐々木寿人。1人テンパイで迎えた東2局。

四万五万二索三索三索六索七索八索二筒四筒六筒六筒六筒  チー三万  ドラ六筒

リャンメンから仕掛けてカンチャン待ちのタンヤオドラ3のテンパイ。
待ちがシャンポンに変わり最後のツモでのアガリ。

三索三索六索七索八索四筒四筒六筒六筒六筒  チー三万 上向き四万 上向き五万 上向き  ツモ三索

2,000・3,900の先制パンチとなった。

続いて東4局。佐々木10巡目に以下のテンパイ。

五万六万七万二索二索四索五索六索六索七索五筒六筒七筒  ドラ九万

14位の佐々木としては是が非でもアガリたいタンピン三色。
八索が3枚切られている事もありヤミテンを選択。
それが仇となったか、親の刀川とドラ2の紺野に鳴きが入りテンパイを入れさせてしまう。

刀川
七万七万三索四索五索三筒四筒四筒五筒五筒  チー三万 上向き四万 上向き五万 上向き

紺野
四万五万六万九万九万一索二索三索四索五索  ポン発発発

13巡目、佐々木のツモは紺野のアタり牌の六索。3,900放銃かと思われたが佐々木は小考後打七索
見事放銃を回避し、3人テンパイの流局に持ち込んだ。

残留には最低でも50ポイントは叩いておきたい佐々木だが、4回戦のゲームメイクを考え、非常に落ち着いているよう感じられた。
結局、南場は紺野が盛り返し、佐々木は浮きの2着で終了。

2回戦
東1局から大物手がぶつかり合う。
まずテンパイを入れたのは西家の佐々木。

一万一万三万三万六索六索三筒三筒六筒六筒東南南  ドラ一万

12巡目に七対子ドラ2、1枚切れの東タンキに受ける。
そして14巡目、親番の滝沢がタンヤオリャンペーコーのテンパイ。

四万四万五万六万六万二索二索三索三索四索四索七索七索  ドラ一万

そして同巡、北家・紺野がメンホンテンパイ。

一筒二筒三筒四筒四筒四筒六筒六筒七筒八筒九筒中中 

16巡目までもつれ、山には滝沢の五万が2枚、佐々木の東が2枚、紺野の中が1枚。
紺野不利かと思われたが、最後のツモで力強く中をツモ。

この半荘も紺野がリードしていきそうだな、と思っていた矢先、佐々木の大物手が炸裂する。
東3局 親佐々木

八万八万一索三索四索五索六索七索八索九索六筒七筒八筒  ツモ二索  ドラ南

リーチツモ一通の3,900オール。
アガリだけ見ると分からないが、この時刀川は東北ホンイツの満貫テンパイ、しかもアガリ牌は4枚山に残っていた。
そして佐々木の二索は山に1枚だけであった。

こんなアガリをモノにすれば佐々木の時間帯。
次局の七対子ドラ2は必然だったのかも知れない。

八万八万三索三索五索五索四筒四筒七筒七筒西発発  リーチ  ロン西  ドラ西

これに飛び込んだのは紺野。対局後「足だけでなく心が2・3本折れた」と語る紺野。
ポイント状況だけ考えれば打たないのが普通であるかと思うが、そこを常識的に捉えないのがAリーガー。
その時は勝負どころだと感じたに違いない。

2回戦はこのまま佐々木が押し切り、ターゲットの紺野の背中が見えてきた。

3回戦
非常に長い半荘であったが特に注目したいのがオーラス。
点数状況は、滝沢46,400、佐々木33,700、紺野26,200、刀川13,700

この時点で佐々木と紺野のポイント差は7.2ポイント。このまま終われば最終戦、着順勝負となりそうである。
その紺野の配牌

一万九万九万四索四索一筒一筒三筒東東東発発  ドラ八筒

十分に満貫が見える好配牌。刀川の第一打の九万をポンして1シャンテン。
その後三筒もポンしてテンパイ。

一筒一筒東東東発発  ポン三筒 上向き三筒 上向き三筒 上向き  明カン九万 上向き九万 上向き九万 上向き九万 上向き  ドラ八筒

これをドラ3のテンパイを入れていた刀川から打ち取り12,000の大きなアガリ。
そして次局は7,700を滝沢から直撃し、何とトップでこの半荘を終える。

4回戦
ここまでのトータル得点は、紺野▲35.9、滝沢▲42.8、佐々木▲76.1、刀川▲191.2。

まず先制したのは佐々木。難解な手牌を見事にまとめ8,000のアガリ。

三万三万四万五万六万四索五索六索六索六索四筒五筒六筒  リーチ  ロン三万  ドラ五筒

しかし紺野も負けていない。東3局親番でドラ3のリーチ。

二万三万四万一索一索一索四索五索八索八索三筒四筒五筒  リーチ  ドラ一索

山には残り2枚であったが、これを力強くツモアガリ4,000オール。
苦しくなった滝沢だが、

二万三万四万七万八万九万九万  ポン白白白  チー七万 上向き八万 上向き九万 上向き  ツモ六万  ドラ三万

この2,000・3,900をツモり息を吹き返す。そして滝沢最後の親番の南1局。
ここで魅せたのは佐々木。14巡目に七対子のドラタンキでリーチ。
1発でラス牌のドラをツモリ3,000・6,000のアガリ。
滝沢に親かっぶりさせ、何とトータル5,300点差まで詰め寄る。

そして迎えたオーラス。
滝沢、佐々木のポイント差はわずかに4.3ポイント滝沢が上。
南4局1本場 親・佐々木
親番佐々木の9巡目の手牌がこちら。

五索七索一筒二筒二筒二筒三筒三筒四筒五筒六筒八筒九筒  ドラ一筒

ここで上家の紺野が切った六索をチー。一通ドラ2,900のテンパイを取る。
1,000は1,100オールで一旦は滝沢をかわすが、一麻雀ファン、一佐々木大ファンとして思うことは佐々木であれば鳴かずにチンイツに向かってほしかった。
この鳴きで紺野にテンパイが入る。

三万四万五万六万七万八万四索四索四索一筒一筒七筒八筒  ドラ一筒

役無しドラ2の手牌、紺野はリーチを選択。
そして同巡、滝沢の手牌。

二万二万三万五万六万七万七万八万五索六索五筒六筒七筒  ツモ四万

タンピンのテンパイであるが七万は無筋。
紺野に5,200を放銃してしまうと佐々木より下位になってしまう。
珍しく長考する滝沢。

「放銃したら降級か・・・もう・・・もう・・・もう戻って来れないかもな。」

自分ならばそんな事を考えてベタオリしてしまいそうだ。
しかし滝沢の選択はリーチ!少しでも素点を稼ぎ、後半の卓にプレッシャーをかける攻めのリーチ!
結果は紺野がツモり幕が閉じたが、この男のリーチを僕は忘れない!

100

この結果、紺野の残留が確定、刀川の降級が濃厚。
滝沢、佐々木はB卓の結果待ちとなった。