プロリーグ(鳳凰戦)レポート

プロリーグ(鳳凰戦)レポート/第32期A1リーグ最終節レポート 白鳥 翔

最終節上位卓。
ポイントは上から
1位 瀬戸熊 +149.5P
2位 前原  +137.6P
3位 勝又  +130.3P
4位(望月) +101.2P
5位 古川  +95.3P
望月は中位卓で最終節を終えてこの上位卓の結果待ちとなる。
3位までが鳳凰位決定戦に進出。上位卓で対戦の4名は、望月のポイントよりも上にいて且つ4人の中で3位以内に入ればよい。
1回戦、加点したい古川が東1局に1,000点をアガると続く親番では、
二万三万四万三索四索六索六索六索三筒三筒六筒七筒八筒  ロン五索  ドラ九筒
このドラなしのタンヤオをヤミテンで前原から2,000点のアガリ。
追いかける立場ではリーチと行きたくなると思うが、二索が3枚切れという場況から、ここは冷静にヤミテンと構えた。
その古川、次局の1本場
七万七万中中  ポン発発発  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き  チー六筒 左向き四筒 上向き五筒 上向き  ドラ五万
自在な仕掛けでこのテンパイを入れたところで瀬戸熊からリーチ。
古川の3つ目の仕掛けは、チーして打六万としてシャンポンに受けたのだが、リーチの一発目に引かされたのが瀬戸熊に対する無筋で、自身のアガリ逃しの牌でもあるドラの五万
いつもの古川なら一旦中に手がかかると思ったが、ここはノータイムでツモ切り。前に出る姿勢を見せる。
しかしここは前原が落ち着いて捌いて、瀬戸熊から1,000は1,300のアガリ。
放銃になってしまった瀬戸熊だが、東3局の親番で2,600オール、1人テンパイ、5,800は6,400を勝又からと一気に突き抜ける。
放銃してしまった勝又、同3本場で1シャンテンからドラの八索をリリースすると、前原に仕掛けられ、そこに自ら飛び込んでしまった。
これで勝又の持ち点は11,400点に。以前のインタビューで「負ける時にズルズルいってしまうのが課題」と勝又は語っていたが、ここからズルズルいってしまうのか。
なんにせよ、決定戦がかかった大一番、プレッシャーや緊張が付きまとうのは言うまでもない。
しかし南場の親番、勝又が意地を見せた。
古川がダブ南暗刻のトイトイテンパイを果たした所で勝又がリーチ。
二万三万四万六万七万六索六索二筒三筒四筒四筒五筒六筒  ドラ六筒
古川とのめくり合いを制して、ハイテイでツモり大きな6,000オールのアガリ。これで一気に原点付近まで復帰した。
そして迎えた南4局、各自の持ち点は
勝又  23,600
古川  26,200
瀬戸熊 44,500
前原  25,700
親の前原が1つ仕掛けて、
四筒四筒五筒五筒五筒六筒六筒七筒七筒八筒  ポン西西西  ドラ六索
このこのテンパイ。古川も一筒四筒待ちのピンフのみのテンパイを入れている所に勝又から三万六万待ちのピンフドラ1のリーチ。
すぐに古川が三万を掴むが、何とこれをノータイムで止めた。追いかける立場でこの状況の中、本当に素晴らしいプレイだ。
結果は、前原が勝又に放銃。勝又はこのアガリで沈みながら2着でこの半荘を終え、古川がギリギリの所でラスを逃れた。
そして瀬戸熊。この1人浮きのトップをとり、1回戦目で決定戦進出は決まった様に見えた。
2回戦、前原が1,300・2,600、瀬戸熊が2,000オールとアガッていくが勝又も突き放されずに、
一索二索四索五索六索七索八索九索南南  ポン白白白  ツモ三索  ドラ四万
この力強い2,000・3,900のアガリ。
点数が大きく動いたのが、東4局、前原の親番。
古川が2つ仕掛けて
二万三万七万八万九万中中  ポン白白白  ポン発発発  ドラ九万
この高目倍満のテンパイ。
連盟チャンネルをご覧の方はよくご存知だと思うが、古川はかなり遠いところからでも仕掛けを多様するタイプで、この最終節でも幾度となく仕掛けていた。
その仕掛けが目くらましの様に効いてきて、この局の様な本物の時にそれが成就してしまうことがある。
もちろん古川もその様なことも狙って仕掛けているのは間違いない。
この6巡目テンパイに吸い込まれるように一を打ってしまったのが親の前原。古川にとって大きな16,000のアガリとなった。
南1局には、今度はメンゼンでヤミテンで瀬戸熊から8,000のアガリと古川が止まらない。
結局この半荘は古川が大きなトップ、勝又はしっかり浮きの2着をキープして終了。
前原は痛恨の2ラスとなりこの時点でトータルポイントで古川にかわされる。
3回戦、東1局2本場に古川がドラの一万を暗カンしてリーチ。
六万七万八万三筒四筒五筒六筒七筒八筒八筒  暗カン牌の背一万 上向き一万 上向き牌の背  リーチ  ドラ一万
これに対して、ここをアガられてしまうとかなり苦しくなってしまう前原が、自ら戦って止めにいこうとチーテンを取り無筋を切り飛ばし、全勝負。
二万三万四万五索五索二筒三筒四筒六筒七筒  チー三索 左向き二索 上向き四索 上向き
無情にも前原が二筒を掴んでしまい、古川に8,000の放銃。
次局も前原、メンホンのテンパイを果たすも、古川のドラ暗刻のヤミテンに捕まり8,000。
南場の親番で最後の勝負がけにでるが、勝又のリーチに捕まりこの回1人沈みのラスに。
4回戦も何とか追いかける前原だったが、届かず。これで鳳凰位決定戦に出場する4者が決まった。
鳳凰位決定戦は日本プロ麻雀連盟チャンネルにて全日程生放送!
初日は1月30日です!
素晴らしい戦いになること間違いなし!お楽しみに!

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前田直哉(現・鳳凰位)vs瀬戸熊直樹vs勝又健志vs古川孝次

第32期鳳凰位決定戦~初日~
1/30 14:00~
1・2回戦解説:沢崎誠・滝沢和典
3・4回戦解説:荒正義・猿川真寿
第32期鳳凰位決定戦~二日目~
2/6 14:00~
5・6回戦解説:近藤久春・佐々木寿人
7・8回戦解説:藤崎智・山田浩之
第32期鳳凰位決定戦~三日目~
2/13 14:00~
9・10回戦解説:仁平宣明・滝沢和典
11・12回戦解説:望月雅継・柴田弘幸
第32期鳳凰位決定戦~最終日~
2/20 14:00~
13・14回戦解説:前原雄大・山田浩之
15・16回戦解説:森山茂和・藤崎智
実況:山井弘
牌譜解説:白鳥翔